全国最年少の市長である美濃加茂市長が逮捕、拘留されて間もなく2カ月。
刑事事件では「金をもらったか、もらっていないか」が争点になるような報道がされている。
検察の考えることはともかく、社会通念としては、金をもらっていなくても、「議員時代からの業者との癒着関係」という問題自体で許されないことだと私は見ている。
「無罪だ」という人たちがいるけど、それは裁判所の判断であって、「癒着関係」に目をつむるのかと懸念する。
「癒着関係」が問題になれば、辞めるしかないのに、金が介在していないならと、「癒着関係」を肯定するのだろうか。
ともかく、美濃加茂市議会は、問責決議を議決した。
ところで、先日、金沢市長が、辞表をだした。
私には、両者は事案の構造が酷似している、それにも変わらず、対応が全く違う、そのように映る。
簡略化して比較してみる。
【金沢市長】 市長選前の議員時代に、業者と事業の約束を交わし、選挙支援を受け、当選後に調整、しかしその事業が実現しなかったので、市長が別の業務を提案した、らしい。
【美濃加茂市長】 議員の時から、行政に同社の製品のことを働きかけ、選挙前後の支援を受け、市長に当選したら、同社の実験設備を自分の母校に導入した、らしい。
業者から金をもらっているか否かに関係なく、事実であれば、辞めるしかないと思う。
今日のブログはそんな観点で比較、それと美濃加茂市長の関連の動向を記録しておく。
ところで、深夜に、本の編集者から、原稿の校正に関しての問い合わせ事項が10項目以上届いた。
今朝3時に起きて、それらへの回答を作り、このブログをまとめる。
今日は議会改革特別委員会の会議もある。
もとに戻り、もう少し、美濃加茂市長と金沢市長の比較。
●2014年6月25日ブログ⇒ ◆全国最年少29歳市長を逮捕/受託収賄、事前収賄/居酒屋やファミレスで会い現金入り封筒
全国最年少市長だった岐阜県美濃加茂市長が逮捕された。
受託収賄、事前収賄とされている。
一言でいえば、議員の時から、業者から金をもらって、行政に同社の製品のことを働きかけ、市長に当選したら、実験設備を自分の母校に導入した、ということのよう。
若いからとか、年期があるから、とかいう話ではない。
もともと、汚職体質だったいうこと。
それは、次の報道に端的。
「居酒屋やファミレスで会い、その際に、資料に現金入り封筒を混ぜ、渡した。賄賂の総額は約30万円。」(今朝の毎日新聞・紙版)。
それに昨年の選挙で当選した時に報道されていたのは、当選の背景の一つに自民党総裁選にも出て「自民⇒維新⇒石原新党」と歩く藤井孝男氏の支援も・・・ということ。
● 2014年6月27日ブログ⇒ ◆現金受領「一切ない」=美濃加茂市長、郷原弁護士に/「潔白を晴らす」/贈賄側 市長選に知人1カ月派遣
美濃加茂市長が逮捕されて4日目。
業者は会ってお金を渡したことを認めている。
市長は、会ったこと、議員の時に同社の機材・システムを市に勧めたこと、当選してシステムを導入したことは認めつつ、お金を否定している。
ということは、「お金をもらったか、否か」、ここが焦点になるのかなと思える。
ともかく、報道でいろいろと明らかとなってくる。
会食が2回とされていたが、それが「4回」に増えた。
★24日の東京新聞 「2回、会食したが、金は受け取っていない」と疑惑を否定していた。
★26日の中日新聞 「4回会食したが、賄賂を出そうとしたそぶりもなかった」(接見した弁護士の話)
しかも、市長選挙を約1か月、手伝ってもらったという。
★26日の中日新聞 《 中林容疑者は市長選告示日数日前から約1カ月間、知人男性を美濃加茂市に派遣。男性は市内のホテルに宿泊し、藤井容疑者の政策の素案や演説原稿などを書く手伝いをしていた。選挙後もしばらく同市に滞在。中林容疑者は「藤井容疑者の私設運転手をさせていた」》
報道では、「業者に会い、市に議員として働きかけ」「市長選があり」「当選後、機器・システムを導入した」という流れの中の、市長選挙数日前から、同社長が「選挙の政策の素案や演説原稿などを書く手伝い」の人間を派遣し、「当選後の私設運転手」もさせていた、という。
これら密接な関係も含めて、警察は、仮に現金が否定されても、「約束」は逃げようがないということか。
請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたとき
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● 2014年8月19日ブログ⇒ ◆金沢市長、辞職願提出/場外車券場巡り業者に便宜/「道義的責任」/来月にも市長選
4年前、6選の現職市長を倒して市議から当選した金沢市長。
今年12月の2期目の選挙に向けて、6月議会で再選出馬を表明、各党の推薦を得て再選を目指す体制が整う方向になっていた。
ところが、業者との癒着問題の発覚で、突然、辞職。
その件は、市長選前に業者と事業の約束を交わし、選挙支援を受け、当選後に調整、しかしその事業が実現しなかったので、市長が別の業務を提案したらしい。
・・・これって、収賄で6月に逮捕された美濃加茂市長と業者の関係と同じ構図に見える・・・
そこで、両者の比較をするために、まず、今日は、金沢市長の事件のことを見ておく。
★《車券売場問題をめぐっては、山野氏は、初当選した10年の市長選で支援を受けたビル 管理会社の元社長から、車券売場開設の要請を受け、協力を約束する念書を交わし、市長就任後に設置の同意書に署名、押印。元社長は経済産業省に開設を申請したが、同意書が 公文書ではないとして許可されなかった。
今月に入り、山野氏が元社長に対し、市のリサイクルセンターを入居させる代替案を提示したことが発覚した。》(北国新聞)
《車券売場をめぐっては、山野氏が前回市長選の直前に、計画するビル管理会社の元社長と、設置に協力するとの念書を交わし、選挙で元社長の支援を受けた。》
《山野市長は、金沢市で計画されていた競輪の場外車券場の設置をめぐり、計画を誘致していたビル管理会社の元社長との間で、設置に同意する文書に署名。その後計画が頓挫したあと、山野市長が元社長に対し、市のリサイクルプラザを入居させる代替案を示したことが分かりました。》
★《山野市長は1995年に金沢市議に初当選、08年に副議長を務めた。10年の市長選で、6選を目指した前市長を破り初当選。12月に任期満了を迎える市長選に再選出馬を表明していた。》(時事)
★《石川県内の各政党の代表らは16日、市長選で山野市長を推薦するのは難しいとの認識を示した。推薦を要請した政党がそろって距離を置く姿勢に転じたことで、山野市長は厳しい判断を迫られている。》(北国新聞)
実は、金沢市長、前の市長選挙で、ネット選挙が解禁されていないのに、きわどいネット利用の選挙を周辺が行ったことでも知られる。警察を所管する県議会でも問題になったが、県警は、問題視しない旨を議会で答弁、結果として当時のネット利用の選挙の道を広げることになった。
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●美濃加茂市長の問責決議 議会、辞職求めず
中日新聞 2014年8月19日
岐阜県美濃加茂市のプール水浄化設備導入をめぐる汚職事件で、市議会(定数18、欠員1)は19日に開会した9月定例会で、事前収賄などの罪で起訴された市長の藤井浩人被告(30)=勾留中=に対する問責決議案を賛成多数で可決した。決議は「市政の停滞と混乱を来し、対外的な信頼を損なう事態を招いたことに深く反省を求める」とするにとどめ、辞職は求めなかった。法的拘束力はない。市長は辞職の考えがないことを明らかにしている。
同日朝、保守系最大会派・新生会(8人)が臨時の会合で各議員の意思を確認し、議案を提出した。
6月24日の市長逮捕後、初めてとなる市議会は市長不在で開会。片桐美良氏(新生会)が「行政の最高責任者の長期不在で市政に混乱を来し、対外的な信頼を損なったことに深く反省を求める」と提案理由を説明。市長支持の柘植宏一氏は反対討論で「従来の贈収賄事件と違い、市民は『確かな証拠がない』と感じている。だから(早期釈放などを求める)2万1千筆の署名が集まった。一審判決の日を待つのも議会人としての度量」と主張した。
一方、前田孝氏(共産)は「事件がいつまで続くのか市民も不安に感じている。無罪を勝ち取ってから再挑戦しても十分間に合う年齢」と述べた。
市長は無罪を主張しており、片桐氏は「無罪を信じている」と説明。「市長として認めないということではない。保釈後も刑事被告人であり続ける点については、あらためて市民の声を聞きたい」と説明した。
採決では新生会と共産(2人)が賛成し、賛成9、反対5で可決。公明の2人が退席、議長(新生会)は採決に加わらなかった。
藤井市長は7月下旬、市議会からの進退を問う文書に対し「現金を受け取った事実はなく潔白だ。復職を待ってくれている多くの市民のために働きたい」と書面で回答。逮捕以来、勾留が続いているため、美濃加茂市は市長不在の異常事態が長期化している。
●美濃加茂市長の問責決議案可決
NHK 8月19日
岐阜県美濃加茂市の市長が、浄水設備の導入を巡り賄賂を受け取った罪に問われ勾留が続いていることを受けて、19日、市議会で市長に対し、「長期間職務を離れ市政に混乱を与えた」として問責決議案が提出され、賛成多数で可決されました。
岐阜県美濃加茂市の市長、藤井浩人被告(30)は、市議会議員だった去年、浄水設備の導入を巡って名古屋市の業者に便宜を図った見返りなどとして、現金合わせて30万円の賄賂を受け取った罪に問われています。
藤井市長は一貫して事件への関与を否定しています。
6月24日に逮捕されてから保釈が認められず勾留が続き、およそ2か月職務から離れています。
こうした事態を受けて19日、美濃加茂市議会で藤井市長に対し、「長期の不在で市政に混乱を与え、対外的な信頼を失うことを見過ごすことができない」として問責決議案が提出されました。
議員からは、「初公判が終わるまで待つべきだ」という意見や、「市政運営を第一に考えるべきだ」という意見が出され、採決の結果、賛成9票、反対5票の賛成多数で可決されました。
問責決議に法的な拘束力はなく、森議長は「進退は市長本人が決めることだが、議会の決断も尊重してほしい」と述べました。
市長の職務代理を務める海老副市長は、「市長は潔白だと信じているが、議会も考えた末の判断なので真摯(しんし)に受け止めたい。接見時に市長に報告する」と述べました。
●美濃加茂市長が導入訴えた浄水設備、実用化に課題
朝日 2014年6月30日13時00分
岐阜県美濃加茂市の浄水設備設置をめぐる贈収賄事件で、逮捕された市長の藤井浩人容疑者(29)が導入を訴えていた浄水設備は、実用化に課題があったのに、改善に向けた対策がされていなかったことが同市への取材でわかった。現在、設備は全く稼働しておらず、市はすでに業者から設備の権利放棄の了解を得ており、7月にも撤去する方針。
浄水設備は、贈賄容疑で逮捕された地下水供給設備会社「水源」社長の中林正善容疑者(44)が手掛けていたもので、プールの雨水を浄水し、災害時には飲み水に利用できると説明していた。自治体の導入実績がなかったため、昨年3月、当時市議だった藤井市長を介して設置を働きかけ、同年8月に実証実験がスタートした。
実験に携わった市関係者によると、機械そのものは実績のある専門メーカーの濾過(ろか)機を使っていた。実験では市が「雨の少ない時期にも使えるのか」「浄水能力の限界はあるのか」などと質問。中林社長は「校舎や体育館に降った雨も集める」と回答したが、雨水を集める配管は設置されず、浄水能力の具体的な説明もなかったという。
●事件>コンサル社長再逮捕 信用保証を悪用に関する詐欺被害情報
詐欺被害相談,情報ポータルサイト|詐欺被害の速報サイト 毎日新聞20040306
雨水のろ過装置をめぐる詐欺事件で、愛知県警は5日、経営コンサルタント「水源」(名古屋市北区)の社長、中林正善被告(43)=詐欺罪などで起訴=を同容疑で再逮捕した。捜査2課は、中林容疑者が中小企業向けの信用保証制度を悪用して銀行から融資を受けていたとみている。
逮捕容疑は2012年7月上旬、同市内の銀行支店に「ろ過装置の追加発注を静岡県内の病院から受けた」などとうそをつき、融資金1100万円をだまし取ったとしている。中林容疑者は容疑を認めているという。
捜査2課によると、中林容疑者は架空の見積書を準備。名古屋市信用保証協会に出向き、信用保証を取り付けるなどして、銀行を信用させていたという。
●美濃加茂汚職:賄賂同額、口座引き出し 取引記録決め手に
毎日新聞 2014年06月27日
岐阜県美濃加茂市の浄水プラント導入を巡る汚職事件で、愛知、岐阜両県警の合同捜査本部に贈賄容疑で逮捕された経営コンサルタント会社「水源」社長、中林正善容疑者(43)が、市長の藤井浩人容疑者(29)=受託収賄容疑などで逮捕=に賄賂を渡したとされる日に、金融機関の口座から同額の現金を引き出していたことが、捜査関係者への取材で分かった。容疑を認めた中林容疑者の供述に加え、口座の取引記録の存在が立件の決め手になったとみられる。【駒木智一、三上剛輝、金寿英】
中林容疑者は2013年4月上旬と下旬の2回、市議だった藤井容疑者にそれぞれ10万円と20万円の賄賂を渡したとして、贈賄容疑などで逮捕された。捜査関係者によると、中林容疑者が管理する金融機関(本店・岐阜県)の口座には、それぞれの日に同額を引き出していた記録が残っていた。
中林容疑者は捜査本部の調べに、この金が賄賂だったと認め、「プラントの資料に現金入りの封筒を交ぜて渡した」と供述。現金の授受のあったとされる同市と名古屋市の飲食店には2人の共通の知人が同席しており、捜査本部は賄賂の受け渡しを見ていないか、事情を聴いている。
藤井容疑者は同年4月、プラント導入で便宜を図る見返りに、中林容疑者から現金計30万円を受け取ったとして、24日に逮捕された。藤井容疑者は容疑を否認している。
藤井容疑者の弁護団によると、名古屋地裁は26日、10日間の勾留を認める決定を出した。弁護団は準抗告する方針で、勾留理由開示請求も検討する。また名古屋地検は25日から、藤井容疑者の取り調べの録音・録画を始めたという。
美濃加茂市では昨年4月、病気療養を理由に前市長が辞任を発表。市議だった藤井容疑者は同5月に立候補を表明し、6月の市長選で対抗馬の元市議会副議長を破り、28歳で市長に就任した。
●美濃加茂市長「私は潔白」 勾留理由開示
読売 2014年07月05日
岐阜県美濃加茂市の雨水浄化設備設置を巡る贈収賄事件で、事前収賄などの疑いで逮捕された同市長藤井浩人容疑者(29)の勾留理由開示の法廷が4日、名古屋地裁で開かれた。藤井容疑者は「現金を受け取った事実は一切ない」と改めて容疑を否認した。
冒頭、森文弥裁判官は勾留の理由について、〈1〉罪を犯したと疑う相当の理由がある〈2〉関係者に働きかけるなどの証拠隠滅のおそれがある〈3〉一時所在を隠すなど逃亡の恐れがある――と説明。弁護側は「30万円を受け取ったとされる市長の収賄事件としては比較的軽微で勾留は不当」と訴えたが、森裁判官は「収賄という事案を軽微とは考えていない」と述べた。
証言台の前に立った藤井容疑者は、弁護人からの質問に対し、「美濃加茂市民を代表する市長として、逃亡などあり得ない」と主張。
現金の受け渡しがあったとされる会食の場に、贈賄などの疑いで逮捕された中林正善被告(44)(詐欺罪などで公判中)のほかに、経営コンサルタントの男性が同席していたとし、「(その男性に)聞いてもらえば、私が潔白だと分かる」と強調した。中林被告が贈賄などの容疑を認めていることについては、「うその証言は許すことができない」と語気を強め、「私は一切、潔白だ。一日も早く帰り、美濃加茂市民と市のために仕事をしたい」と語った。
閉廷後、藤井容疑者の弁護団は名古屋市で記者会見を開いた。弁護団は、藤井容疑者が中林被告と会食したことや、議会で設備導入を促す質問をしたこと、市担当者に資料を渡したことは争わない姿勢を示した。
一方、現金の授受があったとされる会食の席に同席した経営コンサルタントが捜査当局に対して「一度も席を外していないし、金のやり取りも見ていない」と説明していると強調。また、設備導入を市に働きかけるよう中林被告から依頼されたとされる点についても、「自分から興味を持って(中林被告に)話を聞いてみようとなった」と、否定した。
主任弁護人の郷原信郎弁護士は会見で、「勾留は不当だ。一刻も早く釈放し、美濃加茂市民のもとに帰してほしい」と訴えた。
美濃加茂市内では4日夜、藤井容疑者の早期釈放を求める集会が開かれ、市内外の支持者約70人が集まった。呼びかけ人の岐阜県可児市の山根一男市議は「市民の皆さんには無実を訴える市長の旗振りをお願いしたい」と呼びかけた。参加した60歳代の自営業男性は、「(藤井市長は)清潔で物欲のない人間。業者の供述だけで逮捕はあり得ない」と話していた。
●製造業者の印鑑偽造 贈賄側、了解得ず「工事も担当」
岐阜 2014年06月26日11:14
美濃加茂市の中学校への浄水設備導入をめぐる収賄容疑で市長の藤井浩人容疑者(29)が逮捕された事件で、贈賄側の会社社長中林正善容疑者(43)が導入を働き掛けた際、設備製造業者(京都府)が設置工事も担当するとした書類を、業者の了解を得ないまま市に示していたことが25日、関係者への取材で分かった。書類には偽造された製造業者の印鑑が押されていたという。
中林容疑者の会社に設置実績はなく、愛知、岐阜両県警は中林容疑者が市に設備を導入してもらうため、藤井容疑者に強く働きかけるほか、製造業者の信用も利用していたとみて調べている。
また、藤井容疑者が同日、弁護士を通じて市に「容疑は事実無根なので、市長を辞職する意思はない」と伝えたことも分かった。両県警は2人を送検し、藤井容疑者の自宅を家宅捜索した。
関係者によると、浄水設備の製造業者は中林容疑者から依頼を受け、同市の中学で設置を担当したが、売り込みの際に名前が使われたことは知らなかったという。中林容疑者は偽造された印鑑を使って書類を作り、民間企業などにも売り込みをかけていたとみられる。
設備をめぐっては、導入で市の水道料金負担が減れば、浮いた分の一部を中林容疑者の会社が受け取るとの口約束があったことも判明。会社側が設備の設置費用数百万円は全額負担していたが、正式に市に導入され市側のコストが削減されれば、会社にも利益が出る形になっていた。
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4年前、6選の現職市長を倒して市議から当選した金沢市長。
今年12月の2期目の選挙に向けて、6月議会で再選出馬を表明、各党の推薦を得て再選を目指す体制が整う方向になっていた。
ところが、業者との癒着問題の発覚で、突然、辞職。
その件は、市長選前に業者と事業の約束を交わし、選挙支援を受け、当選後に調整、しかしその事業が実現しなかったので、市長が別の業務を提案したらしい。
・・・これって、収賄で6月に逮捕された美濃加茂市長と業者の関係と同じ構図に見える・・・
そこで、両者の比較をするために、まず、今日は、金沢市長の事件のことを見ておく。
★《車券売場問題をめぐっては、山野氏は、初当選した10年の市長選で支援を受けたビル 管理会社の元社長から、車券売場開設の要請を受け、協力を約束する念書を交わし、市長就任後に設置の同意書に署名、押印。元社長は経済産業省に開設を申請したが、同意書が 公文書ではないとして許可されなかった。
今月に入り、山野氏が元社長に対し、市のリサイクルセンターを入居させる代替案を提示したことが発覚した。》(北国新聞)
★《山野市長は1995年に金沢市議に初当選、08年に副議長を務めた。10年の市長選で、6選を目指した前市長を破り初当選。12月に任期満了を迎える市長選に再選出馬を表明していた。》(時事)
★《石川県内の各政党の代表らは16日、市長選で山野市長を推薦するのは難しいとの認識を示した。推薦を要請した政党がそろって距離を置く姿勢に転じたことで、山野市長は厳しい判断を迫られている。》(北国新聞)
実は、金沢市長、前の市長選挙で、ネット選挙が解禁されていないのに、きわどいネット利用の選挙を周辺が行ったことでも知られる。警察を所管する県議会でも問題になったが、県警は、問題視しない旨を議会で答弁、結果として当時のネット利用の選挙の道を広げることになった。
そのことをまとめたこのブログの2010年12月14日エントリー ⇒ ◆金沢市長選 当選の新人陣営、ツイッターで活動 /「ツイッター更新で選管が指導」 「警察は警告せず」
なお、昨日、今書いている本の編集者から、「あとがき」の期限は「20日午前中」とメールが来た。つまり明日午前。なので、今日はそちらを優先・・・ノルディックウォークもお休み。
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●各党とも推薦に難色 金沢市長選、山野市長の進退厳しく
北国 8月17日
競輪場外車券売場をめぐる問題で、山野之義金沢市長の出処進退が焦点となる中、石川県内の各政党の代表らは16日、市長選で山野市長を推薦するのは難しいとの認識を示した。推薦を要請した政党がそろって距離を置く姿勢に転じたことで、山野市長は厳しい判断を迫られている。
車券売場問題を検証している自民党金沢支部の専門部会長の中村勲県議は「市長はすべて事実だと認めた。自民党として推薦できる状況にはない」と語った。
民主党県連の近藤和也代表は「新しい事案が出てきて信頼関係が崩れた。客観的には、推薦はきつい状況になった」と述べた。車券売場の代わりにリサイクルセンターの入居を 持ち掛けたことが新たに判明した点を特に問題視した。
