Sunday Song Book #1421

2020年01月05日 | Sunday Song Book

2020年01月05日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. ORANGE BLOSSOM SPECIAL / THE SPOTNICKS '62
2. SUAVECITO / MALO '72
3. NEVER LET HIM GO / JODY MILLER '65
4. SUSPICIONS / BETTYE LAVETTE "TELL ME A LIE" '82
5. I DON'T WANNA GO / THE MOMENTS "WITH YOU" '76
6. YOU DON'T NEED A GYPSY / ROBERT JOHN '72
7. EVER SINCE YOU'RE GONE / BRINSLEY SCHWARZ '73
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■内容の一部を抜粋
・近況
「みなさん新年あけましておめでとうございます。山下達郎です。サンデー・ソングブック、2020年がスタートいたします。今年も何卒、よろしくお願い申し上げます。旧年中はいろいろとお世話になりました。今年もいろいろとがんばって番組作り励みたいと思っております」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
番組は28年目を迎えているが、「そのうちのですね、20年近くは新春放談というかたちで、大瀧詠一さんとお正月は、とにかく馬鹿話をですね(笑)、展開してまいりましたけれど。久しぶりに新春放談復活することになりました。昨年の7月に私風邪引いたときにピンチヒッターをお願いしました宮治淳一さん、ワーナーのいわゆるストラテジックといいましょうか、オールディーズ関係のですね、コンピレーションをたくさん出してる方ですけれども。今回もワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.11,12というのを、12月の4日に発売になりまして。それのお話をですね、今日は中心に据えまして今週来週の二週間、久しぶりに9年ぶりの新春放談になります。宮治淳一さんをお迎えしまして昔と同じようにですね、カルトなオタクな話をですね、展開してまいりたいと思います」と達郎さん。
珍しいことに昔の新春放談は12月の収録だったが、今回は直前の収録で、リアルタイム(何がリアルタイムなのかわからないということだが)、そういうかたちで話をしていきたいそうだ。

・新春放談復活について
2011年のお正月以来の新春放談。1983年にスタートして27年の歴史があった。NHKのサウンドストリートで1984年、1985年、1986年の3年やって、その後は佐野元春さんの番組や萩原健太さんの番組で新春放談をして、1993年の正月からはこの番組になり、そこからずっと続けていた。当時、大瀧詠一さんがパブリニックの場に登場するのは新春放談だけだった。大瀧さんが亡くなったあとはもうないと思っていたそうだが、昨年の7月に達郎さんのピンチヒッターでポップ・ロック・ナゲッツの特集を二週間したところ、リスナーに大好評だったので、「じゃあ宮治さんだったら新春放談できるんじゃないかと」と達郎さん。

・ゴールデン・オールディーズ・タイム
日曜日は今、ゴールデン・オールディーズ・タイムになっているという。ネットのおかげでラジオ番組がどこにいても聴けるようになり、宮治さんの番組で聴いた曲のリクエストが番組に届くそうだ。達郎さんの番組と宮治さんの番組、ピーター・バラカンさんの番組と、クリス松村さんも日曜日に濃い曲をかけている(AORの帝王と言われてる)ので、充実した日本のラジオ文化が形成されているとか。

・ORANGE BLOSSOM SPECIAL
今回は珍しく年明けの収録。1月3日にスプートニクスのボー・ウィンベルグが亡くなったので「ORANGE BLOSSOM SPECIAL」から今日はスタート。宮治さんは日本のエレキ・インストの重鎮で、「ニュー・エレキ・ダイナミカ」という誰も知らない濃いミニコミをやっていたそうだ。

・SUAVECITO
12月4日に「ポップ・ロック・ナゲッツ」シリーズの11と12がリリースされた。70'sを中心に、宮治さんによるとUnknown but goodies の選曲。解説にはアンドリュー・ゴールドがマーニ・ニクソンの息子と書いてあり、達郎さんも知らなかったので、資料性が高いとか。今回の11と12の選曲は達郎さんの趣味を外してるそうだが、ライナーを読むと納得させられるのだという。でもマロの「SUAVECITO」は達郎さんの好きな曲。

