ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

町で見つけたオモシロごはん…五反田 『みしょーれ奄美』の、島の味覚の数々

2013年05月31日 | ◆町で見つけたオモシロごはん
昨晩の「みしょーれ奄美」にての奄美の集いでは、島焼酎の「朝日」ロックを傾けつつ気勢を上げたが、翌日思い返したら島の料理も独特だ。沖縄や八重山と同じ島の並び、琉球料理と近いと思いきや、似ているような似てないようなのが面白い。

ソーキの煮付け風のは、奄美では豚あばらの塩煮。名の通りあっさり塩味で、トロトロながら脂っこさがなく柔らかい。ほかソーミンチャンプル風のは、油で炒めるのではなくからめて味わう油そうめん。ジューシー風のは最近メジャー化しつつある、鶏ガラスープごはんの鶏飯(けいはん)。

一方、奄美のローカル魚介もオリジナリティあふれている。唐揚げのエビは、タンガという手長エビ。島なのに川でとれるエビが名物とは、奄美の自然の多彩なこと。トビンニャという巻貝はマガキ貝が正式名で、塩茹で山盛りで供するのが奄美スタイルとか。

これら、現地の島風の中で、朝日や龍宮やまーらん舟飲みながら味わったら、言うことなしだろう。この夏、奄美が呼んでる気がするような?

一献一品出合い酒@大門

2013年05月29日 | ◆一献一品出合い酒

韓国家庭料理の「からくに家」にて、黒豆マッコリ×プルコギ。品数たっぷりのコース中盤には、野菜いっぱいの鍋と甕いっぱいのマッコリの、このコンビが似合う。

モヤシにニラにニンジンシイタケと、刻み野菜がクツクツ煮えるに連れ、唐辛子ダレに赤々と染まる。立ち昇るとんがった香りに、まずは甕から一杯。煮えたら小鉢に野菜とカルビをどさっと盛り、ザクザクかっ込んでは甕からもう一杯。ヒヤリと甘い酒の爽やかさで、辛々の鍋に箸が止まらぬ一期一会。

食べ応えあるコースは鍋が二種ついており、後に控えしブテチゲも着々と仕込み中。辛味で進む甕の数も、鍋ひとつあたりでひと甕の勢いか。一献一品の小さな酒宴、今宵も天下泰平なり。(130529)


日々是好食…スポーツ観戦にはホットドック!

2013年05月28日 | ◆日々是好食

 プロ野球の球場で、サッカーのスタジアムで。スポーツ観戦のワクワク感を盛り上がるのに、テイクアウトのフードは欠かせない。開始前にカウンターに行列する、至福の時間。ドリンクとフードを手に、スタンド入りした瞬間の高揚。試合前のイントロをかくも素敵に演出する、このプロセスは譲れないものがある。

 観戦フードの中でもナンバーワンの優れものは、ホットドックに間違いない。オーダーから出来上がりが早いこと、試合を見ながら片手で食べられること、しっかりお腹にたまること、コーラにもビールにも合うこと、等々。近頃は、売り場奥のレンジでチンだが、パンはトースターで焼き、ソーセージは湯煎していたら言うことなしだ。

 ガブっといったらソーセージがバツッ、ケチャップとマスタードがビシッと効いたところでドッ、と歓声が。贔屓チームのポイントゲットなら、ウェーブにもスタンディングオベーションにも、ホットドック片手で参加できるのがまた、うれしい。


日々是好食…ラーメン写メの秘訣は

2013年05月27日 | ◆日々是好食

料理屋でオーダーを写メするのは、今や普通に近い行為なのだろう。一方で、店や料理人や周辺の客的にはどうなんだろう、と気になることがある。客の目線で端から見るとあまり行儀はよくないし、料理はサーブされた時が美味い時だから、グズグズ撮っているうちに冷めたり溶けたりしていくのを、よしとする料理人もいないだろう。

金を払ったのだから、料理をどう扱おうと客の自由かも知れない。とはいえ、店はプロデュースする側の世界観が支配する空間でもある。料理写メは果たして、その許容のうちの行為かどうか、やっている自分も答えは見つからない。せめて邪魔にならぬよう自然に手早く、も大事だろうが、自分の場合はむしろ「キレイに」「うまそうに」を重視。撮らせてもらう以上、よりよい形で発信し、良さを広めることで礼とする、とは大袈裟だろうか?

そんな中、ラーメン屋は、写メ客遭遇頻度が特に高い気がする。写メやつぶやきによる情報発信が頻繁なため、店側も割と許容しているようだ。その筋の方によると、ラーメン写メは撮り方に基本形がいくつかあり、俯瞰のほかレンゲですくった「スープリフト」、箸で持ち上げた「麺リフト」は、用語として定着しているのだとか。言われてみれば、ラーメン屋ではひとりであれこれやりながら撮ってる客が多いような。

自身もたまに麺リフトにチャレンジするが、右手で箸、左手にスマホのシャッター、さらにピン合わせに構図決めと、苦戦するうちにスープは冷め麺がのびてしまう。だから着丼(これも用語とか)直後にバッと湯気が立ってるのを、パシッと一枚が流儀。ラーメン写メは手際の良さが、マナーかつ美味く撮れる一番の秘訣ではなかろうか。(130527)


日々是好食…冬のサンマ

2013年05月22日 | ◆日々是好食

 魚介の旬は、産卵期と回遊期の2回ある。旬の合間は端境期となり、市場に出回らなくなる理由がある。産卵後で栄養分がなくなっていたり、回遊後でエネルギーを使い果たしていたり。旬の味を満喫し、次の旬に思いを馳せつつ、端境期を凌いで待つ。季節ごとの魚介が、四季の風物詩たる所以である。

 旬の最盛期とは、脂がしっかりのった時期でもある。一方であっさり、さっぱりした味を好む人にとっては、最盛期をややずらした時期が「旬」だったりする。夏の江戸前のアナゴ、春先の瀬戸内のサワラは、むしろあっさり味の旬のほうが一般的だろう。

 脂ノリノリのサンマの旬は、言うまでもなく秋だが、最近は冬場でも鮮魚売り場で目に付くようになった。この時期、サンマは産卵を終えて北の海域へ北上中で、脂が薄い分刺身や寿司向きとか。塩焼きにしたら、ちょうど殿様のお眼鏡に叶う具合かも?