一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

新年早々ですが……

2016-01-03 10:11:48 | 雑記


       明けましておめでとうございます。

       新年にはふさわしくない話ですが……
       猫が暮れに死にました。
       若い方のソラという名前の猫(♂雑種)。
       クリスマスの翌日、26日に。

       掃除機をかけるたびに二階にあがるのですが、
       いつもホットカーペットの上に寝そべって
       いるので、寒いからかなと、私は異変に気づ
       きませんでした。

       家人がなんか元気がない、痩せてきたようだ
       といって犬猫病院につれていったら即、入院。
       
       いろいろ検査をして一週間ほど入院しました。

       結果は腹膜炎を起こしていて、獣医師の見立て
       だと、余り長く生きられない。このまま入院
       して点滴で永らえるか、住み慣れた家に帰って
       天命を待つか……
       と云われました。
       (このときは私も付き添った)

       我々は家に連れて帰ることを決断しました。
       (腹膜炎は親からもらったもので治らないと
        云われていました)

       二階の猫の居場所を万全にして、
       私は掃除機をかけるときだけ様子をみていま
       した。

       家人は2~3日置きに点滴を受けに病院に
       連れてゆき、そんなことで慰めておりました。

       そして3回ほど点滴でもたせて、
       その朝も肩で大きく息をしているので、
       私はまだ大丈夫だな、と思ったくらいです。

       その夕方、またも家人が点滴をしに連れて
       いったところ、(点滴が終わって)
       帰りの車のなかで事切れていました。

       あっけない死でした。
       痛いとわめくわけでもなく、ウーウー唸る
       わけでもなく、ひたすら天命を待つ、と
       いった風な静かな死。

       思えばこのソラには大部悩まされました。
       人になつくことをしない。
       運動機能が普通の猫以上で、二階のベランダ
       から跳び降りる。
       一度外に出たら3~4日帰ってこない。
       (その間、どこかで餌を調達しているので
        しょう)
 
       この猫によって網戸はメチャメチャ、唐紙
       も破く。餌やトイレの砂袋を食いちぎって
       中身をぶちまける。
       和室に自分で戸を開けて入って汚す。

       家人が思い余って、二階の猫スペースを
       球場のように網で囲ったのですが、それで
       もスキをねらって逃亡した。
       まるでソラと人間の知恵比べで、完全に
       人間が負けていました。

       あれほど乱暴狼藉を働いた猫が、
       こんなに簡単に死ぬなんて!!

       ソラが我が家にきて3年半。
       人間でいえば、何歳になるのでしょうか。

       ソラに最も手を焼き、いちばん嫌っていた
       のは私でした。
       そんな私の目から涙がこぼれました。
       まさに鬼の目にも涙、です。

       ソラは我が家にきて幸せだったでしょうか。
       もしかしたら、野良猫として生きたほうが
       ずっとソラらしく生きられたかもしれません。

       家人が動物供養のお寺さんにいって焼いて
       もらって帰ってきました。
       
       後には14年にもなる老猫が残されました。
   
       近頃、この猫と私の寿命比べのような気が
       しています。

       そんなこんなの新年、
       今年もよろしくお願いします。    

   
       ※ 在りし日のソラ
         近所の森が大好きだった。