FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



さて、来週の為替相場だが、予測がむずかしい。ドルインデクス、円インデクス、ユーロインデクス、ポンドインデクスなどいずれも動き出したところで反転したような形で止まっていて今後が見えにくい。

特にドルインデクスの先行きが読みにくいので、基本方針が難しい。

こういう場合は、予測がつくチャートから他を類推するのが自分の方針である。で、一番確実なのは、このダウの日足のP&Fである。これはどうみても8100ドルまでの下落を示しており、解釈に迷いが少ない。となると、株が下がると商品も資金の問題で調子が悪いだろう。商品が下げるなら、逆にドル高・円高となる。

ということで、来週も相変わらず、ドル高・円高を予測しておく。ドルストレートは間違えるとぶれ幅も大きいので、ここはドル円Sを多めにはっておくのがいいと思われる。GSRもまだ上昇するように見えるし、金が下がるように見える。リスク回避モードがしばらく継続するのではないだろうか。

なお、他に気になるものとしては米国30年国債の価格がある。週足でMA50,MA200とも下降に転じており、今後の大きな下落が予測される。10年債も後を追っておりMA200がそろそろ下降になりそうだ。長期国債の価格下落(利回り上昇)については、良性のもの、悪性のものと説が分かれるが、そろそろ次のステージに入ってきそうな案配である。


コメント ( 3 ) | Trackback ( )




今回の相場の牽引役であるドル高の様子ですが、私は逆の指標である金価格で見ています。

で、このチャートのように、金は一目の雲上限で跳ね返されている状態。
ですが、MACDその他は下落中ということで、もういちどドル高の試行があるんじゃないかという方向で考えてます。微妙ですが。
 
金が上げている間は、ドル円は上げなのでもうちょっと上(97ミッドくらい?)があるか。ドル高で金が下げたところで、改めて円買いという見方です。


コメント ( 10 ) | Trackback ( )




さて、LEAP/E2020の36号の英語版が出た。無料版の方と有料版とがあるが、無料版の方の概要は先のエントリーで分かるので、今回は有料版の方から興味深い部分を紹介しておきたい。無料版のボランティアの方の翻訳も2chにある。

基本的には無料版と同じだが、三つの、舟を飲み込むような巨大な波(rogue waves)が、2009年の夏の終わりから襲ってくるとする。その三つはかならずしも一緒に襲うわけではなく、非同期的に突然襲ってくる。

ひとつめは膨大な失業者の波だ。時期の差があり、アメリカ・英国・スペイン・アイルランドでは2009年の夏の終わり、中国・東南アジア・南米・新規EU加盟国・トルコ・中東・アフリカでは2009年の秋の終わり、そして、欧州・北欧・日本では2009年から2010年にかけての冬に、その波が襲ってくる。彼らは社会的セイフティーネットから外れた存在となり社会的・経済的に大きな問題となる。

二つ目は、会社・銀行・住宅・州・町の連続的な破綻の波だ。上記の失業者の増加・税収や収入の減少によって連鎖的に破綻が広がる。これによって、各国に保護主義的な動きが顕著になってくる。

三つ目は米国と英国の国債、およびドルとポンドの末期的な危機の波だ。2009年の夏の終わりに、米国は国債の利払いが不可能となり、また英国は財政危機から、IMFに援助を求めることになる。そして年末には、かねてから予測した地政学的分裂のフェーズが始まる。実際このたびのBRICsサミットがそのような分裂の最初の兆候であった。ここでは、ドルの危険性が認識されたため、お互いの国同士で、債権を買いあい、米国債を減らすことを決定した。

2009年の夏の末には、米国と英国の資金の必要性はその抑制がきかない状態となり、また同時に買い手の側の疑念も大きくなる。この二つが結合した時こそが、彼らが真実に到達する時となる。そして、米国債と英国債の継続的購入がなされなくなるということになる。

