津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■松寿庵先生 第130講

2015-02-13 11:17:28 | 史料
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■「旦夕覺書」--風・26(2)

2015-02-13 10:07:14 | 史料

                     玄旨公御歌
                         寄神祝
                       鏡こそしるゝ成けれ曇なき心を神と仰ぎ來ぬれば
                         神祇
                       大かたは鏡を見ても思ひ知れ空に曇らぬ神の心を
                     右の通拙者心底に如斯調候へ共内入三盛書付たる事多分有間敷と存候 先熊本にて果申候へば心遣萬
                     事多く拙者は廿年致在宅近年は傳右衛門萬事打まかせ拙者よりは上と存候事神以多く各三悦幸右衛
                     門皆々親より能見及申候 然共若く候へは如斯の事咄候ても書たる物にてなく候へば子孫に傳へ不申
                     候 皆々老父被申たる事根本にて候 先年弾蔵方より古き事調置候へ同名中のため事によりては御為に
                     も成る事如斯歌書書付くれ候 尤に存今に失念不申候
                     後圓融院御製
                       うつし置筆に何かは増鏡手にとりて見ぬ古へもなし
                     尤平九郎方より日外古き事承度と申來候調遣可申と初口に 御先君の御意書付申内に内入果被申候
                     故最早拙者と直に調申候故先後御詞なとましり無勿體奉存候へ共中々調置事不成候 後々には御書
                     候共拙者申通可被存候 右の段々見被申候はゞ兄両人より拙者心付能可被存候 拙者心には神以内入三
                     盛に及不申と八幡々々さすが兄程有之老父に似たると感心仕事筆にかゝれ不申候 弾蔵半助二観拙者
                     同意に可存候 平助は生れ付とふらくにて度々しかられ舎人殿も江戸にて拙者に御申候 熊本にても何
                     ぞと云へば澤村一友同類と江戸にて被申候則申聞候間覺申べく候 拙者申候はいかにもとふらく者と
                     は存候へ共見物所にも替り申候 たとへばさかひ町木挽町は御屋敷近習者に誘れ参候由其身とふらく
                     故同道も仕候 遠方浅草邊是は御屋敷遠く火事抔と申候てもかけ合かたく第一男女のかわり御座候と
                     神以申候 八十に成候へとも失念不申候 同道は今の中村市郎右衛門と覺申候 半助に御見せ可有候間扨
                     も々々能覺候と可申候 中村も今は卅挺預り申候 若き時さのみ疵にならずと唯不實にて侫奸聖賢の恐
                     れ書物に見へ申候 亂世にて顕れ申候は三好・松永・石田御静謐には知れ兼申候 夫も死後に顕れ可申候 半
                     助は右の通諸人も申各も多分弾蔵・二観・平九郎三人共に結構に被召仕候へば夫相應可被存候 又上にも
                     左様に可思召其外不及申候 拙者も各々同前にて候 併親八右衛門は弾蔵・二観・十蔵より内に被果候覺申
                     間敷候 拙者召出され候時御奉公勤方被申聞候事身に覺申候 角入・文左衛門被申聞たる事尚以能覺申候
                     老母に年も五六ツ弟にて候 老父老母も八右と被申男振も弟両人よりせいひくゝ候へ共惣體丈夫に力
                     強く武蓺は不及申謡なども能うたひ被申候 五十六にて被致病死候 拙者参候へば病気成てば頓て果可
                     申候子供事頼ぞと被申小紋あさきの帷子てつから給候て拙者に似合不申候へ共外に何□□□呉れ可
                     申物なきとて若き時には色々稽古仕たて共如斯病気にて何の役にもたゝず□歌□など心かけたらば
                     病中の楽みに可成候 たとへば江戸にて昔御供其方抔か相組には妙解院様御目利の者うのめ鷹の目の
                     様成る者今も残り居可申候 其時我等も承及び候東海寺に今も可有之候入口に柵門有之其戸御通の□
                     明けぬ者もあり明ける者もあり心々にて 光尚公御批判被成候と承及候 兎角老人のする真似をして
                     其内にも吟味して随分心付申せさりとては若く候故気遣に候 委細被申候角入は袷羽織にむらさきち
                     りめんにて打たる紐拙者に相應の羽織給り候 久左衛門は黒きさやの小袖わぬけ付候一度着たるとて
                     給候 惣して老父人のくれたるを少も失念仕な人に遣候事は思ひ出し申さぬ様にと被申候 貝原の書た
                     る内に聖賢の言たとへに見へ神以扨も々々老父は文盲拙者程さへ筆も悪敷候か心は聖賢のごとく
                     感心申候 

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