というわけで、時系列無視ですが女子単複ファイナルの話から。
◆女子ダブルス ファイナル
3-6・3-6にて杉山&ハンチュコバ組は優勝ならず。残念でした……。
スコアを時々横目で追う程度でしかなかったですが、なかなかリードが保てなかったようでした。ヴィーナス&セリーナはダブルスの戦い方がものすごくうまいというわけではないけど、2人ともシングルスでTOP10に入ってくる選手なわけだから、地力の差が出るところもあったということなのかもしれません。
でも全く歯が立たなかったわけではないし、ダブルスランキング1位の組を倒して勝ち上がってきたのも事実。杉山自身が言ったように、2人にとって確実に「手応え」になったことと思います。あとはハンチュコバにネットプレイを磨いてもらって(笑)来年のメルボルンを目指してほしいと思います。今年の他のGSもそうですけど。
それにしても、4人並ぶと杉山がちっちゃい。っていうか、他の3人がでかすぎます。(笑)
◆女子シングルス ファイナル
観戦はできませんでした。しかし、6-0・6-3というスコア以上に、試合が1時間かかってないという一方的ぶりにちょっとがっかりですよ、サフィナ。
Statsだけ見ても圧倒的な差が出てます。この試合もやっぱりミスの多いサフィナ、ミスをしないセリーナ。それだけでもアレなのに、サフィナはファーストサーブでポイントを稼げないのでさらに勝負にならない(つまりそれ自体が、ミスが多いということなんでしょうけど)。セリーナはファーストでのポイントが20/21だというのに。実際、この確率もすごいけども。
なんというか、まるで今回のフェデラーvsデル・ポトロのようでしたが、サフィナにもデル・ポトロ同様、この圧倒的な敗戦を活かして強くなってもらいたいです。このままじゃなんだかなぁ。
◆男子ダブルス ファイナル
これも結果は予想通り? ブライアン兄弟が2-6・5-7・6-0の逆転で優勝。
第2セットの序盤途中からちらちら見始めましたが、この中盤あたりからブライアン兄弟、だんだん調子が上がってきたようで、第3セットはベーグルと相手を圧倒。
今気がついたけど、男子も女子も血縁ダブルスが優勝したわけですね。表彰式で両組がもらっていたぬいぐるみ(なんの動物だかよくわかんないけど)がかわいかったです。まるっとしてて。(笑)
テニスのダブルスって普段あまり見ることがないのですが、ロブの多用がけっこうありますね。
◆男子シングルスSF 歴史に残る壮絶なる死闘。
ナダルvsベルダスコ。この1戦については、振り返ると長くなりますよー!!
勝敗だけ見れば予想通りではありますが、展開が予想を遥かに超えるものになっていました。いや、「超える」というか、「ひっくり返す」と言った方がいいでしょうかね。実は諸般の事情により第4セット第5ゲームまでしか見られなかったのですが、これが実に悔しい!! 去年のウィンブルドンのファイナル観戦を雨天中断により第2セットで泣く泣く諦めたのと同じぐらい悔しい。
開始前は、マレーを破ったベルダスコが今度はどこまでナダルに食い下がれるか、ってなぐらいの気持ちでした。
それが始まってみれば第1セットからお互い全く譲らず。ブレイクなしで突入したタイブレイクがこれまた全く譲らず。しかしベルダスコの5-4で迎えた1本、ベルダスコのショットがネットのテープにかかったかと思うと、勢いでそのままナダル側に落ちました。しかもオンライン。これがこのセットのとどめになり、続く1本もベルダスコ。今大会初めてナダルがset downしました。
やっぱりミスと同じ以上のwinnerを量産するベルダスコ、球の勢いで若干ナダルを押していたように感じました。レフティー同士の試合ってなんだか独特の雰囲気がありますね。というか、見てるこっちがフォアとバックを時々取り違えてしまうからかもしれませんが(笑)
