life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

遅ればせながら反芻。WBC FINAL

2009-03-25 23:56:13 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 試合に勝ったことは良かったんですが……ですが……
 隈の勝ち星とMVPがかっさらわれた――!!(笑)
 ま、勝ったから笑える話ですけどね。

 この試合ばかりはちょっと仕事も勘弁しておくんなさい。って感じでネット中継(何故か韓国の)をちらちらと。とにかく隈の出だしが良かったことにほっと胸を撫で下ろしましたが、しかし点が取れない。なんとか先制はしたものの後が続かず、なんぼほど残塁しよんねん!! てくらい点が取れない。うう。
 5回途中でせっかく天敵・奉重根を降ろすことに成功したのに、一向にギアが上がりませんでした。挙句、無死1、2塁から最後は三振ゲッツー……orz タイミングは微妙でしたが。

 そんなこんなでやきもきするあまり、「もー、隈がいつまでも我慢していると思うなよ!」と意味不明に苛立ってる間に(笑)同点ソロが出ちゃったわけです。失投というほどでもなかったよなーとは言うものの、1死からレフト線を破られそうな1打が! しかしこのバウンドした打球を内川が逆シングルで捕るや、返す刀で絶好の送球! 見事バッターランナーを2塁封殺したのでした。これは素晴らしかったです。
 あれが抜けてたらえらいことでしたが、こういうプレイが出る時は出るもんです。前回WBCのSFvs韓国でもあったのを思い出しましたよ、多村の好捕。あの時は上原氏が助けられ、今回は隈が助けられ。
 おかげさまで隈は1失点こそあれペースを崩さず、6回で74球と理想的なペース配分の投球。6回はお返しの三振ゲッツーも出ましたしね。昨年の(藤井と組んでのだけど)盗塁阻止率の高さがものを言った感じでしょうか。

 そしてそして7回に待望の勝ち越し点が! もうどんだけ待たされたことか。でも畳み掛けるまでにはならず緊迫した試合状況は続きますが、直後のイニングも3者凡退で斬って取る隈。若干、ボールとストライクがはっきりしすぎてるかなって感じのばらつきはありましたが、それでもあっさりとしたものでした。
 後味もいいので、そろそろすっきりとお役御免かな? と思いつつ、「あとは球児。頼んだ」などと呟きながらこのあたりでちょっと昼飯なぞ食いに出ました。帰ってきて試合が終わってたら勝ってるっつーことだな、とか言いながら(笑)。

 ……して帰ってきたらまだ試合やってるじゃないですか。おまけに9回裏2死1、2塁? そしてダルビッシュ?? なんだ???
 よくよく経過を見直したら、9回頭から球児でなくダルビッシュ。そして2人の走者はいずれも四球ということで……下手をすれば下手をするかもしれない……(汗)と思った矢先の同点タイムリー……orz 一瞬、もう試合どーでもいいかも。とかマジで思いかけました(笑)。

 でも最後に出るもんですね。イチロー。こういうの。いちばんおいしいとこ持って行っちゃいましたよっ!(笑)
 だけどあれもうっちーが出て稲葉が送って、そうやってみんなが繋いだからこそあった1打です。よかったね。うっちーも決勝点のホームを踏んだことに相当喜んでいましたしねー。

 そして運命の10回裏は、9回がアレなんで今度こそ球児なのか? と思ったらまだまだダルビッシュ。さすがに2度はないだろうという感じでしたが、いきなり先頭にまた四球を出してくれた日にゃあもうどうしようかと(笑)。
 試合終了の瞬間は、喜ぶよりも何よりもとにかく脱力しました。やっと終わった……みたいな。

 今大会あんまりちゃんと追えてなかったので、球児の調子があまり良くないと思われていることも、SFでは完全に抑えを交代することになったことも知らなかったんですが、個人的にはそれでも9回は球児が打たれて同点になったんだったらまだ納得はできました。それは球児には抑えとして踏んできた場数があるから。前回大会、アメリカ戦でサヨナラ負けを喫してから見違えるように成長した球児を覚えているから。
 でもひとつだけ可能性として考えるなら、もしかしたら北京での岩瀬の轍を踏むようなことがあるかもしれないという危惧がベンチにあったのかなぁと。憶測の域を出ませんけどね。
 チームのために裏方的な役回りをこなしてブルペンを支え、最後は「誰も憎んではいない」けど、「納得はしていない」と言った球児。今年もペナントではますます怖い存在になりそうです。

