Sunday Song Book #963

2011年03月27日 | Sunday Song Book

<03月27日プレイリスト>
[「静かな棚からひとつかみ」]
希望という名の光/山下達郎 '10
NEVER MY LOVE/THE ASSOCIATION
OUR WINTER LOVE/THE LETTERMEN "WARM" '67
JOANNA/SCOTT WALKER '68
WAY OVER YONDER/CAROLE KING "TAPESTRY" '71
DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)/THE BEACH BOYS "PET SOUNDS" '66
SIMON/LIZA MINNELLI "COME SATURDAY MORNING" '69
NEVER CRY BUTTERFLY/竹内まりや "デニム" '07 "エクスプレッションズ" '08
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■内容の一部を抜粋
山下達郎: (前略)さて(先週の放送から)一週間経ちましたが予断を許さない状況は全く変わらないのでですね、先週の延長戦で今日はやろうかなということも考えたんですが、実は私ですね、この4月からのテレビの朝のニュース番組のテーマ・ソングというのを作っておりまして、それが3月上旬にですね、完パケてミックスダウンして先方に渡すというお話だった矢先にあの震災が発生してしまいまして、当初予定していた曲調ですとですね、4月からその番組始めて、その曲調だとちょっとこの状勢だとですね、そぐわないなという、不適切だなという感じがすごく強くしまして、全面的に曲を書き換えまして、震災後に突貫工事で、この二週間でレコーディングを続けてまいりまして、ちょっとくたびれてしまいまして(笑)。その突貫工事のレコーディングのあいだ、私、スタジオが六本木ですので、電力事情がちょっとよくなくて、電圧が一定しないんですよ。夕方になりますと100ボルト出なくなって、ひどいときは93ボルトとか、そういうところになりまして、シンセサイザーがうまく駆動しないとかですね、そういうことが、すごくトラブルが多くてですね、レコーディンクを大変な状況でやらざるを得なくて、騙し騙しやったというようなものですけれども。それでも避難所で不自由な生活をなさってるみなさんから比べればですね、五体満足で三食ちゃんと食事ができておりますのでですね、ぜいたくなんか言ってられないんですけれども、それでもようやく一両日中にミックスダウンして、先方に渡すというようなところに辿り着きまして。そういうこともありましてですね、先週の番組、かなり時間かけて考えてやりましたので、その延長で今日も同じような内容で行くという時間的な余裕が今週はありませんでしたので、また状況に応じてそういう番組が必要であればまた作るつもりでおりますけれども、今日はレギュラー・プログラムに戻りまして、いわゆる「棚からひとつかみ」、私のレコード棚からいろいろと持ってまいりまして、こういう空気の中ですので今日は静かめの曲で「静かな棚からひとつかみ」いう感じでやりました。私、18年半この番組やっておりましてですね、なるべく一回かけた曲はあまり二度、三度とかけないように心掛けてやってまいりましたが、そうなりますと、こうした特殊な状況の中で、そうしたクワイエットな、癒しのような効果を与える曲というのはそんなにたくさんあるわけじゃございませんので、この18年間かけ続けてきた中からですね、そういうような私にとってこれだったらいいかなというレパートリーを何曲か引っぱり出してきて、再放送といいましょうか、そういう再オンエアという形で今日はやってみたいと思っております。この先、状況がどうなるかわかりませんが、当分こういう感じでやっていければなと思っております。今日からCMも復帰でございますので、基本的には普通のフォーマットでお届けしますが、「静かな棚からひとつかみ」。今日は'60年代中心でございますね。割と癒し効果を期待できる曲を集めてみたつもりでございます。

*番組中、レコーディング・スタジオの電圧低下について
「93ボルト(100v→93v)」と発言していますが、
「113ボルト(117v→113v)」の誤りです。
ただし、100ボルト電源でも若干の低下があるとのこと。

・希望という名の光
先週かけたところ大きな反響があったので今日もオンエア。リクエストも多く集まってるそうだ。

・NEVER MY LOVE
アソシエイションの「NEVER MY LOVE」1967年、全米2位。
「いつか僕が君のこと嫌いになるんじゃないかなんて君は疑ってるけどそんなこと絶対ないよ、という愛の確信についての歌でございます」と達郎さん。

・OUR WINTER LOVE
ビル・パーセルというピアニストの1963年のインストゥルメンタルのヒットをレターメンがカヴァー、1967年、全米72位。アルバム『WARM』に収められている。まだCD化されてないそうだ。

・JOANNA
スコット・ウォーカーの1968年の曲だがアルバムには収められてない。けれどCDにはたくさん収められてる彼の代表作。トニー・ハッチのペンになる名曲。1968年、全米7位。

・WAY OVER YONDER
キャロル・キングの1971年のアルバム『TAPESTRY』から達郎さんがいちばん好きな曲。
「当時のヴェトナム戦争の悪化の中での内省感といいましょうか。そういうものが色濃く出てるアルバムだと思います。それがこのアルバムのメガ・ヒットに繋がってますが」と達郎さん。
曲をかけ終えて。
「"道の彼方に私の知ってる場所がある そこには餓えと寒さが凌げる小屋がある そこでは甘い幸福な人生がすぐ手に入る 道の彼方それが私の行き先" ゴスペルチックな一曲でございます」と達郎さん。

・ハガキ
「SUNDAY SONG BOOK」では達郎さんがひとりでお便りに対処しているためハガキのみの受付となっている。本当にメールが必要な状勢となったらメール解禁する可能性もあるそうだが、今のところはハガキで凌いでいるとか。先週の放送を聴いてたくさんお便りが届いてるという。

・DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)
山下達郎 : ビーチボーイズかけましょうかね。こういうときは『PET SOUNDS』です。1966年。これでしょうかね。ブライアンのひとりヴォーカルが際立ちます。「DON'T TALK(PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER)」ステレオ・ヴァージョン。

・SIMON
リスナーからのリクエスト。ライザ・ミネリがA&Mに在籍していた1969年の作品『COME SATURDAY MORNING』に収められている。彼女のパートナー、ピーター・アレンの作品。

・NEVER CRY BUTTERFLY
まりやさんの曲にリクエストが多数届いてるがバラけているそうだ。今日はピカデリー・サーカスのカヴァーで「NEVER CRY BUTTERFLY」。2007年のアルバム『DENIM』収録。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
■今後の予定
04月03日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.smile-co.co.jp/tats/


[サンデー・ソングブックをお聴きの皆さまへ]

3月20日に放送いたしました「東日本大震災鎮魂プログラム」が、Date fm及びふくしまFMでは緊急特番放送の為、同放送局をお聞きの皆さまにはお聴きいただくことができませんでした。
山下達郎本人と、この放送を聞くことが出来なかった地域の方々からの声に、関係各位のご理解とご協力を頂き、Date fm及びふくしまFMに限り、3月27日の放送にて、「東日本大震災鎮魂プログラム」をお届けいたしました。
コメント
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