FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



ようやく待望?の介入が入ってドル円が上昇した。しばらくは80円近辺で留まる可能性が高いだろう。ただ、全通貨的にドル安の流れは強く、またしばらくするとじり安になっていくと思われる。ただ、ドル円の長期サイクルからしてもそれが半年以上も続くとは考えにくくなってきている。もう一度75円あたりを試す時期があってもいいが、それでおしまいではないかと思う。
 
もう少し大局的に見るなら、今回の大きな危機についても、個人的には、楽観派に徐々に転じている。ギリシャ債務の再編成が成功するとしたら、欧州はひとまず危機を脱却できるだろう。米国についてはまだ問題が残るが、なんといってもドルは国際通貨であり、数年をかけて安定化に向かう可能性もある。
 
ただ、よくあるサスペンス映画で、すべて終わってもう安心というところで、突然、ゾンビが立ち上がって主人公を襲うというようなパターンがあるが、それに類した最後の下げが近いうちにある可能性もあるだろう。時期的には年内のこの上昇が止まることが多い1月から2月というところか。そこでやっぱり危機はまだ解決していなかったという大きな下げがあって、それが大底という流れを予測してみたい。若林氏の言うごとく、来年2月に74円で大底というのは結構良い線をついているのではないか。
 
以上は単なる第六感による部分も大きいが、ひとつにはやはりダウゴールドレシオの下げの勢いがかなり弱くなっており、むしろ上昇の気配が見えてきたことにもよる。ただ、まだ全面的な安心を得るには、前から書いているようにダウゴールドレシオが8.0を超えていく必要がある。そこからドル円のロングを開始しても遅くはないだろう(現在7.0)。

金については、その後の円安がらみで、ドル建てと円建てとでは考え方を変えていく必要がある。ドル建てについては、ドル円の大底があればそのあたりですべて手じまいすべきだろう。円建て(東京金)については、もうすこし先まで持っていてもいいと思う。金は暴落はせず、危機が終われば徐々に下がっていくだろう。






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市場の不安感の中で株高・ドル安進行ということで、この動きの解としては、QE3期待という解説がやはり当たっているだろう。金の上昇はそれ以外では説明ができないと思う。

期待は期待なのでどうなるかはまったく予断を許さないが、相場のモメンタムは明らかにドル安に偏っている。ここはしばらくはそれに乗っていくべきではないかと思う。自分も1.38あたりからは久しぶりにおそるおそるユーロドル買いだが、なんとも居心地の悪いポジションである。金も1680あたりからロングで追っかけているが、これも居心地の悪いところだ。

問題はこの先の反対方向への動きがどの程度強くなるかだが、きわめて読みにくい。当面は大きく動き出すまでは、ドル安への逆張りは避けていこうと思う。QE3の動向待ちでいいのではないか。前のエントリーにも書いたように、株価の上昇はかなり大きくなる可能性もあり、そうなるとその時間も年内いっぱいという可能性もあるだろう。

P.S.多忙のためコメントにお答えできないでいて申し訳ありません。




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悪条件にもかかわらず今日もNY株価は上昇だ。どのあたりまで上昇するか見物であるが、例のごとく、ダウゴールドレシオ(DGR)の上昇から考えてみよう。ダウゴールドレシオはP&Fのトレンドラインでは7.4あたりまでは行きそうだ(画像)。週足では、MA50に絡むあたりまでの上昇があるとすると7.8も見えてくる。それぞれについて、今の金価格の1650ドルから、ダウを計算すると、

DGRが7.4では株価は12210
DGRが7.8では株価は12870

となり、12000ドルを超え、かなりの上値の可能性があることになる。もちろん、金価格が今よりも下がる可能性もあるが、従来の傾向では株価上昇時に急激な下降となることは例が少ない。ということで、これに比例して、リスクオンのドル安も継続する可能性が高い。ユーロドルで1.42以上というところか。ドル円も75円台へのトライが続くと思われる。クロス円は横ばいというところだろう。ユーロロングが大勢になったところで、またもや、ドル高相場へといういつものコースではないだろうか。中期トレードとしては、もうすこし引きつけてからの始動としたい。

今日もTEDスプレッドはワイド化。為替もドル安だが、円安にはならず(ドル円が76円ぎりぎりでウロウロ)。つまり、信用市場、為替市場がそろって下向き目線になってきているということである。ずっと上を向いているのは株。原油等は行ったり来たり。ということで、為替が下を向いてきたところで、やや自信を持って下向き相場を想定しておきたい。ただし、上記のごとく、引きつけてから。



