一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

『世界女神大事典』

2016-01-16 16:45:02 | 読書

     引き続いて本の紹介になるが、いつも
     ずっこける私だから、たまには真面目
     な話題でもいいだろう。

     『世界女神大事典』
              原書房
     
     やはり岡田明子さんが一部執筆されて
     いる、なんとタイトルどおり世界の
     女神に関する大事典なのである。
     
     堅苦しいかと思いきやそうでもなく、
     ご覧のようにカラフルな美しい表紙の、
     エピソードがいっぱい詰まった本なの
     だ。

     事典だから通読する必要はないだろう。
     そう思って私はまず岡田さん執筆部分
     (メソポタミアの女神)に目を通した。

     それによると、メソポタミアとはギリシャ
     語で「川の間の地」という意味だそうで
     ある。
     そうか、(大学)受験の時にこれが分かっ
     ていたら世界史の成績も良かったろうに、
     と今頃になって思うのである(笑)。

     事典だからあちこちめくる。
     「ファンタジー」の項の「ハリーポッター」
     を読み、次から次へ。
     
     このあたりは馴染のものが出てくるので
     面白い。

     一つ例を挙げると、
     アニメで有名な宮崎駿監督の「もののけ姫」
     のサン。

     つまり、物語の主人公で山犬に育てられた
     サンは周囲から「もののけ姫」と呼ばれて
     いる。

     その一部を要約すると、
     両親に捨てられ山犬に育てられたサンは
     人間を憎んでいる。
     しかし人間の少年アシタカを知ることにより
     彼にだけは心を開くようになる。
     その間にいろいろが事件があって、やがて
     サンはアシタカに恋心を抱くようになるの
     だが、
     それは「森の処女神としての聖性」を
     失うことでもあった。

     本文ではそれを「聖性の喪失」と表現して
     いる。
     なるほど!と納得。
     もっともっと書きたいところだが、長くな
     るのでこのへんで~。

     このように、ほんの一端を紹介しただけ
     だが、一つの女神には一つならずそれ以上
     の物語が秘められている、
     ということが分かって面白かった。

     こういう大書は図書館にあってもいいかも
     しれない。
     よかったら図書館にリクエストして必要
     なときにめくって欲しい。