life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

「ギリシア神話」(著:串田 孫一)

2014-04-11 23:05:35 | 【書物】1点集中型
 なんとなくの大枠を本当に大雑把には耳にしたことがあっても、まとまったものを読んだことはなかったギリシア神話。本屋でたまたま面出ししてあったのを見て、ちょっと具体的に掴んでみようかな、と思って借りてみた。
 「はじめに」でまず、「教訓にするような物語ではない」「理屈に合うかどうかを問題にするような物語ではない」と釘を刺される。おかげで、無駄なツッコミを入れずに(笑)あるがまま読むことに集中できた。

 無駄な心理描写とかは全くなく、とにかく物語の核心部分だけを抽出したものになっているので、入門書としては最適だろうと思う。その核心部分から、人によっていろんな解釈が出てきて(この本自体もその中のひとつといえばひとつなんだろうけども)モノによっては壮大な叙事詩の構築なんかができちゃったりするのだろう。
 しかし、「神」と言うと全知全能で完全無欠の存在というイメージにどうしてもなりがちだが、ギリシアの神々は全知全能はともかく完全無欠とは程遠い。基本的にこの神様たち、やってることがめちゃくちゃである(笑)。色好みだし、嫉妬深いし、すぐ殺すし(笑)。

 まあ、よく考えたら日本古来の八百万の神々もそういうぶっ飛んだところのある存在なのかもしれない。こっちについてもこのような入門書が見つけられると良いのだが。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