life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

いよいよ五輪直前なので、まずドローチェック@男子テニス。

2012-07-26 23:35:11 | 【スポーツ】素人感覚
 シングルスは当然、ロジャーがトップシードに。マレーがどっちに入るかと思ったら、ボトムハーフ。日本勢はと言えば、錦織はトップハーフで初戦はトミック、添田がバグちゃん(!)。ううっ、ちょっと観てみたい。
 で、ダブルスはどうよとこっちも確認したら、錦織/添田組の初戦がなんとなんと、ディフェンディングチャンピオンのスイス組、つまりロジャー様/スタンくん組という……これを観ずして何を観る! って話ですけども(笑)。きっちりした放送はないんだろうな、多分……。でも観たいなぁぁ~。

 競技はもちろんのこと、実は今回はセレモニーが気になってしょうがない。開会式の音楽監督にUNDERWORLDっていうのがとにかくそそられる。1枚しか持ってないけどー(笑)
 しかも、まだ大会が始まってもいないのにアレな話で恐縮ですが(笑)閉会式も。本当かガセかまだ余談は許さないらしいがリークされたというセットリストによると、PET SHOP BOYSとか、FATBOY SLIMとか、再結成以来我ながら相当ハマっているTAKE THAT(結局ロビーいないんで4人らしいが)も登場するとのことで、これは個人的にたいへん喜ばしい。ただQUEENのすぐ後ろなので、全世界的知名度を鑑みると少し腰が引けるが(笑)。あと、アートディレクターがTTのライヴ演出にも携わっているキム・ギャヴィン氏だっつーのも「おお」である。

 とにかく、NHKにおかれましては、せっかくぶっ続けで放送するのでいろんな競技を見せていただきたいと、切にお願いする所存でございます。

「おそろし 三島屋変調百物語事始」(著:宮部 みゆき)

2012-07-26 23:34:11 | 【書物】1点集中型
 宮部作品は時代ものの方が面白いと評する友人より拝借。読み終わってみると確かに、個人的には現代ものよりもぐいぐい来たなーという気がする。

 人の心の暗部や、気づかぬうちにずれて軋み、壊れてしまった人間関係が、この世ならぬものとなって現れる。どろどろした人間の苦悩や呵責の描写が真に迫って、ファンタジックな世界だけどこの上なくリアル。先日「名もなき毒」を読んだこともあり、そういう人間の心の暗部を描くのがうまいんだろうなと改めて感じた。しかし、桐野夏生作品あたりもそうだけど、こういう書き方って女性作家ならではだなーと思う。男性作家からはこういう表現ってあんまり出てこないような(って、そういう作品を読んでないだけかも?)。もちろん、優劣の問題ではなくてタイプの問題だけど。
 主人公おちかの経験した、悪気がないということの残酷さが生んだ悲劇は、一見つながりのない個々の物語が最後に1点に収束する中で彼女のうちでひとつの解決は見たものの、まだ向き合うべきものが残っている。百物語を聴き続ける中で、それにどう対していくのか、続編が相当気になるシリーズではある。

「破裂(上)(下)」(著:久坂部 羊)

2012-07-25 22:20:28 | 【書物】1点集中型
 「神の手」の面出しを本屋で見て気になったので、まずは図書館に文庫があるものから読んでみようと思い着手。

 最初は人物背景に終始する感じでストーリーの進みはゆっくりだけど、厚労省のお役人・マキャベリスト佐久間が出てきたあたりから面白くなってきた。背景にあるのは、現実として逃れようもない高齢化社会。それ自体は決してフィクションではないだけに、極論を示されることによって、読み手は誰もが自分がどういう社会を望むのかふと考えてしまうのではないだろうか。
 それにしても、表題の示すところの「破裂」の正体が見えたとき。ああ、それで表題なのねと理解はしたが、その「破裂」を想像すると、相当ぞっとする。

 後半(=下巻)は、佐久間の計画であるプロジェクト「天寿」の進め方が少しずつ明らかになってきて、スピード感ある展開。すらすら読めた。
 そして、医療裁判の困難や医師の地位争いのえげつなさを見せられるにつけ、(勿論、皆が皆こんなではないにしても、ゼロでないことだけは間違いないのであろうと思わざるを得ないし)それでも医者を信用しますか? と言われているような(笑)。
 でも、医療現場は医療現場で、ミスが人命に直結する多くのケースに、基本的には100%の正確さを求められることになる。だからその報酬はその命のために払うものだと考えれば医療報酬はいくら高くても高すぎることはないのではないか、というひとつの主張も一理はある。だからと言って、経済力の差が生死を分けるようなことがあってはならないからの医療福祉制度であるはずで……(建前としては)