 防御率は1点以上違うのに、20イニングも投げたのに、最後は勝ち星で離された松坂大ちゃんにMVPをさらわれてしまった(笑)隈ですが、大ちゃんも「隈に悪いなと……」って言ってくれたので、それはまあよしとすることにして。
 あとは杉内ですね。なれないポジションで本当によく結果を残してくれたと思います。もうちょっと俊介の出番があるかなと思ってたので、ある意味そこが残念になるくらい充分な働きをしていましたね。これまた手ごわいですよ、ペナントが。
 そして勝利投手の座をさらっちまったダルビッシュ。1回で締められなかったのは残念でなりませんが(笑)規定の絡みがなければもしかしたらファイナルの先発はダルビッシュだったかもしれなかったわけで、今回は彼だからこそのフル回転ではあったと思います。
 ただ、これで星ひとつ貸しということで、この貸しは開幕戦できっちり返していただきますよ。(笑)

 そんなわけで、今回は隈を中心に横目で見ていた感のある大会でしたが、最後にやっと正面から見れたって感じでした。みんなおめでとう。
 ただ、ファイナル以外はやっぱり観客少なかったですけどね……アメリカも、選手の意識が多少変わっても球団の意識が変わらない限り進歩はないんじゃないかなぁと思います。せっかくやる気になる選手がいても、球団がいい顔しないんじゃなぁ。興行としても成り立ちにくいような。まあ、アメリカ中心の運営も変わらないといけないとは思うんですが。

 そしてここしばらくWBCの陰に隠れた感のあるMLB情報ですが、上原氏がひとまず復帰のOP戦登板を無事終えた模様。3回2/3を1失点、奪三振が7とのこと。この失点がまた、初回に甘い球を引っぱたかれたのをきっかけに「簡単に」やってしまった点のようで、相変わらずの立ち上がりっぽいです。(笑)
 あとボークもあったとかで、これは珍しいですね。日本ではほとんど記憶にないですし。審判のジャッジに合わせていく貴重な機会になったかもしれません。

 例の太腿は「ベースカバーがないといいと思っていた」という程度の状況で、まだまだ万全ではない様子。まさに「怖々」投げてるところらしいですが、さてあと2週間で「とりあえず大丈夫」くらいに戻すことができるでしょうか。もちろん、戻ってくれないと困るんですが。
 ボールの方は「変化球がいい感じだった」そうで、肝心のフォークもようやっと精度が上がってきているのかな。あと、チェンジアップが使えそうな状態にあるみたいなので、そこはひと安心ですけどね。ただ直球のスピードが全然足りないらしいです(笑)。また140km/h出てないんだろうか……そこ大事なんですけどね、バロメーターとして。

5回目……もういいって

2009-03-23 23:54:48 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 WBCSF。アメリカ戦。勝ったはいいけど……やっぱりまた韓国とやるんですかっ! と。いやもう昨日の時点でわかってたことですけどー(笑)

 とは言え例によって例のごとく中継を見ていたわけではなく、GAMEDAY(MINI)で経過を見ていただけですが。しかしあれ、1球ごとに細かくデータが出るのは面白いんですが、何のデータなんだかさっぱりわからない項目があるのも事実だったりします。初速と終速はいいとして、pFXとBreakがわかりません。誰か教えて。

 松坂が知らない間に先頭打者ホームランなど打たれており、あらあらと思う間に追いついたと思ったまた勝ち越されたりして。いやはやどうなるのかねって感じでしたが、一挙5点が入ってしまったのにはびっくりです。そして5回を投げ切らなかった大ちゃんにもびっくりです。が、98球も投げてたんですよね。そりゃ交代もやむなしかなと、数字を見たら思います。実際の内容はわかんないけども。
 馬原で2点差に追い上げられた時には「いよいよ球児が球児らしい出番をもらうか?」とか思いましたが、昼飯食ってる間にダメ押しの3点が入っていたようです。そしたら最後は球児じゃなくてダルビッシュだったんですね。いいのか? でも前回の韓国戦では投げてるから、いいのかな……