第2セットはナダルの意地か、ラブゲームキープにてスタート。そしたらベルダスコもお返しのラブゲームキープと、どうやら本当に混戦になるようだと覚悟させられるような幕開け。
ストロークの威力か、ネットにひっかかりながらも相手側に落ちるショットがベルダスコに目立ちます。第8ゲームのデュースで、ナダルはラケットを取り替えてました。match reportによるとガットが切れたらしいです。ベルダスコの球の威力にガットが悲鳴をあげたんでしょうか。
とにかく球足が速いし、角度も深い。ただ、球を追いかけることに関してはナダルは譲りません。おまけにサービスが非常に正確、コースも上々。特にこのセットは9割近くファーストを入れてきました。ベルダスコのサーブももちろんいいんですが、ナダルはそれ以上に高いレベルで安定してたと思います。お互い、センターへのサーブが特に素晴らしかったです。
そして第10ゲームのデュースで、ナダルがベルダスコの外に逃げていくスライスを逆に外から内に入れてくるスーパーショット! この試合初のサービスブレイクをしたナダルがそのまま6-4で1-1のタイに戻します。このセットは、winner:Unforced Errorsがナダル13:5、ベルダスコ17:7とほぼ互角の数字。第1セットとは様相が違いました。
振り出しに戻った第3セットは序盤、ベルダスコがコースを突きすぎてアウトにしてしまう場面が多く見られました。
ここを頑張らないと一気に行かれてしまうかも? というところの第2ゲームのデュース、ってーかいつまでデュースするのー! と突っ込みたくなってきた6回目にベルダスコ、痛恨のボレーミス。このアドバンテージをナダルがまたまた、一旦サイドラインの外に出て再びコート内に入ってくるあのとんでもないショットでブレイク完了。いわゆる、野球で言うところの「ボールからストライクになる」スライダーみたいなもん? アウトだと思ってスルーしたくなる気持ちもわかります。
これで第2セットの終盤からセットをまたいでナダルが4ゲームを連取したことになり、いよいよナダルのペースか? と思いきや、ベルダスコはなんと即座に、しかもラブゲームにてブレイクバック。泥沼化しそうだなぁとだんだん笑うしかなくなってきました(笑)
しかし第6ゲームで再びナダルの1 break upとなり、このあたりではちょっとベルダスコのミスがゲームを左右し始めてるなーという雰囲気……なんだけど、そう思わせておいて第7ゲーム、これまた速攻ブレイクバックするベルダスコ……ショットのキレが全く衰えません。
で、このセットも結局第1セット同様タイブレイクに。ただ、セット全体を見ると、押していたのは常にナダルだったと思います。簡単にキープさせず、気づけばベルダスコのサービスゲームはいつもデュース。実際、ベルダスコのサービス本数がナダルを12本も上回ってました。
裏を返せばベルダスコのミスも多かったということでもありますが、そこはやっぱりwinnerでカバー。しかしこのタイブレイクではそのミスが大きく、序盤にポイント連取されたのが最後まで響き、ポイント7-2で今度はナダルの1 set upとなりました。
しかし気づけばこの第3セット、またまた1時間越え……。第1セットが75分、第2セットは49分、そしてこの第3セットが79分。フルセットやることになったら間違いなく5時間越えるなー、というかもう5時間やったらええやん君ら。とか、もう次元が違いすぎて半ばアホのようにぽかーんと口を開けて見ているしかない状態の試合になってました(笑)。
そんな感じでいよいよ想定外どころか予測不能な世界になってきた第4セット。ナダルは今大会初めての4セット目ですね。ベルダスコ、第1ゲームをキープしたところで新しいラケットに替えてました。