公明党県本部の増江啓代表は「現段階で推薦するには厳しい状況にあるのは間違いない 」と話した。山野市長に近かった市議が厳しい姿勢を示したことを理由に挙げた。
「車券売場に関する問題は、大きな判断材料だ」と指摘したのは、社民党県連合の盛本芳久代表。議会に諮らずに念書を交わしたり、代替案を示したことが推薦の協議にマイナ スに働くとの見方を示した。
山野市長は連合石川にも推薦を要請する意向だった。狩山久弥会長は「これまで支えていた市議会会派からも信頼を失っているのは、何か大きな問題があったからだろう。連合石川だけが推薦することにはならない」と話した。
車券売場問題では、金沢市議会の主要4会派の代表が14日、山野市長に対し、18日 の全員協議会までに出処進退を明らかにするように求めた。全員協議会では各会派の代表が事実関係を問いただす予定で、山野市長が自らの進退を含め、どう発言するかが焦点となる。
●山野金沢市長が辞職願 車券場問題で引責 来月にも市長選
北国 8月18日
金沢市の山野之義市長(52)は18日、競輪の場外車券売場をめぐる問題の責任を取 る形で、市長の辞職願を田中展郎市議会議長に提出した。市役所で会見した山野市長は「 道義的責任は大きい。任期途中での辞任は大変無念な思いがある」と述べた。市議会は午 後に緊急議会を開き、辞職に同意する見通しだ。市長選は、9月21日告示・9月28日 投開票か、28日告示・10月5日投開票の日程が有力視されている。
山野市長は車券売場問題で、市議会の主要4会派から出処進退の判断を迫られ、18日 までに判断する考えを示していた。
会見で山野市長は「甘い認識で対応した。(偽証への罰則、告発がある)百条委員会の 設置は避けなければならないと強く思った」と辞職の理由を説明した。出直し市長選への 対応については「今後のことまで考えが及ばない」と明言を避けた。
金沢市長が任期途中で辞職するのは、1978(昭和53)年11月、当時の岡良一市 長が病気で辞めて以来、36年ぶり。疑惑を指摘されて辞職するのは戦後、初めてとなる 。
市長の辞意表明を受け、市議会は、問題の事実関係を確認するため18日に予定してい た全員協議会を取りやめた。田中議長は同日中に、市選挙管理委員会に市長の申し出を通 知する。公選法に基づき、市選管は50日以内に市長選を執行する。市長選と併せ、市議 補選(欠員3)が行われる。
山野市長は泉丘高、慶応大文学部卒。ソフトバンク勤務を経て1995年に金沢市議に 初当選、2008年に副議長を務め、10年の前回市長選で初当選した。今年6月に再選 出馬を表明していた。
車券売場をめぐっては、山野氏が前回市長選の直前に、計画するビル管理会社の元社長 と、設置に協力するとの念書を交わし、選挙で元社長の支援を受けた。市長就任後には設 置の同意書に署名、私印を押したが、同意書が市長の公印でないとして経済産業省から設 置を許可されず、その後、市長は市のリサイクルセンターを入居させる代替案を元社長に 提示した。
●金沢市長:辞職願提出 場外車券場巡り業者に便宜で引責
毎日新聞 2014年08月18日
金沢市の山野之義(ゆきよし)市長(52)は18日、田中展郎市議会議長に辞職願を提出した。市内に計画された競輪の場外車券場を巡って特定の業者に便宜を図ろうとした問題の責任を取るとし、同日の記者会見で「道義的責任を強く感じた。市民や議会に心配をかけ、おわびしたい。重大な政治的責任を取らないといけないと思った」と述べた。
山野氏は12月9日に任期満了を迎える市長選に再選を目指して立候補を表明していた。ただ、市長辞職に伴う出直し選については会見で「考えが及ばない」として不出馬への明言を避けた。市議会は18日午後、緊急議会を開き、山野氏の辞職を認める方針。公職選挙法の規定で、市長選は議長が市選管に通知してから50日以内に行われる。
山野氏本人の説明によると、前回市長選(2010年11月)直前の10年10月、車券場を計画するビル管理会社と、設置に同意する趣旨の念書を取り交わし、初当選後、同意文書に署名・押印して渡した。ビル管理会社から同意文書の提出を受けた経済産業省は、公印が押されていないことなどから「地元の合意を得たとは言えない」として12年5月に不許可を通知。計画は頓挫した状態になっている。山野氏は選挙でビル管理会社から支援を受けていた。
市議会の主要会派が一連の対応を問題視し、18日までに出処進退を明らかにするよう山野氏に求めていた。
山野氏は元ソフトバンク社員で、1995年に金沢市議初当選。4期目途中の2010年の前回選に無所属で出馬し、6選を目指した現職を破って初当選した。
次期市長選に出馬表明していたのは山野氏だけだった。自民党の下沢佳充県議が出馬を検討しており、共産などでつくる市民団体も独自候補の擁立を探っている。【大原一城、中津川甫】
●金沢市長が辞職願 車券場開設協力で批判受け
東京 2014年8月18日
金沢市の山野之義(ゆきよし)市長(52)は十八日、市長辞職願を田中展郎(てんろう)市議会議長に提出した。初当選直前に競輪の場外車券売り場開設への協力を民間業者に約束していたことが分かり、批判が高まっていた。
議長らが今後の対応を協議する。市議会は午後に全員協議会を開き、山野氏から経緯を聞く予定だった。山野氏は、十二月九日の任期満了に伴う市長選に再選を目指して立候補する意向を六月に表明したばかりだった。
記者会見で山野氏は「甘い認識で対応した。道義的責任は大きい」と理由を述べた。法的責任は否定した。出直し市長選への対応は「考える余裕はなかった」として明言を避けた。
山野氏や代理人弁護士によると、市議だった二〇一〇年十月、市内に名古屋競輪の場外車券売り場設置を計画していた業者との間で、地元合意が得られれば市長当選後に協力するとの念書を交わした。十一月の市長選では業者の支援を受けた。
市長就任後の一一年七月には、売り場設置への同意書に署名し、私印を押して業者に渡した。業者は経済産業省に開設を申請したが、添付された同意書が公文書でないとして許可されなかった。
公選法は、辞職の申し出を受けた議長が市選挙管理委員会に通知した日から五十日以内に選挙を実施すると規定している。
山野氏は慶応大卒。民間企業勤務を経て、一九九五年四月の金沢市議選に立候補して初当選、四期務めた。二〇一〇年十一月の金沢市長選に立候補、激戦の末、六選を目指していた当時の無所属現職らを破り初当選した。
●金沢市長が辞職 場外車券売り場開設巡り批判
日経 2014/8/18
金沢市の山野之義市長が18日、市長を辞職した。競輪の場外車券売り場の開設を巡り、市長選で支援を受けた会社に便宜を図ろうとしたことが明らかになり、批判を受けていた。この日、市議会議長に辞職願を提出し、市議会が同意した。
山野氏は1期目。市長就任後の2011年、場外車券売り場の開設を計画する会社に対して開設に同意する文書に署名、私印を押して渡した。この会社は文書を経済産業省に提出したが、同意文書が公文書ではないことから、開設は許可されなかった。
●場外車券場問題で山野金沢市長が辞職
北陸朝日 (18日)
金沢市の山野之義市長は、競輪の場外車券場をめぐる問題の責任を取り、辞職願を提出し、議会が承認しました山野市長は18日朝金沢市議会の田中展郎議長の自宅を訪れ、辞職願を提出しました。
そして午前10時から記者会見し、「多くの市民の皆さん、議会の皆さんにご心配やご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げたいと思いますし、重大な政治的責任をとらなければと思い、辞職願を提出した」と述べました。
山野市長は、金沢市で計画されていた競輪の場外車券場の設置をめぐり、計画を誘致していたビル管理会社の元社長との間で、設置に同意する文書に署名。その後計画が頓挫したあと、山野市長が元社長に対し、市のリサイクルプラザを入居させる代替案を示したことが分かりました。
これを受け市議会では調査権を持つ百条委員会の設置も視野に入れ、18日全員協議会を開き、山野市長に説明を求める予定でした。会見の中で山野市長は「百条委員会は非常に重たいもの。百条委員会がターニングポイントになったことは確か」と話しました。
辞表提出を受け、市議会では午後から緊急議会を開きました
緊急議会では、山野市長の辞職に全会一致で同意しました。これを受け、田中議長は、市の選挙管理委員会に山野市長の退職を通知しました。公職選挙法の規定では、通知から50日以内に選挙を実施することになっており、10月初旬までに、選挙は実施されます。 (21:35)
●山野金沢市長が辞職 市議会、全会一致で同意
北国 8月19日
金沢市の山野之義市長(52)は18日、競輪の場外車券売場をめぐる問題で責任を取 り、市長を辞職した。市役所で会見した山野氏は「甘い認識で対応した。一連の問題で道 義的責任を強く感じている」と語った。市議会は同日、緊急議会を開き、全会一致で辞職 に同意した。
山野氏は18日朝、田中展郎市議会議長の自宅を訪ね、辞職願を提出し、田中議長は市選管に辞職願を通知した。公選法の規定で市長選は通知から50日以内に実施される。9月21日告示・28日投開票か、28日告示・10月5日投開票の日程が有力視され、市 選管は19日に選挙日程を決める。
市長選と併せ、市議補選(欠員3)が行われ、市長選告示2日前までに金沢市選挙区の県議が辞職した場合は県議補選も執行される。
金沢市長が任期途中で辞職するのは1978(昭和53)年11月、当時の岡良一市長が病気で辞めて以来、36年ぶりとなる。
会見で山野氏は、辞職の理由として、市議会から偽証への罰則・告発がある百条委員会の設置を示されたことを挙げ「百条委員会の設置は重いと考え、避けなければならないと 思った」と説明した。「任期半ばの辞任は大変無念だ」とも語った。
山野氏は泉丘高、慶応大文学部卒。ソフトバンク勤務を経て1995年に金沢市議に初当選、2008年に副議長を務めた。10年の市長選で初当選し、12月に任期満了を迎 える市長選に再選出馬を表明していた。
車券売場問題をめぐっては、山野氏は、初当選した10年の市長選で支援を受けたビル 管理会社の元社長から、車券売場開設の要請を受け、協力を約束する念書を交わし、市長就任後に設置の同意書に署名、押印。元社長は経済産業省に開設を申請したが、同意書が 公文書ではないとして許可されなかった。
今月に入り、山野氏が元社長に対し、市のリサイクルセンターを入居させる代替案を提示したことが発覚した。
これらを問題視した市議会の主要4会派が14日、山野氏に百条委を設置する可能性を伝えて出処進退を迫り、山野氏は18日までに判断する考えを示し ていた。
市議会は18日に全員協議会を開催し、山野氏から問題の経緯を聞く予定だったが、辞職願を受けて開催を取りやめた。
山野氏の辞職を受け、市長職務代理者に丸口邦雄副市長が就いた。山野氏が採用した清水義博参与は8月末で辞職する。山野氏が出席予定だった式典や行事は延期が決まった。市は市長不在のため、市議会9月定例会に不急の案件を提出しない方針で、市長選の日程 を見据えて議会日程の調整に入る。
●金沢市長が退職願提出=業者に便宜で「道義的責任」
時事 2014/08/18-
金沢市の山野之義市長(52)は18日朝、田中展郎市議会議長に退職願を提出した。競輪の場外車券売り場開設をめぐり、特定の業者に便宜を図ろうとした問題で責任を取った。市議会は同日午後に緊急議会を開いて退職を認める見通し。
山野氏は市役所で記者会見し、「市民と議会に心配と迷惑をかけた。道義的責任を強く感じている」と述べた。
山野氏は、初当選した2010年の市長選で支援を受けた業者から車券売り場開設の要請を受け、協力を約束する文書に署名・押印した。これらを問題視した市議会の主要4会派から追及を受けていた。
山野市長は1995年に金沢市議に初当選、08年に副議長を務めた。10年の市長選で、6選を目指した前市長を破り初当選。12月に任期満了を迎える市長選に再選出馬を表明していた。
公選法の規定では、市長選は議長が市選挙管理委員会に通知してから50日以内に行われる。9月21日告示-同28日投開票か、同28日告示-10月5日投開票の可能性が高い。
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美濃加茂市長が逮捕されて20日ほど。昨日、名古屋地検が起訴。本人は起訴内容を否認。
勾留、市長在職のまま刑事事件の公判が始まる可能性もあるのか。
自治体合併前の私のまちでは、町長が2代続きで逮捕された。
一人目は、割と素直に業者からの現金の授受を認めて、「仏壇の後ろに隠していた(貯めていた)」ことも認めて、町長辞職。公判で有罪確定で決着。公共工事業者かの受託は事実としても、何か、誰かにはめられた、仕組まれたのかもしれないという印象は残った。
二人目は、一カ月以上否認を続け、当然在職のまま。その後、認めた。町長も辞職。公判の開始後、否認に転じて、裁判は長引く。有罪判決を受けたが、控訴せず確定。
この美濃加茂市長の逮捕以後、私のところにも、「若いと大丈夫?」とか「経験が浅いと・・」とか言ってきたり、電話して来たりの声がある。
私は、事件は、「個人の問題でしょ」「いままで、汚職はいい年の人たちの行為でしょ」「年齢の問題ではない」等と答えている。
・・ということで、本案の昨日起訴された事件のことは、下記にもまとめてある。
★6月27日エントリー⇒ ★◆現金受領「一切ない」=美濃加茂市長、郷原弁護士に/「潔白を晴らす」/贈賄側 市長選に知人1カ月派遣
★6月25日エントリー⇒ ★◆全国最年少29歳市長を逮捕/受託収賄、事前収賄/居酒屋やファミレスで会い現金入り封筒
ところで、今日は、レンタカーを借りて、4人で、終日作業がある。
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●岐阜 美濃加茂市長 受託収賄などで起訴
NHK 7月15日 18時21分
岐阜県美濃加茂市の市長が、市議会議員だった去年、浄水設備の導入を巡り、名古屋の業者から現金30万円の賄賂を受け取ったとして逮捕された事件で、名古屋地方検察庁は15日、市長を受託収賄などの罪で起訴しました。弁護士によりますと、市長は起訴された内容を否認しているということです。
起訴されたのは、岐阜県美濃加茂市の市長、藤井浩人被告(29)です。
藤井市長は、市議会議員だった去年4月、浄水設備の導入を巡り、名古屋市の業者「水源」の社長、中林正善被告(44)から、議会で有利な質問をしたり市長に当選したあとも便宜を図る約束をしたりした見返りに美濃加茂市内のファミリーレストランと名古屋市内の居酒屋の2か所で現金合わせて30万円を受け取ったとして、受託収賄や事前収賄などの罪に問われています。中林社長は、贈賄などの罪で起訴されました。
この業者の浄水設備は、藤井市長が当選した2か月後の去年8月から美濃加茂市内の中学校の使われていないプールに設置されて、実証実験が行われました。藤井市長の弁護士によりますと、市長は起訴された内容を否認し、「防災にも役に立つよい事業だと思ったので進めただけで、業者から現金をもらったことは一切ない」と話しているということです。
「起訴は極めて不当」
藤井市長の弁護団は、午後5時半から名古屋市内で記者会見を行い、郷原信郎弁護士が「今回の藤井市長の逮捕、起訴は極めて不当だと思っている。現金の授受を裏付ける証拠はなく、起訴は証拠を無視した検察の暴挙だ。美濃加茂市や市民にとっても重大な影響があり、社会的に許されないと思う。裁判で真実を明らかにしていきたい」と話しました。
●全国最年少・美濃加茂市長を起訴 受託収賄などで 名古屋地検
日経 7014/7/15 16:06
全国最年少市長として知られ、愛知県警に受託収賄容疑などで逮捕された岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)について、名古屋地検は15日、設備の導入で業者に便宜を図る見返りに現金30万円を受け取ったとして、受託収賄と事前収賄の罪で起訴した。
弁護人によると、藤井市長はこれまでの調べに対し「現金を受け取った事実は一切ない」と否認している。
●美濃加茂市長を収賄罪で起訴 名古屋地検
中日 2014年7月15日 20時22分
岐阜県美濃加茂市のプール水浄化設備導入をめぐる贈収賄事件で、導入で便宜を図る見返りに現金計30万円を授受したとして、名古屋地検は15日、美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)を事前収賄と受託収賄などの罪で、地下水供給設備販売会社「水源」社長の中林正善容疑者(44)=愛知県春日井市=を贈賄などの罪で起訴した。それぞれの弁護人によると、中林被告は現金を渡したと認めているが、藤井被告は「一切受け取っていない」と否認している。
全国最年少市長の汚職事件は、舞台を法廷に移すことになった。藤井被告に辞職する意向はないが、有罪が確定すれば失職する。
起訴状などによると、藤井被告は美濃加茂市議だった昨年3月上旬、中林被告からプール水浄化設備を市内の小中学校に設置するよう依頼され、その後、市議会で検討を促す発言をしたほか、市の防災安全課長(当時)に導入を要望。見返りとして、4月2日に市内のファミリーレストランで10万円を受け取ったとされる。
さらに、4月15日、防災安全課長に設備の導入を促す文書を渡したほか、市長選出馬の意思を固めていた同月25日には、市長就任後も便宜を図ると約束した見返りに、名古屋市内の飲食店で20万円を受け取ったとされる。
(中日新聞)
●美濃加茂市汚職:市長の早期釈放求める署名1万5000人
毎日新聞 - 2014年7月8日
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◇勾留認めた名古屋地裁決定を不服に最高裁に特別抗告
岐阜県美濃加茂市の浄水プラント導入を巡る汚職事件で、受託収賄容疑などで逮捕され、一貫して否認を続けている市長の藤井浩人容疑者(29)の弁護団が8日、名古屋市内で記者会見し、1万5038人から早期釈放を求める署名が集まったことを明らかにした。
弁護団は藤井容疑者の勾留を認めた名古屋地裁の決定を不服とし、署名を添えて最高裁に特別抗告を申し立てたという。
●「全国最年少市長は潔白だ」 逮捕された美濃加茂市長の郷原信郎弁護人インタビュー
(弁護士ドットコム トピックス)2014年07月08日 17時56分
岐阜県美濃加茂市の現職市長である藤井浩人容疑者(29)が収賄の疑いで逮捕された事件が、波紋を広げている。逮捕されたときから一貫して無実を主張しているうえ、元東京地検特捜部検事という経歴をもつ郷原信郎弁護士が弁護人となり、「藤井氏は潔白だ」と強く訴えているためだ。
全国最年少市長として知られる藤井容疑者が逮捕されたのは、6月24日。その容疑は、市議だった2013年4月に名古屋市の設備業者社長・中林正善容疑者(44)から、便宜を図る見返りとして、2回にわたって現金計30万円を受け取ったというものだ。中林容疑者が容疑を認める一方、藤井容疑者は「事実無根」だと主張している。
藤井容疑者は7月8日現在も勾留されており、美濃加茂市は『市長不在』の状況だ。弁護団は8日、勾留が地方自治に対する重大な侵害であることなどを理由に、「即時釈放」を求めて、最高裁への特別抗告を申し立てた。
藤井容疑者の弁護人をつとめる郷原弁護士は、「全国最年少市長の『潔白を晴らす』」と、決意をブログに書き込んだ。なぜ、「潔白」だと考えるのだろうか。また、事件をどのようにとらえているのだろうか。郷原弁護士にインタビューした。
●「現金を受け取っていない」
「この事件の構図はきわめて簡単です。藤井市長は業者から現金を受け取っていません。全くの事実無根です」
郷原弁護士はこのように切り出した。元検事でもある郷原弁護士が、そう断言する理由は何だろうか。
「まず、私自身が藤井市長と接見し、彼の話の内容、人柄や態度など、そういった点を総合的に判断した結果、藤井市長を信用したことですね。
もう一つは、捜査側の事情です。警察の捜査には、いろいろな『見込み違い』があったのではないかと思わせる点があります。
この両方の側面から考えて、私は藤井市長が言っていることが真実で、贈収賄の事実があったとする警察・検察の見立てのほうが間違っている可能性が強いと考えます」
その「見込み違いがあった」というのは、どういうことだろうか?
「私は検事として、こうした贈収賄事件を現場で山ほど扱ってきました。見込み違いによって、むちゃな捜査を行い、むちゃな逮捕をしてしまうことがあることは、私自身がよく知っています。実際、私がストップをかけなければ、むちゃな捜査が行われただろうというケースもありました。
今回、なぜこんな状況になっているのかはわかりませんが、マスコミ報道が先行・過熱し、捜査側も後に引けなくなってしまっているのかもしれません」
●現場には「もう一人の人物」がいた
郷原弁護士が考える「見込み違い」とは、具体的には何なのだろうか?
「実は、この事件で贈収賄があったとされる会食の場には、現金を渡したとされる中林容疑者と、受け取ったとされる藤井市長のほかに、もう一人別の『同席者の男性』がいたんですね。
そもそも中林容疑者と藤井市長は、その人物を通じて知り合った。そういう経緯もあって、2人が会うときに同席していたわけです。
現金の受け渡しが『あった』のか、『なかった』のか。この同席者が、どちら側に近い供述をするかで、基本的に、ほぼ勝負が決まるわけです」
同席者は、どんな供述をしているのだろうか?
