世に選手公式blogはあまたあれど、もはや増殖しすぎてしまって(笑)全部を見ているわけにもいかないので必ず見る選手blogはごく少数なんですが、今回初めてこの人、ダルビッシュのblogを見ました。あるのは一応知ってたんだけど。なんか巡り巡ってたどり着いたんだよね……それがこのエントリです。(本文中かなり抜粋します。)
「岩隈久志」という風。
私は第4戦も翌日の新聞も見てなかったので、スレッジへのあの1球が失投だったことも、当初は敬遠指示があったことも気づきませんでした。確かに、冷静にあの場面を見ると敬遠が普通ではあったと思います。
まあでも、ほんとに敬遠するんだったら逆に満塁にしてから隈が出てきても良かったとは思うけど。だから最終的にはやっぱり、隈に任せたってことですよね。生きるも死ぬも。
……って、今は試合そのものの話をしたいわけではない。(笑)
正直、岩隈さんの名前がコールされた時、泣きそうになった。
体の状態を聞いていたし、知っていたから。
肩や肘、腰とか。
やっぱり、かなりきてたのか。しかも腰もか。というのが私個人の偽らざる率直な感想でした。
ていうか、相手チームの選手にそんな話もしてたのかっ! ってーのもないとは言えませんが(笑)ま、それはそれ。
「逃げずに勝負」がいつも美しいとは限らない。「渾身のストレート」だけが真っ向勝負とも限らない。結果が悪ければ「自己満足」にすらなりかねない。試合は試合であり、投手と打者の1打席だけが勝負ではない。
だけれども、ベンチは隈を止めなかった。その上で、最後の責任を負った。それならそれで何も言うことはないと思う。それがベンチとグラウンドの信頼の形で、見ている側にもそれが伝わったからこそ、隈の姿は讃えられたんじゃないでしょうか。あたりまえだけど、打たれるために投げたわけではないんだから。
僕がしばらく休んでいるのも「無理だけはダメだよ! 怪我しちゃってからでは遅いから」の言葉がなかったら突っ走っていたでしょう。
そして間違いなく、故障していたと思います。
だから命の恩人でもあるかな。
いつも「投げれば完投」みたいなダルビッシュの投球数字を見ていると、若くて健康なうちはある程度の無理はきいても、このままのペースを続けているといずれどこかを壊すんじゃないかと思わざるを得ないところでした。今年や来年じゃなくても、近い将来には……と思っていた矢先のCS間際の休養だったから、こんなに早く来たかというのも本音でしたが。
隈は故障で投げられない辛さを経験しているし、そこから戻ってくることの難しさも体で知っていると思います。
ほとんど頑ななくらい球数にこだわっていた前半戦ですが、本人の意図ははっきりしていました。かんとくになんぼぼやかれても(笑)、いずれ無理ができるようになる日まで、じっと我慢しながらやってたんだろうと思います。エースと呼ばれる投手ならきっと、原点には誰だって最後まで投げ通したい欲求を持っているだろうと思うのです。投げたくないわけがない。
投げ続けない(あるいは投げ続けられない)隈を見ていて、もどかしいことももちろんあったけども、無理ができる状態ならとっくにしてるだろうと思うから、見てるこっちもじっと我慢して回復を待つしかなかった。
ダルビッシュが「いつもニコニコの」隈を、「太陽のような人」と言っているのが、なんか意外でした。
あんなに線の細かった隈が、そういう大きなイメージを与える人になったんですね。他の誰かの意識、それも、国内随一の選手の意識を変えるほどの影響力さえ持った選手になった。
くま、男前になったやんっ。
……とか、思っちゃうわけです。(笑)
気がついたらずいぶん体も大きなってるし。見てるこっちは情けないことにあらゆる意味で全然、これっぽっちも成長しないのに(笑)
昨日、野村監督の胴上げの時に岩隈さんにお疲れ様って言いたくて近寄ったら泣いてた。
顔を見たら泣きそうやったからただ抱き合った。
そんでお疲れ様は言えなかった。
まだ終わった感じがしてなさそうやったし、
ナイスピッチしか言えんかったわ。
短い言葉の中に、ダルビッシュの想いと、隈がこの1年積み重ねてきたものが溢れんばかりに詰まっています。
同じ世界にいる者だからこそわかりあえることが、ただ触れ合うだけで伝えあえることがある。上っ面の表現でなくこれほどまでにそれを実感させ、胸に迫る言葉に出会うことは滅多にない。
ダルビッシュの言う通り、まだ終わってません。
君たちの道はこの先も続いていく。
どっちが優れているかなんて、他人が決めること。
