SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #01

2015年09月30日 | Motoharu Radio Show

2015/09/29 OnAir - 私のメインストリーム宣言 #1
XTC:Stupidly Happy
Sondre Lerche:Bad Law
Wilco:You Never Know
Garbage:Tell Me Where It Hurts
The Pretenders:Show Me
佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:私の太陽
佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:紅い月
The Raconteurs:Rich Kid Blues
The Rolling Stones:Rocks Off
佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:東京スカイライン
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。久しぶりにマイクロフォンの前に戻ってきました。ここのところ新作アルバムのプロモーションで全国のラジオ番組に出演さしてもらいましたけれども、こうして自分の番組でDJできるというのはやっぱり格別な気持ちですね。この番組はこれまで僕の音楽を聴いてくれてる'80年代からのみなさん、そして新しい世代のリスナーみなさんに広く聴いていただけるといいなと思ってます。新しい世代というと、例えば15歳から25歳くらいのみなさんでしょうか? 自分を振り返ってみますと音楽に敏感に反応したのがこの15歳から25歳の頃でした。音楽だけでなく映画や本、ラジオやテレビ番組など、この頃に触れたものはその先の人生にとても大きな影響を与えたと思います。そんなわけでこの番組では広い世代のみなさんとロック音楽を通じて楽しい時間を分かち合えるとうれしいです。さて、今夜スタートのSOUND AVENUE 905。水曜日は鈴木慶一さん、木曜日は小西康陽さん、そして金曜日は週替りのDJとして10月2日は仲井戸麗市さん。そんな素晴らしいラインナップでお送りしていきます。是非、楽しみにしていてください。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Stupidly Happy
佐野元春 : '80年代、ニューウェーブ、パンクのムーブメントの中で一際クリエイティブな音を出していたのはXTC。曲は「Stupidly Happy」。まぁ、おバカさんみたいにハッピーという感じでしょうか? 詩の世界もとても英国的でちょっと一筋縄ではいかないといったバンドです。現在ではバンドは解散状態で、リーダーのアンディ・パートリッジが自分のレーベルを作って活動続けてるようです。

・Bad Law

佐野元春 : ノルウェーのシンガー・ソングライター、ソンドレ・ラルケ。曲は「Bad Law」。現在33歳、新しい世代のミュージシャンらしくジャズ、フォーク、ダンス、アバンギャルドといったジャンルに拘らない表現が魅力的です。僕自身もミュージシャンなので、もしかしたらみなさんとは音楽の聴き方が違うかもしれませんけれども、気になるのは個性ですよね。ソングライティングやバンド・サウンドがクリエイティブかどうか、そこがいちばん気になります。次に聴いてみたいこのバンドは音楽的にはロックの正統派のようなサウンドなんですけれども、よく聴いてみると実にクリエイティブでとても個性的です。ウィルコ「Never Know」。

・Never Know

佐野元春 : さて、Motoharu Radio Show。約半年間という期間限定のプログラム。どんなレコードを紹介していこうか、不安が半分、楽しみが半分という感じです。これだけ音楽が溢れていて、みなさんがどんな曲が聴きたいのか正直いって僕自身もわかってないので悩みますね。ただはっきりしてるのはこの番組ではグッド・ミュージックをできるだけたくさん届けてゆきたいということです。時代に関係なく、流行り廃りに関係なく、僕の胸をヒットした曲を紹介してゆきたい。そんなふうに思ってます。曲のリクエストも受け付けているので是非、リスナーのみなさんも一緒にこの番組を作っていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。さて、ロック音楽というともちろん男性だけではなく、女性にも素晴らしいミュージシャンたちがたくさんいます。ここで聴いてみたいのは二人の女性ロック・ヴォーカリスト。クリッシー・ハインドとシャーリー・マンソン。それぞれプリテンダーズ、そしてガベージというバンドのヴォーカリストです。これが不思議なことに二人の声が本当によく似てるんですよね。調べてみたらこの二人、2006年アトランティック・シティのライヴで共演して、それがレコードにもなってるようです。やはり似た者同士。自然に引き合うということでしょうか。プリテンダーズにガベージ。僕はどちらのバンドも好きです。どちらも踊りたくなるようなパワー・ポップが魅力です。ではここで彼らのレコードを聴いてみます。ガベージ「Tell Me Where It Hurts」、そしてプリテンダーズ「Show Me」。2曲続きます。