この場合に考えられる第一のシナリオは、FRBと英国中銀が大量の国債を自己で購入することであり、この場合には、ドルとポンドが他の通貨に対して大きく下落することになる。

第二のシナリオでは、米国国債の償還ができなくなることを、米国のオバマ大統領・ガイトナー財務長官・バーナンキ議長がテレビで宣言し、ドルの3割から5割の減価を容認するというものである。これはすでに過去の月報で述べてきた「新ドル」という方法に対応する。

いずれの場合も、ドル(とポンド)は他の通貨に対して大きく下落するため、米国と英国とは輸入インフレに見舞われるだろう。一時的には、ハイパーインフレの状態になるかもしれない。他の国では、デフレの影響により、インフレになることはないだろう。

なお、これらの状態に対応するため、資産の30パーセントは現物の金で持つようにし、また理想的には6ヶ月分の生活費を金で持つのがいい。(その他の通貨レートや、不動産についての対策は省略するが、これは有料版で詳しく読まれたい。)

以上が有料版の要旨である。2009年夏という時期はかなり前から予測していたもので、それは今回も動かされていない。三つ目の、米国債デフォルトが夏に起こるという予測は、なかなか信じがたいものがあるが、彼らも言うように2007年にはサブプライム危機を予測し、2008年には投資銀行の破綻を予測してきた実績があるのであって、無視するわけにはいかない。彼らの予測は時期がずれることはあったが、根本的に違っていたものは少ない。(なお、為替レート予測は大きく外れることが多い。)

ということで、今後、米国・英国がデフォルト的な状態になることはかなり確度が高いと考えている。時期的にはもっとも早くてこの夏の終わり、常識的には来年の春以降と考えていいのではないか。時期の問題は更に検討してゆきたい。




コメント ( 14 ) | Trackback ( )




エリオット波動はテクニカル分析のひとつの中心的理論である。そのエリオット波動研究の世界的第一人者である、ロバート・プレクター氏の将来予測がロイターに出ている。氏は、国際エリオット波動協会の会長で、多くの著書もある。その予測の正確さは多くの投資家からの信頼を得ており、国際的名声のある人物である。

内容は以下の通りであるが、この後紹介するLEAP/E2020の予測と合致する部分もあり、今後、米国経済が来年までに、再度恐慌状態に突入することを示している。

(引用)

[ニューヨーク 15日 ロイター] 著名テクニカル・アナリストのロバート・プレクター氏は15日、米経済・株式市場の先行きに弱気な見方を示すとともに、米国が2010年末までにトリプルAの格付けを失うとの見通しを示した。

「ロイター・インベストメント・アウトルック・サミット」で述べた。
同氏は1987年のブラックマンデー(株価大暴落)を予想したことで知られる。
専門家の間では、巨額の国債発行で米国の格付けが引き下げられるのではないかとの見方が浮上している。

プレクター氏は、景気回復に対する投資家の確信が薄らぎつつあるとも指摘。S&P総合500種指数は、今年末か来年初めに3月6日の安値666.79を大きく割り込むとし、「株価が崩れ(社債、商品など)他の全ての分野に波及するだろう」と述べた。

米株式市場は、3月に12年ぶりの安値をつけた後、景気回復期待を背景に上昇基調にあるが、弱気予想で知られる同氏は、株価の急落を繰り返し警告している。
同氏は、政府・連邦準備理事会(FRB)の金融危機対策にもかかわらず、クレジット市場が再び収縮し、米経済が恐慌に陥ると予想。「銀行業界は深刻な問題を抱えており、不良債権がさらに拡大する」との見方を示した。

「政府の対策にもかかわらず(米経済は)明らかに恐慌に向かっている」とし、「次の株価下落で(景気底入れ期待が)間違っていたことが明らかになる」との見方を示した。 

(引用終わり)





コメント ( 7 ) | Trackback ( )