お互いキープしあって第3ゲームまで終了、この時点でベルダスコが左足をマッサージしてもらっていました。これはどんな状態なのかと注視せざるを得ない第4ゲームですが、やっぱりちょっと動きがおかしいような。というか、ベルダスコ自身がもろに気にしている感じで、時々左足に目を落としたり、ふくらはぎを触ってみたり。ボールを追う足も心なしか少し鈍くなっているような……という感じは受けたのですが、それでも第5ゲームはラブゲームキープ。
……さて、私がこの試合を見たのはここまでです。
とにかく結果を知らないと気になって眠れないので(笑)夜中に結果を見てみたら、本当に5時間マッチ。全豪史上最長、5時間14分の長丁場……っていうか長丁場どころか殺人的ですよ。この長さ。まさにサバイバルマッチ。
去年のウィンブルドンのファイナルも結局5時間にはなったけど中断は入ったし、そういう意味ではこのぶっ続け5時間走り回りまくりって、もう人間業ではありません。勝ち負け以前にまず、見る者を震撼させずにはおかぬこの歴史的マラソンマッチを走り抜いた2人のプレイヤーに、最高の敬意を払いたいと思います。ほんとに。
そしてこの死闘あるいは激闘を制したのはナダルでした。
第4セットは結局お互いにサービスブレイクすることもさせることもなく、タイブレイクを今度はベルダスコが制していました。Statsを見る限り、このセットはベルダスコのミスが少なくなっており、サービスゲームで余計なポイントを与えることも少なかったようです。
ただファイナルセット、この試合トータルで4本しかなかったベルダスコのダブルフォルトのうち、3本がこのセットに集中しました。そしてUnforced Errorsがナダルの4に対しベルダスコが15、この数字こそこれまでの2人の傾向とさほど変わらないものの、winnerはベルダスコの8(内サービスエース3本)に対しナダルが12(サービスエースなし)と、ファイナルセットにして初めて、winnerの数でナダルがベルダスコを上回りました。
結果的にはこれが最後に勝負を決めた数字であり、それこそが今のナダルの強さなのではないかと、個人的には思います。
マッチポイントは、ベルダスコのダブルフォルトだったそうです。
幕切れとしてはあっけないけど、こうやって数字を見ていくとある意味試合を象徴しているような気もします。
だけど5時間14分という大会記録以上に、見る者の心に強烈に焼きつける試合をしてくれました。最後まで見られなくてごめん、と謝りたいぐらい(笑)。2人とも本当にお疲れさまでした。ナダルはもとより、この試合を経験したベルダスコが今後さらに面白い存在になっていってくれればと思います。
これで明日の決勝はナダルvsフェデラー、ランキング1位vs2位の対決に。
しかしSF2試合の展開がとても対照的で、ナダルであろうがベルダスコであろうが、こんな死線をくぐり抜けてきた相手に果たしてフェデラーは勝てるのか?(汗)とか思っちゃいますよ。(笑)←笑い事でもない
フェデラー本人は、ファイナルという試合でベルダスコとやったことはないのでやってみたいと言ったりもしていたようですが(どこに載っていたのか忘れた……)ナダルに勝ちたい思いも強いと思います。そもそももともと負け越している上に、庭であるウィンブルドンで負けちゃってますからねー。早いとこ1つ返しておきたいというのもあるんじゃないでしょうか。どちらにしても、どこかでナダルに勝たなければポイント差は一向に縮まらないし、ランキング1位奪還にも近づけないわけなので。
しかし真面目な話、ナダルがハードコートでこれだけやれちゃうと、こんなナダルに勝つには一体どこに活路を見出せばいいんだろうって感じですが(笑)フェデラーにとってはGSタイトルがサンプラスに並ぶかどうかという挑戦でもあり、節目とするためのこの戦いに期するものは大きいと思います。2日間の休みがさて吉と出るか、凶と出るか。
明日は運良く17:30以降(現地時間19:30以降)の試合開始なので、冒頭はちょっと見れませんが大体が見られそうで嬉しい。あんまり長すぎても辛いけど、とにかくいい試合を見せてもらえることを期待して。
