ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@下北

2013年11月07日 | ◆一献一品出合い酒
下風呂温泉の温泉街中ほどにある「ニュー下風呂ホテル」にて、冷酒「下風呂温泉郷」×アンキモの和え物。本州最北端の湯で過ぎ行く夏を送るなら、北の海の珍味に温泉名ブランドの地酒の、このコンビが似合う。

湯上がりの渇きにたまらず、部屋の冷蔵庫からビールと冷酒を続いて開栓。卓に並ぶ地魚料理の数々から、小鉢の肴をセレクトすれば、グラスのビールがどんどんもっていかれる。合間にアンキモをちょい、冷酒をちびり。津軽海峡の深海育ちのまろやかなねばりに、荒っぽいグラス酒もスイスイ呼び込まれていく。部屋出し料理をいいことに、酔いに任せて二刀流酒の一期一会。

広すぎる部屋でひとり、杯を傾けるにつれ、旅先での人恋しさがほのかに募る。窓の外に広がる闇夜の海峡の向こう、函館の賑わいに、気持ちだけ二次会に飛んでみたりして。一献一品の小さな酒宴、最果ての地で天下泰平なり。

日々是好食…本当にうまい生野菜とは

2013年11月07日 | ◆日々是好食
「肉ばかりでなく、サラダも食べなさい!」幼少の頃、親からこうした言葉を言われた経験がある方も多いのでは。生野菜が苦手な人の最たる理由は、青物ならではの味のくせだろう。えぐかったり渋かったり、青臭かったり。それが素材の持ち味、といわれればそれまでだが、味覚や嗜好が合わないのに常食するのは、少々ハードルが高く思える。

某・究極のグルメ漫画で「人間は本質的に、生野菜が好きではない」との一説を見かけた。その答えが「ならば生で食べてうまい野菜のみ食べればよい」そんな禅問答で思い浮かぶのは、産地の畑で朝とれの、さっきまで生きていた野菜だろうか。自然の、大地の生命力が保持されているうちに、そのままいただく。こんな究極の生野菜なら、前述のくせもない「生で食べてうまい野菜」のはずだ。

夏の終わりに群馬・嬬恋でいただいたキャベツは、まさにそんな朝とれ活き活きの品。しっとりながらシャクっと食感が残り、えぐみのない素直な甘さは、塩もドレッシングもいらない爽やかさ。早起きして浅間山麓に広がるキャベツ畑を散歩し、朝ごはんにこんな逸品を味わう。生野菜が苦手なのを直すには、産地の朝サラダがてきめんのようだ。

台北てくてくさんぽ8

2013年11月07日 | てくてくさんぽ・取材紀行
台北の小ネタ集・交通編の続きは、台湾のJRにあたる台湾鐡道。台湾を海岸線沿いにぐるり1周するように線路が敷かれていて、台北から南部の高雄までは新幹線も通っている。今回は台北から、北端の港町・基隆まで利用した。

台北のセントラルステーション・台北駅は市街の中心にあり、地下鉄路線が集中していて行きやすい。中央駅らしくコンコースはすごく広く天井も高いホールで、出札窓口がズラリ並ぶ上には大パネルの時刻表が。いかにもここから汽車旅に出るぞ、という感じがする。

市街中心部は地下化されており、数面あるホームも地下にある。車両は割と近代化されている印象で、ステンレスの通勤電車や近郊電車に混じり、日本の旧国鉄風の特急電車も行き来する。普通車は地下鉄と同じく、クロスとロングが組み合わさった車両。地下線を出るとベッドタウンから近郊の田舎風景が広がり、なかなか汽車旅風情がある。

基隆へはおよそ40分ほど、地下鉄のプリペイドの悠遊カードも利用できるので、ちょっとした列車の旅を楽しむならお勧めた。