 それぞれ、身近にあってわかっているけど「どうにもならない」と思ってしまっているような問題ばかり。物語では、プロジェクト「天寿」は半ばにして潰えたが、だからといって現代社会が抱える課題が解決されたわけではない。佐久間の方策は極論ではあるが、では対案は? と言われて明確に提示できるものはあるか。すべてが「立ち消え」のままのこの結末が、そのまま現実なのだ。

「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ[新訳版]」(著:ジョン・ル・カレ/訳:村上 博基)

2012-07-23 21:57:59 | 【書物】1点集中型
 久々に読んだスパイもの。映画「裏切りのサーカス」の原作というので面出しされていて、どんなものかと粗筋を読んで興味を持ったので借りてみた。実は40年近く前の作品(が、このたび新訳版になった)だそうだ。
 カタカナ人名を覚えるのが苦手なので、「ええと、この人は誰だ? どっちサイドの人だ?」とか、人物連関の全体像を掴むのに一苦労(笑)。私みたいなタイプは、もしかしたら映画を見てからの方が理解しやすかったのかも?

 そんなわけだから、一応読み終わってはみたものの、おそらくまだ半分もその妙味を堪能しきれていないという自覚はある。なんつっても、まだストーリーを人に語れるほど呑み込めていないのである(笑)。
 しかし解説に、高村薫が影響を受けた作家だとあり、これには思わず膝を打って納得してしまった。女を思って(「想って」というより「思って」って雰囲気。なんとなく)鬱屈したり煩悶したりする男たちの姿なんか特に。そして、取り返しのつかないものだけが残されるような寂寞とした結末も。

 だから余計なのかもしれないが、1階で理解しきれなくてもなんとなくもう1回……と言わず、理解できるまで読み込んでみたいと感じる、そんな余韻がある。文庫に1,100円はなかなか気合の要る投資だけど、やっぱり読み返したいから「買う本」リストには入れておかないと。

「一千一秒物語」(著:稲垣 足穂)

2012-07-10 23:39:56 | 【書物】1点集中型
 ほむらさん繋がり(「もうおうちへかえりましょう」収録の「アシホたち」)で開拓した。恥ずかしながら著者のことは全然知らなかったのでちょっと調べて、面白そうだなと思って借りてみた。小浦昇氏のカバー装画が秀逸である。かわいい。

 表題作はショート・ショートのさらに短いものの連作みたいな感じ。月や星がさまざまな形をとって、主人公(=読み手という気分になる。読んでると)の前に現れる。言葉にしがたい独特の世界はタイトル通りにファンタジックで、無限にシュール。
 「千夜一夜物語」をもじったようなタイトルの表題作に続いて、今度は「千夜一夜物語」の雰囲気をちょっと思い出す(相当大雑把なくくりだけど)「黄漠奇聞」。ここでも月がとても不思議な存在として登場する。前半5作はそんなふうに、まるで絵本の世界に入り込んだような、しかし子供にはわかるまいとも言われるような……「星を売る店」なんて、一見ありそうだけど実は読んだことがない。とにかく独特で、優しくはないけど何故か心地良い世界。

 「弥勒」あたりからは一転、人間の内奥の不可思議さとその果てにあるひとつの境地を垣間見るような気になる。タイトルの意味が、最後になってようやくわかる。
 さらに「美のはかなさ」を相当難解に思いつつ、なんだか谷崎っぽいところも感じてみたり、最後は「A感覚」や「V感覚」って一体何なんだ? と頭をひねりながら読んでいると……あ、そういうことか(笑)と思い当たり、結局のところ何だか納得できちゃうのが怖い。怖いぞ。(笑)

 ちょっと難読な著者名と同様に一癖ある作風に、こういう世界もあるのか~と面白く新鮮に思えた。しかし前半の作品群は実はもう90年くらい前のものだったりするのだ! 全体の雰囲気は確かに(現代から見れば)レトロだけど、なのに読む時代を選ばない。そんな感じがする。

急遽決めた最後の目的地

2012-07-08 19:32:59 | 【旅】ぼちぼち放浪
 ……が、横浜。そごう美術館。たまたま旅の数日前に見つけてしまったのだ、細見美術館展を。

 細見美術館といえば琳派。そして若冲。見たい見たい見たい! となった挙句、それまで行く気満々だった山種美術館の福田平八郎展とサントリー美術館の紅型展を泣く泣く諦めた……。
 細見美術館に由来する展覧会自体は以前にもどこかでやっていたように思うんだけど、見逃していたから、また見逃して忘れてしまわないうちに見たかったのだった。サントリーの紅型とかはまた似たようなのやってくれそうな気がするし……(希望的観測)。