「推測ですが、警察はこの『同席者』を市長と同時に調べれば、中林容疑者の供述に沿うような供述が得られるという見通しで、強制捜査に着手したのだと想像します。
ところが、全然そうした供述が取れないわけですね。
そこで、警察は同席者を連日、朝から晩まで取り調べて、最後にはけいれんを起こしてひっくり返り、意識を失ってしまうようなところまで過酷な取り調べをした。それでも全然、捜査側の意に沿う供述が得られない。
ここが、完全に見込み違いだったのではないでしょうか。同席者は、インターネットの署名サイトに『(藤井市長は)白だ』と書き込んですらいます。供述はほぼ固まっていると言えるでしょう」
同席者が「白だ」という理由は、なぜなのだろうか。
「同席者は2回とも、会食の間じゅうずっと2人と一緒にいて、現金の受け渡しは見ていないと言っています。彼はどうも、トイレに行く回数が極端に少ない人らしく、会食の席を中座することはないということです」
●10万円は「普通におろす金額」
すると、現場にいた人の数では、現金の受け渡しが「なかった」という人が2人、「あった」という人が1人なわけだ。
「そうですね。しかも、中林容疑者は、多くの金融機関から金をだまし取ったとして、詐欺罪で公判中の人物です。融資総額は3億円を超えていると報じられています。このような場合、そのうちどこまでを刑事立件し、起訴の対象とするか、警察、検察の裁量が働きます。被疑者側には警察、検察に迎合して虚偽供述を行う動機は十分にあり、供述の信用性を疑う余地があります。
警察としては、そこを疑ってしまったら、この事件が完全に崩れてしまうので、そこには一切問題がないかのような説明をして、マスコミもほとんどそれを問題にしていませんが」
中林容疑者が、市長と会う直前に現金を引き出していたという報道があるが、それについてはどうだろうか?
「少額の現金の場合、金の流れを裏付けることが非常に難しいですね。10万、20万というのは普通に財布の中にあるお金ですから、どうやってお金を調達したとか、どのように使ったのか裏が取れません。
本件もまさにそうです。1回目に賄賂を渡したとされる日、中林容疑者が会食の直前にATMで10万円をおろしたと報道されていますが、そこで10万円をおろしたからといって、そのあと会食の場で10万円を渡したかどうか、全くわからない。
10万円なんて、財布にお金が少なくなったら普通におろすお金です。たまたまそれが会食前だったとしても、裏付けにも何もなりません」
藤井容疑者が「市議の給料は安い」と話し、それを聞いた中林容疑者が「暗に賄賂を要求されていると思った」と語ったという報道もあるが・・・。
「たしかに、『議員報酬が少ない』という話はしていたようです。事実、市議としての報酬は手取りで月額30万円もなく、政務活動費は月額1万円だった。
藤井市長は積極的にいろいろな活動に取り組んでいたわけで、旅費や活動費もかかるし、本当にカツカツだ・・・。こんな話はいろいろな人にしているわけで、賄賂の要求でもなんでもないでしょう。
藤井市長は、市議会議員時代も、業者との会食を割り勘にするぐらい、お金に関してはきれいにしていたと言っています」
●現職市長に「逃亡のおそれ」がある?
藤井容疑者は6月24日に逮捕され、現在も勾留されているが、今後、弁護団はどのような動きを考えているのだろうか。
「まずは、藤井市長の早期釈放を求めていきます。
7月4日に名古屋地裁が開示した勾留理由で、裁判官はなんと『罪証隠滅のおそれ』と並んで、『逃亡のおそれ』を挙げました。現職市長に『逃亡のおそれがある』というのでしょうか。こんな理由で勾留を申請する検察官に、それを認める裁判官。こんな人たちに、こんな重要な事件をやらせて大丈夫なのかと、あ然とします。
もう一つの『罪証隠滅のおそれ』についても、捜査側の見立てに沿う供述をしている中林容疑者は、別件で逮捕され、詐欺罪で起訴されています。働きかけようがありません。同席者は、連日警察の過酷な取調べを受けても、現金授受を見ていないと一貫して述べており、供述は固まっています」
弁護団は7月8日、藤井容疑者の釈放を求めて、特別抗告を行った。
「市議時代の30万円の収賄という、現職市長を逮捕する収賄事件としては考えられない事件、しかも、現金授受の立証にも重大な問題がある。それなのに、訳の分からない勾留理由をつけて、まだ身柄拘束での捜査を続けようとしている。市政への悪影響は計り知れません。一刻も早く藤井市長の釈放を勝ち取り、美濃加茂市民の下にお返ししたいと思っています」
郷原弁護士はこのように力を込めていた。
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美濃加茂市長が逮捕されて4日目。
業者は会ってお金を渡したことを認めている。
市長は、会ったこと、議員の時に同社の機材・システムを市に勧めたこと、当選してシステムを導入したことは認めつつ、お金を否定している。
ということは、「お金をもらったか、否か」、ここが焦点になるのかなと思える。
ともかく、報道でいろいろと明らかとなってくる。
会食が2回とされていたが、それが「4回」に増えた。
★24日の東京新聞 「2回、会食したが、金は受け取っていない」と疑惑を否定していた。
★26日の中日新聞 「4回会食したが、賄賂を出そうとしたそぶりもなかった」(接見した弁護士の話)
しかも、市長選挙を約1か月、手伝ってもらったという。
★26日の中日新聞 《 中林容疑者は市長選告示日数日前から約1カ月間、知人男性を美濃加茂市に派遣。男性は市内のホテルに宿泊し、藤井容疑者の政策の素案や演説原稿などを書く手伝いをしていた。選挙後もしばらく同市に滞在。中林容疑者は「藤井容疑者の私設運転手をさせていた」》
報道では、「業者に会い、市に議員として働きかけ」「市長選があり」「当選後、機器・システムを導入した」という流れの中の、市長選挙数日前から、同社長が「選挙の政策の素案や演説原稿などを書く手伝い」の人間を派遣し、「当選後の私設運転手」もさせていた、という。
これら密接な関係も含めて、警察は、仮に現金が否定されても、「約束」は逃げようがないということか。
請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたとき
★事前収賄罪 刑法197条
(収賄、受託収賄及び事前収賄) 第197条 公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、7年以下の懲役に処する。
2 公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、5年以下の懲役に処する。
ところで、私の町では、3つの自治体が合併して「市」になる前、2代の町長が汚職で逮捕されている。
その時は、新聞各紙を保存し、2つの刑事事件の法廷も基本的に全部傍聴した。
2人の町長がどういう供述をし、逮捕後に変転し、警察・検察はどう固め、どう情報を出していくのか、なんとなく見えてきた。
一件目は、認めて辞職した元町長に県の退職手当組合が「退職金を支払う」というので、住民監査請求。
・・結果として、組合は、「退職金を支払わない」と決めた。
2件目は、町長側が、逮捕後も、認める、否認する、などをした。
だから、すっと認めた贈賄側の判決は確定しているのに、町長側の裁判は長期化。
この事件は、勾留が1か月以上と長引いたから、当時の町の総務課長は、「勾留で一度も役所にでできていない」のに、月単位の給料は振り込む、という。
そんな不合理なことは納得できないから、私たちは(刑事事件とは別に)住民監査請求、住民訴訟と進めた。
この住民訴訟は、勝訴。
● 北海道町村会/判例紹介-町長給与等返還請求事件
逮捕、勾留期間中の町長への給料支払が違法であるとして、その返還を命じた事例
岐阜地裁 平成15年11月26日判決/平成14年(行ウ)第13号
事件名 町長給与等返還請求事件/結果 請求認容/出典 最高裁判所ホームページ |
だから、本人の認否とは関係なく、「完璧に仕事をできない場合」の給与などについて、美濃加茂市民の人たちは、どうするのだろうかと思う。
とはいえ、市長を信じる人たちがいるのも事実。
上記の住民訴訟とは別件で、裁判所に出した判決と補足を引用して、「賄賂収受の意思」「賄賂の収受の時期」「賄賂の収受の後の工作」について確認しておこう。
●1. 賄賂収受の意思に関して
昭和25(れ)1370収賄、贈賄、商法違反、物価統制令違反等昭和32年3月28日最高裁判所第一小法廷第11巻3号1136頁
一 刑法第一九七条にいう「其職務ニ関シ」の意義
二 右職務にあたらない事例-業者を紹介する行為と農林大臣の職務
裁判要旨 一 刑法第一九七条にいう「其職務ニ関シ」とは、当該公務員の職務執行行為ばかりでなく、これと密接な関係のある行為に関する場合をも含むものと解するのが相当である。
二 農林大臣が、復興金融金庫から融資を受けようと考えている業者に対し、右融資斡旋の申請書に添付すべき副申書を作成すべき権限ある食糧事務所長宛に「H君を紹介申上候よろしく願上候」と記載しサインした農林大臣名義の紹介名刺一枚を交付しまた復興金融金庫融資部長を紹介するが如き行為は、農林大臣の職務執行行為またはこれと密接な関係がある行為ということはできない。
(補足) 「賄賂収受の意思その他原判決の判示第三の二の(イ)(ロ)の事実認定は、挙示の証拠によりこれを肯認することができる。・・・収賄の日時、意思その他原判決の判示第三の二(イ)(ロ)の事実認定は、挙示の証拠によりこれを肯認することができる。・・・また、原判決が収受した賄賂を費消しないで贈賄者に返還した旨判示したことは所論のとおりであるが、かかる判示をしたからといつて、被告人が収賄の意思がなかつたことを有力に推定し得る事実を判文中に表現したものということはできない。されば、原判決がかかる表現を判示したものとして理由齟齬を主張する所論後段もまた採用できない。」とした。
2. 賄賂の収受の時期に関して
最高裁判所第3小法廷/昭和26年(あ)第219号/昭和27年7月22日判決
賄賂罪における請託の意義
裁判要旨/刑法第一九七条第一項後段の請託とは、公務員に対して、その職務に関して一定の行為を行うことを依頼することであつて、その依頼が不正な職務行為の依頼であると、正当な職務行為の依頼であるとを問わない。
(補足)同判決は、「公務員が請託を受けて賄賂を収受した事実ある以上収賄罪は成立し、賄賂の収受が事前なると事後なるとは犯罪の成否に影響なきことは従来判例の趣旨に徴して明らかである。」としている。
3. 賄賂の収受の後の工作に関して
最高裁判所第3小法廷昭和58年(あ)第770号昭和63年4月11日決定
衆議院の委員会で審査中の法律案に関し同委員会に所属しない同院議員に対する贈賄罪が成立するとされた事例
裁判要旨/ 衆議院議員に対し、同院大蔵委員会で審査中の法律案につき、関係業者の利益のため廃案、修正になるよう、同院における審議、表決に当たつて自らその旨の意思を表明すること及び同委員会委員を含む他の議員に対してその旨説得勧誘することを請託して金員を供与したときは、当該議員が同委員会委員でなくても、贈賄罪が成立する。
(補足)大阪タクシー汚職事件では贈賄罪が成立するとした判決に対する最高裁判所第3小法廷/昭和58年(あ)第770号/昭和63年4月11日決定は上告を棄却したが、その原審は、「最初に受け取った金員をひそかに私設秘書を通じて戻し、後に改めて後援会の銀行預金口座に振込入金させるという工作がなされているが、当該金員は後援会に渡されたものでなく、個人に供与されたものである」と認定している。 |
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●贈賄側、美濃加茂市長選に知人1カ月派遣
中日 2014年6月26日 09時00分
岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)が事前収賄容疑などで逮捕された事件で、贈賄側の愛知県の業者が昨年6月の市長選の際、藤井容疑者の陣営に知人男性を派遣し、泊まり込みで選挙運動の手伝いをさせていたことが、捜査関係者への取材で分かった。男性の宿泊費は業者が負担しており、愛知、岐阜両県警は、藤井容疑者に市長就任後も設備導入に便宜を図ってもらうために支援したとみている。
贈賄容疑などで逮捕されたのは、名古屋市北区の地下水供給設備販売会社「水源」社長の中林正善容疑者(43)=愛知県春日井市。藤井容疑者は市長就任前、美濃加茂市内の小中学校へのプール水浄化設備導入の働き掛けや約束をした見返りに計30万円を受け取ったとされ、両県警は25日、藤井容疑者宅を捜索し、両容疑者を名古屋地検に送検した。
関係者によると、中林容疑者は昨年5月26日の市長選告示日数日前から約1カ月間、知人男性を美濃加茂市に派遣。男性は市内のホテルに宿泊し、藤井容疑者の政策の素案や演説原稿などを書く手伝いをしていたという。選挙後もしばらく同市に滞在。中林容疑者は「(男性に)藤井容疑者の私設運転手をさせていた」と話していたという。
男性の宿泊費は約13万円で、当初は中林容疑者が1週間ごとにホテルを訪れて支払っていたが、約7万5千円が支払われないまま、男性は6月末にチェックアウト。ホテル側が「水源」に数回電話しても支払いがないため、市役所を通して、市長に就任したばかりの藤井容疑者に相談を持ち掛けると、数時間後に「水源」から未払い分が振り込まれたという。
ホテルの関係者は「男性が、藤井市長の選挙の応援に来たと言っていたので市役所に電話した。市側からは、『市長は(中林容疑者を)知っているので連絡しておくと言っている』と返事があった」と話している。
また、藤井容疑者が市議だった昨年4月、市の担当課長にメールで浄化設備の導入を強く促していたことも分かった。両県警は、藤井容疑者が中林容疑者の依頼を実現するため、市への働き掛けを繰り返していたとみている。
美濃加茂市では、渡辺直由前市長が昨年4月19日、病気を理由に辞意を表明。その直後、藤井容疑者は市長選への出馬を決意したという。藤井容疑者は同月上旬と下旬、名古屋市の飲食店などで、中林容疑者から10万円と20万円を受け取ったとされる。中林容疑者は容疑を認めている。
◆「市長は全面否認」弁護団が会見
藤井浩人容疑者の弁護団が25日、名古屋市内で記者会見し、「藤井市長は現金を受け取った事実は絶対ないと話している。弁護活動の中で潔白を証明していく」と話した。
接見した郷原信郎弁護士によると、藤井容疑者は自らの逮捕に驚いた様子だったという。贈賄容疑で逮捕された中林正善容疑者については「4回会食したが、賄賂を出そうとしたそぶりもなかった」と説明。市長職の進退への言及は特になかったという。
(中日新聞)
●美濃加茂市長逮捕へ 岐阜 事前収賄疑惑否定
東京 2014年6月24日
現職としては全国で最年少市長の藤井浩人・岐阜県美濃加茂市長(29)が就任前、名古屋市北区にある地下水供給設備販売会社の社長=愛知県春日井市=から小中学校へのプール水浄化設備の導入を依頼され、設置を約束した見返りに現金を受け取った疑いが強まったとして、愛知、岐阜両県警は二十四日午前、事前収賄の疑いで、藤井市長の事情聴取を始めた。容疑が固まり次第、逮捕する。捜査関係者が明らかにした。
捜査関係者などによると、藤井市長は市議だった昨年春ごろ、地下水供給設備販売会社社長の男性被告(43)=詐欺罪などで名古屋地裁で公判中=から依頼され、災害時に備えて小中学校のプール水を飲料水に浄化する設備の設置を約束。見返りに数十万円を受け取った疑いが持たれている。両県警は、贈賄容疑で男性被告も再逮捕する方針。
藤井市長は当時、市長選(二〇一三年六月)への出馬を決意していたとされる。当選後の同年八月、市は「実証実験の場所を提供する」との理由で、美濃加茂市立西中学校に、男性被告の会社が取り扱う浄化設備を取り付けた。市の支出はなかったが、男性被告は西中をモデルに、全国各地の自治体に浄化設備を売り込んでいたという。
関係者によると、藤井市長は市議だった一二年末ごろ、共通の知人を通じて男性被告と知り合った。男性被告は市長選でも藤井市長を支援し、知人に選挙運動を手伝わせたという。
男性被告は今年二月、プール水浄化設備について「自治体と請負契約を結んだ」とうそを言い、銀行から信用保証付き融資をだまし取ったとして、詐欺容疑などで逮捕、起訴された。
藤井市長はこれまでの本紙の取材に「(男性被告と)二回、会食したが、金は受け取っていない」と疑惑を否定していた。
藤井市長は美濃加茂市出身。大学卒業後、学習塾経営などを経て一〇年十月、同市議選で初当選。前市長の病気辞職による一三年の市長選で、二十八歳十カ月で初当選した。
<事前収賄罪> 公務員や、首長や議員など特別職公務員になる予定の者が、就任後に担当する職務に関する請託を受けて、賄賂を受け取ったり、要求や約束をしたりする罪。実際に公務員になった場合に成立する。5年以下の懲役に処される。
●現金受領「一切ない」=美濃加茂市長、弁護士に
時事(2014/06/25-23:58)
岐阜県美濃加茂市の浄水設備導入をめぐる贈収賄事件で、市長の藤井浩人容疑者(29)と接見した郷原信郎弁護士が25日夜、名古屋市内で記者会見し、藤井容疑者が「現金は一切受け取っていない」と容疑を改めて否定したことを明らかにした。同弁護士は「潔白を晴らす活動をしていく」と強調した。
郷原弁護士によると、藤井容疑者は昨年6月に市長に就任する前から市議として浄水設備導入を推していたことや、贈賄などの容疑で逮捕された業者と複数回会食した経緯は認めているという。
●美濃加茂市汚職:「藤井市長は否認続ける」弁護団が会見
毎日新聞 2014年06月26日
岐阜県美濃加茂市の浄水プラント導入をめぐる汚職事件で、受託収賄容疑などで逮捕された市長の藤井浩人容疑者(29)の弁護団は25日、名古屋市内で記者会見し、藤井容疑者が「現金を受け取った事実は一切ない」と否認を続けていることを明らかにした。
接見した元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士によると、藤井容疑者は「中林容疑者と会った際に毎回資料を受け取ったが、現金入りの封筒が入っていたことは一切ない。金を渡すようなそぶりもなかった」と話したという。
同弁護士は「市長の身の潔白を明らかにする弁護活動をしていきたい」と述べた。
また、藤井容疑者は24日の任意段階の事情聴取で「捜査員から『金を受け取ったと認めろ』と繰り返し迫られた」と語ったといい、自身の政治活動についても「前に進むことばかりを優先してきたが、もっと調整をした方が良かった」と述べたという。【金寿英、三上剛輝】
●逮捕の美濃加茂市長「辞職する意思はない」
日テレ 2014年6月25日 16:27
岐阜県美濃加茂市の藤井市長が、雨水をろ過する設備の導入をめぐって業者から賄賂を受け取ったとして逮捕された事件で、藤井市長は接見した弁護士に対し、辞職する意思がないと話したことが分かった。
警察によると、美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)は、美濃加茂市議だった去年3月から4月にかけ、会社役員の中林正善容疑者(43)から名古屋市内の飲食店などでプールのろ過器を設置するよう依頼され、便宜を図った見返りに現金30万円を受け取った疑いがもたれている。
愛知県警は25日朝から藤井容疑者の自宅に家宅捜索に入った。調べに対し藤井容疑者は容疑を否認、中林容疑者は容疑を認めているという。
藤井容疑者は接見した弁護士に対し、「辞職する意思はない」「市長の職務代行者を副市長に依頼したい」と話しているということで、美濃加茂市は対応を進めることにしている。
●メールで設備導入促す 美濃加茂市長が市議時
中日 2014年6月25日 16時05分
岐阜県美濃加茂市長が市長選前、市内の小中学校へのプール水浄化設備導入の働き掛けや約束をした見返りに、愛知県の業者から現金を受け取ったとされる贈収賄事件で、事前収賄容疑などで逮捕された市長の藤井浩人容疑者(29)が市議だった昨年4月中旬、担当課長にメールで浄化設備の導入を強く促していたことが、捜査関係者への取材で分かった。藤井容疑者は昨年3月の市議会でも設備の導入を促す発言をしており、愛知、岐阜両県警は、藤井容疑者が業者の依頼を実現するため、市への働き掛けを繰り返していたとみて調べている。
両県警は25日、藤井容疑者宅を家宅捜索。藤井容疑者と、贈賄容疑で逮捕した名古屋市北区の地下水供給設備販売会社「水源」社長、中林正善容疑者(43)=愛知県春日井市=を名古屋地検に送検した。
関係者によると、メールは藤井容疑者が市議だった昨年4月、災害対策を所管する当時の防災安全課長に送っていた。プールにたまった雨水をろ過して浄化し、災害時に飲料水として利用する設備の有効性を説き、「ぜひとも事業者を呼んで説明会を開催していただきたい」「今回の予算のかからない手法は市民にとっても大きなメリット」などと設備の取り付けを求める内容だったという。同じメールが、中林容疑者のパソコンにも送られていたことも判明。市に働き掛けていたことを中林容疑者に伝えていたとみられる。
藤井容疑者は、昨年3月14日に行われた定例市議会本会議でも、防災施設の整備に関して質問。プールにたまった雨水の活用などについて触れ、「導入できるものは導入するという考えを検討していただきたい」と求めていた。
美濃加茂市では、渡辺直由前市長が昨年4月19日、病気を理由に辞意を表明。関係者によると、藤井容疑者はその直後には、次の市長選への立候補を決意していた。藤井容疑者は同月初旬と下旬、名古屋市の飲食店などで、中林容疑者から2回にわたり計30万円を受け取ったとされる。
藤井容疑者は容疑を否認しているが、贈賄側の中林容疑者が容疑を認めていることやメールの内容などから、両県警は、定例議会での質問の見返りや市長就任後に便宜を図ってもらうための賄賂と判断した。
6月2日の市長選から1カ月余り後の7月23日には、藤井容疑者ら市幹部が出席した部長会議で、防災安全課長が浄化設備の導入を提案。同月31日、予算のかからない実証実験として市内の中学校に設置することが決まった。