# 途中に日本語訳へのリンク追加

BRICsサミットの情報を入れるため発行が遅れていた36号が出ました。まだフランス語版だけなので、とりあえず英語への翻訳リンクだけを貼っておきます。

2chでのボランティアの方による仏語版無料版から英語にしたものの日本語訳があります。

まだ一見しただけですが、3つの大きな波が夏以後に襲うとしています。失業増加、銀行や企業や地方自治体の破産、国債発行の問題。全体として趣旨は従来のバージョンと大きな差はありません。詳しい報告は英語版が出てからとします。なお、定例の夏休みの休刊がありますので、次の37号は1ヶ月の休みで、8月の発行となります。

有料版は近くエントリーに要旨を載せます。


とりいそぎご報告のみにて。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )




さて、ロンドンタイムでクロス円はかなり戻した。これはまだ先週までの強いクロス円への残像が残っているためだろう。またユーロドルや金などの戻しも同じだ。ただ、チャート上はいずれもそれほどの強さはなくなっている。
 
遠からず、ドル高・円高、そしてクロス円、ドル円、金の下落が見られることになると思う。ドル円の97円、ユーロ円の134円、ポンド円の159円などは絶好の売りポイントと見ているので、ショートしている。じっくりと様子を見てみたいものである。金はもう少し下げるのを待って押し目買いを狙いたい。




コメント ( 6 ) | Trackback ( )




予想通りドル高がやってきた。理由が今ひとつはっきりしないのであるが、テクニカル的な調整と考えている。豊島氏が金価格について述べていた、「新雪の表層雪崩」というところでいいのではないだろうか?足下の経済はひじょうに不安定なところに、投機資金によって株・商品・欧州通貨・資源通貨に資金が積み上がったものが、自然の重さで崩れたものと考えてよいと思う。AIAの堀内氏も同様な分析(ポジションの傾き=伸びきっていた)を示していた。もちろん、その背後に、ドル体制を維持するための各国の協調政策(それによる操作)のようなものがあると考えることも可能だが、それは実証することが困難である。しかし、BRICsサミットの直前という時期にドルが上がったのは微妙なタイミングとは言える。
 
さて、金価格は928ドルまで来たが目標値の900ドルまではまだある。また更に下げる可能性もある。したがって逆にドルの方も、例えばユーロドルなどは1.35あるいは1.34程度までは下げてもまったくおかしくないだろう。したがってクロス円も現在のラインよりはあと5円以上下降するだろうし、そこまで下がればドル円も95円を保つことはむずかしくなるに違いない。商品が崩れてくると、株も崩れてきて雰囲気が悪くなり、円高傾向が強くなることも予想される。すくなくとも今週いっぱいはこのようなムードが継続しそうな相場であると考えている。来月の満月である7月7日くらいまではサイクル的に下降ムードであり、意外に深い押し目を形成することがあるかもしれない。

ただ、別のエントリーで述べるが、円インデクス分析では、大きな円安が近いうちに予測されており、その後ドル円・クロス円が上昇する時期があることは推測できる。大きく押し目があれば、円売りの大きなチャンスと見る。同時に、ドル売り・金上昇への転換もあると考えている。このところのトレンドの変換を見通してゆきたい。



コメント ( 6 ) | Trackback ( )




さて、予測のように金価格が下がってきている。銀・プラチナも大幅な下げであり、ドル高を示唆している。とりあえず、P&F以外のもので金価格を占ってみよう。
今回は一目である。

ごらんのように、日足は930ドルの一目の雲上限に達そうとしているところである。先の分析のように今回はこれは割ると思う。したがって、次は、895ドルから900ドルあたりに位置する一目の雲下限が焦点となる。P&Fでも少なく見積もると905ドルという目標が算出されるのであり、やはり900ドルが今回の下げの目安となると考えてよいと思う。日足をヘッドアンドショルダーと見ても、そのあたりには落ちそうだ。なお、その下はMA200の870ドルということになり、850ドルから870ドルあたりも一応頭に入れておく必要はあろう。
 
