一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

コロボックル物語

2017-02-18 14:03:24 | 雑記



         『コロボックル物語』の作者、佐藤さとるさんが
         亡くなったことをネットニュースで知った。
         享年 88歳

         『コロボックル物語』はアイヌの伝説である小人
         をモデルにし、人と自然の共生をテーマにした
         ファンタジー小説である。

         わが家は私はじめ、娘たちも小さい頃から佐藤
         さとるさんの作品が大好きで、
         「佐藤さとるファンタジー全集」をそろえていた。


         昔行った北海道で、傘ほどもある巨大な蕗(ふき)
         を見たときも、もちろんコロボックルになった
         つもりで眺めたものである。

         大人も子どもと一緒に楽しめる本ってなかなか無い
         ものだが、なぜか、このシリーズは大人でも
         すぐ物語に入っていくことができるのだ。

         その一つ、
         「だれも知らない小さな国」はこんな話だった。

         「夏休みのある日、
         トリモチ用の樹皮を取るために、もちの木を探しに
         里山に出かけた僕(小3年)は、だれも近づかない
         小山にもちの木が林立し、蕗の葉が茂っている
         三角の平地を見つけた。

         僕はその三角平地を気にいって何度も通ううちに、
         蕗とりのおばあさんから、
         昔からこの山には「こぼしさま」という小人が
         住んでいるという言い伝えを聞く。

         次の年の夏休み、
         小山で女の子に会った。
         女の子は三角平地をめぐる小川にうっかり流して
         しまった赤い運動靴を探しているのだった。

         ようやく見つけた靴を拾いあげようとしたところ
         その靴の中には………」


         もう、続きはお分かりであろう。
         コロボックルの話がはじまるのである。

         久しぶりに本を出してみようかな、という気になった。