 というわけでなんと5たび! 韓国とやる羽目になったわけですが←人聞きの悪い
 ここまで来て最後に韓国に負けるというのもやっぱりアレなので、隈にはどうかどうか今まで通りに投げていただいて、打線にもとにかく頑張っていただいて。なんと言っても、3度も奉重根にやられてもらっては困ります。そんで、できれば隈を勝利投手にしてあげてください。←そこかよ(笑)

 しかし、他国の試合を見る暇がちーともないのが今大会物足りない感じです。っていうか、いっつも韓国とやってんのがさらによくない。←またそこですか

OASIS JAPAN TOUR 2009 @ Sapporo

2009-03-22 23:59:34 | 【日常】些事雑感
 個人的にはoasisどころかライブというもの自体がもう何年ぶりだか全くわかりませんが、行ってきましたよー!
 オープニングアクトがあって、多分18:30開始だろうと思ったらステージセッティングにそこそこ時間がかかったので本編の開始が19時近くになりました。何かカットされたらどうしよ~とか思っちゃいましたが(笑)。

 それにしても幸運だったのが、アリーナ席最前ブロックの10列目わりと真ん中寄りの席がもらえたこと! 予想していたよりもかなりステージが近かった!! 席についた時にはふたりして「近いね!!」「近いよ!!」と若干興奮気味。乱視のせいで野球観戦や映画の字幕見るのに眼鏡が手放せない私でも、眼鏡なくても平気かも! ってな位置でした。実際かけたり外したりしながら見てたし(笑)。手配してくれた友人に感謝です。
 そしてこの会場がスタンディングじゃなく全席指定だったのも大きな幸運でした。だってスタンディング無理だもん……押し合いへし合いする体力がもはやないから(笑)

 ……しかし、事前に名古屋公演のセットリストを見たところ、私自身はこれまでにちゃんと聴いてない曲が多かったので「うわーごめんなさい」って感じだったのは事実です(笑)。すみません、実はアルバム全部は聴いてないんです。っていうか半分も聴いてないかもしれません(汗)。
 だから試聴で拾えるものを拾って事前学習を凌いだって感じなんですけど。おかげで「Fallin' Down」は個人的にはTHE PRODIGYのRemixの方が印象に残ってます。合ってるねぇ、あれ。

 とは言うものの、知らない曲ばかりというわけではないので(当たり前)。始まる前はそういった不安はありましたが、始まってみたらもう関係ないです。オープニングでいきなりミネラルウォーターのボトルを数本、客席に投げ入れてくれたのには驚いたというか笑ったというかでしたが、そういう些細なことでも「気分は悪くないのかな?」とか顔色伺っちゃいます。(笑)
 まぁなんつってもリアムのもみあげが長いっつーかでかい(笑)のがとっても気になりましたが、おおむね機嫌も悪くなく(多分)合間にステージ奥に引っ込んではあったかいお茶かなんか飲みつつ、歌うだけ歌ってくれました。しかし実際のところ、リアムはちょこちょこ休む箇所はあるけどもその分出ずっぱりのノエルは大変だねぇって話で。って、そんなこと言ったらリアム以外はみんな出ずっぱりですけど。

 演奏は全体的に曲を引き伸ばさずきちきちっと進んで数をこなす感じにはなってたと思います。ただ、アンコールがちょっとしたサプライズ。「Don't Look Back In Anger」から4曲のつもりでいたら、まずひとりで出てきたノエルが「Whatever」をやってくれたのでした!
 本編途中のMC(と言ってもノエルの二言三言、ご挨拶程度ですが)で「『Whatever』やって!」てな声が上がったからなのかなぁと思いましたが、それでも、サービスしてくれたのかな、気持ちよくライブできたと思ってくれてるのかなーと思うと嬉しかったですねー。って、20日の幕張のセットリストにも入ってたら笑うけど。

 で、その後は予定通り(多分)「Don't Look Back In Anger」から4曲。サビを客席に譲ってくれるんで大合唱です。もちろん最後だけはノエルがちゃんと歌ってくれましたが。あと若干テンポ速め? とか思いましたが「Champagne Supernova」も含め、やっぱ楽しかったなー。これでどっかに「All Around The World」まであれば個人的には完璧だったんですが、「BE HERE NOW」自体が本人たちの中ではアレな感じだという話も聞くので、このアルバムから1曲もやらなかったのは仕方のないことなんでしょうかね。
 もう二度とこんなチャンスはないと思うんですが、まぁもしあったらもう一度行くだろうとは思ったライブでした。やっぱたまには生を聴いとかないとダメですね。

