ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

庄内村上てくてくさんぽ3

2011年10月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行

鶴岡のメジャー観光スポットといえば、致道博物館。警察署や郡役所の白い木造のレトロ建築、山形の山間部で代表的な田麦俣の民家(写真)など、地域の特徴的な建造物が集まっている。館内の展示が民具や古文書ばかりなので、建物ウォッチングを楽しみながら外を散歩するのがオススメだ。
そんな中、庄内漁具展示館との看板を見たら、覗かぬ訳にはいかない。中には昔の庄内浜での縦網漁で、実際に操業していたおおぶね(起こし船)があった。サケの網起こし用の10人乗りの木船で、これにサンパブネという補助や連絡用の小舟がついて網揚げを行っていたという。珍しいのはサケの千本供養塔婆で、当時大漁の際に立ててサケの霊を供養したそうだ。人間用の卒塔婆がそのまま数メートルになった、かなり大きなのが川に並べて立てられた写真もあり、サケヘの土地の人々の感謝の念が伝わる。


庄内村上てくてくさんぽ2

2011年10月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行

今朝訪れた加茂水族館は、建物小さいながらもクラゲの展示が日本一。館長と副館長のクラゲへの思い入れが半端ではなく、1階の展示はクラゲ一色。海と1万年もの間隔絶された海水湖の貴重なクラゲにはじまり、面白い造形のカブトクラゲ、カラフルなネオンサインのような発光をするウリクラゲなど。これらほか、展示の魚介はほとんどが地元庄内浜のものなのだという。
というのもこの水族館、自前の採取船を持っていて、庄内浜の地魚コーナーをはじめ、珍しいクラゲもすべて目の前の浜でとっている。写真のミズクラゲは毎日採取しており、それをずらりと並べて日別の形態変化が観察できる展示もされている。
その名も「クラネタリウム」と名付けた水槽展示は、暗い中様々な形状のクラゲが幻想的に舞い、まさにアート。そして2階の大水槽には真鯛やカンパチ、カレイなど、昨日の夕膳でお目にかかった連中も?


庄内村上てくてくさんぽ1

2011年10月27日 | てくてくさんぽ・取材紀行

昨日から庄内へ、きらきら羽越観光圏のモニターツアーで訪れている。玉こんにゃくかじりながら最上川を下り、雨の羽黒山を参拝。夕方から行われる由良漁港のセリを楽しみにしていたのだが、シケのため漁が行われずあいにく水揚げなし。この時期は定置網でサケ、底引き網で ズワイガニが旬だそうで、値段が下がっていく珍しい「下げゼリ」を見たかっただけに残念だ。
湯野浜温泉の宿では夕食に、そんな地物の魚がズラリ。 ほぼ庄内浜のもので、 定置網はブリ、タイ、カンパチ。ほかは底引き網、アワビやサザエも磯見漁でとれるという。つくりの甘エビは「南蛮エビ」とも呼ばれ、この時期の庄内ものは大ぶりで太く、身がプツプツと歯ごたえがある。定置もののカンパチは脂ののりがくどくない絶妙で、目の前の荒海の天然物らしいシャキシャキの歯ごたえが地魚感あふれる。イチオシは北寄貝のボイルで、厚みがありシャクシャクいくと実にジューシー。
窓の外は鉛色の日本海がうねっていたが、庄内浜の豊穣さを満喫した食膳に満足、というか食べきれず…


フィッシュバンクのアラスカ食材フレンチ@汐留

2011年10月25日 | 町で見つけた食メモ

   先日の「炊屋」は、水産ライターの野村祐三先生をお誘いして出かけたのだが、今日はそのお返しに誘っていただいた、アラスカシーフードマーケティング協会のレセプションに出かけた。震災の影響で5月に閉鎖していた日本事務所の再開披露に合わせ、アラスカの水産物のブランディングによるマーケティング戦略のプレゼンも行われた。
 資料によると、アラスカ州の水揚げはアメリカ全土の55%を占める「水産州」で、サーモンにタラをはじめヒラメ・カレイ類、イクラやタラコといった魚卵、さらにタラバやズワイのカニ類など、その65%が日本へ輸出されているという。キャッチフレーズが「ワイルド」かつ「100%天然もの」。日本の国産水産資源は、放射能漏れによる海洋汚染の影響で先行きが不透明な分、アラスカやノルウェー、オーストラリアなどの水産物の安全性、非汚染が、今後大きなブランドになっていくのは間違いない。
 ところで、会場のレストラン「フィッシュバンク」は汐留シティセンター41階にあり、高層からの東京タワーやヒルズの夜景を眺めながらアラスカ食材のカジュアルフレンチを楽しんだ。中でもシンプルなタラバのボイルは太いうえ水っぽくなく、ホコホコに濃厚。ほか面白かったのがスモークサーモンとイクラのピッツァに、たらことイクラの軍艦巻き盛り合わせなんてのも。
 これらを肴にアラスカビールをあおっていると、ディスカバリーチャンネルのカニ漁ドキュメント「ベーリング海の一攫千金」の、荒くれカニ漁師の気分にちょっと浸れたような?


町で見つけたオモシロごはん…横浜MM21『スラバヤ』の、テンペビーフン

2011年10月23日 | ◆町で見つけたオモシロごはん

   今日のみなとみらいは激込みでクルマは大渋滞。ワールドポーターズの飲食店街もどこも大行列で、時間がなくパッと入ったのがインドネシア料理の店。ガムランが響くオリエンタルな内装の店内だけにこりゃ高いかな、と思ったら、ナシゴレンとかサテ(焼鳥)のセットが1000円ちょっとからと、お手頃にエスニックなランチを楽しめるのでひと安心。

 注文したのはサテの盛り合わせと、テンペが入った焼きビーフン(写真右上)。テンペとはゆでた大豆をテンペ菌という菌を使って発酵させたもの。いわばインドネシアの納豆のようなもので、良質のたんぱくが吸収されやすい形となるため、肉のかわりに用いるヘルシー食材だそうだ。

 あっさりビーフンにモヤシやピーマンなど野菜がたっぷり、そのなかにコロコロ入ったサイコロ状のテンペはどっしり食べ応えがあり、これがインドネシアの「畑の肉」。納豆らしい発酵の香りが、日本人向きかも。

 ダイエットにも向いているというこの料理だが、結局鶏に牛に羊にエビをココナツの甘いソースにからめたサテを、4本も黒ビールで頂いたからあまり意味なし?