「休暇村館山」にて、総乃寒菊×キンメダイ煮付け。当地の地物で八品が揃う会席にて主菜が並び始めたなら、引き締まった地酒を尋ね合わせての、このコンビが似合う。
先付けから始まりつくりに入り、導入の盛り上がりに期待が高まっていく。四の品で主を張るは、今朝方水揚げを眺めた鮮やかなヤツだ。醤油に砂糖をしっかり効かせた、舌にごってりまとわるような甘辛さ。それが脂ノリノリの分厚い白身の、肥えた旨さをまめやかに引き出す。それをしっかりサポートすべく、品揃えから選ぶは一番辛い成田の酒。甘さに阿らぬ鋭さは、己の姿をたがえずに魚旨さを引き立てる。忠なる味わいの肴に信の趣の酒、八玉の犬士のごとき躍動の一期一会。
主役の皿を堪能したかと思いきや、五の品六の品とさらなる主菜が供されゆく様相。義なる慈しみの味か、智たる賢な旨さなのか、品に重なる玉の由縁を浮かべながらすすむ、里見ゆかりの地の宴かな。一献一品の小さな酒宴、南総にて天下泰平なり。
先付けから始まりつくりに入り、導入の盛り上がりに期待が高まっていく。四の品で主を張るは、今朝方水揚げを眺めた鮮やかなヤツだ。醤油に砂糖をしっかり効かせた、舌にごってりまとわるような甘辛さ。それが脂ノリノリの分厚い白身の、肥えた旨さをまめやかに引き出す。それをしっかりサポートすべく、品揃えから選ぶは一番辛い成田の酒。甘さに阿らぬ鋭さは、己の姿をたがえずに魚旨さを引き立てる。忠なる味わいの肴に信の趣の酒、八玉の犬士のごとき躍動の一期一会。
主役の皿を堪能したかと思いきや、五の品六の品とさらなる主菜が供されゆく様相。義なる慈しみの味か、智たる賢な旨さなのか、品に重なる玉の由縁を浮かべながらすすむ、里見ゆかりの地の宴かな。一献一品の小さな酒宴、南総にて天下泰平なり。