◆市長「辞職意思なし」
愛知、岐阜両県警に事前収賄容疑などで逮捕された岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人容疑者が接見した弁護士を通じ、市に「容疑は事実無根なので、辞職する意思はない」と伝えていたことが分かった。25日に開かれた市議会の全員協議会で、弁護士から報告を受けた市幹部が明らかにした。
●美濃加茂副市長が職務代理者に 市議会「推移見守る」
中日 2014年6月25日 14時00分
岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人容疑者(29)が事前収賄容疑などで逮捕されたことを受け、海老和允副市長は25日、自身が近く市長の職務代理者に就くことを明らかにした。藤井容疑者が接見した弁護士を通じ、代理者選任の意向を伝えた。
市長逮捕から一夜明け、市幹部14人は午前8時半から今後の市政運営を協議し、海老副市長が「市民に迷惑を掛けず、事務に支障のないようお願いしたい」と要請した。
市議会は全員協議会を開催。終了後、森厚夫議長は「市長が否認しているので、潔白を信じたいというのが大方の議員の意見。推移を見守りたい」と記者団に述べた。
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STAP細胞発見の小保方氏らの論文について、理化学研究所は、同氏の「捏造・改ざん」であるとする報告書を発表した。
昨日午前の会見を、NHKのテレビの生送で解説していた。
明確な認定に、やっぱり、ふむふむと思った。
もうこれで、決着、かと感じた。
ところが夕方聞くと、小保方氏は承服できないので不服申し立てするという。
そこで、主張の違いについて、簡単な比較。
理化学研究所はウエブに報告書を載せている(ブログでリンクした)。
どんな点について判定したか。
★学位論文の画像に酷似した画像を論文に使用したことを「ねつ造」
★論文で電気泳動画像を切り貼りしたことを「改ざん」と認定し、「研究不正行為を行った」
☆それぞれ小保方氏1人の不正だったとし、共同研究者は不正行為を行っていない。
これに対して、小保方氏が代理人を通じて発表した「調査報告書に対するコメント」の冒頭は次。
◆≪・・驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。・・理化学研究所の規定で「研究不正」の対象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず、改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません。・・
このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず、到底容認できません。
■見やすい写真を示したいと掲載したにすぎず、そのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わらない。。
■酸処理による実験で得られた真当な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスで、不正の目的も悪意ない。≫
STAP細胞の存在が事実かどうかが一番興味のあるところだから、小保方氏の主張には一理あるので様子を見ることにしよう。
今後の展開については毎日新聞がわかりやすかった。
●≪研究不正が認定された場合、懲戒委員会を経たうえでの不正認定を受けた研究者の処分▽研究費使用の禁止▽研究費の返還--などの対応が取られる可能性がある。 処分については、対象者の弁明を聞く機会などを設定するため、懲戒委の結論が出るまで1カ月程度はかかるという。≫
ところで、今日は、昨日から一人でお泊りに来ている2歳半過ぎの孫とお付き合い。
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●「小保方氏はねつ造・改ざんに当たる研究不正を行った」 理研の調査委が判断
ITmedia ニュース 2014年04月01日
「STAP細胞」問題で理研が調査報告書。小保方氏について「研究不正行為を行った」と判断し、「研究者倫理とともに科学に対する誠実さ・謙虚さの欠如が存在すると判断せざるをえない」と指摘
理化学研究所は4月1日、所属する小保方晴子氏などの研究グループが英科学誌「Nature」に発表した「STAP細胞」の論文に不自然な点が相次いで指摘された点について、調査委員会による報告書を発表した。小保方氏について「ねつ造・改ざんに当たる研究不正行為を行った」と判断し、「研究者倫理とともに科学に対する誠実さ・謙虚さの欠如が存在すると判断せざるをえない」と指摘した。
小保方氏が学位論文の画像に酷似した画像を論文1に使用したことについて、「ねつ造にあたる研究不正を行った」と判断。「STAP細胞の多能性を示す極めて重要なデータであり、小保方氏によってなされた行為はデータの信頼性を根本から壊すものであり、その危険性を認識しながらなされたものであると言わざるをえない」と指摘した。
また論文1で電気泳動画像を切り貼りしたことについても「改ざんにあたる研究不正を行った」と判断した。「データの誤った解釈を誘導する危険性を生じさせる行為」とし、「データの誤った解釈へ誘導することを直接の目的として行ったものではないとしても、そのような危険性について認識しながらなされた行為であると評価せざるをえない」と判断した。
共著者で、理研発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)の笹井芳樹副センター長、以前理研CDBに所属していた若山照彦山梨大学教授については、「ねつ造に関与したものではなく、研究不正行為はなかった」としたが、「データの正当性と正確性等について自ら確認することなく論文投稿に至っており、その責任は重大」と判断。共著者で理研CDBの丹羽仁史プロジェクトリーダーについては、論文作成の遅い段階でこの研究に参加しており、研究不正行為は認められなかった」としている。
調査委は報告書で「このような行為やずさんなデータ管理の背景には、研究者倫理とともに科学に対する誠実さ・謙虚さの欠如が存在すると判断せざるをえない」と指摘。理研に対してはチェック機構が働かなかったことの検証に加え、研究の立案から実施、成果の取りまとめと発表に至るまでのプロセスを点検し、不正の再発防止に必要な具体的措置を早急にとるべきとした。
理研は4月1日午前から午後にかけて都内で会見し、詳細を説明する。
●3年分の実験ノートは2冊だけ──「不正行為は小保方氏1人」 理研の調査委、STAP細胞自体には踏み込まず
ITmedia ニュース 2014年04月01日 14時06分
「STAP細胞」問題について理研の調査委が会見。2点の研究不正を認定した。小保方氏の3年分の実験ノートが2冊しかないことが判明するなど、データ管理のずさんさが改めて浮き彫りになっている。
理化学研究所は4月1日、所属する小保方晴子・研究ユニットリーダーなどの研究グループが英科学誌「Nature」に発表した「STAP細胞」の論文に不自然な点が相次いで指摘された点について、調査委員会による最終報告書を公表し、記者会見で説明した。2点の研究不正を認めた上で、それぞれ小保方氏1人によるものだったとの判断を示した。
一方、小保方氏は調査委の報告に「驚きと憤りの気持ちでいっぱい」「悪意のない間違いであるにもかかわらず、改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません」というコメントを発表。理研に不服を申し立てる意向を明らかにした。
中間報告段階で継続調査とした4点のうち、(1)学位論文の画像に酷似した画像を論文1に使用したことを「ねつ造」、(2)論文1で電気泳動画像を切り貼りしたことを「改ざん」と認定し、「研究不正行為を行った」と判断した。それぞれ小保方氏1人の不正だったとし、共同研究者は不正行為を行っていないとしている。
調査を通じ、小保方氏の3年分の実験ノートが2冊しかないことが判明するなど、データの管理がずさんだった点が改めて浮き彫りに。報告書では「研究者倫理とともに科学に対する誠実さ・謙虚さの欠如が存在すると判断せざるを得ない」と指弾する。
相次ぐ疑惑を受け、STAP細胞の存在が疑われる自体にまで発展しているが、調査委は「不正を確認するのがミッション。STAP細胞があるかどうかは科学的な研究が必要で、ミッションを超えている」(調査委委員長で理研上席研究員の石井俊輔氏)と踏み込まなかった。
調査委員会は石井上席研究員を委員長に、千葉大学の岩間厚志教授、理研グループディレクターの古関明彦氏、東京医科歯科大学の田賀哲也氏など理研内外の6人で構成。調査対象は、理研発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)研究ユニットリーダーの小保方氏に加え、論文の指導に当たった理研CDBの笹井芳樹副センター長、丹羽仁史プロジェクトリーダー、以前理研CDBに所属していた若山照彦・山梨大学教授。複数回にわたるヒアリングやデータ提出を受けて調べた。
学位論文と酷似した画像「ねつ造」 実験ノート、3年間でわずか2冊
論文1に、学位論文の画像と酷似した画像を掲載していた(1)の点について、論文1では、「酸処理で作成した脾臓由来のSTAP細胞」としていたが、学位論文の画像は「細いピペットを通過させて作った骨髄由来のSTAP細胞」と説明するなど、細胞の由来も作製方法も異なっていた。
小保方氏と笹井氏からは2月20日、「間違った画像を掲載したため差し替えたい」との申し出があり、調査委は差し替え用の画像を受け取ったが、その際、間違って掲載した画像が学位論文と同じ画像だとの説明はなかったという。
調査委は、「明らかな実験条件の違いを認識せずにこの画像を作製したとの説明を納得することは困難」「データの信頼性を根本から壊すものであり、その危険性を認識しながらなされたと言わざるを得ない」とし、「小保方氏がねつ造に当たる研究不正を行った」と判断した。
Nature論文中の画像と学位論文の画像は、文字などに一部異なる点があり、画像の由来を調べるため、調査委は小保方氏から実験ノートの提出を受けたが、3年間の実験ノートが2冊しかなく、記載内容も、日時がはっきりと書かれていないなど荒かったため、科学的に追跡することはできなかったという。
実験ノートについて、調査委員長の石井氏は「これまでに学生や若いポスドクを数十人指導してきたが、これだけ断片的な記載は経験がなく、実験がフォローできるのか」と疑問を呈した。調査の過程で、3月13日から実験室の閉鎖を行うなど証拠保全を行っているが、小保方氏のノートPCなどは私物だったため提出は受けていないという。
画像のねつ造は小保方氏が単独で行った行為だが、共同研究者の若山教授は「データの正当性・管理について注意を払うことが求められていた」、笹井副センター長は「データの正当性、正確性を自ら確認することが求められていた」とし、2人について「研究不正行為を行ったわけではないが、その責任は重大」と判断した。
画像の切り貼りは「改ざん」
電気泳動の画像のコントラスト・明るさ、サイズを変えて切り貼りしていた(2)の問題は、「小保方氏が改ざんに当たる研究不正を行った」と判断した。小保方氏は「切り貼りしてはいけないと知らなかった」と話しており、調査委が小保方氏の説明の通りに画像を切り貼りしても、小保方氏が作成した画像からは少しズレがあったという。
調査委は切り貼りについて「研究者を錯覚させる危険性があり、手法は科学的な考察と手順を踏まないものだった」と指摘。「データの誤った解釈へ誘導することを直接の目的として行ったものではないとしても、そのような危険性について認識しながらなされた行為であると評価せざるをえない」と判断した。
切り貼りについて、共同研究者の笹井副センター長、若山教授、丹羽プロジェクトリーダーには「不正行為はない」と判断した。論文提出前にすでに改ざんが行われており、「容易に見抜くことができるものではなかった」ためとしている。
文章コピペは「不正に当たらず」
他人の論文を引用の記載なくほぼ丸ごとコピーした疑いと、その文章の一部が実際の実験手順と異なっていた点については「不正に当たらない」と判断した。小保方氏は論文内で41の引用論文の出典を明らかにしており、出典が書かれていないのは1カ所のみであること、記載内容の実験手順が一般的で、手法が多くの研究室で共通であることなどを理由にあげている。
理研は午後、野依良治理事長などが出席する記者会見を改めて開き、調査委の報告を受けた対応を明らかにする。調査委は、報告書に対する調査対象者の不服申し立てを受け付けた上で、その役割を終える。
●理研、小保方氏に「誠実さや謙虚さ欠如」
日刊スポーツ[2014年4月1日11時27分]
理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)らが1月に発表したSTAP細胞の論文問題で、調査委員会が報告書のまとめとして1日に発表した内容は、以下の通り。
「2つの点について、小保方さんに研究不正行為があったという結論に達した。研究不正は科学の本質をゆがめ、研究という行為そのものだけでなく、研究者コミュニティーに対する一般社会からの信頼を大きく損ねるものである。研究不正が禁止されるのは、研究者間の健全な情報交換による真理の探究を確保し、科学の進歩を推進するためである。小保方さんは、科学的に許容しがたいプロセスによる2枚の異なる画像データの切り貼りや、条件が異なる実験データの使用など、到底容認できない行為を重ねて行っている。これは研究者としての未熟さだけに帰することのできるものではない。
一方、実験ノートの記述があまりにも不足しているなど、第三者が小保方氏の実験内容を正確に追跡し、理解することが困難な状況が明らかとなり、この点も健全な情報交換を阻害していると判断される。このような行為やずさんなデータ管理の背景には、研究者倫理とともに、科学に対する誠実さや謙虚さの欠如が存在すると判断せざるを得ない。他方、研究担当者(小保方氏)以外の研究者(論文共著者ら)が慎重にすべての生データを検証するという、当然発揮することが予定されている研究のチェック機能が果たされていなかったと判断される(以下略)」。
●捏造と認定 小保方氏、疑惑まみれの2カ月 擁護論も徐々に薄れ
産経 2014.4.1
世界から喝采を浴びた笑顔の記者会見から2カ月。理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーが発表した新型万能細胞「STAP細胞」の論文は多くの疑惑を指摘され、ついに「捏造(ねつぞう)」と認定された。「リケジョ」の成果と注目を集めた論文は、白紙撤回に追い込まれる見通しとなった。
「新たな生物メカニズムを発見しました。成長した細胞が赤ちゃん細胞になるようなものです」
1月末、理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)で開かれた記者会見。小保方氏は人気ブランドのミニスカートや指輪を身につけ登壇し、晴れやかな表情で成果を説明した。
会見後には壁をピンクや黄色に塗った自分の研究室で、白衣代わりの割烹(かっぽう)着姿で撮影に応じる姿がメディアに取り上げられ、人気が急上昇した。
だが2月初旬、論文の画像などに不自然な点があるとの指摘がインターネット上で相次ぎ、発表からわずか2週間で不正疑惑が浮上する事態に。
当初は若山照彦・山梨大教授ら共著者から「不作為の単純ミスではないか」と擁護論も出ていたが、3月に入ってSTAP細胞の万能性を示す重要な画像が、小保方氏が早稲田大に提出した3年前の博士論文の画像と酷似していることが判明し、疑念は深まった。
博士論文を巡っても疑惑が噴出した。冒頭の約20ページが米国立衛生研究所(NIH)のサイト内の文章とほぼ同じだったり、実験結果を示す画像がバイオ系企業のホームページの画像に酷似したりするなどの疑問点が判明。早稲田大は3月28日、調査委員会の設置を発表、学位剥奪の可能性も出てきた。
小保方氏は平成20年から23年まで、早稲田大の博士課程に在籍しながら米ハーバード大に留学。その後、理研で2年間の客員研究員を経て、25年3月に29歳という異例の若さで研究ユニットリーダーに迎えられた。
リーダー就任時の理研の広報誌で、信条について「感謝を忘れない」と記していた小保方氏。しかし、明るみに出た不正や捏造は共著者と科学を裏切る重大な行為だった。
●<STAP不正問題>小保方さん「不服申立」へ 「承服できません」(コメント全文)
(弁護士ドットコム トピックス)2014年04月01日
STAP論文に「不正行為があった」と認定した理化学研究所(理研)の調査委員会の調査報告書を受け、理研発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーは4月1日、「近日中に、理研に不服申立する」と、代理人の弁護士を通じて表明した。
小保方リーダーが代理人を通じて発表した文書は次の通り。
「調査報告書に対するコメント」
調査委員会の調査報告書(3月31日付け)を受け取りました。驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。特に、研究不正と設定された2点については、理化学研究所の規定で「研究不正」の対象外となる「悪意のない間違い」であるにもかかわらず、改ざん、ねつ造と決めつけられたことは、とても承服できません。近日中に、理化学研究所に不服申立をします。
このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず、到底容認できません。
(1-2)レーン3の挿入について
Figure1iから得られる結果は、元データをそのまま掲載した場合に得られる結果と何も変わりません。そもそも、改ざんをするメリットは何もなく、改ざんの意図を持って、Figure1iを作成する必要は全くありませんでした。見やすい写真を示したいという考えからFigure1iを掲載したにすぎません。
(1-5)画像取り違えについて
私は、論文1に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真当な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もありませんでした。
真当な画像データが存在していることは中間報告でも認められています。したがって、画像データをねつ造する必要はありません。
そもそも、この画像取り違えについては、外部から一切指摘のない時点で、私が自ら点検する中でミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告したものです。
なお、上記2点を含め、論文中の不適切な記載と画像については、すでにすべて訂正を行い、平成26年3月9日、執筆者全員から、ネイチャーに対して訂正論文を提出しています。
以上
(※編集部注:コメント文中の「(1-2)レーン3の挿入について」は、理研の調査報告書で改ざんに当たる研究不正と判断された画像についての記述。「(1-5)画像取り違えについて」は、捏造に当たる研究不正と判断された画像についての記述)
●“捏造・改ざん”に顔面蒼白 小保方氏、猛反論
テレ朝 (04/02 00:05)
新たな万能細胞とされる「STAP細胞」の論文を巡り、理化学研究所は、小保方晴子氏が捏造(ねつぞう)や改ざんを行ったとする最終報告書を発表しました。
調査委員会・石井俊輔委員長:「小保方氏については、2つの点について研究不正行為があったと判断しました」
調査委員会は、STAP細胞がリンパ球からできたことを示す実験結果の画像が加工されている点について、小保方氏が改ざんを行ったとしました。また、博士論文で使われていた別の実験の画像を流用した疑惑については、「捏造」だと判断しました。
今回の調査結果を受け、小保方氏は、「驚きと憤りの気持ちでいっぱいです。研究不正と認定された2点については、理化学研究所の規程では対象外となる悪意のない間違いであるにもかかわらず、改ざん、捏造と決めつけられたことはとても承服できません」などとコメントしました。近日中に理研に不服申し立てをするとしています。
●STAP細胞:小保方さん処分は1カ月後 理研
毎日 2014年04月01日
小保方晴子・理化学研究所研究ユニットリーダー(30)は昨年3月に現職に就任、神戸市にある発生・再生科学総合研究センター(CDB)に研究室を持った。当初からかっぽう着姿の小保方さんが見られていたという。今年1月末、英科学誌ネイチャーにSTAP細胞の論文が発表された後は、STAP細胞の新たな実験に取り組もうとしていたとされる。
2月上旬に論文への疑惑が浮上し、理研の調査委員会が設置された後は、研究現場からは離れ、調査委の聞き取りや研究所内の懇親会などのため研究所へ来ていたという。3月14日の調査委中間報告の会見では、小保方さんについて「心身ともに疲れ切った状態」「精神状態があまり良くないと聞いている」などやつれた様子もうかがえた。最近も必要に応じて研究所へ姿を見せる状態という。
調査委の最終報告では、小保方さんら論文著者らの処分については言及を避けた。理研の「科学研究上の不正行為への基本的対応方針」(2005年)によると、研究不正が認定された場合、懲戒委員会を経たうえでの不正認定を受けた研究者の処分▽研究費使用の禁止▽研究費の返還--などの対応が取られる可能性がある。
処分については、対象者の弁明を聞く機会などを設定するため、懲戒委の結論が出るまで1カ月程度はかかるという。
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最近、どうしても放っとけないと感じることは、みんなの党の代表の渡辺氏の金銭疑惑。
何億円もの大金をメール一本で借りながら、政治資金ではない、個人で使った、残っていない、返している途中・・・と、誰が聞いても通らない弁解をする同氏。
