一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

ネコ、狂乱

2012-09-23 12:02:55 | 雑記
  

      夏の初め、仔猫が具合が悪くなった。どういう風に悪いのか
      というと、エサを食べず、排泄もしないのだという。
      それで「イヌネコ病院」に連れていった。
      夏バテなのか、わが家にきて1ヵ月目、気づかれなのか、
      それでもたった1本の注射で元気をとりもどし、やんちゃ
      がはじまる。

      階段のところに柵をしてネコが下りられないようにしている
      のだが、わずか数㎝の柵をすり抜けて階下をくまなく探索。
      それでいつの間にか私の部屋に入ってきて、早朝ねぼけ眼の
      私の目の前を脱兎のごとく駆けぬけるのだ。

      私は一瞬何のことか分からず、
      「今のはネズミ? ゴキブリ? それにしては大きすぎる!」
      その後、あ、仔猫だった!とようやく気づく始末。

      ここまではまあ、可愛いものでした。

      間もなく家人がうっかり玄関を開けようものなら、ものすごい
      スピードで外に出るようになった。
      ここで人間も学習、玄関を開けるときは前後左右を確かめ、
      仔猫がいないことを確かめてから出るとい不便なことに。

      やがてそんなことは無駄なことだと悟らされる。
      網戸の下をひょいひょいと手で上げるようにして潜り抜ける
      ことを覚えたのだ。
      (わが家の網戸はメーカー仕様で、裾がカーテン状になって
       いて、溝に垂れるようになっている)

      一度出たら最後、夕方まで帰ってこない。
      あの炎天下、どこで何をしているのか。たまに近所の飼いネコ
      (こちらも半ノラ)と喧嘩?しているような唸り声は聞こえる
      のだが、人間が近づこうものならどちらも逃げるので家の中に
      入れるなんてのはムリ。

      餌や水はどうしているのだろう。
      それより近所の庭にいたずらするのではないかと心配するのだ
      が(現にどこかの黒ネコがわが家の庭に落し物をしていく)、
      これまたどう仕様もない。

      それに新聞に書いてありました。
      猫が外に出るとダニとか寄生虫や、病気などももらってくる
      んだって。

      そこで人間が知恵をめぐらし、階段の柵に網戸を張る。
      しかしそんな浅知恵は1日で撃沈し、今度は上にギザギザの
      (ネコ防止用)の網を足した。
  
      だけど仔猫のジャンプ力は当時やっていたパラリンピックの
      選手以上で、往復自在。
      しかも猫は足音を立てず、近づいた気配もなく、気がついた
      ら外に飛び出して、その完璧といえるほどの技にはお手上と
      いう他ない。

      でもこれが猫の本性でっしょ。
      だからいったじゃないの、飼う前に考えろって。
      私は喉まで出かかって我慢!      
      「大草原の小さな家」みたいな野原の一軒家で飼うならいい
      けど……。
      ああ、ガマンガマン。

      ええ、もちろん家人は上にギザギザ網を足しました。(現在は
      写真より20cm高くなっている)
      そんなのもかんたんにクリア。
      目下、ニンゲンが完敗です。