津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

妙解寺の建物

2010-09-29 12:36:07 | 熊本
 現在北岡自然公園と呼ばれる細川家菩提寺妙解寺跡は、明治維新後旧藩主の邸宅として使われている。神風連の挙の折には沢山の旧藩士が警護のために駆けつけたりしている。ここにあった御蔵に現在「永青文庫」と呼ばれる膨大で貴重な史料が収蔵されていた。戦火を免れ残されてきたことが不思議に思われるし、有難いことである。いわゆる北岡家政所が置かれて史料の整理や研究が行われてきた。上妻博之先生の膨大な写本などもその最たるものであろう。

 現在では建物も残されておらず、往時をしのぶ術もない。只広い公園は訪れる人も少なく淋しい限りである。熊本大学の北野隆名誉教授(建築学)が、昭和52年日本建築学会九州支部研究報告として、「近世初期釈家住宅における数奇屋書院について-肥後藩妙解寺塔頭について-」なる論考を発表しておられる。これによると「妙解寺総絵図」というものがあるらしい。またこの論考には6軒の建物の平面図が掲載されている。これらの建物がどのような位置関係で建てられていたのか、「総絵図」が掲載されていないのが残念である。

 現況この公園はいかにも淋しい。お茶室くらい建てられないものかと考えたりする。
せめて「総絵図」などを紹介して、かっての妙解寺の有様を知らせて欲しいと思ったりしている。せめてせめて案内板やパンフレットなどでもよい・・・切なる思いである。

 
コメント
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