・NEVER LET HIM GO
ポップ・ロック・ナゲッツはワーナーのカタログから選曲している。今日はワーナー以外のキャピタルのカタログからジョディ・ミラーの「NEVER LET HIM GO」。達郎さんはデイヴィッド・ゲイツの特集をしたときにウォントかけて手に入れたそうだ。もう20年ほど前のこと。アレンジはデイヴィッド・ゲイツ。デイヴィッド・ゲイツの作品で自身もセルフ・カヴァーしていて、ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.11に収録している。

・SUSPICIONS
ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.11に収録している「SUSPICIONS」はエディ・ラビット。1979年、全米カントリー・チャートNO.1で全米チャートは12位か13位だそうだ。達郎さんにとって「SUSPICIONS」はベティ・ラベット。レーベルはモータウンだけどナシュビル録音。1982年のアルバム『TELL ME A LIE』に収録。

・アナログ・ブーム
達郎「今更、アナログだって言いやがる。絶対やだ、そんなもん。世界的な傾向でしょ? ファッションですよ、どうせ」
宮治「実際、音いいですよ」
達郎「いや〜。僕、2010年以降、向こうでアナログけっこう、180グラム重量盤とかありとあらゆるもの買いましたけれど、オリジナル・ヴァージョン超えてるもの一枚もないっすよ」
宮治「今の180グラム買うくらいだったらコンディションのいいオリジナルのほうがいい?」
達郎「マスターが劣化しているのでどうしょうもない。マスターをアナデジした段階でハイ落ちしてるんで、それを結局EQかけたりコンプかけたりしてるんでステロイド状態なわけね。シュガー・ベイブのSONGSは90年代の頭くらいに大瀧さんが全部アナデジしていってくれたの。まだ劣化がそんなに悪くない状態で、テープそのものがヘタってない状態で、ベスト・コンディションでアナデジにトランスファーしてくれたんで、今でもハイクオリティーなプレスができるんですよ。所詮はすべてマスターなんで。だからCDって80年代は本当に音悪いんだけど、アナログ・マスターはまだ全然劣化してない時代で、それを今リマスターしたほうが、CDだって立派なアーカイヴなんでね。そっちのほうが今の2018年リマスターというものよりも全然いいですよ」
宮治「じゃあマスターとして使えるということですね。変なEQやってないで、行って来いというか、かえってそれがよかったんですね」
達郎「でマイナス14デジのヘッドマージンが低いんだけと、でもマスター自体は悪くないんで、そういうことをね、誰も論争しないし、考えもしないで、やれアナログだ、アナログだってね。アナログは音が違うとか。それででもほとんどのシェアはスマホで聴いてますからね」
宮治「うははは。そうですよね」
達郎「おかしいですよ。こういうこと言うとね、またいろいろと言われるんです。別にいいんですけど」
宮治「うひひひ」

・I DON'T WANNA GO
ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.11に収録しているブルース・ロバーツの「I DON'T WANNA GO」はモーメンツのアルバムのために書いた曲のセルフ・カヴァー。今日はモーメンツのヴァージョン。この曲が収録されているモーメンツのアルバム『WITH YOU』(1978年)はまだCD化されてない。達郎さんはこの曲を結婚式のB.G.M.でかけようと思っていたが、オープンリールでテープに録っていたら、まりやさんが「何言ってんの? これ失恋の歌じゃない?」って言われたとか。

・YOU DON'T NEED A GYPSY
ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.12に収録しているロバート・ジョンの「YOU DON'T NEED A GYPSY」は世界初CD化。1972年の作品。

・30枚目
ポップ・ロック・ナゲッツはVOL.12でちょうどナゲッツ・シリーズの30枚目になるそうだ。30枚作ったら終わりにしようと以前、宮治さんは話していたが、バリアント・レーベルがまだ全然やれてないこともあり、一回出した曲の許諾のリクエストも5,6年経つんで、状況が好転して許諾してくれるかもしれないし、再挑戦して、まだ作ってみようという気持ちになってるとか。達郎さんはドゥー・ワップ・ナゲッツの続編を今年作るという。メジャーなものは全然だめなので、法的にクリアできる隣接権もので行くとか。

・EVER SINCE YOU'RE GONE
ポップ・ロック・ナゲッツ VOL.12に収録しているブリンズレー・シュウォーツの「EVER SINCE YOU'RE GONE」(1974年)。宮治さんのリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年01月12日は、引き続き「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
http://www.tatsuro.co.jp

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