life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

「宝くじで1億円当たった人の末路」(著:鈴木 信行)

2019-07-27 22:52:35 | 【書物】1点集中型
 タイトルでちょっと興味をもって図書館で長いこと順番待ちしたんだけれども、いざ回ってきてみると思ってたのとは違ってた。そもそもオムニバス的な構成だとは思わなかった。ってそれは私が勝手に思い込んでただけだけど。
 しかし「末路」というセンセーショナルな言葉とは裏腹に、全体的にわりと「まあ、そうだよな」って感じの普通の話。新書っぽい内容かなあ、という印象。日経BOLで読んだ話も入っていた。ワイシャツの下に何着るかの話は覚えてた……言うてもここ日本やし、と読みながら思ったのをまざまざと思い出した(笑)。

 ただ、このご時世において「同調圧力に自分を合わせることがいかにナンセンスか」というテーマ自体は、少し安心も与えてはくれると思う。実際、自分のことだな、と思える話もなくはなかったし(笑)、同調圧力を感じながらギスギスする場面も社会にはたくさんあるしね……。
 あと、この本のテーマとは外れるけど「国が発達すると、路上生活障碍者はかえって夢を失う」という話にはなるほどと思わされた。石井光太氏の本はちょっと読んでみたくなったかも。