保守の中にいながら公務員改革や政府の改革を潔く主張してきた切り口が認められていたのに、自分に対しては正面から否定するとは・・・
国民の素朴な期待を裏切るものであることは間違いない。
ともかく、法的に刑事事件になり得るのか知りたかったし、そもそも、メール一本の依頼で何億円ものお金を銀行から振り込むほどの資金提供者が、なぜ今ここでこの裏金を暴露したのか・・も興味があった。
そこで、現時点のニュースから幾つかを記録しておく。
●渡辺喜美氏8億円借り入れ 与野党「猪瀬氏と同じ」/東京 3月28日
●与党も渡辺氏批判 「熊手購入」釈明、疑念深まる/毎日 03月29日
●8億円借入問題 渡辺氏から「5億円必要」とのメール/FNN 03/29
●8億円「選挙用と認識」 DHC会長 渡辺氏報告書、借入金記載なし/産経 3.27
●渡辺喜美代表は他党のカネ問題に厳しく 今回はブーメラン、自分に?/産経 3.28
●表面化の背景にDHC吉田会長との亀裂/東京スポーツ 03月29日
●裏金疑惑、浮上の裏に財務省・国税庁の存在か~公務員改革と与党連携への抵抗/ビジネスジャーナル 03.28
●逮捕も 元大阪高検公安部長が激白「猪瀬氏より悪質」/zakzak 03.29
●みんなの党代表・渡辺喜美氏は立件できるか? 専門家でも分かれる見解/ガジェット通信- 03.30
● みんな渡辺代表“逃げ切り”の可能性/日刊ゲンダイ 3月28日
●人気ブログランキング = 今、1位
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●渡辺喜美氏8億円借り入れ 与野党「猪瀬氏と同じ」
東京 2014年3月28日
みんなの党の渡辺喜美(よしみ)代表(62)=衆院栃木3区=は二十七日、化粧品販売会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明(よしあき)会長から計八億円を借り入れた問題で、議員辞職や党の代表辞任を否定した。だが、同じように選挙前、医療法人「徳洲会」グループから五千万円を受け取り「個人的な借入金」と主張していた猪瀬直樹前東京都知事が辞任に追い込まれただけに、与野党から批判が相次いだ。 (安藤美由紀、中根政人)
自民党の高市早苗政調会長は記者会見で、渡辺氏に対し「しっかりと説明責任を果たす必要がある」と要求した。
民主党の大畠章宏幹事長は記者会見で「都知事(だった猪瀬氏)の件もある。事実関係を明らかにすることが求められている」と指摘。日本維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事は府庁で記者団に「猪瀬氏のときと同じだ。しっかり説明するべきだ」と述べた。
共産党の志位和夫委員長は「常識的に考えれば、八億円もの金がまったく個人のものというのは納得されない」と批判。社民党の又市征治幹事長は「衆院政治倫理審査会で説明するのが一番望ましい」との考えを示した。
記者団の取材に応じた渡辺氏は「猪瀬氏とは違い、裏金でもらったわけではない」と違いを強調した。
「個人的な借入金」と主張するカネの使途については「政治資金で使うのにふさわしくない支出もある」と説明。具体的には交際費や旅費を挙げ、「酉(とり)の市で買った大きな熊手」を例示した。
みんなの党は一〇年の参院選で改選前の議席ゼロから十議席を獲得。一二年衆院選では公示前の八議席を十八議席に伸ばした。
二十七日の説明で、選挙と同じ年に借りた八億円もの金を、政治活動や選挙運動に使ったとの疑念が消えたとは言い難く、みんなの党内からでさえ「苦しい説明だ」との声が漏れた。
みんなが開いた所属議員の会合では責任を追及する声は出ず、水野賢一政調会長は会合後、記者団に「代表を信じてやっていく」と結束を強調した。
みんなを離党した議員が結いの党を結成したため、みんなは現在衆院九人、参院十二人。
●渡辺・みんなの党代表:8億円借り入れ問題 与党も渡辺氏批判 「熊手購入」釈明、疑念深まる
毎日 2014年03月29日
みんなの党の渡辺喜美代表が化粧品会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長から計8億円を借り入れた問題で、与野党を問わず渡辺氏への疑念が一層深まっている。渡辺氏は27日、使途の例として「かなり大きな熊手」を挙げて説明したが、政府・与党からも「疑念は払拭(ふっしょく)できない」などと突き放す声が上がり始め、衆院政治倫理審査会(政倫審)での説明を求める動きも広がっている。渡辺氏は28日、衆院本会議や定例記者会見を欠席した。
渡辺氏は27日、記者団に、8億円の借金の使途について「使い道は会議費、交際費、旅費などもろもろ」とかわしたが、具体的な例として「酉(とり)の市によく行くが、かなり大きい熊手を買う。これは政治資金を使うというわけにはいかない」と説明していた。
・・・・・(略)・・・
●8億円借入問題 渡辺氏から「5億円必要」とのメール
FNN 03/29
みんなの党の渡辺喜美代表が、化粧品会社「ディーエイチシー」の吉田嘉明会長から8億円を借り入れた問題で、渡辺代表は、参議院選挙があった4年前に3億円、衆議院選挙のあった2012年に5億円借りている。
吉田会長は、FNNの取材に対し、渡辺代表が2度目の借り入れの際、選挙情勢について、「カオス状態」と説明し、「5億円ほど必要になる」と、メールで融資を依頼していたことを明らかにした。
吉田会長の携帯電話に残る1通のメールは「メールで大変申し訳ありません。最終的に公認候補は60人くらいになりそうです」というもので、日付は2012年11月19日、衆議院が解散した3日後。
さらに、メールでは「手持ち資金が5億ほどありますが、あと5億ほど必要になります。この分を何とかご融資いただけないでしょうか?」、「宜(よろ)しくお願い申し上げます。渡辺喜美 拝」などとしている
。
吉田会長によると、このメールで、渡辺代表から5億円の融資を依頼されたという。
27日、渡辺代表は、「あくまでも、私個人に対するご支援をお願いしたつもりでございます」、「時期は、選挙直前だからといって、選挙資金として、お借りしたわけではございません」などと述べ、「選挙資金として、借りたわけではない」と説明した。
吉田会長は、FNNの取材に対し、「選挙資金しかあり得ないですよ」、「あくまで『選挙でのお金が必要だ』と」、「5億円とか3億円とか、個人に寄付しますか? 寄付するわけがない」、「貸したんです」と反論した。
吉田会長によると、渡辺代表と知り合ったのは、2009年、みんなの党を立ち上げる直前だったという。
金額1億8,458万円。
渡辺代表が、新党を立ち上げるのに金が必要ということで、吉田会長は渡辺代表が持つ、栃木・那須塩原市の土地を「言い値」で購入したことから、金銭のやりとりが始まったという。
吉田会長の資料によると、2010年の参議院選挙前には3億円、2012年の衆議院選挙前には5億円を融資。
参院選前の3億円に関しては、金銭消費貸借契約書が作られ、契約書には、金利が年0.5%と記載されている。
添付された返済計画書には、1回目に8,000万円、2回目から5回目に5,500万円ずつ、元本を利息と共に支払うことになっている。
しかし、吉田会長によると、返済は滞っており、未返済の残額はあわせておよそ5億5,000万円になる。
27日、BSフジの「PRIME NEWS」で、渡辺代表は、「政治家として生きていくための、もろもろの費用として、使わせていただきました」、「(個人の通帳に5億5,000万円残っている?)残っていません。手元にないから、返せないんですね」などと述べている。
渡辺代表は、酉(とり)の市などで売られる縁起物の熊手を購入したほか、会議費や交際費、そして旅費などに使ったとして、およそ5億5,000万円の残りは、手元にないとしている。
吉田会長は、「8億円というのは、巨額ですよ。これを何に使ったのか、明確に説明していない」、「渡辺代表は、議員辞職すべきだ」、「うそをつくのであれば、許さない」などと述べた。
これに対し、渡辺代表は29日午後、FNNの取材に対し、「当時の携帯電話の記録が残っていないので、確認のしようがない」、「何ら法に触れることはない」と述べた。
●8億円「選挙用と認識」 DHC会長 渡辺氏報告書、借入金記載なし
産経 2014.3.27
・・・・・・(略)・・・
吉田会長の説明では、渡辺氏側から選挙資金として借金の申し出があり、22年参院選前に3億円、24年衆院選前に5億円を渡辺氏の個人口座に振り込んだ。22年の3億円は借用書があるが、24年の5億円については借用書を受け取っていないとしている。
貸し付けた計8億円のうち一部は返済されたが、約5億5千万円が未返済になっているという。一方、昨年5月に公開された渡辺代表の24年12月時点の資産報告書には、借入金が2億5千万円と記載されており、食い違いがある。
政治資金規正法の国会議員関係政治団体となっている渡辺氏の3団体と、みんなの党、同党栃木県支部の計5団体の21~24年の収支報告書には、吉田会長が貸し付けた8億円に該当する寄付や借入金の記載はない。吉田会長は「記載していないと思わなかった」と述べた。
みんなの党栃木県支部には、吉田会長が22~24年に計6千万円を寄付したことや、資金管理団体には21~23年に寄付やパーティー券代で計600万円を支払ったことが記載されている。
●渡辺喜美代表は他党のカネ問題に厳しく 今回はブーメラン、自分に?
産経 3.28
みんなの党の渡辺喜美代表は、他党の「政治とカネ」を厳しく追及してきた。平成22年1月、当時の小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の収支報告書虚偽記入事件では「収支報告書は上場企業の有価証券報告書と同じようなもの。これがうそなら国民をだますことになる」と批判した。今回、渡辺氏が資産報告書に記載した借入金額は借入金残高と食い違いがある。
22年4月に検察審査会が小沢氏を「起訴相当」と議決したのを受け、渡辺氏は「辞めない理屈が立たない」と辞職を要求。同4月に、鳩山氏への実母からの資金提供問題で検察審査会が「不起訴相当」と議決した際には「国民の常識からみておかしいことは国会が解明しなければならない」と証人喚問に応じて説明責任を果たすよう求めた。
細川護煕元首相が都知事選への立候補の意向を固めると、退陣につながった佐川急便からの借金問題を挙げ「当然問題にならざるを得ない」と指摘した。
●渡辺喜美代表「8億円の借り入れ」表面化の背景にDHC吉田会長との亀裂
東京スポーツ 2014年03月29日
8億円の借り入れが発覚したみんなの党の渡辺喜美代表(62)が27日に釈明会見を行い、弁護士資格を持つ党所属議員に政治生命を託すと発表した。お金を貸したのは化粧品販売会社「DHC」の吉田嘉明会長(73)で、選挙資金との認識を示しているが、渡辺氏は「個人として借りたものだ」と強調した。
2人に亀裂が入ったのは今年に入ってから。
「吉田氏は、結いの党の会派離脱を認めてほしいと。参院予算委員会の席も結いに分けるべきで、できないのなら今までの支援について世間に公開すると言った。『渡辺の追い落としを考える』と言うから、それを実行に移したのでしょう」と関係者は背景にある分裂騒動を指摘した。
・・・・・・(略)・・・
●渡辺喜美氏裏金疑惑、浮上の裏に財務省・国税庁の存在か~公務員改革と与党連携への抵抗
ビジネスジャーナル 2014.03.28
「週刊新潮」(新潮社/4月3日号)より
国政政党の代表を務めるような政治家が、選挙直前に借り入れた総額8億円もの莫大な資金を「個人的に借りた。選挙や政治資金には使っていない」などと弁明しても、多くの国民には「裏政治献金」ではないかと映る。「週刊新潮」(新潮社/4月3日号)のスクープを契機に多くのメディアが騒いでいる、みんなの党代表・渡辺喜美氏への「裏金疑惑」。実は、この問題の背景には「財務省・国税庁の存在があるのではないか」と永田町周辺では囁かれ始めているのだ。
渡辺氏にお金を貸したとされるのが、化粧品やサプリメント大手のディーエイチシー(DHC)創業者で現会長の吉田嘉明氏。いったんは渡辺氏の政治理念に共鳴し、8億円もの資金を提供しておきながら、なぜ、今になって週刊誌で手記を暴露するのか。吉田氏も「週刊新潮」記事の最後の部分で「お金に関しては、一度納得して貸したものですので、とやかく言うつもりはありません」と述べている。そして、脱官僚を掲げる渡辺氏の志はなんだったのか、なぜ貸した金が適切に処理されていないのかを、渡辺氏や世間に問うてみたいから筆を執った旨が書かれている。だが、果たしてその言葉を額面通りに受け止めていいのか。
永田町情勢に精通しているある記者はこう解説する。
「創業者利益で莫大な資産を持つ吉田氏は、金の使途などが常に国税当局から目を付けられているため、8億円の使途を明らかにする必要に迫られた。これが世間に明らかにされれば、捜査当局も政治資金規正法などでの立件が視野に入り、渡辺氏は窮地に陥る。公務員改革を主張する渡辺氏は財務省とっては邪魔な存在なので、渡辺氏の政治家としての影響力が削がれれば、これほどありがたいことはないという構図です。おそらく財務省の外局である国税当局が吉田氏をつついて、この問題が暴露されたのでしょう」
みんなの党が分裂した際に渡辺氏は安倍政権にすり寄り、連立政権を組んであわよくば内閣改造で大臣ポストを射止めようとしたのも、「閣内に入れば、自身の政治信条のひとつである公務員改革が推進できやすくなることに加え、財務省への発言力が増すと考えたから」(同記者)と見られている。しかし、財務省や国税庁は、それは絶対に受け入れ難かった。安倍政権になり、ばらまき予算と天下り黙認で息を吹き返した霞が関のキャリア官僚が、「その流れを渡辺ごときに潰されてたまるか」と考えても不思議ではない。だから、吉田氏を使って渡辺氏の政治生命を断とうと狙ったのではないかというのだ。
●猪瀬前都知事と同じ道か
「党分裂のごたごたなどの際に、銀座の元ホステスでやり手の妻に操られる」(同記者)渡辺氏の政治家としての器量のなさが見え隠れしていただけに、有権者もみんなの党にはそっぽを向き始めており、自分の存在感を示す唯一の手段が公務員改革という「錦の御旗」だったのであろう。しかし、「裏金」をもらっておきながら、そもそも渡辺氏に公務員改革を語る資格があるのか。借り入れ金の使途をめぐる渡辺氏の「熊手を買った」などという弁明も国民を馬鹿にしている。
・・・・・・(略)・・・(文=編集部)
●渡辺喜美氏、逮捕も 元大阪高検公安部長が激白「猪瀬氏より悪質」
zakzak 2014.03.29
みんなの党の渡辺喜美代表(62)による8億円借り入れ問題が、刑事事件になる恐れが出てきた。元東京都議が、公職選挙法違反などの疑いで東京地検特捜部に告発状を提出したのに続き、数々の事件を手がけてきた元大阪高等検察庁公安部長の三井環氏(69)も重大関心を寄せているのだ。三井氏は「立件の可能性は十分ある。逮捕もあり得る」と指摘した。
新事実が発覚した。
渡辺氏が2012年12月の衆院選前に、化粧品販売会社「ディーエイチシー(DHC)」の吉田嘉明会長(73)に「(衆院選に)60人ぐらい候補を立てる」と選挙情勢を説明したうえで、「あと5億円必要です。何とぞご融資お願いします」と記したメールを送っていたのだ。
「熊手釈明」と失笑を買った27日の記者会見で、渡辺氏は「個人的に借りた。違法性の認識はない」と語ったが、吉田会長は「言い訳で通そうとしている。5億円は選挙のためとハッキリしている」と断言した。
元検察幹部で、現在は社会の不正を追及する市民団体「市民連帯の会」を主宰する三井氏も「(徳洲会グループから5000万円を受け取り、公選法違反罪で略式起訴となった)猪瀬氏のケースと非常に似ている」といい、こう続けた。
「猪瀬氏より金額が多い分、悪質ともいえる。借り入れが選挙や政治活動に使われたと証明されれば、公選法違反か政治資金規正法違反に問われる。今回の場合、資金を提供した吉田会長が『選挙資金』と認めているため、証拠固めはしやすい。立件までのハードルはそれほど高くない。逮捕もあり得る」
公選法では、3年以下の禁錮か、50万円以下の罰金。政治資金規正法では、会計責任者に5年以下の禁錮または100万円以下の罰金が科される可能性がある。
三井氏は調査を重ねたうえで、渡辺氏を東京地検に告発することも視野に入れている。いざ司直のメスが入れば、どんな捜査が展開されるのか。
「渡辺氏が党代表を務めているため、カネの流れを把握するため、全所属議員への事情聴取が行われるかもしれない。党の存続も危ぶまれる事態だ。渡辺氏が苦しい言い訳を繰り返すのは、そうしたシナリオを恐れているからに他ならない」
●みんなの党代表・渡辺喜美氏は立件できるか? 専門家でも分かれる見解
ガジェット通信- 2014.03.30
・・・・・・・・・・・・・(略)・・・
この事件はどうなっていくのであろうか。実はまだまだ、一山二山ありそうなのである。
ただし、刑罰逃れのために見苦しい振る舞いをすればするほど、人気商売の政治家の場合は余計に苦しい立場に追い込まれることも事実。過去には裁判で無罪になったが政治生命をほとんど絶たれた大物政治家もいた。簡単に罪を認めたほうが出直しに支障がなく、みそぎ選挙もやりやすい点は否めない。
●「裏金8億円疑惑」 みんな渡辺代表“逃げ切り”の可能性
日刊ゲンダイ 2014年3月28日
反省の色はみじんも感じられなかった。化粧品会社DHCの吉田嘉明会長(73)から計8億円を借りた問題で、みんなの党の渡辺喜美代表(62)が27日、会見を開いた。
「個人として借りた」「裏金ではない」「贈与ではない」と強調し、「(例えば)酉の市で大きい熊手を買った」と言ってのけたが、そりゃないだろう。こんな男は断罪されなきゃウソだが、この国の法律は政治家には優しいようで――。
■「熊手を買った」
とにかく渡辺代表が記者団をア然とさせたのは、借入金の使途の釈明だ。選挙や政治活動ではなく「生きてゆく上で必要なモロモロに使った」とウヤムヤに答えていたが、記者から「モロモロとは?」と突っ込まれると、「酉の市の熊手」なんて説明したのだ。熊手なんて高くてもせいぜい10万円前後。政治家が8億円もの資金を借りる理由として挙げるには、あまりにフザケた話だ。
選挙前に借用書も作らず大金を借り、政治資金収支報告書などへの記載もない。外形的には、「近く略式起訴」と報じられた猪瀬直樹前都知事の5000万円裏金疑惑と構図は同じ。渡辺代表は「(猪瀬と違って)銀行口座への振り込みで裏金ではない」と主張したが、だから何だというのか。
「『略式起訴』と報じられた猪瀬氏のケースは、仮に選挙に使っていなくとも、渡した側が『選挙のために渡した』と認識していれば、『選挙資金』と見なされ、公選法違反に問われることを意味します。渡辺代表は猪瀬氏よりも金額が大きいだけに悪質です。そもそも8億円は個人的に使い切れる金額ではありません。よほど表に出せない使い方をしたのかと疑われても仕方ありません」(政治資金オンブズマン共同代表で、神戸学院大教授の上脇博之氏)
■識者は「立件困難」
ただ、渡辺代表の立件にはかなり高いハードルが存在するのも事実だ。元検事で関西大特任教授の郷原信郎弁護士はこう言う。
「一番の問題は、今回の資金のやりとりが、どの政治団体、政党の政治資金収支報告書に記載すべきなのか、という判断です。吉田会長の資金提供は渡辺代表の個人口座に振り込まれていたとはいえ、趣旨は『みんなの党』の選挙資金に充てる目的だったように見えます。その場合、みんなの党の政治資金収支報告書の虚偽記載となる。一方、政治資金規正法は、個人献金は政治団体を通した場合にのみ許されています。今回のケースで、渡辺代表個人への寄付なら、政治家個人に対する違法な寄付行為となり、吉田会長が罰則の適用を受けかねません。また、吉田会長本人は『カネを貸した』と言っており、そもそも『寄付』という認識がない。現時点の報道を見る限り、政治的、道義的責任は別として、渡辺代表を立件するのは困難だと思います」
8億円もの大金を裏金にしながら、バレてもおとがめナシとは、この国に正義はあるのか。
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昨日の猪瀬前都知事の会見をテレビで見て、あきれた。
≪「『自分から1億円を要求したことは100%ない』などと説明したが、事実と違った。十分に記憶を整理せず自分がそのようなことをするはずがないというおごりがあった」と謝罪した。≫(毎日)。
釈明ではなく、子どもが自己のやったことの「弁解」をする時の言い方のよう。
そして、≪「許されるなら作家として真摯しんしに仕事に励みたい」と述べた。≫(読売)とも。
一般の作家ならともかく、立候補して都知事を務めた政治家が、有罪の宣告を受け、罰金を納めて「自ら確定させた日」の会見で言うことではない。子どもでも、そんなことは言わない。
有権者である東京都民の多くは、あきれるというより、バカにしている、そう思うだろう。
いずれにしても、略式起訴で即罰金50万円を納めて「公民権停止5年」。
公職選挙法違反(収支報告書の虚偽記入)だけの問題にして、贈収賄などに問わなかった検察は、面倒な裁判はしたくない、ということか。
そういう検察体質が国民の信頼をますます失っていくことだという認識を持たないのが不思議。
(関連エントリー)★2013年11月26日 ⇒ ◆市民団体が告発/猪瀬知事の5000万円疑惑/不自然な釈明 公職選挙法違反で
★2013年12月20日 ⇒ ◆猪瀬知事辞職:地検捜査へ「控える理由なくなった」/捜査加速化=贈収賄で立件の可能性
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●略式起訴の猪瀬前知事が謝罪「都合良く説明した」
テレ朝 03/29
東京都の猪瀬直樹前知事が公職選挙法違反の罪で略式起訴されたことを受け、会見を行い、徳洲会側から借り入れた5000万円を選挙資金と認めた上で謝罪しました。
猪瀬直樹前都知事:「選挙資金として使う可能性があったことも事実です。5000万円が選挙資金としての側面があることは否定できないと考えている。ご迷惑とご心配をお掛けしたことを改めて深くおわび申し上げます」
