Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

安宅英一の眼 安宅コレクション・美の求道者

2007-08-31 01:32:39 | Weblog
大阪市立東洋陶磁美術館 2007年4月7日~9月30日
三井記念美術館     2007年10月13日~12月16日
福岡市美術館      2008年1月5日~2月17日
金沢21世紀美術館    2008年2月29日~3月20日

東京でみることもできたわけですが、展覧会シーズンにワタシにとっては優先度の低いやきものの展覧会にいくかどうか微妙ですし、まあこれは東洋陶磁で見るのがよりよい気がします。
大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションがもともと安宅産業が集めたものだということは知っていましたが、それがどんなコレクションだったのかはあまり知りませんでした。コレクターの眼、コレクションの形成という点でとても面白かったです。また、ずっと安宅英一のもとで収集の手伝いをしていた現館長が中心になっていらしたこの館もそろそろ世代交代の時期ですよね。新しいステージへ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

淡路が生んだ幻の名陶 平焼

2007-08-29 22:34:54 | Weblog
兵庫陶芸美術館 2007年6月19日~9月2日
チラシを見てココロ惹かれていってみてよかった~。やはり知らないものはチラシが決め手ですね。江戸時代後期に京焼の技術を導入して淡路で作られ、徳島藩の御用?窯(当時の淡路は徳島藩領だけど家老が半ば国主的に支配してて明治維新の時には本藩とは別の活動をしたりする)になって、その後淡陶社となり、いまもタイルなど作っておられるようです。
要は本歌どりでいろんなものをまねるんですが、本当にいろんなものをまねるのです。で、さほどの高級品ではなく、実用だったそうな。で、江戸時代中期から明治にかけて(中国にもあるんだが)、異素材でそっくりに真似る(技術の挑戦だけでなく、あれは実は・・・・・・という落差を楽しむ文化なんだろう)ということがいろいろありますが、それもすごいのです・・・・・・。
私には大真面目なキッチュさがツボでした。欲しい~
海老文茶碗 海老のひげが器の中にもあるのがミソ まあ京焼にもありますが
色絵のおたふくの香合 カオがすごく上向き~
色絵ネコ型香炉 キモかわ~
色絵鶏形置物 リアルなのか抽象なのかよくわかりませんが存在感
唐子のついた盃洗 真上から唐子の顔が見える・・・・・・
あと漆器ぽくしたり、鉄っぽくしたり、石のすずりのマネしたり、貝合とか・・・・・・すご。
淡陶社のタイルもかわゆい。
図録売り切れもむべなるかな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南画家 猪瀬東寧 展

2007-08-27 00:23:35 | Weblog
さしま郷土館ミューズ 2007年7月21日~9月2日

猪瀬東寧(1838~1908)幕末明治の文人画家。日根対山門。明治になってからは東京で活動した人。下総エリアの茨城出身なのでちょっと気になってました。
現常総市の出身なのでその近所の猿島(坂東市)で開催されているようです。
公共交通機関から見放されたようなところでクルマに乗っていなかったら行こうとは思わなかったでしょう。
作品はたぶん地元に残ってるもの中心で、いまいちピリッとしないものが多いのですが(ピリッとしない個性なのかもしんないけど)、とはいえ70点展示してあるのは貴重な機会。米法とかスキっていうかオーダーあったみたいです。明治になってからは割とカラフル。早い時期のものもみてみたい。中国の画家の名前を入れてだれだれ風っていうのは見る人もわかってたんでしょうね。広くお勧めはしませんが、富岡鉄斎以外のマッスの文人画に興味がある人はいかれてもいいのでは。ちなみに図録はありません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美術にみる花火 ―広重から現代まで―

2007-08-20 00:01:40 | Weblog
いわき市立美術館 2007年8月3日~9月2日
花火が描いてある絵・版画を集めた展覧会。よくお集めになった、とは思いますが、うーんそれで?だから?という気がしなくもない。浮世絵は厚木のもの(花火関連)がごっそり出てて、展示の半分くらい浮世絵なんですが、浮世絵ふだんやってないヒトがやったんだなあという感じがありありと出てしまっています。現代美術の得意な館だから現代にひきつけてほしかった感あり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

千總コレクション 京の優雅 小袖と屏風

2007-08-19 23:55:24 | Weblog
茨城県天心記念五浦美術館 2007年7月28日~9月2日

京友禅の千總。ちょっと前までの図録には、よく「西村総左衛門氏蔵」となってるのはこちらのコレクションです。2年前に京都文化博物館でやってて、行きたかったけど、大阪にはいったのに、別の仕事でいけなかったのです。今年はこの後仙台で開催。友禅面白い。それから江戸から明治の工芸の傾向として、わざわざ別の素材・技法でそっくりにやる、というのがあるなあと痛感。若冲のモザイク画に染織の影響があるというのがいわれはじめてますが、若冲と版・型というのは再考したい。本画でも版・型みたいなヒトやし(と思っただけで若冲の展示はありませんよ)もちろん屏風がイイ! 芦雪 無量寺だけでなく南紀のものと関連して考えるべき作品 これは季節感のない四季 応挙 これも絶筆ということで何パーセント応挙か、ということは常に考えなくてはいけないのだが、完成度が高い。水の表現の墨と塗り残しはゾクゾクする。そのわりに木とかはしょぼいんだが・・・・・・岸駒 南ピン結構勉強してますね、改めて 祖仙 猿とか本人の年代とかだけでない研究があらまほしき 竹堂「大津唐崎図屏風」しびれた~
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京都五山 禅の文化展