 しかし、ライブの前後はともかくとしてライブ中もけっこう無法地帯だったんですよね、客席。携帯電話のカメラでばしばし撮ってる人が何人もいたんだけど、シ●ズさん何も言わない……いいのか? そりゃ私も撮りたかったけどさ(笑)。

4度目の対戦。しつこい

2009-03-20 23:46:23 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 インディアンウェルズを気にしながらだったので、本当――にちょこちょこっとしか見てないんですけど。韓国戦@WBCです。

 初回いきなりまた先制されてるよ~と思ったとたんにうっちー(内川)の意外な、しかし素晴らしい1発にて追いついてました。その後は追いつかれることはあっても勝ち越しは許さなかったというのが大きい。追いつかれたのが終盤だっただけに、その直後の勝ち越しは効きましたねー。大勝した最初の対戦は全く別の話として、あとの2戦はどうも今回みたいなチャンスを作れる雰囲気すら感じられなかった攻撃陣だったので。
 でも追いつかれたのが7回だったから、ピッチャー足りるのか? とちょっと心配になったりもしてたんですけど(笑)延長行かなくてよかったです。ほんとに。

 村田が離脱しなければならないようなのが残念ですが、とにかく韓国に3つ負けるのだけは避けたかったところなのでほっとしました。ただ個人的には、5点目が入ったところで、韓国も無駄な出血を避ける感じの投手リレーにも見えました。例の1次ラウンドで打ち込んだキム・グァンヒョンを敢えて持ってきたぐらいでしたし。
 だから現時点では、どっちかというと日本の燃え尽き症候群(特に攻撃陣の)が若干心配と言えば心配なような。ま、やっと、当たったことのない相手とやれるだけでも嬉しいですけど、見ている方は。(前回大会よりはかなり退いて見ているとはいえ)

 しかし急遽呼ばれる栗原も大変ですが、当の村田が下手したら開幕間に合わないなんてこともあるのではないかと……ダグアウトに引き揚げる時に自分で歩いてなかったし、太腿裏っていうとほら、何度も痛めてる人をよく知ってるから(汗)。

隈、がんばりました。

2009-03-19 23:59:59 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 実は全然見れてないWBCです。
 でも、ボックススコア見て「なんだかなー」とか呟いてみたり、今年もマウンドに国旗を立てた韓国チームの感覚に微妙についていけず、しかし自分が韓国に生まれていたらああいうシーンにも素直に共感したりしたのかなぁとも思ってみたり、オリンピックではないにしても日本代表の「19番」は歴史を背負ってるんだよ! 重いんだよー! 岩田ー! しっかりー! 杉浦さんが泣くよー! とか思ってみたりはしてました。我ながら意味不明ですが。

 さてそんな中、1次ラウンドではたった1点で敗戦投手になってしまった隈がいよいよの登板であります。とにかく「大丈夫大丈夫。隈なら大丈夫。」とか思いつつも、投げてみるまではやっぱりドキドキです。
 映像はニュースでしか見られませんでしたが、GAMEDAYだけ立ち上げさせてもらって(笑)経過だけは追いました。結果、本日も素晴らしいピッチングを披露してくれたようでとにかくほっとしました。先取点も与えず、得点直後の投球もちゃんと締め、いつも通り低めに集めて打たせて取るピッチング。球数も6イニングスで70球に満たない省エネ投球。

 ほとんど唯一と言ってもいいピンチらしいピンチだった4回も、ファールで逃げられ逃げられしたフォークを最後まで投げ切って奪った三振はお見事でした。
 曰く、「フォークに自信があるから」ということで、当てられても当てられても自信を持って投げ抜いたバッテリーの意志(意思)に感服するほかありません。それももちろんただがむしゃらに投げたというのではなくて、サインが合わないように見せかける(何かの手だとわかっていても混乱せずにはいられないほどしつこかったとも言う)周到な心理戦を伴った冷静な大人の作戦でもありました。
 まあ何ですか、今となっては、ちょっと打たれ出して気持ちが切れると「もういいや」ってなっちゃってた若かりしころが懐かしくすらなるくらい(笑)。本当に大きく育ってくれて嬉しいですよ。隈。(泣)