猪瀬前知事は、おととしの都知事選のために徳洲会側から借り入れた5000万円を選挙費用の収支報告書に記載しなかったとして、東京地検特捜部に28日、略式起訴されました。裁判所は罰金50万円の支払いを命じ、猪瀬前知事は即日、納付しました。猪瀬前知事は、辞職前に「選挙資金ではなく、個人の借り入れ」などと説明していたことを、「生活資金の面を強調して都合良く説明していた」として謝罪しました。
●猪瀬・前東京都知事:徳洲会5000万円不記載 「選挙資金の側面あった」 略式命令、会見で謝罪
毎日新聞 2014年03月29日
「記憶があいまいなまま十分事実を確認しなかった」。医療法人「徳洲会」グループから選挙資金として5000万円を受け取ったとして、公職選挙法違反で罰金50万円の略式命令を受けた猪瀬直樹・前東京都知事(67)が28日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した。昨年12月の辞職後、前知事が公の場に姿を見せたのは初めて。会見は1時間を超え、前知事は顔の汗をぬぐいながら、変遷を重ねてきた自らの発言の釈明に追われた。
「都民、国民の皆様、オリンピック準備に携わられている方々にご迷惑とご心配をおかけしたことを改めて深くおわび申し上げます」
水色ネクタイに濃紺スーツ姿で会見場に現れた前知事は冒頭、用意した書面を読み上げ、深々と頭を下げた。
問題が発覚した昨年11月22日、登庁時の報道陣の取材に「資金提供という形で(選挙)応援してもらうことになった」と説明。ところが、その後の会見や議会答弁では「落選した場合の生活に不安があったため借りた」などと弁明した。
これに対し、この日は「個人資金と選挙資金の両方の側面があった。個人資金という一方の側面を強調した」と説明。捜査の終盤になって選挙資金と認めた理由については「責任を取ってけじめをつけたいと考え、検事さんに処罰を受け入れたいと自ら申し出た」と強調した。
また、5000万円授受の数日前、徳洲会の徳田虎雄前理事長(76)に自ら「1億円くらいあった方がいいかもしれない」と電話で伝えたことも明らかにした。「『自分から1億円を要求したことは100%ない』などと説明したが、事実と違った。十分に記憶を整理せず自分がそのようなことをするはずがないというおごりがあった」と謝罪した。
前知事の公民権は5年間停止される。今後の活動については「許されるなら、作家として以前の志に立ち返り仕事に励みたい」と語った。【吉住遊、近松仁太郎】
==============
■解説 ◇バランスに配慮、正式裁判を回避
特捜部は前知事を略式起訴にとどめ、正式裁判までは求めなかった。「ヤミ献金」に近い形で多額の現金が授受されたことを悪質と見る一方で、選挙運動費用収支報告書の虚偽記載だけで公選法違反に問うケースがまれである実態を踏まえ、バランスを図った形だ。
収支報告書の記載漏れは少なくないとされ、ある検察幹部は「全てを処罰していたら切りがない」と明かす。罰則も3年以下の禁錮か50万円以下の罰金と比較的軽い。警察庁によると、過去10年間に虚偽記載で立件されたのは買収を伴ったケースなど3件だけだ。
前知事は5000万円を選挙に使っておらず、検察内には当初、立件に慎重論もあった。しかし、処罰を見送れば「金権選挙」を助長する恐れがある上、検察審査会が「起訴相当」などの議決を出して検察の判断に異を唱える可能性があることも考慮したとみられる。検察OBの宗像紀夫弁護士は「略式起訴は妥当な処理だと思う」と評価した。
前知事は刑事責任を果たしたことになるが、都議会や記者会見で虚偽の説明を続けてきた責任は重い。【島田信幸】
いう。
●猪瀬前東京都知事を略式起訴 「選挙資金」認め罰金
2014/03/28 19:38 【共同通信】
東京地検特捜部は28日、東京都の猪瀬直樹前知事(67)が2012年12月の知事選前に医療法人「徳洲会」グループから受け取った選挙資金5千万円を収支報告書に記入しなかったとして、公選法違反(虚偽記入)の罪で猪瀬氏を略式起訴した。東京簡裁は罰金50万円の略式命令を出し、即日納付された。
特捜部は猪瀬氏が「選挙資金」との起訴内容を認め反省しているほか、実際には選挙に使われず、返済の意思があったことなどから裁判を求めない略式起訴にとどめた。
借用証は徳田毅前衆院議員(42)から現金を受け取った際に作成されたと認定した。
●猪瀬・前都知事「許されるなら作家として…」
(2014年3月28日23時49分 読売新聞)
猪瀬直樹・前東京都知事(67)が医療グループ徳洲会側から5000万円を受け取った事件で、東京地検特捜部は28日、猪瀬前知事を公職選挙法違反(収支報告書の虚偽記入)で略式起訴し、東京簡裁は罰金50万円の略式命令を出した。
前知事は今後5年間、公民権が停止される。猪瀬前知事は納付後に記者会見を開き、「5000万円は選挙資金の側面もあった。これまで不正確な説明をし、おわびしたい」と謝罪した。
猪瀬前知事は知事選の収支報告書を訂正した上で、28日夕に東京・霞が関で記者会見し、事件の経緯を改めて説明した。
それによると、猪瀬前知事は2012年12月の知事選前、徳洲会の徳田虎雄・前理事長(76)に対し、自ら資金面での支援を要請。電話で虎雄前理事長に「1億円あればいい」と要求したこともあった。選挙用の自己資金が不足した際、選挙資金に充てることも念頭に置き、虎雄前理事長の次男の徳田毅たけし・前衆院議員(42)を通じて現金5000万円を借りたという。
猪瀬前知事は「『1億円を要請したことは100%ない』とか『選挙資金でないと断言できる』などの発言は、自分がそうするはずがないというおごりで述べてしまった」と謝罪。「個人の借入金」との説明を翻し、容疑を認めたことについて「責任を取ってけじめをつけたいと考え、検事に『処罰を受け入れたい』と申し出た」と説明した。
徳洲会が取得を目指していた東電病院の売却については「徳洲会のために便宜を図った事実は一切ない」と改めて強調。「許されるなら作家として真摯しんしに仕事に励みたい」と述べた。
●猪瀬氏の資金 略式起訴では済まない
信濃毎日 03月27日
議会や記者会見での説明は何だったのか。
猪瀬直樹前東京都知事が、立候補した知事選の前に医療法人「徳洲会」グループから5千万円を受け取った問題だ。猪瀬氏がこれを選挙資金と認める意向を示し、東京地検特捜部は公選法違反(収支報告書の虚偽記入)の罪で略式起訴する方針を固めたという。
略式起訴は、裁判にかける正式な起訴と違い、簡易裁判所が扱う100万円以下の罰金などの事件を対象に、容疑者が認めた場合に行われる簡略化した手続きだ。裁判所は公判を開かず、検察から送られた書類の審査だけで略式命令を出す。
速度超過の道交法違反や交通事故の自動車運転過失致死傷などに適用される場合が多い。事件処理の迅速化が狙いで、検察が略式起訴したその日に裁判所が起訴内容通りの命令を出し、被告が即日、罰金を納付して確定することが少なくない。
猪瀬氏は、知事選前の2012年11月に徳洲会の徳田虎雄前理事長と初めて面会した。その2週間後に次男の徳田毅前衆院議員から議員会館で5千万円を受け取ったことが問題になった。
このカネの趣旨について猪瀬氏はこれまで、「選挙をやったことがなく、その後の生活に不安があったので、個人的にお金を借りた」と説明。収支報告書に記載義務がある選挙資金ではないと繰り返してきた。
その通りなら、略式起訴に応じず正式裁判を求め、無罪を主張するのが筋だ。でなければ、有権者や議会をだましたことになる。
徳田前理事長は特捜部の調べに「選挙に使ってもらうためのお金として貸した」と供述した。徳田前衆院議員も同様の説明をしている。猪瀬氏側が有罪を免れないと踏んで、法廷に立たずに済む道を選ぶとすれば、こそくと言われても仕方がない。あらためて有権者や議会に説明する責任がある。
検察も安易に略式手続きを採るべきではない。公判が開かれず、結果だけが示される。これでは、事件の経過や動機、背景が明らかにならないからだ。
1992年の佐川急便事件では、5億円の闇献金を受け取ったと認めた故金丸信元自民党総裁に対し、検察は罰金20万円を求める略式起訴で済ませた。取引のようなやり方に世論は反発した。
政治とカネに関する事件は、社会全体で教訓を共有し、再発防止を考えていく必要がある。その営みは簡略化できない。
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昨日のニュースをみて、久しぶりに痛快に思ったことがある。
徳田虎雄氏が、猪瀬氏に渡した5000万円について、「選挙のため」「当然 選挙資金が前提」と特捜部の聴取に語ったという。
徳田一族としては、親族が何人も逮捕、起訴、有罪となり、議員辞職もしたから、もう政治と縁がない、だから、真実を話して何ら支障はない、そんなリラックスしたスタンスの模様。猪瀬氏の逃げ道はない雰囲気になってきた。
(関連)★2013年12月20日ブログ ⇒ ◆猪瀬知事辞職:地検捜査へ「控える理由なくなった」/捜査加速化=贈収賄で立件の可能性
もう一つ気になっていたのは、莫大な買収資金を受け取った地元の関係者らはどうなっているのか、ということ。
逮捕などの話は聞こえてこない。
何しろ、徳田氏の初当選の時の買収費等に使ったお金は30億円、当時の奄美群島区は有権者は10万人なので一人当たり3万円平均で買収したことになる。そんな体質の徳田一族の直近の選挙だから、形態は変わっていないはず。
(関連)★2014年3月6日ブログ ⇒ ◆徳洲会事件 90年選挙で「30億円」-元事務総長/東京地裁 「首謀者は徳田虎雄氏」
すると、イモヅル式に逮捕者が出ると思っていたけれど・・・・
そんな思いで、ニュースを見て、いくつか記録した。
●徳田虎雄氏、5000万円は「選挙のため」 猪瀬前知事と食い違い/サンスポ・共同 3.19
●徳洲会公選法違反:特捜部、虎雄氏から聴取 5000万円問題、猪瀬氏立件可否判断へ/毎日 03月19日
●徳田前理事長「当然 選挙資金が前提」/NHK 3月19日
●徳田虎雄氏が2億3千万円をグループに弁済 裏の選挙資金分/産経 2.20
●徳田氏母自宅捜索で5000円札1527枚発見/読売 3月14日
●徳田氏朝食会に鹿児島市議7人 金銭授受は否定 [鹿児島県]/西日本 03月15日
●徳洲会」関与 各会派が否定 鹿児島市議会調査結果/読売 3月15日
●徳洲会公選法違反:徳田議員陣営が公示前、2県議に30万円 裏金の明細書に記載--昨年衆院選/毎日 12月05日
●徳田議員辞職、政治とカネも素通り 野党追及せず/産経 2.28
●猪瀬前知事は在宅起訴 徳田議員辞職で徳洲会事件幕引きか/日刊ゲンダイ 2月25日
ところで、今日は議会の閉会日。
補正予算や新年度予算に反対する。
ここは来年4月に市長選がある。その前年ということでと受け止めるしかない予算がある。
地域に関連深い「道路改良工事費予算の160%増」、つまり「今年の2.6倍」というばらまき予算。まさにドブイタ政治。
ほかにもいくつも放置できない予算なので、きっちり討論するつもり。
論点整理は、このあと、ウォーキングしながら考えよう。
なお、午後3時半からは、名古屋高裁で住民訴訟の弁論(ラウンドテーブル)がある。
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●徳田虎雄氏、5000万円は「選挙のため」 猪瀬前知事と食い違い
サンスポ・共同 2014.3.19 14:01
東京都の猪瀬直樹前知事(67)が医療法人「徳洲会」グループから2012年12月の知事選前に5000万円を受け取っていた問題で、徳田虎雄前徳洲会理事長(76)が東京地検特捜部の任意聴取に「選挙に使ってもらうためのお金として貸した」と説明したことが19日、徳洲会関係者への取材で分かった。
猪瀬前知事は都議会や記者会見で「個人的な借金」と釈明していた。選挙資金であれば選挙運動費用収支報告書に記入する義務があるが、5000万円の記載はなかった。特捜部は公選法に抵触する可能性もあるとみて捜査を進めている。
徳洲会関係者によると、徳田前理事長への聴取は19日午前、療養先の湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)で実施され、やりとりは録音・録画された。
猪瀬前知事の説明などによると、12年11月6日、徳田前理事長と初めて面会。その2週間後、次男の徳田毅前衆院議員(42)から議員会館で5000万円を受け取った。
猪瀬前知事はこれまで「選挙をやったことがなく、その後の生活に不安があったので、個人的にお金を借りた」と話し「現金は妻が貸金庫に入れ、一切手を付けていない」と説明してきた。
しかし昨年12月の辞職後、徳田前理事長との面会を仲介した民族派団体「一水会」の木村三浩代表(57)に500万円を渡していたことが判明した。
徳田前議員は辞職願を提出した2月24日に記者会見し「『貸してほしい』という依頼があったときに選挙の話が出たのも事実だが、どのように使うかは聞いていない」と話していた。(共同)
●徳洲会公選法違反:特捜部、虎雄氏から聴取 5000万円問題、猪瀬氏立件可否判断へ
毎日新聞 2014年03月19日
東京都の猪瀬直樹前知事(67)が医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は19日、グループ創設者の徳田虎雄前理事長(76)から任意で事情聴取した。猪瀬氏の問題で前理事長が聴取されるのは初めて。特捜部は今後、公職選挙法違反容疑などで刑事告発されている猪瀬氏の立件の可否を最終判断する。
前理事長は筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため神奈川県鎌倉市の系列病院に入院しており、病室で専用の文字盤を目で追って質問に答えたという。
猪瀬氏は、都知事選への出馬表明前日の2012年11月20日、前理事長の次男、徳田毅前衆院議員(42)から5000万円を受領した。関係者によると、前議員は前日に「猪瀬氏側が1億円を求めている」などと前理事長に電話で伝え、前理事長の指示で5000万円提供が決まったという。
猪瀬氏の選挙運動費用収支報告書に5000万円の記載はなく、公選法に違反するとして市民グループが告発していた。
一方、猪瀬氏は昨年9月25日、特別秘書(当時)を介して徳洲会側に5000万円を返却。昨年12月の都議会で借用証を示し「個人的な借り入れで一切手を付けていない。知事選後の生活が不安だった」と釈明し、選挙資金ではなかったとする見解を示している。
●徳田前理事長「当然 選挙資金が前提」
NHK 3月19日
東京都の猪瀬前知事が徳洲会グループから現金5000万円を受け取った問題で、徳洲会の徳田虎雄前理事長が東京地検特捜部の事情聴取を受け、現金の趣旨について「当然、選挙資金が前提だと思っている」と説明し、徳田毅前衆議院議員も「選挙資金として用立てた」という調書に署名したことが分かりました。
東京都の猪瀬前知事がおととしの都知事選挙の直前、徳洲会側から現金5000万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は、公職選挙法違反などの疑いがあるとして捜査を進めています
。
この問題で19日、徳田虎雄前理事長に対する任意の事情聴取を神奈川県の病院に録音録画用の機材を持ち込んで行いました。
関係者によりますと、この中で徳田前理事長は「妻から電話で『猪瀬さんが1億円貸してくれと言っている』と相談された。
高いなと思い『5000万円にしろ』と指示した。
時期が時期なので、当然、選挙資金が前提だと思っている」と説明したということです。
前理事長の妻は、この電話の4日前、猪瀬前知事が徳田毅前衆議院議員と会食した場に同席していたということです。
また現金を直接手渡した徳田前議員も、これまでの事情聴取の中で「選挙資金として用立てた」という内容の調書に署名したことが分かりました。
一方、猪瀬前知事は特捜部に対し「選挙に出ることで生じる生活の不安を解消するため個人的に借りた金で、選挙資金ではない」という従来どおりの説明をしているとみられ、徳洲会との仲介役となった政治団体の木村三浩代表も、前知事の主張に沿う形の説明をしているということです。
特捜部は、5000万円の趣旨の説明が前知事側と徳洲会側で食い違うことから、引き続き関係者の事情聴取を行い、猪瀬前知事の刑事責任について慎重に判断するものとみられます。
●徳田虎雄氏が2億3千万円をグループに弁済 裏の選挙資金分
産経 2014.2.20
医療法人徳洲会グループの公職選挙法違反事件で、徳田虎雄前理事長(76)が、グループ関連法人から支出された裏の選挙資金計約2億3千万円を各法人に弁済したことが20日、分かった。弁済は10日付。同法違反(運動員買収)罪に問われた虎雄氏の長女で元グループ幹部、越沢徳美被告(50)の弁護人が、20日に東京地裁で開かれた公判で明らかにした。
弁護人によると弁済金は虎雄氏の個人口座からグループ約20法人の各口座へ支払われた。平成24年12月の衆院選で徳田毅衆院議員(42)=鹿児島2区=陣営に派遣された病院職員約600人の人件費など違法な選挙活動費は、選挙期間中の欠勤分給与を賞与に上乗せするなどの方法でグループから支払われていた。
虎雄氏はこれらの違法な選挙活動を主導したとされる。弁護側は26日に東京地裁で行われる第3回公判で証拠資料を提出し、弁済に関わった担当職員に証人として出廷を求めるという。
●徳田氏母自宅捜索で5000円札1527枚発見
(2014年3月14日19時47分 読売新聞)
医療グループ「徳洲会」の公職選挙法違反事件で、徳田毅たけし・前衆院議員(42)の母親、徳田秀子被告(75)の公判が14日、東京地裁であった。
秀子被告は被告人質問で、徳洲会が選挙に力を入れた理由について、「地元医師会が反対する中、病院を造るには政治の力が必要だった」と説明。「選挙になると無我夢中になり、認識が甘くなった。深く反省している」と述べた。
検察側は、秀子被告の鹿児島県内の自宅を捜索した際、1527枚もの5000円札(計763万5000円)があったことを明かし、「有権者買収のために用意したのではないか」と質問。秀子被告は、過去に夫の徳田虎雄・徳洲会前理事長(76)から渡されたとしたが、「何のためのものだかは分からない」と答えた。
●徳田氏朝食会に鹿児島市議7人 金銭授受は否定 [鹿児島県]
西日本 2014年03月15日
鹿児島市議会の議会運営委員会が14日あり、徳洲会グループの選挙違反事件に絡み、前回衆院選の公示前に徳田毅氏の陣営が開いた朝食会に、3会派の市議計7人が出席していたことが報告された。金銭の授受はなかったとしている。
朝食会は、2012年11月下旬に市南部の谷山地区であり、地方議員や徳田氏が出席したとされる。前回の議運で、朝食会への出欠や金銭授受の有無を、会派ごとに所属議員に確認するよう申し合わせていた。
3会派によると、出席した市議は、陣営から封筒を受け取ったが、中身は後援会のパンフレットだけだった。3会派以外はいずれも関与を否定。朝食会以外での金銭授受も調べるよう求める声が上がり、再調査して18日の議運で報告する。
調査を求めた平山孝市議(無所属)は「金銭授受があったという報道は事実と違うのか、4月の補選前に解明したい」と話した。
=2014/03/15付 西日本新聞朝刊=
●徳洲会」関与 各会派が否定 鹿児島市議会調査結果
(2014年3月15日 読売新聞)
鹿児島市議会は14日、議会運営委員会を開き、医療グループ「徳洲会」の公職選挙法違反事件に絡む議員の現金授受について、各会派が調査結果を報告した。各会派とも、現金を受け取った議員はいないとし、事件への関与を否定した。
共産党の議員らが調査を求め、各会派が同意。徳田毅氏が出席したとされる2012年11月24日の「朝食会」について、〈1〉参加議員の有無〈2〉パンフレット入りの封筒に現金が入っていたか――などを調べた。
各会派の報告では、自民党の議員7人が朝食会に参加したことが明らかになったが、「封筒に現金は入っていなかった」とした。
この日の議運では、朝食会以外での現金の授受をさらに調査することを決定。各会派は18日の議運で再度、調査結果を報告する。
●徳洲会公選法違反:徳田議員陣営が公示前、2県議に30万円 裏金の明細書に記載--昨年衆院選
毎日新聞 2013年12月05日
昨年12月の衆院選を巡る医療法人「徳洲会」グループの公職選挙法違反事件で、徳田毅(たけし)衆院議員(42)=鹿児島2区、自民を離党=の陣営が作成した裏金の明細書の詳細が判明した。公示前、県議2人に30万円ずつ提供したことを示す記載があるほか、集落ごとに票の取りまとめに使った金額などが明記されていた。東京地検特捜部などは、裏金が地元政界関係者に渡った疑いがあるとみて金の流れの解明を進める。
4日に逮捕された徳田議員の母で徳洲会副理事長の秀子容疑者(75)と次姉のスターン美千代容疑者(46)は、徳田虎雄前理事長(75)と共謀して6000万円の買収資金を陣営幹部に交付した疑いがある。このうち5000万円が奄美地区に投入され、陣営は選挙後に使途の明細書を作成していた。
関係者によると、明細書には地元政界関係者向けの「対策費」として900万円余が計上され、資金提供の日付、名字、金額が列記されていた。公示直前の昨年11月30日と12月1日に各30万円を県議2人に提供したことや、後援会幹部と市議らに10万円程度を渡したことを示す記載があった。集落ごとに票を取りまとめる費用として十数万円から数十万円の金額も書かれていた。これらの「対策費」の一部は自民党奄美事務所事務局長の山田良一容疑者(58)が管理していたという。
特捜部は明細書を押収し、警視庁や鹿児島県警と連携して関係者の事情聴取を進めている。県議2人は取材に「受け取っていない」、山田容疑者も逮捕前に「全然ない」と疑惑を否定した。
秀子容疑者は2000万円を陣営関係者に渡したことを認める一方、「何に使われるか知らなかった」と周囲に説明していたという。
●徳田議員辞職、政治とカネも素通り 野党追及せず
産経 2014.2.28 [徳洲会事件]
