マガジンひとり上手。オナニーのし過ぎで膣内射精できない身でもあり、そもそも対人の苦手な私はリアルの性交渉というのは20代前半新宿二丁目をウロチョロしていた頃と、30代終り~40代初めキャバクラや性風俗で散財した頃に限られる。女も好きですが中性的な痩せた少年が最も好きですね。といって二丁目などはどこかに女の心を持っており、男性的記号の強い男に惹かれる真正ゲイの集う街ですから、若い頃の私が満足するのは難しい。短期間付き合った子が、中島みゆきをよく聞いていた。
80年代、中島みゆきというのは、女の暗い情念を扱いつつでもみゆきさん本人はオールナイトニッポンで弾けている、まさにゲイが好むような音楽であるという偏見があり、私もほとんど聞かずにいた。無職になってiTunes時代になって入門したのである。
時代 (1975 - 私の声が聞こえますか)
研ナオコ / あばよ (1976 - ベスト・コレクション32)
76年の11~12月にオリコン1位。このころ研ナオコさんは歌もそこそこ売れていたが、カメラのCMなどでブスを売りに笑いを取るようなタレントとして知られていた。中島みゆきという名は知られていないし、歌謡曲はコモディティ商品に近く、作詞作曲が誰かなんて普通は気にしない。そんななか、曲の力だけで自然発生的に1位になったのである。
ホームにて (1977 - あ・り・が・と・う)
わかれうた (1977 - 愛していると云ってくれ)
「あしたもきょうも留守なんて(あばよ)」「ほかに知らないから口ずさむ」のような、やや強引な言葉の使い方も、歌の情感やメロディーの流麗さで納得させられる。ブルース的な普遍性が宿る。
桜田淳子 / しあわせ芝居 (1977 - Single)
研ナオコ / 窓ガラス (1978 - ベスト・コレクション32)
誰かがむかしビートルズのGirlのメロディーとコード進行はギリシャ風と言っていたが、私は「窓ガラス」のサビ、♪それよりも雨雲が気にかかるふりで~というのが地中海風でコスモポリタンだと思う。
根雪(ねゆき) (1979 - 親愛なる者へ)
りばいばる (1979 - 中島みゆき THE BEST)
この空を飛べたら (1979 - おかえりなさい)
ルージュ (1979 - おかえりなさい)
うらみ・ます (1980 - 生きていてもいいですか)
エレーン (1980 - 生きていてもいいですか)
ひとり上手 (1980 - 臨月)
悪女 (1981 - 中島みゆき THE BEST)
傾斜 (1982 - 寒水魚)
誘惑 (1982 - 中島みゆき THE BEST)
ファイト! (1983 - 予感)
逆境にある者への応援歌。「冷たい水の中を震えながら登っていけ」という一節はやや観念的で、80年代後半以降の自己模倣~マンネリ化の予兆であるかも。
吹雪 (1988 - グッバイガール)
糸 (1992 - EAST ASIA)
空と君のあいだに (1994 - Single)
私がリアルタイムでまともに聞いた初めての曲。言わずと知れたドラマ主題歌で、彼女のシングル最大の売り上げ枚数。J-popバブルが始まってたんですね。「地上の星」「銀の龍の背に乗って」とかもコピーライターみたいで貧弱。初期の爆発力は日本人シンガーソングライターで随一でしたが。
※2013年11月の記事「相対評価の罠 - 中島みゆきの15曲」を全面改稿