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月曜日からの予想であるが、特に大きな問題が生じない限り、ユーロ高・豪ドル高・株高のリスクオン相場が続きそうだ。週末のドル円の下げは驚いたが、特に円買いの流れになる様子はないので、リスクオフ相場への移行はないと見ている。むしろ、株高によるドル安の強さによって、一時的にバランスを崩したもので、このドル円の下げは、通常とは異なり、リスクオンの強さを示すものだろう。(したがって、月曜日以降も75円台への動きはあってもいいいが、それは、いわゆる円高相場ではないだろう。)

中長期的には、もう一段の上げ相場から大きく崩れるという今までのシナリオでいきたいと思っているが、いずれにせよ最終局面が始まったところであり、ここから1年は、どこが大底になってもおかしくないところだ。慎重に見ていきたい。前から書いている通り、米国発の一時的な大きなドル安がどこからか始まる可能性もある。あまり予断なしに動きについて行くトレードがいいと思う。





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TEDスプレッドがどんどんとワイド化しているのに、株は上げ上げ、大きなドル安と、ひじょうに矛盾した動きになっている。株高でドル安はいつものことであるが、大幅なドル安の中、ドルLIBORは上昇中ということで、いったい何がどうなっているのかわからない状態だ。

要するに、この先の世界経済の見通しについて、矛盾した見方が共存しているということになるのだろう。どれが正しいかはまだ見えてこない。

金価格は上昇したが、ダウゴールドレシオも上昇しており、金への志向は弱まっている。これは株高と一致する傾向なので、あまり気にする必要はないだろう。

ドル円がドル安で下げたのが気になるところではあるが、クロス円での円買いはほとんどないようなので、まだ円買いが起こったとは言えない。

いろいろあって結論めいたことは言えないが、来週も同じような動きになる可能性が高い。ドル円の動きにだけ注意していればいいと思われる。


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いろいろな情報が錯綜しており、噂ひとつで上下する相場である。したがって、いろいろな情報からの予測は困難なので、いつものごとく、金との相互関係から見るテクニカル的予測をしてみよう。
 
まず、株金レシオであるが、ダウゴールドレシオ(画像は日足)は7を超えつつあり、ここしばらくの高値を更新しそうだ。前にも書いたように、今の所は200日平均線に回帰する程度の動きに過ぎないが、8.0を大きく超えるようだと、異常な逆行であり、金(ゴールド)の中長期的天井を過ぎた可能性が出てくる。ここからの値の変化に注目したい。S&P500ゴールドレシオの方はP&Fで上方ブレークしており、株金レシオはあきらかに短期で上方向(リスクオン)である。株価の上昇に比して、金の上昇は限られる、あるいは、金は下落するだろう。

次に、GSR(金銀比)やGPR(金プラチナ比)はほぼ横ばいであり、リスクオン(リスク選好)相場とリスクオフ相場とで迷っているように見える。金への選好が弱化している。これは明らかに景気回復・危機終了を織り込みにかかっている動きである。ただ、その動きは弱く、何らかの大きな材料でただちに逆転するだろう。

この金への志向の弱化が一時的なものなら、数ヶ月あるいは半年程度してもとの金選好に戻るだろうが、万一、そうでない場合は、金はさらに弱化し、1500ドルを大きく割り込むことになる。この場合は、スイスフランや円も安くなるだろう。ドル円も76円以下になることはもうないことになる。いまのところ、この可能性は第2シナリオであるが、万一に備えて、別口座でもあれば、保険的に、長期的ドル円ロングポジションをいくらか置いておくのもいいだろう。クロス円もスワップ用ロングポジションの保険をかけておくのも一案だ。いずれも最近の安値を見ながらストップを入れておくことになる。
 
本格的トレードは自分としてはもうすこしユーロドルの上昇を見てからにしたい。そちらでは、円買いということになる。


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意外な上げ相場で、中長期予測のブログはいずれも様子見モードのようですが、まだ全体としては、下げ目線の悲観的論調が多い。このまま上げてゆくという楽観論は少ないようだ。そこで、一般論となるが、大きな下げは楽観論が多数派になってから起きるという傾向があるので、とすれば、もう少しはこの意外な上げ相場が続くのではないか。

とはいえ、ユーロドルは、はかり方にもよるが、フィボナッチで50パーセントあたりまで戻していることは間違いなく、一時的にその反動で下げることがあるかもしれない。しかし、次のメドの62パーセントを超えるあたりまで戻すと、中期のショートはほとんどストップにかかるはずなので、それをめざして1.42あたりまでの上げを試す可能性もある。株価もそれと歩調をそろえると、ダウで12000ドル越えまでを狙う可能性もある。

ユーロドルも株も、いずれにせよ、ここからの中期の買いはあり得ないだろう。しかし、短期には、このあと下げれば押し目買いはあるかもしれない。ゴールドは、ダウゴールドレシオのレンジ(6から7)が続く限りは、いましばらくは不調の時期となると思う。ただ、このレンジにいる限りは、次の何かのトリガーで一段下の3.0を目指すはずだ。

