春一番の後、二番、三番(こういう言葉があるのか
どうか)と吹き荒れて、外出するのが怖いようだった。
77歳の女性の投稿(毎日新聞)
36年前、姑の介護をした。
脳軟化に大腿骨骨折、点滴は絶えず、意識もうろう
の姿に「生きるとはどういうことなのか」と思い
悩んだ。
こんどは実母の番。
84歳まで元気に働いた母も102歳ともなれば
老衰がすすみ、、シルバーカーにすがって
10㍍を歩くのがやっと。
ようやく老人ホームに入所した。
娘3人の名前は漢字できちんと書く。
何もかも「忘れた」といいながら、こんなことを
いう。
「みんなに迷惑をかけるだけだから長生きなんて
するものじゃない。かといって自分で死ぬこと
もできないし……」
娘である投稿者は、姉妹交代で面会に行くだけで、
経費も母本人が賄っているのに……と嘆く。
姑のように意識不明で永らえるのもつらい。
実母のように、意識があるが故に気兼ねしながら
生きているのも胸が痛む。
この投稿から、
長寿はめでたいことなのか。
人生の幕引きはどうあるべきなのか。
これはもう、答えの出せない課題なのかもしれない。
※ 先日の突風でバス停が倒れていた。