◆女子ダブルス ファイナル
3-6・3-6にて杉山&ハンチュコバ組は優勝ならず。残念でした……。
スコアを時々横目で追う程度でしかなかったですが、なかなかリードが保てなかったようでした。ヴィーナス&セリーナはダブルスの戦い方がものすごくうまいというわけではないけど、2人ともシングルスでTOP10に入ってくる選手なわけだから、地力の差が出るところもあったということなのかもしれません。
でも全く歯が立たなかったわけではないし、ダブルスランキング1位の組を倒して勝ち上がってきたのも事実。杉山自身が言ったように、2人にとって確実に「手応え」になったことと思います。あとはハンチュコバにネットプレイを磨いてもらって(笑)来年のメルボルンを目指してほしいと思います。今年の他のGSもそうですけど。
それにしても、4人並ぶと杉山がちっちゃい。っていうか、他の3人がでかすぎます。(笑)
◆女子シングルス ファイナル
観戦はできませんでした。しかし、6-0・6-3というスコア以上に、試合が1時間かかってないという一方的ぶりにちょっとがっかりですよ、サフィナ。
Statsだけ見ても圧倒的な差が出てます。この試合もやっぱりミスの多いサフィナ、ミスをしないセリーナ。それだけでもアレなのに、サフィナはファーストサーブでポイントを稼げないのでさらに勝負にならない(つまりそれ自体が、ミスが多いということなんでしょうけど)。セリーナはファーストでのポイントが20/21だというのに。実際、この確率もすごいけども。
なんというか、まるで今回のフェデラーvsデル・ポトロのようでしたが、サフィナにもデル・ポトロ同様、この圧倒的な敗戦を活かして強くなってもらいたいです。このままじゃなんだかなぁ。
◆男子ダブルス ファイナル
これも結果は予想通り? ブライアン兄弟が2-6・5-7・6-0の逆転で優勝。
第2セットの序盤途中からちらちら見始めましたが、この中盤あたりからブライアン兄弟、だんだん調子が上がってきたようで、第3セットはベーグルと相手を圧倒。
今気がついたけど、男子も女子も血縁ダブルスが優勝したわけですね。表彰式で両組がもらっていたぬいぐるみ(なんの動物だかよくわかんないけど)がかわいかったです。まるっとしてて。(笑)
テニスのダブルスって普段あまり見ることがないのですが、ロブの多用がけっこうありますね。
◆男子シングルスSF 歴史に残る壮絶なる死闘。
ナダルvsベルダスコ。この1戦については、振り返ると長くなりますよー!!
勝敗だけ見れば予想通りではありますが、展開が予想を遥かに超えるものになっていました。いや、「超える」というか、「ひっくり返す」と言った方がいいでしょうかね。実は諸般の事情により第4セット第5ゲームまでしか見られなかったのですが、これが実に悔しい!! 去年のウィンブルドンのファイナル観戦を雨天中断により第2セットで泣く泣く諦めたのと同じぐらい悔しい。
開始前は、マレーを破ったベルダスコが今度はどこまでナダルに食い下がれるか、ってなぐらいの気持ちでした。
それが始まってみれば第1セットからお互い全く譲らず。ブレイクなしで突入したタイブレイクがこれまた全く譲らず。しかしベルダスコの5-4で迎えた1本、ベルダスコのショットがネットのテープにかかったかと思うと、勢いでそのままナダル側に落ちました。しかもオンライン。これがこのセットのとどめになり、続く1本もベルダスコ。今大会初めてナダルがset downしました。
やっぱりミスと同じ以上のwinnerを量産するベルダスコ、球の勢いで若干ナダルを押していたように感じました。レフティー同士の試合ってなんだか独特の雰囲気がありますね。というか、見てるこっちがフォアとバックを時々取り違えてしまうからかもしれませんが(笑)
第2セットはナダルの意地か、ラブゲームキープにてスタート。そしたらベルダスコもお返しのラブゲームキープと、どうやら本当に混戦になるようだと覚悟させられるような幕開け。
