ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@銀座

2013年11月08日 | ◆一献一品出合い酒
銀座ニューメルサにある「長岡小嶋屋」にて、八海山純米吟醸×へぎそば。地元でも評判の郷土料理店での締め酒なら、名高い銘酒に名物そばを合わせたこのコンビが似合う。

酒処・魚沼を代表する酒だけに、猪口に注ぐ先からほの甘い香りがこぼれ出る。スイッと含めば吟醸香が穏やか目で、フルーツのような軽い爽やかさが、豊穣の地の華やぎか。アテも魚沼のご当地そばは、つなぎの布海苔が海のそばらしい風味で、ぬるり、するりと入っていく。それが生わさびを自分でおろし入れれば、スッキリ切れるアテに一変。海藻香と果実香に翻弄されつつ、越後路の蕎麦屋酒らしい一期一会。

旧友と交わす杯は終わる頃合いが難しく、締めそばの後も余韻が残る。各県の銘酒名肴の店が集まる場所柄、次なる杯は日本海を北へ羽越路の店か、西へ下り北陸路の店か。一献一品の小さな酒宴、今宵も天下泰平なり。

日々是好食…たい焼きメイキング

2013年11月08日 | ◆日々是好食
店頭で焼いているたい焼き屋さんを、近頃あまり見かけない。子供の頃、商店街の店やスーパーの一画にあるコーナーで、その「職人芸」を眺めるのが楽しみだった。母親の買い物を待つ間のささやかな食エンタメは、子ども心にワクワクしたものだ。

鯛の半身の型が縦列に並ぶ鉄板に絶妙な量の生地を流し込み、あんをのせてしばらく焼いたら二つ折りのをガチャリと畳んでドッキング。シューッと焼き上がりパカリ鉄板が開かれたら、たい焼きに命が吹き込まれる瞬間。うわっ、と感嘆を漏らし、ホッと笑顔が漏れてしまう。

買い物袋を提げた母親の姿が見えたら、オーケーをもらう前におばちゃんに自分のをオーダー。あん盛りの行程で自分のが多めになるよう念じ、焼き上がりからそれを選んでその場でガブリ。腹からいけばこってり甘々な粒あんがほぐれ出し、頭や尾からいくとクリスピーな皮がカリリ香ばしい。作るのを眺め、できたてをいただくのが最高にうまいのを知った起源は、ア・ラ・ミニッツなたい焼きにあるのかも。

台北てくてくさんぽ9

2013年11月08日 | てくてくさんぽ・取材紀行
もう少し続ける台北の小ネタ集、今日は寺・廟編。市街を散策していると、あちこちで装飾きらびやかな寺や廟に出くわす。お国柄か信仰に篤く、どこでも独特の長い線香を手に、真摯に祈る人の姿が絶えない。

宗教は主に仏教と道教で、寺によって祭られているのは様々。航海の神様の媽祖廟、学問の神様の孔子廟も見られる。滞在中に訪れたところでは、市内一の歴史がある名刹の龍山寺、関羽を祭った商売の神様の行天宮、荘厳な建物が並ぶ台北孔廟、医薬と長寿の保安大宮を祭った保安宮など。特に龍山寺は観音様をはじめ、様々な神仏が祭られているので、願い事にはもってこいだ。お守りも古銭をあしらったり、故宮の翠玉白菜を模した?ものなど、効能やデザインが様々でつい買ってしまう。

市街を歩いていると、ほかにも道中に小さな寺や廟を見かける。市場巡りや食べ歩きの合間にぶらりと寄って参拝するのが、台北市街観光のスタイルかも。