中長期トレーダーとしては、いましばらく様子見を決め込みたい。




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少し前と客観情勢はほとんど変わっていないのに、どんどんとユーロ・豪ドルが買われるのには驚くばかりであり、相場を動かす主な原動力は、経済の客観的情勢よりも、むしろ市場参加者の心理であることを如実に表している。

ここまで上がってくると、もうこれで大きな下げはないのではないか?という疑念が湧いてくるのも事実である。そういう質問をまわりで受けることも多いのであるが、それについて考えてみよう。

経済の基礎的条件からはなんとも言えない部分が多い。確かに欧州は不安であるが、なんとかなると言われればそうであり、決定的条件というものはない。それはアメリカも同じである。

まだまだLIBORも高止まりしており、いろいろな不安はある。とはいえ、とりあえず市場の危機的な心理は解消している。

テクニカル的には、株価(S&P500)が上昇ブレークしており、まだ上を目指しそうだ。当面すぐに下げそうな気配はない。また、GSRやGPRも下げ気味ではあるので、景気回復傾向を示しているが、といって決定的なものでもない。

ただ、私として、まだこの先の下げがあると信じている一番重要な証拠としては、やはり、株金レシオ=ダウゴールドレシオをあげておきたい(画像は日足)。現在6.9あたりであるが、いまのところ7.0あたりにレジスタンスがある模様だ。今のレンジに落ちてくる前には8.0あたりにサポートがあった模様であり、まだそこまでは戻っていない。2000年代初期から、ダウゴールドレシオは単調に下降しており、逆行する場合も、前段階のサポートまで戻った例はない。したがって、この後、もしダウゴールドレシオが8.0を超えて上げていくようなことがあれば、今回の危機の重要な部分は終わって、ドル円の大底もすでに通過したという可能性が出てくるだろう。ドル円のサイクルからは、2011年夏から2012年初頭あたりはいつでも長期大底をつける可能性のある時期である。その点には注意していきたい。

ということで、今という時点では、まだこの先の下げがあるという可能性が高いと思う。しばらくは様子見に徹したい。



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画像はユーロドルの日足であるが、ご覧のように直近の高値から安値のフィボナッチリトレースメントを行うと、今日辺りでちょうど50パーセントの戻りとなっている。今の勢いだとさらに上を狙っていきそうで、MA200と61パーセントが重なる1.4あたりがひとつのメドとなるかもしれない。

それにしても、ほんのちょっと前の世界恐慌一歩手前の雰囲気が一転して、買い上げのリスクオン相場になるのはまったく面白いものだ。問題解決というよりも、材料がないことを材料とするITによるトレード技術の進歩?なのだろう。




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過度の欧州懸念が弱くなり、市場は戻りのモードとなっている。株価や豪ドルなどが戻っており、リスクオンの相場である。VIXも下げており、その他ゴールドシルバーレシオ、ゴールドプラチナレシオなども下げ気味で、典型的な戻り相場だ。

問題はこの相場の持続性ということになる。数ヶ月は大丈夫、そして、これで景気の大底は過ぎたというひじょうに楽観的な見方から、いつ、暗転してまたユーロ売りになるかわからないという悲観派までいろいろな意見がある模様で、なかなか判断がつきにくい。

いろいろな数値が景気回復方向に戻している中で、TEDスプレッドの戻りが遅いのに注目される。米国債は売られておりスプレッドの片側は狭くなる方向であるのに全体の戻りが遅いのは、銀行への信頼がまだ回復していないためだろう。市場におけるドルの調達への懸念があるということであり、突然の暗転が起こりうる下地がある。実際に米国投資銀行の一角に大きな問題があるという噂がしきりと流れているのも気になるところだ。

この戻りの期間の持続性にはまだ疑問符がつくというのが私の考え方だ。ただ、前から書いているように、今回の危機は、欧州もさることながら、米国の危機というのが本丸であると思う。したがって、次の危機が、ドル高かドル安か、あるいはドル高後ドル安か、についてはよくわからない点が多い。中長期的には円がらみのトレード(円買い)の方が安心ではないだろうか。

金については、ダウゴールドレシオが7の手前で保合いに入った模様で、しばらくはもみ合いの価格となるだろう。株価が大きく下落すれば、つられてまだ下げる地合であると考える。金がもし今後飛躍的に上昇するとするならば、それは米国におけるトリプル安が起きる時であり、それまでにはいましばらくの時間が必要であると思う。

なお、短期トレードとしては、今日あたりの76円ハイで豪ドル円を売ってみた。



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