ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@渋谷

2013年11月27日 | ◆一献一品出合い酒
神泉の繁華街にある海鮮料理「開花屋」にて、残波お湯割り×刺身盛り合わせ。渋谷界隈で旨い魚を食べたいなら、築地直送の旬の地魚とそれをひき立てる軽い泡盛の、このコンビが似合う。

場所柄無国籍な空間での海鮮料理の中で、素材勝負のイキの良さが光る逸品が揃い踏みの皿。淡く瑞々しい気仙沼のメカジキ、魅惑的にトロ甘い稲取のキンメと、個性鋭いご当地役者が光る。薄めのお湯割りで穏やかに迎えれば、生の強いつくりの角が丸みを持ってくるよう。甘エビに鯛、ヒラメと、イキの旨さへさらに箸を運ばせる。創作料理や各国の酒に囲まれる中、スタンダードな組み合わせが逆に際立つ一期一会。

ちょっと早めの冬寒さに、つくりが進むに連れ暖をとれる料理を体が求めてくる。グリルにグラタン、鍋物と、創作海鮮料理屋らしい真価の発揮は、いよいよこれからだ。一献一品の小さな酒宴、ワクワク天下泰平なり。

日々是好食…瞑想のカレー

2013年11月27日 | ◆日々是好食
誰にも負けない味、他にないオリジナリティ。得意料理の定義は様々ある中、自分としては「体が勝手に作ってくれる」を挙げたい。何度も何度も作り続け、ルーティンが体に染み込んでいる。何も考えずに台所に立って、気がついたら出来上がり…とはオーバーにしても、かかれば自然に手足が流れていく料理、誰でもひとつはあるのでは。

小学生の頃から作っているカレーは、自分にとってまさにそのひとつ。野菜の切り方や順番、具材を炒める時間、水やルーを加えるタイミングなど、当時と全く変わらぬ流れで体に染み込んでいる。だから調理中、頭はどこかへ飛んで行き、物思いにふける貴重な時間。玉ネギを刻みつつ仕事の行く末を熟慮したり、おたまを回しながら子どもの将来に想いを馳せたり。

キッチンに充満するスパイシーな香りで、頭のスイッチが切り替わり、料理の出来にホッと我に返る。今宵のルーティンワークの仕上がりに期待をしつつ、瞑想タイムも終了。頭と心はおかげでスッキリ、お腹はすっかりペコペコの、心地よいディナータイムの始まりである。

一献一品出合い酒@四谷

2013年11月26日 | ◆一献一品出合い酒
しんみち通りにある「北町商店」にて、中々×じゃがバター塩辛のせ。いつもの面々、いつもの話題で腰を据えるなら、いつもの店での定番な酒と肴の、このコンビが似合う。

乾杯ビールを開けた続きは、ボトルにお湯割で水でロックで。フルセットのセッティングで、気勢の上がる宴がいざ、開幕。ホクホクのジャガにトロトロのバター、それを包み込む塩辛のコクが、泣けてくるほど焼酎に合うこと。麦焼酎ならではの喉越し鋭さに、穏やかな肴が優しくからむ。オール北海道名物と幻の焼酎の原酒が、しっくり馴染む一期一会。

宴半ば過ぎぐらいなのに、ボトルは半分を切る勢い。熱い話題が沸騰するにつれ「もう一本」の声も上がり出す。新たにキャップを開けば、議論は終電、深夜バス、さらに始発へととどまることがない様相に。一献一品の小さな酒宴、熱く天下泰平なり。

台湾みやげで昼ごはん

2013年11月24日 | 旅で出会った食メモ
この週末は、先日の台北旅行の記録をまとめて過ごしている。現地で見聞きした情報や感想を打ち込んだ後、ウェブや書物で裏付け。するとさらに興味の対象が広がり、新たな情報が仕込まれる。漢字圏だから、現地語表記のサイトも内容が何となく分かるのがありがたい。

そんな中でのズボ昼飯は、台湾で仕入れた食材が相変わらず役に立つ。昨昼はいつもの大量買い乾麺に、鶏と人参の漢方スープの素を使い、薬膳つけ麺に。具材は豚汁ベースで、寒い日にはありがたい。

ローカル魚でとれたてごはん…長崎・五島の鬼鯖

2013年11月23日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん
長崎・五島の「鬼鯖鮨」は、数多ある鯖寿司の中でも指折りのうまさ、と高評価している知人がいて、首都圏の催事への出店を常にチェックしている。横浜界隈の出店の際は、私が購入して届けてあげるのがお約束となっていて、昨年は藤沢駅前の江ノ電百貨店まで出向いたりした。

この秋はうまいことに、最寄りの上大岡の京急百貨店への出店があり、仕事にいく前にちょいと立ち寄り。知人のオーダーである鯖の刺身を預かったついでに、自分は鬼鯖鮨をひとパック買い込んだ。

材料には近海で朝とれの真サバを使っていて、旨酢に浅く漬けたのが味の秘訣。分厚い身はほのかなピンク色を帯びており、生のサバに近いこってり濃厚な脂甘さが凄い。サバが主役なのが実感でき、食べ応えある醍醐味だ。

名の由来は製造元の三井楽町にある、信仰の山・鬼岳からとったとか。倍の値段の「サバ二枚重ね」もあり、サバ好きならこちらも必食の逸品である。