お互いが認めあって、お互いを熱くしあえる存在であり続けられるなら、それ以上のことなんて彼らに必要あるんだろうか。
いい仲間に出会えて、よかったね。
「岩隈久志」という風。
私は第4戦も翌日の新聞も見てなかったので、スレッジへのあの1球が失投だったことも、当初は敬遠指示があったことも気づきませんでした。確かに、冷静にあの場面を見ると敬遠が普通ではあったと思います。
まあでも、ほんとに敬遠するんだったら逆に満塁にしてから隈が出てきても良かったとは思うけど。だから最終的にはやっぱり、隈に任せたってことですよね。生きるも死ぬも。
……って、今は試合そのものの話をしたいわけではない。(笑)
正直、岩隈さんの名前がコールされた時、泣きそうになった。
体の状態を聞いていたし、知っていたから。
肩や肘、腰とか。
(上記エントリより)
やっぱり、かなりきてたのか。しかも腰もか。というのが私個人の偽らざる率直な感想でした。
ていうか、相手チームの選手にそんな話もしてたのかっ! ってーのもないとは言えませんが(笑)ま、それはそれ。
「逃げずに勝負」がいつも美しいとは限らない。「渾身のストレート」だけが真っ向勝負とも限らない。結果が悪ければ「自己満足」にすらなりかねない。試合は試合であり、投手と打者の1打席だけが勝負ではない。
だけれども、ベンチは隈を止めなかった。その上で、最後の責任を負った。それならそれで何も言うことはないと思う。それがベンチとグラウンドの信頼の形で、見ている側にもそれが伝わったからこそ、隈の姿は讃えられたんじゃないでしょうか。あたりまえだけど、打たれるために投げたわけではないんだから。
僕がしばらく休んでいるのも「無理だけはダメだよ! 怪我しちゃってからでは遅いから」の言葉がなかったら突っ走っていたでしょう。
そして間違いなく、故障していたと思います。
だから命の恩人でもあるかな。
(上記エントリより)
いつも「投げれば完投」みたいなダルビッシュの投球数字を見ていると、若くて健康なうちはある程度の無理はきいても、このままのペースを続けているといずれどこかを壊すんじゃないかと思わざるを得ないところでした。今年や来年じゃなくても、近い将来には……と思っていた矢先のCS間際の休養だったから、こんなに早く来たかというのも本音でしたが。
隈は故障で投げられない辛さを経験しているし、そこから戻ってくることの難しさも体で知っていると思います。
ほとんど頑ななくらい球数にこだわっていた前半戦ですが、本人の意図ははっきりしていました。かんとくになんぼぼやかれても(笑)、いずれ無理ができるようになる日まで、じっと我慢しながらやってたんだろうと思います。エースと呼ばれる投手ならきっと、原点には誰だって最後まで投げ通したい欲求を持っているだろうと思うのです。投げたくないわけがない。
投げ続けない(あるいは投げ続けられない)隈を見ていて、もどかしいことももちろんあったけども、無理ができる状態ならとっくにしてるだろうと思うから、見てるこっちもじっと我慢して回復を待つしかなかった。
ダルビッシュが「いつもニコニコの」隈を、「太陽のような人」と言っているのが、なんか意外でした。
あんなに線の細かった隈が、そういう大きなイメージを与える人になったんですね。他の誰かの意識、それも、国内随一の選手の意識を変えるほどの影響力さえ持った選手になった。
くま、男前になったやんっ。
……とか、思っちゃうわけです。(笑)
気がついたらずいぶん体も大きなってるし。見てるこっちは情けないことにあらゆる意味で全然、これっぽっちも成長しないのに(笑)
昨日、野村監督の胴上げの時に岩隈さんにお疲れ様って言いたくて近寄ったら泣いてた。
顔を見たら泣きそうやったからただ抱き合った。
そんでお疲れ様は言えなかった。
まだ終わった感じがしてなさそうやったし、
ナイスピッチしか言えんかったわ。
(上記エントリより)
短い言葉の中に、ダルビッシュの想いと、隈がこの1年積み重ねてきたものが溢れんばかりに詰まっています。
同じ世界にいる者だからこそわかりあえることが、ただ触れ合うだけで伝えあえることがある。上っ面の表現でなくこれほどまでにそれを実感させ、胸に迫る言葉に出会うことは滅多にない。
ダルビッシュの言う通り、まだ終わってません。
君たちの道はこの先も続いていく。
どっちが優れているかなんて、他人が決めること。
お互いが認めあって、お互いを熱くしあえる存在であり続けられるなら、それ以上のことなんて彼らに必要あるんだろうか。
いい仲間に出会えて、よかったね。