衆院は28日の本会議で、医療法人徳洲会グループの公職選挙法違反事件を受けた徳田毅氏(鹿児島2区)の議員辞職を許可した。野党にとって「政治とカネ」の問題は、共闘して政権与党にダメージを与える格好の攻撃材料のはず。だが、衆院予算委員会で効果的な追及はなく、素通りとなった。
民主党ではこの問題を取り上げるか議論したが、政策論争を優先させたという。しかし、民主党は政権与党時代に、小沢一郎元代表(現生活の党代表)や鳩山由紀夫元首相の「政治とカネ」の問題が発覚、散々追及されたことがあるため、ブーメランとなって自らに跳ね返ってくることを恐れた可能性がある。
他の野党も積極的ではなく、日本維新の会幹部は「ああいう問題があれば証人喚問をしていいはずなのに…。そちらに関心がいってなかった」とわれに返ったように語った。
「他にテーマがありすぎた」(みんなの党若手)との声も漏れた。
●猪瀬前知事は在宅起訴 徳田議員辞職で徳洲会事件幕引きか
日刊ゲンダイ 2014年2月25日
「徳洲会」の選挙違反を受けて昨年11月に自民党を離党した徳田毅衆院議員(42)が、24日になって、ようやく議員辞職願を提出して会見した。事件の真相を聞こうと報道陣が詰めかけたが、時間はたったの15分間。それも「政治に対する不信を招き、おわび申し上げる」と深々と頭を下げた割には、記者の質問にはノラリクラリ。ほとんど何も説明しなかった。
だったら、何のための会見と議員辞職かといえば、「万が一」に備えたともっぱらだ。
「東京地検特捜部は毅氏の親族らを公選法違反で逮捕、起訴しましたが、最終的に特捜部は猪瀬前都知事の立件を目指している。徳洲会から5000万円を選挙資金として受け取ったにもかかわらず、『選挙運動費用収支報告書』に記載しなかったことが、公選法違反に当たるとの疑いです。
ところが、特捜部の中には、さらに罪の重い贈収賄の立件を目指そうという動きがある。東電病院の売却を巡り、徳洲会側から猪瀬氏に対し、何らかの“働きかけ”があったのではないかというのです。これが事件になると、毅氏も贈賄の罪に問われかねません」(司法担当記者)
汚職事件は、金額や内容にもよるが、政治家が辞職すると「すでに社会的制裁を受けた」として、お目こぼしがあることもある。そのためには、捜査が身辺に近づく前に辞める必要がある。
■猪瀬直樹は在宅起訴
3月5日に姉スターン美千代被告の判決がある。スターン被告に禁錮以上の刑が確定すると、連座制が適用されバッジを失う。議員辞職で恭順の意を示すには、「議員である今」しかなかったわけだ。となると、猪瀬の運命はどうなるのか。
「フツーに考えると、猪瀬氏は公選法違反で在宅起訴です。贈収賄は厳しいが、地検特捜部の中にはそれでは終わらせない空気もある」(前出の記者)
万が一はゼロになったわけではない。
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トヨタがハイブリッドカーのプリウスのリコールを発表した。
うちも使っているので、他人ごとではない。
東京新聞によれば、《国内では一一年五月以降、「警告灯がつき、電気走行となった」などの不具合が三百八件報告された。トヨタによると、海外でも一一年五月の米国を皮切りに百二十件以上の報告があった。
リコールがこの時期になったことを、トヨタ広報部は「原因究明に時間を要した」と説明している。》
これらの報道を見て、症状は前と同じじゃないか、と思った。
前とは、プリウスの前に乗っていたトヨタのエスティマ。
ハイブリッドだけど、途中で、突然、スーッと止まるトラブルが起きた。
・・・業者は、トヨタ本体と相談しながら、コンピュターを交換したり、いろいろとやった。
帰ってきてはまた修理にだし、何度も繰り返して、すっきりするまでには、一年近くかかった。
取次店は、当初も途中も、「トヨタ本体が何も情報をくれなくて・・」とぼやいていた。
たぶん、取次店もトヨタ本体も、おおよその見当をつけていたのだろうけど、真相を明かしてくれない。
不信感が募っていく。・・・そんなことの繰り返しで、これがトヨタのやり方か、と思った。
・・・自動車業界というものがそうなのかもしれない・・
・・そうなのに、次もトヨタにした・・・
で、今回のリコール。
異常が報告されていながら、リコール発表するまで、何の通知もなし。
しかも、昨日13日、郵便のリコールのご案内が届いた。
・・ということは、ユーザーへの通知発送と同時にリコール発表だ。
安全より、どうしようもなくなるまで苦情をため込むトヨタや自動車業界に不信感が募る。
とはいうものの、今日も外出に車を使う現実。
今日は、議会改革の特別委員会の会議。
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● トヨタ自動車 リコール等情報
トヨタ自動車 アフターサービス | リコール等情報 | 2014年 | プリウス
ご愛用の皆様には大変ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。
対象となるお客様には、お手数をおかけして誠に申し訳ございませんが、最寄りのトヨタ販売店へご来店日時をご相談いただき、修理をお受けいただきますよう、お願い申し上げます。
プリウス(ZVW30)のリコール リコール開始日 2月12日
プリウス(ZVW30)のリコール 届出番号 3302 リコール開始日 2月12日
プリウスの一部車両につきまして、平成26年2月12日に下記内容のリコールを国土交通省へ届け出しました。
本リコールは平成21年3月から平成26年2月までに生産したプリウス(ZVW30)が対象です。
ご愛用の皆様にはご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、トヨタ販売店からご案内させていただきますので、お早めに点検・修理をお受けいただきますようお願い申し上げます。
なお、その他のトヨタ・レクサス車のハイブリッド車種(プリウス(NHW10, NHW11, NHW20)、プリウスPHV、SAI、アクア、プリウスα、カムリHV、CT200h、HS250h等)は対象ではございませんので、安心してご使用いただきますようお願い申し上げます。
平成25年以前に生産した車両につきましては、お客様のご愛用車が対象車両かどうか、リコール等情報対象車両検索でご確認いただけます。
本年生産車両につきましては、検索システムへの登録を現在準備中です。
改善箇所説明図

リコールの概要
・・・・・(略)・・・
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●プリウス99万台リコール ハイブリッド制御に不具合 一車種国内最多
東京 2014年2月13日

トヨタ自動車は十二日、ハイブリッド車(HV)の「プリウス」で制御ソフトの不具合があり、加速時に電子回路が損傷する恐れがあるとして九十九万七千台のリコール(無料の回収・修理)を国土交通省に届け出た。二〇〇九年に発売し爆発的ヒットとなった三代目プリウスすべてが対象で、単一車種のリコール台数としては国内最多となった。
日本からの輸出分とタイ、中国での生産分についても、各国でリコールの手続きをしており、海外では約六十カ国の約九十万台に及ぶ。国内外とも、事故の報告はないという。
国交省によるとモーターの回転数を上げて加速する際、HVシステムのインバーターと呼ばれる装置に多くの電流が流れて電子回路が過熱し、壊れることがある。通常は高い負荷がかかると自動的に出力を抑えて回路を守るが、この制御がうまく働いていなかった。リコールでは制御ソフトを修正する。
回路が損傷すると警告灯が点灯し、時速二十キロ以下の電気走行しかできなくなる。国内では一一年五月以降、「警告灯がつき、電気走行となった」などの不具合が三百八件報告された。トヨタによると、海外でも一一年五月の米国を皮切りに百二十件以上の報告があった。
リコールがこの時期になったことを、トヨタ広報部は「原因究明に時間を要した」と説明している。今月五日製造のプリウスから修正ソフトを導入しており、出荷停止などの影響はないという。ほかのHVは制御の仕組みが違うため、リコール対象にはならない。
三代目プリウスは、最低価格を旧型よりも約三十万円安く設定して登場し、エコカーブームの追い風も受けて販売ランキングで四年連続首位を獲得。昨年も二位と根強い人気を誇る。
問い合わせは、トヨタ自動車お客様相談センター=フリーコール0800(700)7700=か、最寄りのトヨタ販売店へ。
過去記事 ↓
● トヨタ車 欠陥判明時、副社長も把握 熊本県警
★中日 2006年7月12日
トヨタ自動車の部長ら三人が多目的レジャー車(RV)の欠陥を約八年間放置したとされる業務上過失傷害事件で、欠陥が判明した一九九六年当時の担当副社長と常務が問題を把握していたことが十二日、熊本県警の調べで分かった。
リコール(無料の回収、修理)の実施は担当の部長が判断することになっていたため、県警は副社長らの立件は見送る方針だが、問題の部品の強度不足を把握しながら早急な対応が取れなかった社内体制には批判も出そうだ。
調べによると品質保証部門を担当する副社長と常務は一九九六年四月と六月、車の不具合などの原因究明や再発防止を検討する会議に出席。RV「ハイラックスサーフ」のかじ取り装置「リレーロッド」が強度不足で破損するとの報告を受けた。
県警は家宅捜索などで、九二年から九五年にかけ、ロッドが破損するトラブルが国内外で二十数件報告されていたことを確認している。
熊本県警によると、トヨタ自動車はロッドの破損を「車両としての機能の重要故障、車両の保安基準に抵触する故障」として、社内基準でAランクの重要な故障としていたが、重大な事故が起きていないとしてリコールを届けなかった。
八八年のモデルチェンジで前輪にかかる荷重が増えたのに、強度不足の従来型ロッドを使ったのが原因と判明したのも九六年ごろ。同社は以後、改良した部品を使用するよう設計変更したが、二〇〇四年までリコールは行わなかった。
九六年当時の対応についてトヨタ自動車はこれまで「不具合の発生頻度などからリコールが必要との判断には至らなかった」と説明。副社長らが問題を認識していたことについても「当時の対応に落ち度はなかったと考えているが、今後も捜査に全面協力する」としている。
★『あなたの知らないトヨタ』<自動車産業の底辺への競争>日本語版発行
中日 21481118★
リコールせず欠陥放置 トヨタ部長ら3人書類送検
トヨタ自動車がRVの欠陥を認識しながら約八年間リコール(無料の回収、修理)を届け出なかったため、五人負傷の交通事故が発生したとして、熊本県警交通指導課は十一日、業務上過失傷害容疑で同社のお客様品質保証部長(55)=愛知県豊田市=ら三人を書類送検した。
ほかに書類送検されたのは、前々任の品質保証部長の自動車部品会社役員(62)と、前任部長のトヨタ自動車リコール監査室長(58)。
調べでは、いずれも男性の歴代部長三人は、一九九六年ごろからRV「ハイラックスサーフ」のかじ取り装置「リレーロッド」に強度不足の欠陥があるのを知りながら、リコールを届け出ずに放置し、二〇〇四年八月に熊本県で五人負傷の事故を引き起こした疑い。
トヨタ自動車は〇四年十月にリコールを実施。同社は「九六年当時は不具合の発生頻度などからリコールが必要との判断には至らなかった。三人に落ち度はなかったと考える」としている。
交通指導課によると、リレーロッドはハンドルとタイヤをつなぐ装置で、トヨタ自動車には九二年から〇四年までに八十件の折損が報告されていた。品質保証部の調査で九六年ごろには強度不足が判明。この年以降の製造では改良した部品を使うようになったが、リコールは行わなかった。
事故を起こした車は九三年十一月に製造されたため強度不足の部品が使われていた。
事故は〇四年八月十二日に発生した。公務員の男性が熊本県菊池市でハイラックスサーフを運転中、リレーロッドが折れたためハンドル操作が不能となり、対向車線にはみ出して会社員の乗用車と衝突。計五人が負傷した。
(共同) |
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猪瀬氏が辞任を表明したことで、「次の都知事の候補選び」が話題になっている。
それは当然として、まず、猪瀬氏の罪は解明される必要がある。
最初は、公職選挙法や政治資金規正法に違反する可能性が疑われた。
しかし、今は、もっぱらワイロ、つまり贈収賄罪が見込まれるようだ。
東京地検特捜部が動くらしい。
この件に関して、当初、元検事が告発していた。
告発状の簡略さに、こんなシンプルさで、検察が受理して動くのかなぁと思いつつ、ともかく、猪瀬・徳田事件の発覚から告発までの素早さに驚いてブログでリンクした。
その後、きっちりと訂正されたらしいので、そちらにリンクし、転記しておく。
なお、当初の告発状の問題点は、専門の学者らが指摘していること、かつ、その人たちも別に告発したことに気付いたので、リンクし関連部を留めておく。
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● 賄賂罪/ウィキペディア
賄賂(わいろ)は、主権者の代理として公権力を執行する為政者や官吏が、権力執行の裁量に情実をさしはさんでもらうことを期待する他者から、法や道徳に反する形で受ける財やサービスのこと。
・・・・・(略)・・・
● 賄賂罪/ウィキペディア
賄賂罪(わいろざい)とは、日本の刑法197条~198条に規定されている犯罪類型の総称である。
★単純収賄罪
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処される(刑法197条第1項前段)。他の加重類型と区別するために単純収賄罪と呼ばれる。
本罪の主体は「公務員」である(真正身分犯)。
本罪の行為は職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をすることである。
★受託収賄罪
公務員が、請託を受けて、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、7年以下の懲役に処される(刑法197条第1項後段)。昭和16年改正により新設された。
本罪の主体は「公務員」である(真正身分犯)。
受託収賄罪は単純収賄罪のうち公務員が請託を受けた場合を特に重く罰する加重類型である。
…・・・(略)・・・
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●徳洲会資金提供問題、東京地検特捜部が告発を受理へ
TBS(19日15:24)
19日辞意を表明した猪瀬都知事が「徳洲会」側から現金5000万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は、今後、市民団体から提出されていた告発状を受理し、捜査を進めるものとみられます。
猪瀬都知事は、徳洲会側から受け取った現金5000万円について、「個人的な借り入れ金」として収支報告書に記載していません。これについて、市民団体が「個人的な借入金であれば、大金を現金で持ち運びすることはありえず、ヤミ献金の疑いがある」などとして、公職選挙法違反や政治資金規正法違反の疑いで、東京地検特捜部に告発状を提出しています。
特捜部は、今後、告発状を受理し、徳洲会側からの資金の流れや東京電力病院などに関しやりとりが無かったかなど、猪瀬氏や徳洲会関係者から事情を聴き、捜査を進めるものとみられます。
●「東電病院 会話あった」 東京地検は本格捜査へ
東京 2013年12月19日
東京地検特捜部は今後、市民団体などから出されていた告発状を正式に受理し、捜査を本格化させる。徳洲会グループが何を目的に五千万円を渡し、猪瀬氏がどのような認識で受け取ったかなど、金の趣旨の解明が焦点になる。
猪瀬氏は五千万円を受け取った二週間前の昨年十一月、徳洲会の徳田虎雄前理事長(75)と面会した際、東京電力病院取得の意向を伝えられていたことが分かっている。
辞職会見でも「そういう会話があったと思う」と認めた。
都は東京電力病院を保有する東電の株主で、猪瀬氏は副知事時代株主総会に出席し、経営陣に病院売却を迫っていた。五千万円の趣旨が、売却を要請したことの謝礼だったり、知事当選後に東電病院の入札で便宜を図ってもらうための対価だと認定されれば、収賄罪に当たる可能性もある。
問題発覚後、市民団体などが相次いで、公職選挙法と政治資金規正法違反の疑いで、特捜部に告発状を提出。
だがこの問題で都議会が紛糾し議会が百条委員会を設置して疑惑を追及する姿勢を示していたため、特捜部は猪瀬氏の言動を注視するにとどめてきた。
ある検察幹部は「関係者を事情聴取すればその動きが多方面に伝わる。政治の動きに影響を及ぼすのは避けたい」と話していた。
辞職でこうした制約はなくなり、特捜部は今後、猪瀬氏本人や現金を直接渡した徳田毅(たけし)衆院議員、授受に立ち会った関係者らの事情聴取を進め、現金授受の経緯の説明を求めるとみられる。
●猪瀬知事辞職:地検捜査へ「控える理由なくなった」
毎日新聞 2013年12月19日
東京都の猪瀬直樹知事が辞職を表明したことを受け、ある検察幹部は「都政の混乱に拍車をかけないよう考慮してきたが、捜査を控える理由はなくなった」と語った。11月下旬以降、複数の市民団体が公職選挙法違反容疑などで猪瀬氏に対する告発状を提出しており、東京地検特捜部は今後、正式に受理して捜査に乗り出すとみられる。
公選法は「選挙運動に関する寄付、収入、支出」を選挙運動費用収支報告書に記載するよう義務付け、違反した場合には3年以下の禁錮か50万円以下の罰金が科される。徳洲会側から提供された5000万円について猪瀬氏は「個人的な借入金」としているが、市民団体側は「選挙資金であり、報告書の虚偽記載に当たる」と主張している。
別の検察幹部は、都議会や記者会見での猪瀬氏の説明が二転三転したことを疑問視し、「何のための金だったのか、猪瀬氏らから事情を聴いてはっきりさせる必要がある」と話した
●東京地検、告発状受理へ 猪瀬氏任意聴取も(東京都)
日テレ 12/19 12:48 NEWS24
東京都の猪瀬知事は、医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円を受け取っていた問題の責任を取り、19日午前10時半から記者会見を行い、辞職を表明した。
一方、猪瀬知事に対し市民団体から出されている告発状について、東京地検特捜部は受理し捜査する方針。
猪瀬知事は、徳洲会側から受け取った現金5000万円を選挙運動費用収支報告書に記載しておらず、市民団体は、公職選挙法違反などの疑いがあるとして特捜部に告発状を提出している。
猪瀬知事は、「個人的な借入金だった」と説明しているが、告発状は「個人的な借入金であれば、大金を現金で持ち運びすることはありえない」として、「世間に公表できないヤミ献金の疑いがある」と指摘している。
特捜部は、今後、告発状を受理し、猪瀬知事から任意で事情を聴くことも視野に捜査する方針。
●猪瀬氏、辞めても…捜査迫る 都庁に電話殺到1400件超 贈収賄で立件の可能性
zakzak 2013.12.19
ついに辞表を提出した東京都の猪瀬直樹知事。都庁に寄せられた1400件を超える都民らの批判の声も猪瀬氏を追い詰めた。だが、辞めれば済むという話ではない。徳洲会側への便宜供与の疑いはくすぶったままで、東京地検特捜部の捜査が及ぶ可能性がある。
都庁によると、現金5000万円受領問題が発覚した先月22日から今月17日にかけて、電話での問い合わせは1882件あった。そのうち「『知事を続けてほしい』などと猪瀬氏を激励する人はわずか2割。約8割の1400件超が、辞任を求める声だった」(都庁広報担当)というのだ。「俺にも5000万円を無利子無担保で貸してくれ」と聞いている人もいたという。
辞任後も窮地は続く。猪瀬氏は5000万円を受け取る前の昨年11月6日、神奈川県鎌倉市の病院に入院している徳洲会の徳田虎雄前理事長(75)と面会。売却が決まっていた東電病院を徳洲会が取得する意向を伝えられていたことが明らかになっている。
猪瀬氏は副知事当時、東電の筆頭株主である都の代表として株主総会に出席し、病院売却を迫っていた。5000万円が売却圧力への見返りだった疑いが強まれば、東京地検特捜部が贈収賄での立件に向けて動く可能性は残る。
猪瀬氏の問題をめぐっては、大学教授などでつくる市民団体や、元大阪高検公安部長の三井環氏(69)が、公職選挙法違反や政治資金規正法違反の疑いがあるとして、猪瀬氏の刑事責任を問う告発状を東京地検特捜部に提出。特捜部は告発を正式に受理する方針で、本格的な捜査を始めるものとみられる。
三井氏は「逮捕に至る条件はそろっている。年明けにも特捜部は猪瀬氏の身柄を取るのではないか」とも。猪瀬氏に司直の手は伸びるのか。
●5000万円問題、捜査加速化=資金の位置付け焦点―東京地検
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013年 12月 19日 [時事通信社]
猪瀬直樹東京都知事の辞職に発展した医療法人「徳洲会」からの5000万円受領問題。市民団体が告発状を提出しており、東京地検特捜部は今後、捜査を加速化させるとみられる。ただ、検察関係者は「容疑は複数挙がっているが、いずれも立件に必要な一部の要件のみを満たしている段階。捜査は難航するだろう」と話す。
捜査の中心は、猪瀬氏が5000万円を知事選の収支報告書に記載しなかった点だ。選挙資金として受け取ったなら、公選法違反の疑いが強まる。同氏は「あくまで個人の借入金で、選挙とは全く関係ない」と話すが、選挙直前という授受の時期や「借用証」の信用性などの疑惑は払拭(ふっしょく)できていない。
特捜部は今後、徳洲会の徳田虎雄前理事長(75)や次男の徳田毅衆院議員(42)らを聴取し、猪瀬氏の説明の真偽を調べるとみられる。
● 上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場
● 猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その4):公選法・政治資金規正法違反 /2013年12月09日21:12
猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その4):公選法・政治資金規正法違反
はじめに
(1)猪瀬直樹東京都知事が5000万円を「裏金」として受領していた問題について、ブログでの連載を始めました。
「その1」では、問題の5000万円が「借入金」だと仮定した場合でも、条例違反の問題があることを指摘しました。
しかし、「その2」では、5000万円は「借入金」ではなく「裏献金」であって、猪瀬氏の刑事責任を追及するしかない、と書きました。
そこで、「その3」では、この問題につき、ある元検察官が東京地検に刑事告発状を送付したようだが、その告発状は内容があまりにも酷いので、手直しされない限り、あるいは書き変えて提出し直さない限り、東京地検が受理しないだろう、と書きました。
結局、その告発状は撤回・訂正されたようです。
(2)では、5000万円受領問題について、猪瀬知事の刑事責任を追及するとすれば、どのような点をどのように取り上げればよいのか、検討してみたいと思います。
ただし、そのすべてを実際に刑事責任追及した方が良いのかどうかについては、別に法的あるいは政治的な判断をしなければなりませんので、この点ご留意ください。
・・・・・・(略)・・・
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● 市 民 連 帯 の 会
⇒ ★ 2013年12月14日 猪瀬直樹らへの11月23日告発状と11月29日の訂正告発状の概要です
市民連帯の会代表三井環は、平成25年11月23日付
と、同年11月29日付の告発状を、東京地検特捜部長宛
に、提出しましたが、告発状の訂正等を速やかに行いまし
た。訂正等の事実を確認されていない方もいると思われま
すので、告発事実の内容の概要を取りまとめました。
その内容は以下のとおりです。
告 発 状
1、 告発人 市民連帯の会
代表 三井 環
住所
2、 被告発人
①徳田虎雄徳洲会前理事長
②徳田毅衆議院議員
③猪瀬 直樹(東京都知事)
3、 告発事実
① 被告発人猪瀬直樹は、平成24年末頃、真実は、被告発人徳田虎
雄および同徳田毅から同年11月20日頃、選挙資金として、現金
5、000万円を受領したのに、その事実を秘し、選挙運動収支報
告書に自らの3、000万円のみしか記載せず、内容虚偽の記入を
したものである。
② 被告発人徳田虎雄、同徳田毅、同猪瀬直樹は、共謀の上、公職の
候補者の届け出のあった日から、当該選挙の期日の前日まででなけ
れば、選挙運動をすることが出来ないのに、平成24年11月6日
頃から同月20日頃までの間、被告発人猪瀬直樹は湘南鎌倉総合病
院を訪ね、被告発人徳田虎雄と面会し「都知事選に立候補しますの
で、よろしくお願いします」と挨拶をし、選挙運動資金として、1
億円を要求し、同月20日頃、被告発人徳田虎雄から指示を受けた 3
被告発人徳田毅から東京都千代田区永田町の議員会館において、現
金5,000万円の選挙運動資金を受領するなどの事前運動をした
ものである。
③ 被告発人猪瀬直樹は、東京都副知事として石原知事を補佐し、
徳洲会グループの病院の許認可および補助金の支出等の職務に
従事しているものであるが、徳洲会グループ病院の許認可およ
び多額の補助金を支出して貰ったこと、今後も同様の取り計ら
いをして貰いたい趣旨で、その職務に関し、平成24年11月
20日頃、現金5、000万円の賄賂を収受し
④ 被告発人徳田毅、同徳田虎雄は、共謀の上、上記日時場所にお
いて、上記趣旨で、現金5、000万円の賄賂を供与したもので
ある。
4、 罪名および罰条
① 虚偽記入 公職選挙法第246条2号
② 事前運動 公職選挙法第129条、239条 1 号、刑法第60条
③ 収賄 刑法第197条1項
④ 贈賄 刑法第198条、同法第60条
5、 告発の経過
徳洲会グループは、昭島市で東京西徳洲会病院を経営し、平
成24年5月には、特定医療法人「沖縄徳洲会」が西東京市に 老
人医療施設「武蔵野徳州苑」を開設した。
「沖縄徳洲会」は東京都に150床の認可申請をし、東京 都
がこれを認可した。
また、「沖縄徳洲会」の工事費全額約7億5,000万円の補
助金を東京都は支払った。
さらに、徳洲会グループは「武蔵野徳州会病院」をオープン
し、東京都は平成24年10月に、「武蔵野徳州会病院」の認
可をした。
その隣接地に「武蔵野徳州苑」がある。
平成25年11月22日付朝日新聞の記事等によると、被告
発人猪瀬直樹は、平成24年11月6日頃、都知事選出馬に向
けた挨拶回りで、神奈川県鎌倉市の湘南鎌倉総合病院を訪ね、 5
療養中の被告発人徳田虎雄と面会し、選挙運動資金として、1
億円を要請した。被告発人徳田虎雄は、とりあえず5,000
万円(選挙資金および賄賂の趣旨)を手渡すことにし、被告発
人徳田毅に指示して、本件犯行が行われた。
都知事選挙後に公表された被告発人猪瀬直樹の選挙運動費
用収支報告書には、収入として、被告発人猪瀬直樹からの3,
000万円と、関連団体からの50万円の計3,050万円し
か記載されていない。
被告発人猪瀬直樹は、平成24年11月21日に都知事選
への正式な立候補を表明し、12月16日投票の結果、選挙
史上最多の433万8,936票を獲得し、初当選をした。
被告発人猪瀬直樹は、朝日新聞が報道した11月22日午後
東京都庁で記者会見をし、現金5,000万円の授受を認め、
これを陳謝した。
当初は、被告発人徳田虎雄前理事長から選挙運動資金提供
の形で応援してもらうことになったと会見したが、その後の
会見で、選挙運動資金ではなく、個人の借入だと趣旨を変更
するなど、罪証隠滅する恐れが極めて強い。 6
被告発人猪瀬直樹は、徳洲会が公職選挙法違反容疑で東京
地検特捜部の強制捜査を受けた後の、平成25年9月、上記
5,000万円を返却した旨、述べている。
また、被告発人猪瀬直樹は記者会見して5、000万円の借
用書を示すなどして、あくまで個人の借入である旨、強調して
いる。
そもそも5000万円は裏金であって、それが故に、現ナマ
で授受が行われたもので、借用書などの物証は存在しないのが
通常である。借用書の存在についても、供述が二転三転し、そ
の信用性は極めて薄く、最近、自らが作成した可能性が極めて
強い。
被告発人徳田虎雄・同徳田毅・同猪瀬直樹の取り調べをして
現金5,000万円の出どころ及び使途等について、解明され
たい。
被告発人猪瀬直樹は、石原知事を補佐して病院建設の許認可
および補助金の支払等の業務に従事していたのであるが、沖縄
徳洲会および武蔵野徳洲会病院の認可をして貰ったことの謝 7
礼および沖縄徳洲会の工事費の補助金を支払って貰ったこと
に対する謝礼、今後も同様の取り計らいをして貰いたいとの趣
旨で、被告発人徳田虎雄および同徳田毅は、現金5,000万
円を供与し、被告発人猪瀬直樹は、これを収受したものと思わ
れる。
直ちに、関係個所を捜索の上、逮捕・勾留して、起訴され
たい。
6、 徳洲会内部の者からの、市民連帯の会代表三井環への通報
・・・・・・(略)・・・
上記通報のとおり、徳洲会内部には借用書は存在せず、被告
発人猪瀬直樹は、口車を合わせてくれるように電話するなどし
て、罪証を隠滅している。
そもそも、現金5,000万円は裏金であって、借用書や領
収証などは存在しないものである。
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東京都の猪瀬知事が辞職するという。
意外とあっさり、という感じ。
私は、警察が動くまでは辞任はしないだろうととらえていた。
本人も、当初はまさか辞任に至るとは考えていなかったろう。
2013年11月25日⇒ ◆猪瀬都知事の不正献金問題/地検特捜は「授受の2日後」には知っていたという
26日⇒ ◆市民団体が告発/猪瀬知事の5000万円疑惑/不自然な釈明 公職選挙法違反で
でも、「説明」「釈明」が事実と異なることが、次々と明らかになり、窮した。
自民党幹部も、先週から、「早く辞任を」と導き始めるニュースが流れていた。
知事の後継指名をした石原氏も動いた。
そんなことで、今日、早々の辞任会見らしい。
昨日のこと、「猪瀬氏の著書『勝ち抜く力』が発売された日に辞意を固めた、という。
今回のことで改めて思った。
公職にあるものは、「どんな時でも、嘘はついてはいけない」ということ。
仮に「全部は言わないにしても、言わないことや言わない部分を作ろう、ごまかすようなことは絶対に言わないこと」。
「一部しか話さないこと」は嘘を言うこととは違う。
ともかく、2月上旬ごろが選挙だという。
役所や議会は大変だろうなぁ・・・・
昨年の石原辞任選挙以前の知事選は、統一地方選の時。
それが、1年前にずれるわけで、選挙の話題が広がるのは面白いこと。
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●猪瀬氏辞職へ:追い込まれ白旗 就任1年で決断
毎日新聞 2013年12月19日
東京都の猪瀬直樹知事(67)が18日、辞職する意向を固めた。医療法人「徳洲会」グループからの5000万円授受が発覚し、その後の説明を二転三転させても「都政にまい進する」と強気だったが、オール野党化した都議会が不信任決議も視野に調査特別委員会(百条委員会)の設置を決め、ついに追い込まれた形だ。この日で都知事に就任してから丸1年。都知事は前知事の石原慎太郎氏、猪瀬氏と2代続けて任期途中で交代する異常事態となる。
当初は共産党しか求めていなかった百条委だが、最終的に設置を主導したのは、昨年12月の知事選で猪瀬氏を支援した自民党だ。18日、議会運営委員長の吉原修・自民幹事長は百条委の設置を決めた後の囲み取材で「知事が都政停滞の根源。もう、のんびりしていられない」と突き放した。都議会から「与党」は消えていた。
続投の意欲を見せ続けた猪瀬氏だが、委員会質疑がない日はほとんど登庁しなくなり、報道陣の問い掛けにも答えなくなった。午後から都庁入りした18日も公務をキャンセルして知事室にこもり、夕方に正面玄関を使わずに退出した。
5000万円問題の発覚直後は慎重に推移を見守っていた都職員からも知事批判が公然と出るようになった。「石原前知事時代から、職員は知事の突破力で政策を展開するのに慣れてきた。求心力を失った知事には早く辞めてもらいたい」とある課長。都幹部は猪瀬氏が5000万円の持ち運びや貸金庫の契約に病死した妻が関わっていたとの答弁に「亡くなった家族を使って言い逃れしているようだ。人間性も疑われてしまう」と嘆いた。
都幹部の一人は「東京五輪開催決定から3カ月で、まさか辞職になるとは」と驚きつつ「五輪に向けて、一刻も早く都政を安定させないと」と次を見据える。都選出の自民党国会議員は18日、道路整備に関する会合で、副知事や周辺市町村長に向かって「新しい知事の下、協議を進めましょう」と呼びかけた。
◇
猪瀬氏は長野県出身で、1987年に西武グループと皇族をテーマにした「ミカドの肖像」で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。道路関係四公団民営化推進委員会委員などを務め、2007年6月に石原東京都知事(当時)の誘いを受けて副知事に就任。12年12月に石原氏の辞職を受けた都知事選に立候補し、初当選した。
知事就任後は20年夏季五輪の東京招致に取り組み、今年9月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で安倍晋三首相らとプレゼンテーション(招致演説)を行い、東京開催を実現。辞職する意向を固めた18日は、五輪招致の成功秘話をつづった著書「勝ち抜く力」(PHPビジネス新書)が売り出された日だった。
●猪瀬知事、辞職表明へ 後見人の石原氏が“勧告”
サンスポ 2013.12.19
東京都の猪瀬直樹知事(67)は18日、徳洲会グループから現金5000万円を受け取った問題の責任を取り、辞職する考えを固めた。19日に記者会見して発表する。関係者によると、前都知事の石原慎太郎・日本維新の会共同代表(81)が同日、猪瀬氏と都内で進退問題を協議し、辞職表明するよう求めたほか、中央政界からも辞職を求める声が相次いだため、決断したとみられる。
進退きわまった。昨年12月16日の都知事選で史上最多の433万票あまりを得て初当選し、2020年東京五輪招致活動の先頭に立った猪瀬氏が、就任わずか1年で辞任することになった。
猪瀬氏は都議会の厳しい追及に「責任を全うしたい」と続投への意欲を示していた。しかしこの日、昨年の都知事選で猪瀬氏を後継指名した後見人の石原氏が「無理だ。潔くやめるべきだ」と速やかに辞職を表明するよう“勧告”した。
また、安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相らの会合では東京五輪開催を控え「国際社会に対して日本が恥ずかしくない対応を取るべき」との認識で一致。自民党の高村正彦副総裁は「決断が遅れると五輪の準備に支障が出る」と早期辞職を要求した。中央政界から辞職の声が噴出したことで“観念”したようだ。
問題発覚以降、猪瀬氏は釈明に追われ、都政は停滞。都庁の電話窓口に「無利子無担保で5000万円貸してくれ」といった声が寄せられる事態まで招いていた。
さらに来年2月7日が設立期限の東京五輪大会組織委員会の準備も停滞。知事、竹田恒和・日本オリンピック委員会会長、下村博文文科相による「3者会談」は、12月に入り一度も開かれていなかったという。組織委設立は開催都市のトップが不在という異常事態で進みそうだ。
公選法によると、任期途中で知事が辞職した場合、辞職の申し出を受けた都道府県議会の議長が選挙管理委員会に通知してから50日以内に知事選が投開票される。
与党は猪瀬氏の辞職の意向を受け、来年2月に都知事選を実施する方向で調整に入った。知名度の高い橋本聖子、丸川珠代両参院議員、小池百合子衆院議員、舛添要一元厚労相らの名前が早くも挙がっている。ただ、舛添氏は2010年に自民党を除名処分となっており異論もある。
日本維新の会には同党を離党、衆院議員を辞職した東国原英夫氏を擁立する動きが出ている。
★来年2月9日投開票へ
自民党幹部によると、都知事選は「1月23日告示-2月9日投開票」の日程案が浮上している。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題が争点となる同県名護市長選が来年1月19日に投開票される。与党は県内移設容認派の支援に全力を挙げることから「都知事選と重なるのは避けたい」(官邸筋)として来年2月実施の判断に傾いた。 |
猪瀬 直樹(いのせ・なおき)
1946(昭和21)年11月20日生まれ、67歳。長野県飯山市出身。信州大人文学部経済学科卒。その後、明大大学院政治経済学研究科に進み、政治学専攻博士前期課程修了。87年「ミカドの肖像」で大宅壮一ノンフィクション賞。小泉内閣当時の2002年に道路関係四公団民営化推進委員会委員に就任。07年、石原慎太郎都知事の下で副知事に。12年12月の都知事選に出馬し初当選した。今年7月、妻のゆり子さんが病気のため65歳で亡くなった。
●知事の責任 猪瀬氏の辞職は当然だ 五輪準備も都政も動けない
産経 2013.12.19
都政は停滞していた。2020年東京オリンピック・パラリンピックの準備も遅れていた。猪瀬直樹都知事の辞職は当然である。
猪瀬氏が医療法人「徳洲会」側から5千万円を受け取り、あいまいな説明に終始したことに、すべての原因はあった。その責任はあまりに大きい。
都議会側は18日、地方自治法に基づき、「百条委員会」を設置することを決めた。これまでの知事の答弁を覆す、新たな決定的な疑惑も明らかになっていた。
このままでは都政も五輪準備も一歩も前に進めなかった。自ら辞職を決断したとすれば、せめてもの救いだったといえる。
≪説明には納得できない≫
関係者によれば、猪瀬氏が昨年11月6日、徳洲会グループの徳田虎雄前理事長に面会した際、売却が決まっていた都内の東京電力病院を取得する意向を伝えられていたという。息子の徳田毅衆院議員から猪瀬氏が5千万円を受け取ったのは、この2週間後だった。
猪瀬氏は都議会の一般質問で、虎雄氏との面会時に「東電病院の売却は話題になっていない」と答弁していた。虚偽答弁だった可能性がある。
猪瀬氏は副知事時代の昨年6月、東電の株主総会に出席し「公的資金が入る中、ただちに売却すべきだ」と迫っていた。
東電は昨年10月、東電病院の売却と入札の実施を公表し、徳洲会は今年8月、入札に参加したが、9月に東京地検特捜部の強制捜査を受けた後に辞退した。
徳洲会側から東電病院取得の意思を伝えられていたことを事実として一連の流れをみれば、汚職事件の要素である、職務権限も請託も現金授受の事実もそろうことになる。無利子無担保で5千万円の「借金」の相手を「親切な人だと思った」とする猪瀬氏の説明を、信じろという方が難しい。
自民党の高村正彦副総裁も18日、「職務権限に関係する仕事をする人から大金を受け取った外形的事実だけで、出処進退を決断するのに十分だ」と述べた。国政与党による辞職勧告だった。
都議会などの追及も、ますます激しくなることが予想された。設置が決まった百条委では、正当な理由のない証言拒否や偽証に罰則が科せられる。
都知事自身が百条委に出席するのは初めてで、これまでの都議会一般質問や総務委員会でみせた、二転三転するような説明は許されなかった。
何より多くの都民は、議会の質疑に応じる猪瀬氏の姿そのものに強い失望感を抱いていたのではないか。「妻が」「秘書が」を繰り返し、「覚えていない」「記憶にない」を連発してきた。
≪成果を台無しにするな≫
多くの「政治とカネ」の事件で聞いてきた言葉だ。猪瀬氏はもともとノンフィクションライターとして、そうした疑惑を追及する側にいたのではなかったのか。
だいたい、それほど記憶力の乏しい人に、都知事の重責は担えるものなのか。
2020年東京五輪の招致に成功した9月、猪瀬氏は得意の絶頂にあった。日本中が喜びに沸き、その輪の中心に都知事の姿があった。安倍晋三首相をはじめとする政府や経済界、オリンピック、パラリンピックの選手らスポーツ界の力が結集した招致活動の牽引(けんいん)役として「私が知事だからできた」という趣旨の発言もあった。
それが完全なブレーキ役となり、せっかくの成果を台無しにしようとしていた。
大会組織委員会の設立期限は来年2月に迫っている。年内には組織委の理事長人事を決定し、1月中旬には一般財団法人としての設立登記を行う予定だったが、猪瀬氏の問題で政府もスポーツ界も、都との間で調整の場を設けられずにいた。
猪瀬氏自身も副理事長として組織委の理事会メンバーに入る予定だったが、すでに猪瀬氏を除外したうえでの設立準備が進められているという。
だが都知事は組織委理事長とともに、五輪の顔となるべき存在だ。2月のソチ(ロシア)冬季五輪には、開催都市の首長として出席する予定もあった。組織委から除外すればいいというわけにはいかなかった。
予算の編成など待ったなしの課題は山積している。知事の辞任なしに首都は動けなかったのだ。
●辞意表明の見通し 各党の反応
NHK 12月19日
東京都の猪瀬知事は19日に緊急の記者会見を開くことになり、この中で、大手医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円を受け取っていた問題を受けて辞職する考えを明らかにするものとみられます。
これについて各党の幹部はNHKの取材に対しそれぞれ次のように話しています。
自民
自民党の石破幹事長は「猪瀬知事の動向についてまだ何も聞いていないので、今の段階でコメントできない。本人が表明すれば、その時点で対応する」と述べました。
民主
民主党の海江田代表は「猪瀬知事を支持した人たちが大きな失望を抱いている。疑われることがあるなら、もっと早く辞めるべきだった」と述べました。
維新
日本維新の会の松野国会議員団幹事長は「都知事選挙については猪瀬知事の正式な表明を踏まえ、党の役員会で協議したい。前の都知事の石原共同代表の意向を十分に考慮したうえで今後の対応を決めたい」と述べました。
公明
公明党の斉藤選挙対策委員長は「猪瀬知事が、自身の判断で決断されたのであれば、その意思は尊重したい」と述べました。
そのうえで斉藤氏は「党としての今後の対応は、どんな人が都知事選挙に立候補するかをよく見極めて検討したい」と述べました。
みんな
みんなの党の渡辺代表は「遅きに失した対応だが、もう言い訳ができないレベルに達していたので、正しい選択だ。みんなの党は、次の都知事選挙に向けて、『何を成すべきか』を重視する候補者の選定に入る」と述べました。
共産
共産党の市田書記局長は「5000万円ものお金を何の見返りもなく渡すはずがない。猪瀬知事は個人的な借金だったと言っているが、表に出すことができないヤミ献金だった疑いが高いことが一連の追求で明らかになっており、辞めるのは当然だ」と述べました。
結い
結いの党の小野幹事長は「猪瀬知事と徳田虎雄前理事長の間で、東京電力が売却を決め、徳洲会が取得を目指していた病院に関する会話がなされるなど、職務との関係が疑われる問題があった。そうしたなかで金銭の授受がなされており、どの角度から見ても疑惑を持たれる。猪瀬氏は不正確な答弁を繰り返していたが、都民が納得できない説明しかできないならば、出処進退を明らかにするのは当然だ」と述べました。
生活
生活の党の小宮山国会対策委員長は「辞めざるをえない状況だったので、ようやく決断したのかという印象だ。ただ、辞めて終わりではなく、猪瀬知事は、引き続き、疑問を持たれている点について説明責任を果たしていく必要がある」と述べました。
社民
社民党の吉田党首は「猪瀬知事の都議会での答弁は二転三転していた。説明できない金を受け取ったのであれば、行政の長として問題があり、都民の信頼をなくしている以上、辞めるのはやむをえない。むしろ遅きに失したのではないか」と述べました。
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