ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

大漁やまちゃん@焼津

2021年01月31日 | 旅で出会った食メモ
厳選した天然のマグロを使った、マグロ・カツオ料理店。養殖や蓄養物は使わないのが、店のこだわりです。ボードに並ぶ、各種部位の日替わり珍味が水揚げ地ならでは。丼や定食のほか、本マグロの一品料理が魅力です。酒は地元の銘酒「磯自慢」本醸造。潤いがあり品のいい甘さ。皮のポン酢は、皮が厚いホンマグロだからできる料理。トロトロのゼラチン質が溶け出し、トロの濃厚な脂甘さです。

これでグラスが半分に。升にこぼれた分を足して、トロのねぎま串。皮に近い身を使うだけに、濃厚な食べ応え。表面はパリパリに香ばしく、中は脂の甘みが活性化してます。締めのご飯はカツオ茶漬けで、刺身の上から熱々のだし汁をかけ、半煮えのカツオは外がホックリ、中はジューシー。カツオの実力を引き出しきった、漁師料理です。ご主人との漁業談義も楽しく、焼津の夜は更けていきます。

大漁やまちゃん@焼津

2021年01月31日 | 旅で出会った食メモ
焼津で何度も来た知った店で、マグロどころの漁港の真前にて、生のマグロとカツオにこだわる激ウマ店だ。

本マグロの珍味・皮ポン酢と「磯自慢」本醸造に始まり、五体投地のマグロネギマ焼き、締めは漁師直伝のカツオ茶漬けと、何度もここで書いた流れを再確認。コスパも良く、もう言葉もございません。

こふじ食堂@岸和田

2021年01月31日 | 旅で出会った食メモ
だんじりが疾走する紀州街道沿いにあり、定食や軽食や甘味を扱う町の食堂といった店。以前は岸和田のローカルスイーツ「くるみ餅」を食べたことがあるが、夏の祭りの時期の甘味のため、暖をとるべく麺もの汁ものをチェック。

地元色がある料理の中から選んだ「肉吸い」は、昆布やカツオのダシで牛肉の薄切りを煮込んだもので、いわば肉うどんのうどんなし。難波のうどん屋が提供した、うどんぬきのスープがルーツとされ、大阪の郷土の味でもある。これにおにぎりをプラスして昼ごはんとした。

丼には澄んだつゆと牛肉、ネギのみで、汁をすすると和風の出汁に肉の旨みが染み出し、下に体にじんわり染みる。薄切り肉はホロリ柔らか、脂がとろとろで、適度に食べ応えがあるのもいい。おにぎりも大阪らしく塩昆布入りで、ごはんにからむ適度な塩辛さに汁が進み、日本人の原点らしい美味さである。

アイスコーヒーが豆をひいた香り高いもので、食事のサービス価格にしてはレベルが高い。1000円でお釣りが出るのも嬉しく、大阪名物だしと牛肉食文化、さらに冷コーも堪能?

岸和田てくてくさんぽ10

2021年01月31日 | てくてくさんぽ・取材紀行
角に殿様の献上茶菓子だった時雨餅の老舗・竹利商店のビルを見て、五軒屋町交差点を渡ると、アーケードの岸和田駅前商店街へ。だんじりが曳行されるため、アーチ部分の空間を広く高くしてあり、透過光式かつ泉州で最初の開閉式という明るい造りになっている。入口のゲートには、だんじり祭りの切絵をステンド柄に配置。祭りの行われる商店街らしいしつらえになっている。

本町通りの沿道から自転車店が目立ち、アーケードに入ってすぐにも店頭に並べ売りする自転車店が構える。駅に近いからか現代的な店頭の店が並び、行燈看板や屋号のオブジェもしゃれている。途中で分岐する城見橋筋商店街は、岸和田城方面への近道。城見橋交差点を経て岸城神社付近へ至る通りで、やや古風なアーケードの下には日用品の店舗や飲食店が、ポツポツと並んでいる。

アーケードを抜けると岸和田駅前広場で、西田クリニック前にはだんじりカラクリ時計がお出迎え。時報時に扉が開いてだんじりが登場し、だんじり囃子が鳴り響く。かつてのだんじりからくりを展示した古い時計塔もあり、ふたつの時計に見送られておさんぽは終了である。

岸和田てくてくさんぽ9

2021年01月31日 | てくてくさんぽ・取材紀行
紀州街道に戻って先に行くと、格子戸に虫籠窓の黒漆喰商家の先に、2つの洋館建築が並ぶ。岸和田中央会館は、昭和10年築のもと岸和田貯蓄銀行。スクラッチタイル貼りで、ファザードの半円アーチがインパクトある。旧和泉銀行は昭和8年築の本店で、タイル貼りの外観にメダリオンを配した、2階通しのアーチの入り口が目を引く。

紀州街道と岸和田本通り商店街との交点も、だんじりが折れるやり回しの名所だ。小門貝源と呼ばれ、名の通り1855年創業の小門紙店、左に貝源という屋号の家があることに由縁。ここで紀州街道を後に右へと折れ、岸和田駅方向へと向かう。沿道には昭和の商店が軒を連ね、自転車屋など銅板の看板建築の商店長屋、アサヒビールのロゴが懐かしい出口酒店など。

途中に左に分岐する白壁石畳の路地は寺町筋で、西方寺や本徳寺などの寺院が集まっている。和菓子のだんぢり屋製菓は、あんとクリーム入りの「だんぢり饅頭」や銘菓「だんぢり」の製造元。屋号の提灯が並ぶ木島屋は足袋と揃いの法被といった、だんじり祭りの祭り衣装を、明治の頃から扱っている。