津々堂のたわごと日録

わたしの正論は果たして世の中で通用するのか?

■「竜馬がゆく」と「海援隊始末記」

2024-04-08 07:06:47 | 書籍・読書

 本棚のどこにどの本があるというのがまだよくわからず、色々探し物をする中で、平尾道雄氏の「海援隊始末記」(文庫)があらわれた。
久しぶりに小一時間ページをめくってみた。

  司馬遼太郎の「竜馬がゆく」が世に出たのは、昭和38年から42年にかけてのことだというが、発刊されるのを待ちわびて次々に購入して
読んだものだ。

今になると青春歴史小説だなと思う。2,500万部売れたというから空前絶後、文藝春秋社も大いに潤ったことは間違いない。
紀尾井町にある同社社屋(現本館)の建築年は昭和41年だから、当たらずとも遠からずだろう。
後に上京した折、わざわざ見学に出かけたことを憶えている。

 司馬氏は多くを語ってはおられないと思うが、竜馬研究の第一人者は土佐藩・山内家の史料編纂所におられた平尾道雄氏に他ならない。
「海援隊始末記」が有名だが、司馬氏も当然これを読んでおられることだろう。竜馬のことを知るためには、この本は必読書である。

その後「竜馬がゆく」を再読していないし、のちには全巻処分した。処がこの「海援隊始末記」はいまだ大事に所蔵している。

私はこの本を、「竜馬がゆく」のブームの後の、昭和54年に購入した。
それは何と平尾道雄氏が亡くなられたその日に購入しており、本の末尾に次のように書き込んでいる。忘れようにも忘れられない本である。

              

コメント
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