ストロークの威力か、ネットにひっかかりながらも相手側に落ちるショットがベルダスコに目立ちます。第8ゲームのデュースで、ナダルはラケットを取り替えてました。match reportによるとガットが切れたらしいです。ベルダスコの球の威力にガットが悲鳴をあげたんでしょうか。
とにかく球足が速いし、角度も深い。ただ、球を追いかけることに関してはナダルは譲りません。おまけにサービスが非常に正確、コースも上々。特にこのセットは9割近くファーストを入れてきました。ベルダスコのサーブももちろんいいんですが、ナダルはそれ以上に高いレベルで安定してたと思います。お互い、センターへのサーブが特に素晴らしかったです。
そして第10ゲームのデュースで、ナダルがベルダスコの外に逃げていくスライスを逆に外から内に入れてくるスーパーショット! この試合初のサービスブレイクをしたナダルがそのまま6-4で1-1のタイに戻します。このセットは、winner:Unforced Errorsがナダル13:5、ベルダスコ17:7とほぼ互角の数字。第1セットとは様相が違いました。
振り出しに戻った第3セットは序盤、ベルダスコがコースを突きすぎてアウトにしてしまう場面が多く見られました。
ここを頑張らないと一気に行かれてしまうかも? というところの第2ゲームのデュース、ってーかいつまでデュースするのー! と突っ込みたくなってきた6回目にベルダスコ、痛恨のボレーミス。このアドバンテージをナダルがまたまた、一旦サイドラインの外に出て再びコート内に入ってくるあのとんでもないショットでブレイク完了。いわゆる、野球で言うところの「ボールからストライクになる」スライダーみたいなもん? アウトだと思ってスルーしたくなる気持ちもわかります。
これで第2セットの終盤からセットをまたいでナダルが4ゲームを連取したことになり、いよいよナダルのペースか? と思いきや、ベルダスコはなんと即座に、しかもラブゲームにてブレイクバック。泥沼化しそうだなぁとだんだん笑うしかなくなってきました(笑)
しかし第6ゲームで再びナダルの1 break upとなり、このあたりではちょっとベルダスコのミスがゲームを左右し始めてるなーという雰囲気……なんだけど、そう思わせておいて第7ゲーム、これまた速攻ブレイクバックするベルダスコ……ショットのキレが全く衰えません。
で、このセットも結局第1セット同様タイブレイクに。ただ、セット全体を見ると、押していたのは常にナダルだったと思います。簡単にキープさせず、気づけばベルダスコのサービスゲームはいつもデュース。実際、ベルダスコのサービス本数がナダルを12本も上回ってました。
裏を返せばベルダスコのミスも多かったということでもありますが、そこはやっぱりwinnerでカバー。しかしこのタイブレイクではそのミスが大きく、序盤にポイント連取されたのが最後まで響き、ポイント7-2で今度はナダルの1 set upとなりました。
しかし気づけばこの第3セット、またまた1時間越え……。第1セットが75分、第2セットは49分、そしてこの第3セットが79分。フルセットやることになったら間違いなく5時間越えるなー、というかもう5時間やったらええやん君ら。とか、もう次元が違いすぎて半ばアホのようにぽかーんと口を開けて見ているしかない状態の試合になってました(笑)。
そんな感じでいよいよ想定外どころか予測不能な世界になってきた第4セット。ナダルは今大会初めての4セット目ですね。ベルダスコ、第1ゲームをキープしたところで新しいラケットに替えてました。
お互いキープしあって第3ゲームまで終了、この時点でベルダスコが左足をマッサージしてもらっていました。これはどんな状態なのかと注視せざるを得ない第4ゲームですが、やっぱりちょっと動きがおかしいような。というか、ベルダスコ自身がもろに気にしている感じで、時々左足に目を落としたり、ふくらはぎを触ってみたり。ボールを追う足も心なしか少し鈍くなっているような……という感じは受けたのですが、それでも第5ゲームはラブゲームキープ。
……さて、私がこの試合を見たのはここまでです。
とにかく結果を知らないと気になって眠れないので(笑)夜中に結果を見てみたら、本当に5時間マッチ。全豪史上最長、5時間14分の長丁場……っていうか長丁場どころか殺人的ですよ。この長さ。まさにサバイバルマッチ。
去年のウィンブルドンのファイナルも結局5時間にはなったけど中断は入ったし、そういう意味ではこのぶっ続け5時間走り回りまくりって、もう人間業ではありません。勝ち負け以前にまず、見る者を震撼させずにはおかぬこの歴史的マラソンマッチを走り抜いた2人のプレイヤーに、最高の敬意を払いたいと思います。ほんとに。
そしてこの死闘あるいは激闘を制したのはナダルでした。
第4セットは結局お互いにサービスブレイクすることもさせることもなく、タイブレイクを今度はベルダスコが制していました。Statsを見る限り、このセットはベルダスコのミスが少なくなっており、サービスゲームで余計なポイントを与えることも少なかったようです。
ただファイナルセット、この試合トータルで4本しかなかったベルダスコのダブルフォルトのうち、3本がこのセットに集中しました。そしてUnforced Errorsがナダルの4に対しベルダスコが15、この数字こそこれまでの2人の傾向とさほど変わらないものの、winnerはベルダスコの8(内サービスエース3本)に対しナダルが12(サービスエースなし)と、ファイナルセットにして初めて、winnerの数でナダルがベルダスコを上回りました。
結果的にはこれが最後に勝負を決めた数字であり、それこそが今のナダルの強さなのではないかと、個人的には思います。
マッチポイントは、ベルダスコのダブルフォルトだったそうです。
幕切れとしてはあっけないけど、こうやって数字を見ていくとある意味試合を象徴しているような気もします。
だけど5時間14分という大会記録以上に、見る者の心に強烈に焼きつける試合をしてくれました。最後まで見られなくてごめん、と謝りたいぐらい(笑)。2人とも本当にお疲れさまでした。ナダルはもとより、この試合を経験したベルダスコが今後さらに面白い存在になっていってくれればと思います。
これで明日の決勝はナダルvsフェデラー、ランキング1位vs2位の対決に。
しかしSF2試合の展開がとても対照的で、ナダルであろうがベルダスコであろうが、こんな死線をくぐり抜けてきた相手に果たしてフェデラーは勝てるのか?(汗)とか思っちゃいますよ。(笑)←笑い事でもない
フェデラー本人は、ファイナルという試合でベルダスコとやったことはないのでやってみたいと言ったりもしていたようですが(どこに載っていたのか忘れた……)ナダルに勝ちたい思いも強いと思います。そもそももともと負け越している上に、庭であるウィンブルドンで負けちゃってますからねー。早いとこ1つ返しておきたいというのもあるんじゃないでしょうか。どちらにしても、どこかでナダルに勝たなければポイント差は一向に縮まらないし、ランキング1位奪還にも近づけないわけなので。
しかし真面目な話、ナダルがハードコートでこれだけやれちゃうと、こんなナダルに勝つには一体どこに活路を見出せばいいんだろうって感じですが(笑)フェデラーにとってはGSタイトルがサンプラスに並ぶかどうかという挑戦でもあり、節目とするためのこの戦いに期するものは大きいと思います。2日間の休みがさて吉と出るか、凶と出るか。
明日は運良く17:30以降(現地時間19:30以降)の試合開始なので、冒頭はちょっと見れませんが大体が見られそうで嬉しい。あんまり長すぎても辛いけど、とにかくいい試合を見せてもらえることを期待して。