 若冲は水墨がほとんど。カラー(笑)は1枚。例によって鶏の一幅でした。しかし、水墨で屏風1枚ごとに大胆に鶏を描いた六曲一双も、あの鶏の表情が若冲らしい。風に吹かれる竹を描いた一幅も個人的にすごく気に入った。
 琳派は江戸琳派の方が強かった。扇図の屏風にある、燈籠の向こうから顔を見せる鹿や、後ろ足で顔のあたりを掻く仕草のうさぎやらがものすごいキュート。やはり抱一が好きだー、と再確認する。(笑)
 でも抱一だけでなく、久々に其一も見れたのが嬉しかった。表装画もやっぱり素晴らしいし♪ 守一の名前も、見て「そういえばこんな名前を見た気がする」とかうろ覚えに思い出してみたり。(笑)

 あとは工芸品。釘隠しや襖とか箪笥? 長持とか? の引き手の見事な細工。動植物や紋様を図案化した金具、さらにそこに七宝で彩色を施したもの。こんなのがついた和室なら素敵だなーと思う。
 あと、やっぱり文箱だのの螺鈿細工ですね。蒔絵と螺鈿は最強のコンビだ! と実感する(笑)。

 実際に細見美術館に行ったことはないのだが、こういう作品群が京都という地にあると思うと、なんかそれだけで勝手に自分の中で世界ができあがっちゃう(笑)。で、勝手に期待してわくわくしちゃう。行く予定もないのに。
 京都の大きい美術館や国立博物館には全然行ったことがないので、いつか行く機会を作りたいものである。京都だと、ついつい景勝地や神社仏閣ばかりに目が行ってしまうからなぁ。食べ物もだけど。(特に湯葉と生麩)

やっつけるべきところ その3

2012-07-08 12:34:02 | 【旅】ぼちぼち放浪
 改装が完了した都美。混んでるだろうなーと思ったら、果たして相当混んでいた。朝いちだったけど入場まで20~30分といったところ。やはり、こっちを金曜に来ておくべきだったか。しかし西洋美術館の常設も見たかったから仕方ない。
 ただ、展示点数は50弱と少ないので、さらっと行けば「真珠の首飾りの少女」最前列鑑賞に並んでも1時間くらい。

 欲を言えば、フロアの移動が基本的に一方通行のエスカレーターで、「もう1回戻って見たい」時にはエレベーターを使うみたいなので、それがちょっと不便かなぁ。階段移動もできるようにしてほしい。(できるのかもしれないけど、すぐ目につくところになかった。まあ、あまり時間もなくてちゃんと探せなかったんだけど)
 とりあえず、また後日作品リストを見ながら、気がついたことをメモしておこうと思う。

 で、このあとは、今回の最後の目的地(に急遽決めた)横浜に向かってみる。が、そごうってどこだ。

またまた、鎌倉湘南方面にて

2012-07-07 23:42:38 | 【旅】ぼちぼち放浪
 別に大した目的もなく(笑)、強いて言えば雪ノ下の「gram」を見にに行きたかったくらいなんだけど。

 で、とりあえず今日の昼は寶戒寺近くの「旬菜旬魚 さくら」にて。6種のお刺身と釜あげしらすの「海鮮しらす丼」とさんざん迷って、選んだのがこの「金目鯛の漬け膳」。
 脂ののった金目鯛はしっかり、しかし適度に漬かってて、とろける旨さ♪ 半分は出汁茶漬けにしていただきました。うまかった!! 今度は海鮮しらす丼にしてみよう。って、きっと来年だけど(笑)

今日の2本目は、

2012-07-06 22:22:51 | 【旅】ぼちぼち放浪
 こちら。上野である。西洋美術館は相当久しぶり。常設がわりとお気に入り。

 金曜夜間開館ではあったけど、思ったより全然空いていた。なので、面倒だったのは「真珠の首飾りの少女」くらい(笑)。これも詳しくは来週メモし直す……つもり。一応。
 常設の、さらに企画ものの方も面白かったな。5cm角前後くらいの小さい、気が遠くなるくらい精細な仕事のグレーチング! 肉眼では線の見分けがつかなくなりそうな感じ(なので、ルーペを貸してくれる)。

 上野はまだ都美が残ってるので、これを今回やっつけてしまうか、もう1回出直すかまだ考え中。って、明日中には決めないといけないのだが(笑)