今日は母の日(らしい)。
毎日が母の日の私は何ら特別な
ことはない。
自分のペースで好き勝手に生きら
れるのが、私流の「母の日」だと
思っているので、イベントなど
なし。
ところで、
前回の南米移民船について、
もちろん記憶にはないが
年代からいって多分、笠戸丸では
なかったか、と思う。
笠戸丸が初めて南米に移民を運ん
だのは明治41年で、そのときは
160家族781人を乗せて出港
した。
(これが第一回南米移民である)
戦後の南米移民の総数は
のべ24万4500人で、
うち笠戸丸は昭和27年から48年
までの21年間に6万2800人を
運んでいる。
飛行機なら24時間だが、
船だと1ヶ月以上、40~50日の
就航である。
もちろん運賃が安いので、学生など
一般客もわずかながら混じっていた
であろう。
私の記憶にあるのは船上の家族と
見送り人とを結ぶ紙テープ、
泣き声と叫び声の混じるなか、
やがて船はボーッと汽笛を鳴らして
ゆっくりと出てゆく。
そのとき移民家族たちは希望や夢
より、不安でいっぱいであったろう。
南米にいって成功した人も少なから
ずいた。
だが、ほとんどは苦労して苦労して
帰るに帰れず、一生を終えたのでは
なかったかと思われる。
戦後の高度経済成長にともなって、
南米移民も廃止された。
そして、多くの人を送りだし、
たくさんのドラマを作った桟橋も
いまや、
楽しく明るい観光地と化し、
連休はファミリーやカップルで
にぎわっていた。
※写真は「にっぽん丸」船内の
プール。