以上、ここまで来たドル安・商品高・株高の調整という見方には変わりがないが、注意してみておきたい。市場大崩壊とか、危機の再来ということは現状は想定できないが、大きな調整になりうる動きなのでレバレッジをかけてロングしているポジションには注意が必要だろう。


コメント ( 4 ) | Trackback ( )




さて、先のエントリーで来週からのドル高・商品安の可能性について述べた。そこで改めて金価格のP&Fを見てみたところ、画像のような状態で、テクニカル的には、12日に下降の3ボトムのブレークダウン信号発生となっており、今後大きく下落する可能性が高いチャートである。水平計算では6枠あることから6×3の18ボックスの下落の可能性があり、その場合は、855ドル近辺までの下落は考えられる。GSRが高い中なので、銀もさらに大きくさげることになり、つまり、商品全般(原油等)も下げるというかなり危機的な様相を呈することになってしまう。
 
1000ドル試行が失敗してこのところ950ドル前後に低迷していた金価格であるが、ファンダメンタルからは、大幅な下落になるだけの状況が読み取れない(あえて言えば、CPやABCPの残高がこの危機の中でも最低レベルに落ち込んでおり、企業活動が低下していることが不安材料となろう。)。しかし、純粋にP&Fチャートからはそのような予測が出てくる。このところP&Fでの金や銀の予測は相当に正確な予想がたっており、今回も確度が高いと思う。先のエントリーでのGSRの不気味な上昇と合わせ、何か突発的な相場展開が来週起こる可能性が高いのではないだろうか。要注意である。今のところLIBORなどのドル不足の指標には異常が見られないが、月曜日以降はLIBORなどにも注意を払ってゆきたい。用心のため、金のポジションは東京時間のうちに少なくしておくつもりである。あるいは、情勢によっては、CFDの全ポジションを一旦閉じることも考慮にいれると思う。




コメント ( 8 ) | Trackback ( )




さて、週末はちょっと意外な相場展開だった。NYでドル高が一瞬来て、その後またドル安に戻ったが、金価格は下げたままで戻らなかった。CRB指数も若干の落ち込みを示しており商品価格の調整が入るのではないかという予感を残した終わり方だった。

画像はまたGSR(金銀比)の日足であるが、このところ明確な上昇を示している(MACDもRSIも上昇である)。金よりも銀価格が低下しているのであって、商品相場の足下が危なくなっていることを、この価も示唆していると言えよう。また、同時にGSRの上昇は、金融市場や株式市場に何らかの異変が来ることの予兆である。

いろいろな点で来週の相場は注意が必要だ。米国債10年債利回りはあちこちで言われているように着実な上昇を示しているが、良い上昇だとすると、その割にドル円の上昇は弱い。しかし、悪い上昇だとすると金価格の低迷が説明しにくい。この利回りの上昇の解釈のむずかしいところである。価としてはブレークアウトしている。

前に述べたように、先週までにいろいろな指標がブレークアウトしていた。ドルインデクス・ポンドインデクス・ユーロインデクス・10年債利回り・CRB指数などなど。(ちなみに、ダウはブレークしそうなところで止まっている。)そろそろどの指標も限界値になるところであり、一斉に調整が入れば、大きな動きになりうる。

来週は16日からBRICsサミットが開かれて、その際にドル基軸体制の見直しがされるというような話もあるが、それ自体は、現時点ではまだ大きな材料にはならないだろう。ただちにドルが大幅に下がるような話題は、中国にとってタブーだからである。本当にBRICsの通貨問題における重要性があがってくるのは来年以降と見ている。その他、これにからんで来週は重大事が起きるという物騒な予測をしているオールターナティブなサイトもある。その予測の当否はともかく、微妙に風向きが変わってきたような気がする。為替の方向性については予断を許さないが、慎重に見てゆくべき週となることは間違いなさそうである。波乱があるとすれば、今までとは逆方向の、ドル高・商品安・株安の方向になるだろう。




コメント ( 14 ) | Trackback ( )



« 前ページ 次ページ »