ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

台北のポテサラ事情

2013年11月01日 | 旅で出会った食メモ
台北にもセブンやファミマなどコンビニは普通にあり、品揃えも日本のそれに似ている。セブンイレブンの「関東煮」もちゃんとあったぞ。

一方でデリ系は品揃えが少なく、パック惣菜のバリエーションに欠けるような。ポテサラもないのはたまたまか、台北にない食文化なのだろうか。

濱江市場のそばでようやく見つけたのは、厳密にはポテトの角切り入り玉子サラダ。産地指定の卵使用だけに、黄身の味はこってり、ポテトはほっくりとなかなかだった。一応、これでポテサラ台北事情クリアということで?

台北てくてくさんぽ2

2013年11月01日 | てくてくさんぽ・取材紀行
台北の築地市場といえば、市街の東寄りに位置する台北魚市場と台北市第二果菜批発市場のある一画。その周囲一帯は「濱江市場」と呼ばれ、鮮魚と精肉を中心に青物や乾物や加工品など、各種食材の店舗が一同に介している。卸売市場棟を囲むように小売店が密集する様は、さながら台北の築地場外の様相を呈している。

昨日の松江市場と同じく、鮮魚は日本でなじみの魚種も目立ち、真鯛にタチウオにアマダイにエボダイといった高級魚、アジにサバにスズキにイシモチなどの比較的大衆魚それぞれ、丸一尾で氷敷きの上で並べられている。淡水・汽水の魚も海の魚と一緒に扱われているのが日本にはあまりなく、上記の魚にアユやボラなどが並んでいる光景も。カキやエビはむき身で販売されるのも珍しい。

品札の漢字は何となく意味が分かり、「本港漁撈」「船主自営」「産地真送」「現撈魚貨」など、地魚や産直感が伝わってくる。「現殺」とは活け締めだろうか。逆にサケやホタテなどは「空輸」と明記してある。話題の産地表示だが、この市場はしっかりしてるようだ。

ローカル魚でとれたてごはん…台北 「景庭虱目魚専賣店」の、サバヒ粥

2013年11月01日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん
台湾と日本は南方海域の漁場が近いため、食される魚種も似ているようだ。市街中心の松江市場の鮮魚店でも、サバやエボダイ、イシモチなど、日本の市場でも馴染みの顔ぶれが見られる。そんな中で台湾ならではの地魚を、カタコトの中国語でおばちゃんに質問。すると一番大きな魚を抱えて笑ってくれた。長さ50センチほどで細長くスラリとしており、Y字の尾びれがキリッ。なかなかスタイリッシュな見栄えである。

サバヒというこの魚、南方の海でとれるスズキの仲間で、ミルクフィッシュの別名の通り甘みの強い白身魚らしい。粥仕立てでいただくのが地元流で、この魚の専門店もあるほど。まさに台湾版ローカル魚という訳だ。市場を後にしたらこれで間食にしようと、長春路と吉林路の交わる角にある「景庭虱目魚専賣店」へ。サバヒ専門店と大書された、青い魚のイラスト入りの看板が目を引く。テーブルの伝票にオーダーを記入して出すと、サバヒの腹側の身がほぼまるごと入りのが運ばれてきた。

身は見た目は白っぽいが、箸をかけると中は皮目にゼラチン風の脂がたっぷりで、それぞれの部位をつまみながら粥をすする。身はやや土の香りが漂い、皮目はこってり脂っこく唇がテラテラに。白身はほんのり甘く後味がクリーミー。加えてかみ締めるとしっかり味が出てくる。例えればスズキの土の香り、イシモチの乳香、サバの身の旨味が一体となり、強靭な個性を持った魚だ。身をほぐして粥と混ぜ、汁の塩気とニンニク香とともにすすると、くせが抑えられてうまい。強い風味の魚を濃い味付けで引き出すのは、素材の味を推す日本の魚料理にはない特徴にも思える。

一緒にたのんだ魚丸湯は、サバヒのすり身の団子入りスープ。しっかり身が詰んでいて、グイグイかじればこちらは土と乳の香りはなく、身の甘みのみのクリアな魚団子である。スープは薄味で団子の味を引き立てているよう。粥と対称なおとなしい味わいで、くせが強い魚なのですり身に向いているのかも。

窓の外の長春路は交通量が多く、昼下がりの喧騒を眺めながら、おやつの粥とスープを味わう。テレビでは台湾版の午後のワイドショーも流れ、アジアならではのゆるい空気が心地よい。ローカル魚を味わうならその土地の空気の中で、は海外でもまた、同じのようである。

台北てくてくさんぽ1

2013年11月01日 | てくてくさんぽ・取材紀行
市場の多い台北において、地元の客の台所となっているのが、吉林路から錦州路をやや入ったところにある松山市場だ。ブルーを基調にしたビルの中央に、吹き抜けのスロープが地下へと続き、「地下室美食街」とある黄色の看板の先に、鮮魚と精肉の店がぐるりと立ち並んでいる。

鮮魚店はフロア全体で3〜4軒ほどで、今の時期には小振りながら銀がはげずに綺麗なマナガツオ、「黄魚」と表示されたイシモチ、同じく銀でまんまるのエボダイ、ウマヅラハギが細長くなったようなウスバハギなどが並ぶ。場所柄、沖縄や南西諸島で見られる鮮やかな魚も並び、真っ赤な細長い魚、青い水玉のハタのような魚なども。

店のおばちゃんに名前を尋ねたら、エボダイは「ローイ」のほか、スラリ細長い魚体のは「メンニン」、赤いのは「スパニー」と現地読みを教えてくれた。帰国したら、果たして和名が何か調べてみよう。

華西街観光夜市の担仔麺@台北

2013年11月01日 | 旅で出会った食メモ
Wi-Fi環境がホテルに限られているため、まとめアップの「ご当地グルメをリフト撮りin台北」 お次は狙っていた海鮮庶民派料理シリーズのひとつ、担仔麺(タンツー麺)。龍山寺を参拝後、華西街観光夜市の中ほどの店で、軽く夜食にいただいた。

担仔麺とはゆでたエビとそぼろ肉をのせた麺料理で、夜市の屋台や露店でも定番の軽食だ。麺はやや細めで、沖縄そばぐらいの平打ち麺。腰はなくやわっとしていて、小麦の味がほんのり甘い。スープは塩ベースでかなり薄く、甘辛さの強いひき肉を混ぜていただくと程よい具合。エビが大振りでプリッと弾力があり、淡白さがひき肉の味の強さと対象的だ。

パクチーの強烈な香気が、アジアの麺らしい爽快さ。気温25度で軽く蒸す台北の夜にすすれば、夏が恋しくなるような気持ちにさせてくれる。