神奈川県立歴史博物館 2008年8月9日~8月31日,9月6日~9月29日
岡山県立美術館 2008年10月7日~11月9日
明治の洋画のよくわからない人たち(ワタシだけ?)、五姓田一派の展覧会。日本画洋画ともにこの時代の今から見るとちょっと気味の悪い特有の感じってあるよなあと思いながら。歌川国芳の「芳」なんですな、芳柳の「芳」は。いろいろまとめてみられてよかったですが、同時代の浮世絵、日本画との比較もありかなあと思いました。洋画・版画内ですべてが完結するわけでもないでしょう。
図録は青木先生のエッセイが面白かったです。早くに完結してしまった義松。作品解説がとびとびなのがちょっと不満ですが、まあとびとびでもあるだけいいか。意外とプリミティブな感想のようなものが解説にまぎれこんでいる。
肖像画、それなりに江戸時代後期に写実的洋風にすでに発展していたものと比べたい。9初代芳柳「芭蕉と月」田中一村みたいですな。76幽香「幼児図」額縁が面白い。82とか95・97二世芳柳の仏画狩野一信の流れとも思った。土方歳三の甥が五姓田工房入門して叔父と近藤勇肖像とは。トリビア的に楽しい。153像主の藤井孫兵衛は本屋菱屋孫兵衛だったりするのか?
意欲的な展覧会ですが若干拡散気味かも。前期も見るべきでした。岡山ではいっぺんにいっぱい展示するのかな?