明けましておめでとうございます。
新年にはふさわしくない話ですが……
猫が暮れに死にました。
若い方のソラという名前の猫(♂雑種)。
クリスマスの翌日、26日に。
掃除機をかけるたびに二階にあがるのですが、
いつもホットカーペットの上に寝そべって
いるので、寒いからかなと、私は異変に気づ
きませんでした。
家人がなんか元気がない、痩せてきたようだ
といって犬猫病院につれていったら即、入院。
いろいろ検査をして一週間ほど入院しました。
結果は腹膜炎を起こしていて、獣医師の見立て
だと、余り長く生きられない。このまま入院
して点滴で永らえるか、住み慣れた家に帰って
天命を待つか……
と云われました。
(このときは私も付き添った)
我々は家に連れて帰ることを決断しました。
(腹膜炎は親からもらったもので治らないと
云われていました)
二階の猫の居場所を万全にして、
私は掃除機をかけるときだけ様子をみていま
した。
家人は2~3日置きに点滴を受けに病院に
連れてゆき、そんなことで慰めておりました。
そして3回ほど点滴でもたせて、
その朝も肩で大きく息をしているので、
私はまだ大丈夫だな、と思ったくらいです。
その夕方、またも家人が点滴をしに連れて
いったところ、(点滴が終わって)
帰りの車のなかで事切れていました。
あっけない死でした。
痛いとわめくわけでもなく、ウーウー唸る
わけでもなく、ひたすら天命を待つ、と
いった風な静かな死。
思えばこのソラには大部悩まされました。
人になつくことをしない。
運動機能が普通の猫以上で、二階のベランダ
から跳び降りる。
一度外に出たら3~4日帰ってこない。
(その間、どこかで餌を調達しているので
しょう)
この猫によって網戸はメチャメチャ、唐紙
も破く。餌やトイレの砂袋を食いちぎって
中身をぶちまける。
和室に自分で戸を開けて入って汚す。
家人が思い余って、二階の猫スペースを
球場のように網で囲ったのですが、それで
もスキをねらって逃亡した。
まるでソラと人間の知恵比べで、完全に
人間が負けていました。
あれほど乱暴狼藉を働いた猫が、
こんなに簡単に死ぬなんて!!
ソラが我が家にきて3年半。
人間でいえば、何歳になるのでしょうか。
ソラに最も手を焼き、いちばん嫌っていた
のは私でした。
そんな私の目から涙がこぼれました。
まさに鬼の目にも涙、です。
ソラは我が家にきて幸せだったでしょうか。
もしかしたら、野良猫として生きたほうが
ずっとソラらしく生きられたかもしれません。
家人が動物供養のお寺さんにいって焼いて
もらって帰ってきました。
後には14年にもなる老猫が残されました。
近頃、この猫と私の寿命比べのような気が
しています。
そんなこんなの新年、
今年もよろしくお願いします。
※ 在りし日のソラ
近所の森が大好きだった。