会場で発言するほどではないが(そしてワタシはとっさのアタマの回転が悪いのでその場で発言するのは避けたい)人様の役に多少は立つかもしれない私的感想をば。
*土佐光信筆小絵「高野雲」試論
東博「粉河寺縁起」と学習院「粉河寺の草子」の原本が土佐光信という趣旨は納得。で、それからどう考えるんでしょう?
*徳川美術館所蔵「豊国祭礼図屏風」の検討
元和3年、松平忠直、方向としてよさそうです。仮説を出すならその仮説をもう少しプッシュしないと何のための仮説よ?という感じ。
*名古屋城本丸御殿上洛殿障壁画について
どこをみて「虎渓三笑」と判断するのか。そのほうがまわりと話があうから、では判断できないでしょー。慧遠法師のはずの人が僧形でない、でもかくかくしかじかの理由で慧遠法師と考える、というかくかくしかじかの部分が必要です。そして「虎渓三笑」はあまり宗教的な主題ではないと思います。そして「琴棋書画図」とあわせて18人だったら白蓮社の18人もさることながら十八学士を考えるべきでは?
*仏伝と本尊縁起の邂逅
「釈迦堂縁起絵巻」の仏伝部分と『釈氏源流』との比較のところで寝こけていたワタシはあほです・・・・・・。偶然の一致で去年重複内容を書いた人がいるとか・・・・・・。何を研究しているかということ、なるべく開示しあいたいものですね。共有できる成果は共有して、独自の研究をすすめるためには。
*松平定信賛・住吉廣行筆「和歌三神図」について
指摘・解釈はいいと思うのですが、ムーブメントとしていうのならもっとサンプルが必要かと。木はよく観察した、それでは森はどうか?(木と森を両方視野にいれた研究にしたいという私の単なる考えです。)
*『大和絵つくし』にみる菱川師宣の「大和絵」学習について
師宣の大和絵ってスタイルというより題材の問題だったということ?
*『絵事鄙言』への道程
これは新資料の紹介でいった甲斐があった!と思いました(でも活字や図版で出してくれないと使えなーい)。出版された『絵事鄙言』は書誌をやる必要があるかも。
*風景画の成立と絵地図
いわんとしていることはわからなくもないのですが、タームの定義がゆるすぎ。鳥瞰図の視点の絵画的な絵地図もあれば、鳥瞰図の視点の地図的要素のある絵画作品もあるのです。朝鮮半島は知りませんが、日本には確実に両方あるし、中国にも両方あると思う。鳥瞰図の風景表現と透視遠近法の風景表現は並行します。「金沙江上下両遊図」(1741年、中国第一歴史档案館)は応挙「淀川両岸図巻」と似てますね。同時代現象やねー
まじめなブログだ。
*土佐光信筆小絵「高野雲」試論
東博「粉河寺縁起」と学習院「粉河寺の草子」の原本が土佐光信という趣旨は納得。で、それからどう考えるんでしょう?
*徳川美術館所蔵「豊国祭礼図屏風」の検討
元和3年、松平忠直、方向としてよさそうです。仮説を出すならその仮説をもう少しプッシュしないと何のための仮説よ?という感じ。
*名古屋城本丸御殿上洛殿障壁画について
どこをみて「虎渓三笑」と判断するのか。そのほうがまわりと話があうから、では判断できないでしょー。慧遠法師のはずの人が僧形でない、でもかくかくしかじかの理由で慧遠法師と考える、というかくかくしかじかの部分が必要です。そして「虎渓三笑」はあまり宗教的な主題ではないと思います。そして「琴棋書画図」とあわせて18人だったら白蓮社の18人もさることながら十八学士を考えるべきでは?
*仏伝と本尊縁起の邂逅
「釈迦堂縁起絵巻」の仏伝部分と『釈氏源流』との比較のところで寝こけていたワタシはあほです・・・・・・。偶然の一致で去年重複内容を書いた人がいるとか・・・・・・。何を研究しているかということ、なるべく開示しあいたいものですね。共有できる成果は共有して、独自の研究をすすめるためには。
*松平定信賛・住吉廣行筆「和歌三神図」について
指摘・解釈はいいと思うのですが、ムーブメントとしていうのならもっとサンプルが必要かと。木はよく観察した、それでは森はどうか?(木と森を両方視野にいれた研究にしたいという私の単なる考えです。)
*『大和絵つくし』にみる菱川師宣の「大和絵」学習について
師宣の大和絵ってスタイルというより題材の問題だったということ?
*『絵事鄙言』への道程
これは新資料の紹介でいった甲斐があった!と思いました(でも活字や図版で出してくれないと使えなーい)。出版された『絵事鄙言』は書誌をやる必要があるかも。
*風景画の成立と絵地図
いわんとしていることはわからなくもないのですが、タームの定義がゆるすぎ。鳥瞰図の視点の絵画的な絵地図もあれば、鳥瞰図の視点の地図的要素のある絵画作品もあるのです。朝鮮半島は知りませんが、日本には確実に両方あるし、中国にも両方あると思う。鳥瞰図の風景表現と透視遠近法の風景表現は並行します。「金沙江上下両遊図」(1741年、中国第一歴史档案館)は応挙「淀川両岸図巻」と似てますね。同時代現象やねー
まじめなブログだ。