 しかしあの幸運な先取点はやっぱり、あの靄というか霧というかのおかげもあるのでしょうか。マリさんと虎のシリーズを思い出しましたね。(まあ、あの時ほどひどくはなかったですが)

 これで首の皮一枚だった準決勝進出も決まり……なのはいいんですが、それにしても今回のこのドローの仕組みは変すぎますね。
 MLB側の見え見えの思惑に一喜一憂はしたくないんですけども、準決勝に辿り着くまでに同じ相手と4回も試合する可能性がある(というか、実際するんだけど)組み方ってどうなんですか。正直言って飽きます。2次リーグに入る時点で、各プールから1チームずつ抜き出して組み直すとかで1回シャッフルしてくれないとつまらない。どこと当たるかわからないから面白いんだし、それでこそ「世界一の『国』を決める」と言えるんじゃないですか。
 なので、試合の結果はともかくとして、大会的にはやっぱり「どうかなぁ」と首を傾げたくなるのが正直なところです。

 さて明日の4度目の韓国戦(だからもう飽きた)も気にはなりますが、同じくらいインディアンウェルズのBNPパリバ・オープンも気になります。明日の注目はベルダスコと、フェデラー。statsではいまいちサービスの調子がよろしくないようにも見えるここ2試合のフェデラー、果たして大丈夫?
 そういえばいよいよ父になるらしいロジャー。と、母になるらしいミルカ嬢。おめでとうございます! で、結婚は???(笑)

スプーンかずのこ(バジル風味)

2009-03-11 23:58:22 | 【日常】些事雑感
 「きたキッチン」で見つけました、最近のお気に入り。見た目、「キャビアっぽさを狙ってるのか?」と思いつつ、バジル好きなのでまあいいやと騙されたつもりで購入してみたらこれがどうしてどうして、なかなかです。やりますね井●水産さん。
 味は意外と控えめで、ほんのりバジル。塩っけも予想ほど強くなかったです。数の子のぷちぷち感は当然損なわれておりませんが、正月の数の子とは全く違うもののような味(当たり前)。
 というわけで、これがここんとこすっかり毎日の白飯のお供となっておりますが、酒の肴にもよろしいんじゃないかと。ていうかメーカーの本当の狙いはそのへんの気がするんですが、なんせ下戸なもんで。(笑)
 私はよく6Pチーズにのっけて食べてますが、クラッカーとかリッツとかでクリームチーズと合わせてカナッペにすると良いかも。あと、ペペロンチーノ系(オイル系か)のパスタにもさっとまぶしてみたいですね。からすみの如く。

 他にもWBCの不運な隈とか上原氏の疼く古傷とか(汗)薫ちゃんの後釜はミッチーなのかっ! どんなキャラになるんだっ! とか色々あるんですが、余裕がなくて書き留めるまでに至ってません。 が、とりあえず次のクールには内野聖陽が帰ってくるんですねー。「ゴンゾウ」が良かったし(筒井道隆がまた良かったんだけど)、しかも今回は横山秀夫もの。とはいっても私、「臨場」は読んでないんですが(笑)期待しときます。

息を呑む美しさ。加山又造展

2009-03-01 23:14:22 | 【旅】ぼちぼち放浪
 どーしても見たかったのですよこれが。一目惚れだったのです、加山又造作品。出会いをくれた日経さんありがとー。(日経ネットの告知で知ったんで)
 最終日の前日のわりには、思ったほどぎゅうぎゅうではなかったです。まあ早めに行ったからかもしれないし、それでも混んでないわけじゃなかったですが。午後になったらもっと増えてきた感じはしましたし。

 初期の動物モチーフは洋画寄りです。キュビスムやシュルレアリスムという言葉がぱっと浮かぶ感じ。
 規則正しい線がひたすら並び、絡み合い、果ては動物たちそれぞれまでもが溶け合うように、透けるように重なり合っています。ある種無機的でもあるんだけど、画面中にひっそりと満ちる憂いが独特の世界を作り上げていると思います。
 あの「冬」は烏や痩せた狼の姿はもとより、凍てつく山肌に無数に立ち並んだ裸木の線だけでも見とれちゃうし、「木枯」はまるで金と黒と赤で展開する宇宙。同心円を描くように羽ばたき昇っていくような鳥たちは、何を目指して行くのでしょうか。
 そして猫。毛の1本1本まで見せるように描かれた上品な毛並み。でも瞳がくりくりで、どこかコミカルにも見える愛らしい表情をしています。その愛らしさが、画面左上の大きな牡丹の花弁の精緻なあでやかさに、軽やかに転調を与えているように見えました。

