蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

さかなのこ

2022年09月05日 | 映画の感想
さかなのこ

ミー坊(のん)は、幼児のときから魚の絵を描くのがうまかった。と、いうか魚類一般に異常な興味を示して細かな点まで絵に写し取るのがうまかった。そんな個性を母ミチコ(井川遥)を最大限に尊重しようとしたが、常識人?の夫とはソリが合わなかった。やがて底辺校?の高校に入学したミー坊はなぜか男性用の学ラン(すごく似合っている)を着て、地場を仕切る不良高校生?たちとの交流を深めるが・・・という、「さかな君」をモデルにした話。

珍しく映画館に行ったのは監督が沖田さんだったから。「子供はわかってあげない」を観に行かなかったことを(DVDを観てから)公開したため。

(沖田監督の作品は良いと)そう思い込んでしまっているせいなのだろうけど、本作もしみじみと良かった。
型にはまらないミー坊の育児方針をめぐって別居しているミー坊の父母、ミー坊が学ランを着ている理由、進路どうするの?と三者面談で尋ねる担任教師に超然とした応えを返す母、ミー坊に振り回されるけど友情をトワに忘れない不良高校生たち、そんなシーンのどれもが愛おしく思えてしまう。

でも、幼なじみのモモコ(夏帆)が突然子連れでミー坊の(魚を飼育するための水槽で狭っ苦しい)アパートに押しかけて来て3人で川の字で眠るシーンが一番良かった。なぜ良いのか理由は不明だけど。


コメント
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