・Tell Me Where It Hurts
・Show Me

佐野元春 : 今夜はみなさんにちょっと聴いてもらいたいレコードを持ってきました。つい三ヶ月前になるんですけれども僕の新しいアルバムが出ました。タイトルは『Blood Moon』。このアルバムから何曲か聴いてもらいたいと思います。僕は今年のはじめ頃、イギリスのロンドンとアメリカのブルックリンに行ってきたんですが、おもしろいことに両方の街で新しいアナログ専門のレコード・ショップがオープンしていました。アナログ・レコードというとみなさんもご存知の12インチの大きなブラック・ビニールですよね。もう今、十代、二十代ですと知らないという人もいるかもしれません。このアナログ・レコードが今、世界的にちょっとしたブームだという話を聞きました。たしかに僕は'70年代の音楽で育ちましたから、レコードというとこのアナログ・レコードですよね。今回自分の新作この『Blood Moon』ではCDやダウンローディングに加えてアナログ盤も作ってみました。今夜はこの『Blood Moon』のアナログ盤の音をみなさんに聴いてもらいたいと思ってレコードを持ってきました。ちなみに今回のアルバム・アート・ワークは英国のヒプノシスの流れをくむデザイン・チームとコラボレーションしました。こちらもすごくいい感じなので、是非、みなさんにもどっかで手に取ってみていただけたらと思います。では僕の新しいアルバム『Blood Moon』から2曲、「私の太陽」そして「紅い月」アナログ盤で聴いてください。

・私の太陽
・紅い月

・Rich Kid Blues
・Rocks Off

佐野元春 : あぁ~いい感じですね。Motoharu Radio Show、曲はラカンターズ「Rich Kid Blues」。そして今聴いてるのがローリング・ストーンズ「Rocks Off」。ラカンターズは元ホワイト・ストライプスのヴォーカル、ギターのジャック・ホワイトが結成してるバンド。今のところスタジオ盤が2枚出てます。また新しいアルバムが出たら番組でフォローします。そして今聴いてもらった「Rocks Off」。ローリング・ストーンズ、数あるスタジオ盤の中で個人的に僕がいちばん好きなストーンズのアルバムは『Exile on Main St.』ですね。そのアルバムから曲は「Rocks Off」聴いてみました。

ちょうど今、僕はサマー・ツアーといって全国ライヴハウスでのライヴをやってます。ちょうど今夜は長野でのライヴが終わったところですね。仲間のコヨーテバンドと新しいアルバム『Blood Moon』からの曲を中心に演奏しています。この後は青森、埼玉、熊本、三重と続くのでチケットを持ってるみなさんとは会場で会えますね。是非、楽しみに待っていてください。そして12月から来年3月までは35周年アニバサリー・ツアーとして全国主要都市のホール・ツアーがあります。こちらは大きなホールで派手に行ってみたいと思います。35周年のメモリアルなコンサートになるので是非、みなさん集まってください。

番組ここまで聴いてくれてどうもありがとう。そろそろお別れの時間が来ました。今年の夏は日本の国も大きな出来事がありました。私たちは過去の戦争でひどい目に遭いました。原子爆弾による甚大な被害ですね。70年経った今も忘れることはありません。だから僕はこの国の人間として平和を続けてゆくということを激しく祈るしかないです。戦後70年経って今自分はこれまでの価値観が変わってゆくような、そんな大きな変化の中にいるんだなと思ってます。今夜最後の曲は僕の新しいアルバム『Blood Moon』から「東京スカイライン」。この曲を聴いてお別れです。

・東京スカイライン

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? さて、今聴いてもらってるMG's「Time Is Tight」。この曲でオルガンを弾いてるのはハモンド・オルガンの名手、Booker T. 。僕は以前この方とニューヨーク、マンハッタンでお会いする機会がありました。'60年代から音楽界で生き抜いてきた尊敬できるミュージシャンのひとりです。僕もがんばってやっていきたいと思います。では、また来週。
コメント
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