Sunday Song Book #1527

2022年01月16日 | Sunday Song Book

2022年01月16日プレイリスト「棚からひとつかみ シドニー・ポワチエ+木村拓哉」
1. ヘロン / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
2. ROCK AROUND THE CLOCK / BILL HALEY & HIS COMETS '54
3. IN THE HEAT OF THE NIGHT / RAY CHARLES '67
4. TO SIR, WITH LOVE / LULU '67
5. "GUESS WHO'S COMING TO DINNER" MAIN TITLE / FRANK DE VOL OST '67
6. LET'S DO IT AGAIN / THE STAPLE SINGERS '75
7. MOJO DRIVE / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
8. GOOD LUCK, GODD TIME / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
9. MORNING DEW / 木村拓哉 "ネクスト・デスティネイション" '22年01月19日発売
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■内容の一部を抜粋
・近況
1月15日、16日は大学入学共通テスト。昔は共通一次、センター試験といろいろな呼び名があって、「年寄りになってきたので何が違うのかわからなくなってきましたけれども」と達郎さん。レコーディングは佳境に入ってきて、大詰めを迎えているという。締め切りが迫ってきて、毎日歌入れをしたり、コーラスをやったり、いろいろと細かい修正に明け暮れているとか。

・棚からひとつかみ シドニー・ポワチエ+木村拓哉
今週は完全に「棚からひとつかみ」の予定だったが、俳優のシドニー・ポワチエさんが1月6日に亡くなった。シドニー・ポワチエはアメリカの映画界でアフリカン・アメリカンの俳優の先駆者として実績がたくさんある。彼の出演した映画は主題歌がなかなか粒揃いで、いい曲が多いので、今日の前半はシドニー・ポワチエを追悼して、主演映画のサウンド・トラックから選曲。後半は今週1月19日発売の木村拓哉さんのセカンド・アルバム『NEXT DESTINATION』に達郎さんが3曲提供しているので、全曲オンエアする変則的な「棚からひとつかみ」。

・ヘロン
昨年末から今年の初めにかけてリクエストが山のように届いているそうだ。今週は超常連のリスナーから季節柄「ヘロン」にリクエストが集まっている。

・ROCK AROUND THE CLOCK
シドニー・ポワチエの出世作で1955年の映画『暴力教室』の主題歌として作られたビル・ヘイリーの「ROCK AROUND THE CLOCK」。1954年に作られたが映画の主題歌に採用されてウルトラ・メガ・ヒットになり、1955年に全米NO.1を8週間続けた。世界中で2,500万枚売れた。

シドニー・ポワチエは1927年生まれ。両親はバハマ人でアメリカで生まれて、バハマに戻ってというキャリア。いろいろな職業を転々とした後に俳優として活動をはじめて、黒人の俳優は端役というか裏方ばかりなんだけれども、この『暴力教室』で脚光を浴びてた。アカデミーの主演男優賞を獲った初めてのアフリカン・アメリカンの俳優として名が知られている。

・IN THE HEAT OF THE NIGHT
達郎さんが中学三年の1967年に出演した映画の主題歌が多く、ちょうどポピュラー・ミュージックに目覚めた頃なので印象に残っているという。1967年の映画『夜の大捜査線』の主題歌で、レイ・チャールズが歌っている同名の「IN THE HEAT OF THE NIGHT」。全米33位。スコアはクインシー・ジョーンズ。

・TO SIR, WITH LOVE
同じ1967年のイギリス映画『いつも心に太陽を』。シドニー・ポワチエが学校の先生に扮した学園もの。『暴力教室』のように反抗する子どもたちを先生が収めてゆくという映画。主題歌を歌っているのはルル。スコティッシュのブルー・アイド・ソウルのシンガーで映画に主演して主題歌も歌った。「TO SIR, WITH LOVE」、邦題「いつも心に太陽を」は全米NO.1を5週間続けたミリオン・セラー。

・"GUESS WHO'S COMING TO DINNER" MAIN TITLE
同じ1967年のシドニー・ポワチエの代表作の一作『招かれざる客』。黒人男性と白人女性の結婚問題を扱った映画で、キャサリン・ヘプバーンがアカデミーの主演女優賞を獲った。スペンサー・トレイシーの遺作で、達郎さんはパンツと靴下で立ってるスペンサー・トレイシーの姿が今でも記憶に残っているという。この作品のスコアを担当しているのはフランク・デ・ヴォール。オリジナル・サウンド・トラックの1曲目に収められているメイン・タイトルの「GUESS WHO'S COMING TO DINNER MAIN TITLE」がものすごくいいそうだ。

ブラック・パワーの運動の時代にはシドニー・ポワチエは白人の目から見た模範的な黒人という批判を浴びたこともあった。70年代には監督業に活路を求めた。二人目の奥さんはジョアンナ・シムカスで『招かれざる客』と同じシチュエーションになった。

・LET'S DO IT AGAIN
1975年に監督・主演の『LET'S DO IT AGAIN』、邦題は『一発大逆転』の主題歌を歌っているのがザ・ステイプル・シンガーズ。「LET'S DO IT AGAIN」は1975年に全米NO.1を獲得。作曲、プロデュースはカーティス・メイフィールド。シュガーベイブ時代に毎日聴いていた曲だそうだ。

・虎で棚からひとつかみ
来週は干支のやつ。今年は寅年なので「虎で棚からひとつかみ」。

・MOJO DRIVE
今週1月19日に木村拓哉さんのセカンド・アルバム『NEXT DESTINATION』が発売になる。達郎さんはこのアルバムに3曲書き下ろした。3曲中2曲はクロマニヨンズの真島昌利さんに歌詞を依頼。異色のコンビだけど、「自分でもなかなかお気に入りの曲が作れました」と達郎さん。アルバムのトップに入ってるロック・チューンの「MOJO DRIVE」。

達郎さんと木村拓哉さんが一緒にコラボしたのは「今夜はHEARTY PARTY」(1995年)以来26年ぶり。木村拓哉さんは何度も達郎さんのライヴに来ているそうだ。SMAP時代に曲を書く話があったものの、ツアー、その他でなかなかチャンスがなかった。2020年のライヴを達郎さんが観て、木村拓哉さんの声を聴いてちょっと閃いたことがあったという。木村さんが好きなロック系のハード・サウンディングの音をどうやって乗っけるかをいろいろ考えて作ったのが「MOJO DRIVE」と「MORNING DEW」。

・GOOD LUCK, GODD TIME
達郎さんが全部ひとりでコンピューターで全部作った曲。歌詞はzoppさん。「GOOD LUCK, GODD TIME」。

・MORNING DEW
真島昌利さんの作詞、達郎さんの作曲。「MORNING DEW」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月23日は、寅年にちなんで「虎で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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