2007-08-17 00:19:16 | Weblog
東京国立博物館 2007年7月31日~9月9日
九州国立博物館 2008年1月1日~2月24日

すごくリッパな展示ですが、数が多すぎて消耗しました。頂相も肖像彫刻も室町水墨も仏画ももうおなかいっぱいです。展示替えも多く、全部見るには3度いかなくてはならないようでした。ワタシはもう全部はムリなのであと1回行く予定。ほーと思ったのは禅寺にも本尊がある(アタリマエですか?ワタシなんとなくその存在をムシしてました)。そして本尊はもともとその寺のものでなくてもいいということ。修道士カドフェルシリーズのキリスト教の修道院と禅寺ってなんとなく似ている、ということは知識があれば東福寺とかを舞台に推理小説が書けるのか。図録が厚くて布袋がついててお買い得感がありました。もっとヒトがあふれてるかと思ったけど意外と空いてました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水と生きる 

2007-08-13 01:10:46 | Weblog
サントリー美術館 2007年6月16日~8月19日
再々訪問。結構ヒト入ってます。英一蝶「田園風俗図屏風」元ネタさがしできそう(もうやってあるかも)久隅守景「瀟湘八景図屏風」八景以外のモチーフ、風景表現に注目 「京大坂図屏風」実際の地理的位置とのねじれみたいなのない?応挙「青楓瀑布図」写真のほうが落ち着いている。応挙本人はアイデアとどこまでやってるか。色彩感覚?
「水」はヨソからも借りる展覧会で見たかった気もします
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花鳥礼賛 日本・中国のかたちと心

2007-08-13 01:00:54 | Weblog
泉屋博古舘分館 2007年8月4日~9月24日
2004年10月16日~11月30日に京都の泉屋博古館でやってた「花ひらく京都画壇-応挙・呉春・その周辺-」の焼き直し、というわけでもないんだな。いくつか作品重なってますが。芸大のコンピラ展・千葉市美の若冲時代展と合わせていくべき展覧会。南蘋「雪中遊兎図」は写真より軽やかで繊細な印象。岩と木の描法に根本的な差異はないようだ。若冲「海棠目白図」地塗り表からはしてないのか 「花卉双鶏図」(ワタシは個人的にはいまいちと思っていた)と似てる、ということは、「花卉双鶏図」もやっぱりいいんだな。わりと早そう。森狙仙「孔雀図」このくらいは洋風に求めなくても南蘋影響でもありえるとは思うけど、一時期の岸駒にも似ている。このヒトの南蘋摂取再検討の必要アリ。寿平風の没骨描写、一部南蘋派画家が先行するかも。薮長水「花鳥図屏風」なんで麻に?そして大坂における南蘋派・南蘋風、「唐画」も含めて要検討。呂紀系統の明の花鳥画も面白い。それから南蘋だけでなく、中国絵画史的にはどうでもいいか、日本絵画には重要な中国絵画もあるわけで。松村景文はもっと研究必要。呉春「蔬菜図巻」はやはり青物屋むけか。若冲「菜蟲譜」と結構野菜重なる?原在中の唐画観も知りたい。図録ほしかった・・・・・・
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イラストレーションの世界 ひと

2007-08-13 00:35:39 | Weblog
黒部市美術館 2007年7月14日~9月9日
入ってみました。交通不便な(クルマなら問題ない)総合公園の中にある、公立の小規模館。客が来ると受付のヒトが監視員にはやがわりー。この点数で500円はやや高い気が。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

武者絵の世界展

2007-08-13 00:26:55 | Weblog
長野県信濃美術館 2007年7月28日~8月26日

大河ドラマ「風林火山」を意識した展覧会、ですが大河ドラマ展は別途行われております。川中島の合戦他、信州ゆかりの武将木曾義仲・真田幸村を描いた近世絵画・近代絵画・浮世絵、それから少年雑誌の挿絵とか、山口晃・天明屋尚まで。善光寺関連のご宝物もちょこっと。
小林清親「川中島合戦図屏風」がナニコレ?ってな感じで面白かったです。山口晃・天明屋尚までもってくならもう少し少年雑誌の挿絵とかほしかったかなー
あと少し試みられてましたが、浮世絵とか少年雑誌の挿絵とかってなぜその題材が受け入れられたかを考えたいですね。どんな物語を観者は期待しているのか。
チラシもキレイなのに展示室ヒトいない。さびしいですのう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする