Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

日本美術が笑う(再訪)

2007-04-22 00:10:24 | Weblog
森美術館 2007年1月27日~5月6日

内覧会に潜入した「日本美術が笑う」、展示替え後をみてきました。
ヒトはミッドタウンに押し寄せているのか、結構空いてます。後期の白眉、狩野山雪「寒山拾得」も曾我蕭白「柳下鬼女図」も見放題。

図録2940円もするのか・・・・・・
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英語の論文 肖像(2)

2007-04-17 00:48:35 | Weblog
読了メモ

Jan Stuart
"Calling Back the Ancestor's Shaodow:Chinese Ritual and Commemorative Portraits"
Oriental Art 43(3) 1997

サックラーでやった展覧会カタログ(注文中)のダイジェストみたいな感じなんでしょうかね。
誤読でなければ死絵研究のヒントがいっぱいあったような気がします。
あ、例によって自分が何を思いついたかなので、内容に興味を持たれた方は自分でお読みくださいね。

*絵画的に「つまらない」明清肖像画の機能
*写し伝えられるので像主の生没年と様式年代、制作年代は一致しない(これ指摘されてないと筆者は書いてるようですが、和文では書いてる人いると思いますね。むしろ常識というか)
*私的な肖像と公的な肖像(その像主にとって公的な装いとはなんだ?)
*公私の混ざった肖像をどう考えるか
*肖像画の機能を画中画の肖像画に見る(そのてはやはりアリか)
*背景が何もないほうが像主に注意が向く?
*肖像画におけるテキストの機能
*画家の署名がない 誰が書いたかではなく誰を描いたか?
*頂相と同様に考えられるところ区別して考えるべきところ
*「金瓶梅」に肖像のエピソードあり
*地域性
*夫妻の肖像が別の軸に描かれるが、カーペットの模様などでわかる(死絵の名コンビみたい)
*顔がはめ込みアップリケの肖像画(首だけすげかえの死絵みたいだ!)
*肖像のあった場

死絵の役者にとって公式な装いって何だろう?
江戸後期の肖像観を本当に考えるときはいろいろ文学テキストにあたる必要がありそう
死絵も江戸と上方結構違う
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創造の広場(ピアッツァ) イタリア―永遠に再生する春―

2007-04-15 02:08:10 | Weblog
東京大学駒場博物館 2007年3月24日~6月17日
通りかかって約束の時間まで少しあったので入ってみました。900番教室と双子の近代建築の中に入れるだけでもまあ入る価値はある。
複製を中心とした展示ですがパネルとかキャプションはキレイにできている。スタジオ・アッズーロのビデオ・インスタレーション面白かった。が、何箇所かキャプションがゆがんでます。こまめに直すとかそういうのはないんかな。

変わらない建物がある一方、駒場寮の跡地に似ても似つかぬものができていて驚きます。イタリアントマトのカフェができてました。
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新・科捜研の女 2005年9月2日放送分

2007-04-15 02:02:58 | Weblog
考古学っぽい話(アーロン・エルキンズの骨探偵みたいな感じだったのか?)で学芸員が重要な役で登場したようです。
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中国憧憬 日本美術の秘密を探れ 開館20周年記念展

2007-04-14 01:11:27 | Weblog
町田市立国際版画美術館 2007年4月14日~6月24日
内覧会に潜入して一足お先に拝見。
マジメな展覧会です。中国は江戸時代までの日本の文化のお手本で、美術ももちろんそうなのですが、そこで中国の版本というものがよく学ばれたのです。

中国憧憬 ちゅうごくしょうけい、と入力すれば出てきますが、「しょうけい」ってあんまり読めないかも。
あと意外な感だったのは開館20周年ということ。そんなに古くないんですね。私が展覧会にばりばり行きだして19年目ということはいき始めたころはできたてであったのか。

おっ!と思った作品
原在中「観音三十三身」 応挙が中国風を意識したのと結構似てる カラフルでなかなかキモいです
狩野光信周辺「宮楽図屏風」 あまりしげしげ見たことなかったのですが、これいいですね。
狩野山雪「蘭亭曲水図屏風」 いまさらいうまでもなく。しびれるー
中国清時代「西湖十景図」(版画) 洋風も入っててちょっと司馬江漢みたい

蘭とか竹とかの描きかたってその版本を手本にしたといいきれるのか?という疑問がある。山水も、写すほうもきっとそうそう丸写しせずパッチワークするでしょうね。

後期もいこっと
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動物絵画の100年 1751-1850 後期

2007-04-14 00:55:39 | Weblog
府中市美術館 2007年3月17日~4月22日

展示替えが少しあったので再訪。展覧会全体の印象がかわるほどのことではありません。
北斎の鯉は群馬の戸方庵井上コレクションのほうが好きだな。
前期に出てた渡辺南岳の鯉の屏風、愛してます♡・*:..。♡*゜¨゜゜・*:..。♡*゜¨゜゜・*:..。♡*゜¨゜・*:..。♡
若冲も芦雪も草堂寺いいな。

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西のみやこ 東のみやこ 描かれた中・近世都市

2007-04-06 23:46:00 | Weblog
国立歴史民俗博物館 2007年3月27日~5月6日
洛中洛外図をいくつも持っていて(歴博E本まである)、美術的にも価値があるものが入っていて、しかも歴史系の館でもある。ちゃんとした洛中洛外図の展覧会をやることは歴博の使命ともいえましょう。

