一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

高齢者それぞれ

2017-02-05 06:56:21 | 雑記


       またも高齢者について。

       日本老年学会などが医療や介護で
       「65歳以上」
       とされている高齢者の定義を
       「75歳以上」
       に見直すべきだと提言し、波紋をひろげている。

       高齢者の心身がずいぶんと若返っているのが
       理由とのこと。

       たしかに最近の年寄りは元気な人が多い。
       必要があって現在読んでいる本、
       『同時代を生きて 忘れえぬ人びと』
                  (岩波書店 2004年)
       の著者、
          瀬戸内寂聴
          ドナルド・キーン
          鶴見俊輔
       の3人とも1922年生まれ。
       鼎談した時点で3人ともに81歳である。

       鶴見俊輔氏は2年前に93歳で他界したが、
       瀬戸内、ドナルド・キーン(日本文学研究者)ともに
       いまもって健在である。

       本書では文学、戦争、政治、老い、ひとの品格等々に
       ついて自由闊達に語っている。
       老いてなお活躍し、大きな影響を及ぼし続けた3人の
       知識人。
       歩んできた道はまったく異なりながらも、生まれた時期
       を同じくしているだけに、共有するテーマもあって
       面白い。

       総じていえることは老いを感じさせない、独自の個性を
       生き生きと発揮していることだ。

       このように、高齢者といっても人それぞれ、
       勢力的に活動したい人もいれば、引退して自分の好きな
       ことだけしたい人もいるだろう。

       つまり年齢で区切って「高齢者」とひとくくりにする
       には無理があること。
       まして、前期高齢者、後期高齢者なんて呼び方は
       まったくもって論外である。

     
       ※ 写真は1月末、寒風吹きすさぶなか、公園の樹木に
         のぼって枝切りをするシルバーセンターの方たち。
         (1人は樹にのぼり、1人はクレーン車みたいな
          ものに乗って高枝を切っている)