ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@稚内

2014年09月30日 | ◆一献一品出合い酒
稚内港に面した「うろこ亭」にて、男山最北航路×姫ホッケ。はるばるやってきた北海道の果てでさっそくの昼酒なら、港を見ながら当地所以の名の酒と稚内ブランドの加工品を合わせての、このコンビが似合う。

正面には港の出入口である紅白の灯台、右手には出航岸壁に卸売市場。最北の漁港風景を見ながら、地酒とローカル魚の最北記録の宴だ。カットした一夜干しは、名の通り愛らしく食べやすいサイズ。きめ細かくさらり、パリパリの皮目の香りは、馴染みの魚なのに上質になったよう。スケール大きな名の酒は、潤いあり重厚な男山らしい存在感。旬のホッケのほっこり風味を、二乗三乗に立体化させる。利尻礼文かサハリンか、航路にいざなわれ最北の酒肴と揺られる一期一会。

サッとかじってクッと空けて、口開けの組み合わせは昼の空腹を誘うこと。せっかく来たなら食べなきゃ、と、勧められるうちわ大の真ボッケが、手強いようで行けそなような、北の街で攻めの姿勢の一軒目。一献一品の小さな酒宴、どしどし天下泰平なり。

宗谷本線紀行

2014年09月29日 | てくてくさんぽ・取材紀行
宗谷本線は名の通り、最果ての宗谷の地へ向かう鉄路。旭川を出ると分岐する支線もなく、一本の鉄路がひたすら北上していく。稚内へ向かう「スーパー宗谷」は、日本最北を走る特急列車。乗りテツにとっての憧れで、天塩川沿いや宗谷の原野の車窓風景は、日本離れした手付かずさが素晴らしい。駅名もそれに連れ、アイヌ語色が濃くなっていくような。車窓からカナの字面の駅名板を眺めるだけでも、ロマンがある。

最北端の駅稚内は終着駅マニア、特に「日本最○○」好きにはたまらない地。行き止まり式駅萌えの私は駅舎外まで続く線路跡の先の、車止めのオブジェが必見。かつてはこの先の北防波堤ドームまで線路がのびていて、道の駅付近に一部残る路盤は廃線跡マニアの守備範囲か。

さらに稚内駅ホームのやや南に見えるのは、日本最北端の踏切。踏切萌えには垂涎だとかで、テツの趣味ジャンルの多彩さを実感する、北の最果ての駅である。

一献一品出合い酒@横浜

2014年09月28日 | ◆一献一品出合い酒
赤レンガ倉庫の宇都宮餃子祭りにて、キリン一番搾り生×宇都宮餃子館の焼き餃子。秋のフードイベントのスタートとなるお祭りなら、食べ比べ楽しいローカル餃子に相性文句なしの一杯の、このコンビが似合う。

日本屈指の餃子激戦区だけに、名のある店に続く大行列。現地で食べたお気に入りの店に突撃、並んで確保すればお宝発掘的に高揚する。ハマのお馴染みのビールは、樽出しすぐ飲みの新鮮さ。ビシッと苦味が効いていて、好天の爽快さを引き立てる。魅惑のアテをパクリといけば、しっとりの皮からあんがグシッ。野菜と挽肉の甘みが厚く、ニッコリ笑顔もこぼれ出る。秋晴れの下にうまいもん、うまい酒。今年の天高く肥ゆり初めな一期一会。

思い立って出かけた、夫婦水入らずの横浜さんぽ。美味しいイベントで心和めば、はや来月は何があるかと気になるところ。オクトーバーフェスタにワールドフェスタ、どれもこれもが楽しみとなる、週末気ままなハマグルメ。一献一品の小さな酒宴、昼下がりに天下泰平なり。

宇都宮餃子祭り@横浜赤レンガ倉庫

2014年09月28日 | 旅で出会った食メモ
オクトーバーフェスタやワールドフェスタなど、ハマのフードフェスの口開けは宇都宮餃子。宇都宮餃子祭りで、横浜赤レンガ倉庫に名店が集結だ。

一人前3個200円、どこも30〜40分待ちの中、何とか4種を確保。さっぱりシンプルな「みんみん」甘いミソダレでザクザクいただく「青源」あんがたっぷりジューシーな「宇都宮餃子館」皮がモチモチニラプンプンの「マルシン(水餃子)」。

空は青い。浜風は心地よい。ビールがうまい。天下泰平なり。

一献一品出合い酒@稚内

2014年09月27日 | ◆一献一品出合い酒
稚内の繁華街・仲通りにある居酒屋「ふる里」にて、サッポロクラシック中ジョッキ×ハッカクの刺身。はるばるやってきた北の外れを実感しつつ飲むなら、北限でいただく道内銘柄ビールに北海道らしい地魚の、このコンビが似合う。

冷たい風に吹かれ彷徨う、最果ての寂しい飲み屋街。ひと気のなさにより侘しくなり、あったか赤提灯に誘われ込む。かけつけビールは長旅で馴染みとなった、スノーラベルをググっと一気。震える寒さで飲んでこそが、北のビールの持ち味か。受ける刺身は名の通り、八角の断面がその由来。ほのピンクな身のほんのり甘さは、無骨な見た目を思わせない品の良さだ。キンキンのジョッキをグッ、凍った刺身をシャリッ。ときにブルッとくる冷たさに、ストーブ前がありがたくなる一期一会。

はるばる感をかみしめて、ポツリゆっくり傾ける杯。ガランとした店でのひとり酒に、かえって果てらしさが染みるから、と思い聞かせる、ここは日本最北の飲み屋街。一献一品の小さな酒宴、しみじみ天下泰平なり。