 牡丹はいくつかの作品に見られたモチーフでしたが、その名も「牡丹」という屏風の圧倒的なことと言ったら。
 金地の右に大輪の白牡丹、左には大胆に黒い花弁の牡丹を配しています。葉も水墨のようにモノクロで描かれているので、中心に薄く紅を掃いた白牡丹だけがカラーの世界ということになるかと思いますが、白い牡丹も黒い牡丹(本当は真っ赤なんでしょうかね)も同じだけの存在感を持ってます。
 さらには桜と波と紅葉(と松と月)を、金泥銀泥、金箔をふんだんに散らして描いた、絢爛豪華の一言に尽きる「春秋波濤」。「雪」や「天の川」、「七夕屏風」などもそうですが、異なる季節や場面をひとつの画面に盛り込んで、自在に物語を描いています。まさに時空を超えた無限の宇宙がそこにあります。
 枝垂れ桜と月、地を這うように枝を広げた桜と篝火、それぞれの幽玄がある「夜桜」2点。秋草と、噴煙たなびく火山を浮かび上がらせる「満月光」。明らかに静止画像として切り取られた動きのない「瞬間」の画なのに、波の轟く音が響き渡るような「月光波濤」。一瞬の異空間が、自分の周りに突如として出現するような錯覚さえ感じます。

 そして何と言っても、「日本画にこういうアプローチもあるんだ!」と目から鱗なのが裸婦シリーズです。(いや、そうは言っても美術には全然素人なんですけど)
 浮世絵に通じる細い線描の輪郭に、ごく僅かな濃淡で描かれたしっとりと滑らかな肌の質感。輪郭線の細さに呼応するような繊細なレースの線は全てが身体に沿って描かれているわけではなく、「平面」にプリントしたような感じで、腰のくびれなどほんの一部分だけ着衣のような皺が寄っている程度なのですが、それが却ってデザイン性を醸し出しているのではないかと感じました。
 さらに裸婦の目もと、唇、つま先だけを鮮やかに彩る紅と相まって、ファッション誌の表紙を飾っていそうなアヴァンギャルドでスタイリッシュな雰囲気も感じられるのが「黒い薔薇の裸婦」。デカダンス的なイメージも感じるかな。
 対照的に「白い薔薇の裸婦」は目もととつま先が青く彩られていて、敢えて肌に日焼けあとを描いたり、切り下げの髪型にも少し動きが感じられることもあり、「黒い――」とは違うちょっとした躍動感なんかも見える気がします。
 「はなふぶき」「はなびら」は「薔薇」シリーズとは違って、裸婦そのものに大きな動きを与えています。桜の花吹雪の中で舞う裸婦の姿は、まるで花から迷い出た精か、妖艶なあやかしのよう。

 「『美』とは特別なものではなく、普段の生活の中で生かされるべき」という考えから生まれた食器や着物の絵付け作品は、本当にその想いの通り、手元に置いておきたい作品ばかり。これもまた「アーツ&クラフツ」なんだなあ、と思います。図案も最早グラフィックデザインの域に入っているデミタスセット「Cat」「春夏秋冬」には惚れ惚れです。かわいいっ。

 卓越した技術と、独自の発想と想像力。一言で言うならすべてが「加山又造」以外の何ものでもなく、すべてが圧倒的な存在感でこちらの意識に迫ってきました。ああなんで今まで加山氏の作品に出会えなかったんだろう、というのが本音(笑)。もったいないことしたなぁ。またどこかで目にできるといいな。

 話は全然別ですが、品川のecuteに寄ったら代官山の「plastole(プラストール)」が出店してました。今回初めて見たんですが、素敵でした! 今回は春物をメインに出していたようで、色も爽やかなのが多かったしデザインもなかなか他では見ないのがあったり。欲しいなぁとも思ったのですが、バリエーションがいろいろありすぎて逆に迷いすぎて結局手を出さずじまい……。でも、機会があったらお店にも行ってみたいところです。代官山ってだけで気後れしないでもないけど。(笑)