所蔵品を中心とした展覧会というので、甲本(町田本)も乙本もでっぱなしで、東のみやこというからには「江戸図屏風」も? と早合点してはいけません。自館の展示とはいえ展示期間は厳しく、展示替えが行われます。「江戸図屏風」は複製です。

図録も展示も歴史っぽいです。というか展示の文法が博物館と美術館では違うのですね。いいわるいではなく。展示は工夫されていて、甲本の複製の間に京都の市外図を床に貼って、画面との対応を示したところはとてもよかったです。甲本は狩野元信周辺といわれてますが、結果としてそれを裏付けることになるとしても、他の作例とのホンキの比較対照が必要かもしれません。松川龍椿という四条派の絵師(この人の絵は丹後にたくさんあってお寺の天井とかもあるらしい)が書いた「京都名所図屏風」なんて金雲の間から名所がちょこちょこ覗くだけのフシギなものです。

江戸のほうは泥絵の江戸名所図がいっぱい出てます。「司馬口雲坡」は地名「芝口」からとったものだそうですが、アルファベット風のサインからいってもやはり司馬江漢を意識はしているんですよね?

そういえば大坂図ってあんまりないような気がします。なんでだろう?

江戸勤番武士の日常もとても面白かったです。国許からじゃんじゃん「アレ買って送れ」と指令が来て買い物して送るんですね。幕末ともなるとパイプがある人々にとっても江戸と八戸は意外と近い。

最後の体験コーナーみたいなところ、「江戸図屏風」のワークシートが4種類も用意されていて、それなら「江戸図屏風」も実物展示があらまほしきと思ったことです。ボランティアさんの熱意も人によっては引くかもしれません。

近所、296号沿いにワッフルを出すカフェが。これでデートでも大丈夫ですよ、みなさん。ランチで食事すると割安にワッフル・ケーキが食べられるらしいです。



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英語の論文 西湖(山雪)

2007-04-04 02:05:24 | Weblog
Matthew P McKelway
"Autumn moon and lingering snow:Kano Sansetsu's West lake screens"
Artibus Asiae 62(1) 2002

西湖十景のうち二つ 平湖秋月と段橋残雪を取り上げた狩野山雪の屏風を中心とした論文 山雪のことと西湖のこと。
山雪はどの画題でも回顧的(でも最新の情報も入手している)
鑑賞者にとっての西湖
『海内奇観』よりも『西湖志』のほうに似ているといいきれる?

絶対読むべきものはスキなく読まれているが、読んでれば有益で読んでないものがありそう。いくつかの指摘、あってると思うけど裏づけ少なくない?

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英語の論文 肖像

2007-04-04 01:46:47 | Weblog
読了メモを書いておけば誰かの役に立つかもしれません。
(日本語のは自分で飛ばし読みすることにして)

NAKATANI Hajime
"Visual presence and Embodiment in seventeenth and eighteenth century Chinese portraiture"
The imagination of the body and the history of bodili experience
International Symposium January 18-22 2000
International Research Center for Japanese Studies, Kyoto, Japan

明清の肖像画の論文。死絵は肖像画かということを考えていて(もうこのブログでは身元割れをほとんど気にしていないのだ)その参考になるかと思って。日本の渡辺崋山とか椿椿山の肖像画って表現のことは研究されているけど、江戸時代後期の日本での肖像の意味とかそういうことはよくわからないので、手がかりになるかと思って読んでみました。
たぶん筆者の意図とは違う思い付きをしていると思います。
*顔はみっちり(三次元的)、そのほかは雑(二次元的)、というのは崋山・椿山もそう。画面内の描写密度はナンピン派の花鳥画も、花びら・鳥こってり そのほかあっさりとかやってるがそれとの共通点または相違点(ナンピン本人は画面内の描写密度はたぶんむしろ一定)
*どこまでが絵か。余白か背景か
*肖像画の像主 そこにいるような自然さと見られているという前提のポーズどちらをとってどういう肖像ができるか。
*像主の視線の向き
*肖像の魔力 たとえばドリアン・グレイの肖像のような 同タイプのストーリーは普遍的にありそう 本物そっくりの肖像のほうが実体にならないように。
*死者の肖像と幽霊の共通点・相違点

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春の展覧会

2007-04-03 01:22:39 | Weblog
引越し準備・引越しの合間を縫って、引越し片づけをおいて以下の展覧会に行く予定です。

西のみやこ 東のみやこ-描かれた中・近世都市-
国立歴史民俗博物館 5月6日まで
所蔵品中心だけど展示替えするのか。前期は4月15日まで できれば2回

中国憧憬-ちゅうごく・しょうけい- 日本美術の秘密を探れ
町田市立国際版画美術館 4月14日から6月24日まで
長いのね。2回いけば全部見られるかしら?

文人墨客 ―きのくにをめぐる―  
和歌山県立博物館 4月28日~6月10日

若冲・動植綵絵展
承天閣美術館 5月13日~6月3日

あと府中市美ももっかいいきます。

相撲錦絵@ニューオータニとか澁澤龍彦―幻想美術館@埼玉近美も気になってますが。

追加
江戸時代 上方絵画の底ぢから  
京都府立総合資料館・敦賀市立博物館・大和文華館所蔵作品と館蔵品・寄託品による
奈良県立美術館 4月14日~5月27日



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