中国株投資の王道(バートン・マルキール 日本経済新聞社)
もう10年以上前になるでしょうか、同じ著者の「ウォール街のランダムウォーク」を読みました。平易な解説で株価形成の理論が記述されており、「アメリカの投資入門書のレベルは高い(というより良心的)」と、当時の日本で出版されていた星占い程度のレベルの相場関係の書籍を読み飽きていた者には、非常な新鮮さを感じさせました。
「ウォール街のランダムウォーク」の結論自体は、「インデックスファンドを買いなさい」および「ディスカウント状態のクローズドエンドファンドを買いなさい」というもので、まあ、それだけ見るとありきたりでした。
本書の結論も、実は上記の通り(中国の国内上場株を買いたい場合には、(効率性が落ちるので)アクティブファンドを買え、と言っている以外は)でした。そういう意味では、相場を当てたいと思っている人には肩透かしかもしれません。
ただ、その結論に至るまでの中国経済や市場環境のトップダウンによる観察が、とても丁寧で、やはり、好感が持てるものです。というか、あまりにもカンカンの強気で「バートン先生、何があったんですか」と聞きたくなるくらい。
小平の「南巡講和」が、現在の中国経済の隆盛に大きな影響があった、という指摘が何箇所かでてきて印象的でした。
もう10年以上前になるでしょうか、同じ著者の「ウォール街のランダムウォーク」を読みました。平易な解説で株価形成の理論が記述されており、「アメリカの投資入門書のレベルは高い(というより良心的)」と、当時の日本で出版されていた星占い程度のレベルの相場関係の書籍を読み飽きていた者には、非常な新鮮さを感じさせました。
「ウォール街のランダムウォーク」の結論自体は、「インデックスファンドを買いなさい」および「ディスカウント状態のクローズドエンドファンドを買いなさい」というもので、まあ、それだけ見るとありきたりでした。
本書の結論も、実は上記の通り(中国の国内上場株を買いたい場合には、(効率性が落ちるので)アクティブファンドを買え、と言っている以外は)でした。そういう意味では、相場を当てたいと思っている人には肩透かしかもしれません。
ただ、その結論に至るまでの中国経済や市場環境のトップダウンによる観察が、とても丁寧で、やはり、好感が持てるものです。というか、あまりにもカンカンの強気で「バートン先生、何があったんですか」と聞きたくなるくらい。
小平の「南巡講和」が、現在の中国経済の隆盛に大きな影響があった、という指摘が何箇所かでてきて印象的でした。