life goes on slowly

或る大阪近鉄バファローズファンの
偏愛と放浪の記録

「タイタンの妖女」(著:カート・ヴォガネット・ジュニア/訳:浅倉 久志)

2012-02-22 22:41:05 | 【書物】1点集中型
 なんとなく本屋で見かけて、和田誠氏の表紙デザインと妖しげ、もとい怪しげなタイトルのギャップにそそられてひっくり返し、裏表紙の粗筋を読んで「じゃあ読もう」となった。

 主人公マラカイ、のちにアンク、さらに「宇宙のさすらいびと」、最後にもう一度マラカイを追い立てる運命は、ある意味とても大真面目なドタバタ劇、哀愁風味。
 億万長者から瞬く間に絵に描いたような転落を経験し、記憶を奪われ火星で軍隊に。妻はおろか何故か子供までできてしまっていたり、水星に行く羽目になったり、挙句の果てには地球に戻ったかと思えば今度はタイタンへ。
 そして、マラカイの運命を思いのままに操っているかに見えるラムファードも、しかし実はさらに上の存在の支配下にあったという種明かし。に、ちょっと効かせたスパイスがストーンヘンジや万里の長城の由来だったり。で、結局マラカイの記憶に残っていた「タイタンの妖女」ってのの意味はなんだったんだ? とすら思わせるこの手のわけわからなさには、なんだかつい村上春樹を(全然ちゃんと読んでいないにも関わらず)まるで馬鹿の一つ覚えのように連想してしまう(笑)。

 でも、最後にビアトリスとマラカイがそれぞれに行きついた発見、ラムファードが「故郷の地球のために」尽くした「最善」。全部、結局は同じものだったような気がする。

 「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたらそれはだれにもなにごとにも利用されないことである」と言ったビアトリス。
 「人生の目的は、どこのだれがそれを操っているにしろ、手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ」と言ったマラカイ。

 舞台装置はSFで彩られてはいるけれど、最終的には心と心の通い合いが(それが人間であろうと、人間ならざるものであろうと)、ほどよい距離感と温度で描かれていることがわかった……ようにも思える。この最後の余韻を味わいたいがために読み返したいと思える物語。

 それにしても、ああ、サロがいじらしい……ハルと同じくらい(笑)いじらしい。浅倉氏の訳の雰囲気も好きだな。

練習のあとは

2012-02-12 23:01:05 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 野球教室。
 バッテリー、内野、外野に分かれてやっていた。バッテリーは最初、投手チームが左右の投球練習場というかブルペンというかに2つに分かれて、捕手チームはホームベースまわりで。ほどなく捕手チームも2つに分かれて投手チームに合流。
 内野はけっこうすぐに実技(キャッチボールだけど)に入ってたけど、外野はレクチャーに時間をとっていて、なかなか広がらなかった(笑)。

 その途中、15時半くらいで今日は出発。
 今年は正味いつもの半分くらいのショートステイになってしまったけど、やっぱり球場に来ると気分が変わるんで、短くても来て良かったと思う。昨日夕方に寄った宜野湾で、一瞬だけど直人やお久しぶりの小池も見れたし。天気も結果的には良かったし。
 ま、でも来年はいつも通りの滞在期間に延ばしたいと思っている(笑)。

朝はちょっと霧雨で

2012-02-12 22:45:01 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 本当に晴れるのか? 天気予報! とか思ってたけど、球場着いたらだんだん良くなってきた。
 昨日は(何故か)室内でやっていたアップを、今日はランニング系をちゃんと外でやってくれた。←おかげで昨日は、天気には問題ないのに11時まで誰も外に出て来なかったという……

 アップの間あべけんを見ていたら、同じ組でやっていた飯原とわりと仲良さげに見えた。頭叩かれてたりしてたけど(笑)
 あとはメインで、シート打撃と投内連係と、野手の練習を見る。シートと投内連係のノッカーは城石。シートは6-4-3、4-6-3、4-2-3-4(だったかな? すげ~セカンド大変だ~と思った)とかをやっていて、反復練習なんだけどもスピーディに流れていくのが面白かった。
 あと、投内連係は捕手がシチュエーションを決めるらしい。

 あと、打撃練習で相川につきっきりな宮本、の図もなんだか見ていてちょっと面白かった。相川さん何がそんなに納得いかないんかね~、ってくらい2人(ケージ周りでは若様も参加していた)、ああでもないこうでもないと長々やっていたのが(笑)
 そういえば今日はグラウンドに斉藤明夫氏、達ちゃん、立浪とお越しだった。あとスタンドで村田善則(実は昨日も)、三澤興一が見ていた。と思う、たぶん。懐かしかったなぁ。

晩飯に困って

2012-02-11 23:16:20 | 【旅】ぼちぼち放浪
 結局国際通りまで出てきて、去年行っておいしかったから、というお手軽さで(笑)イタリアンの「ha-na」へ。
 写真は生雲丹のクリームスパゲティ。コクと甘みたっぷりで濃厚だけど、癖がなくて食べやすかった。塩鯖の自家製スモークもおいしかったな。お店の人には「お酒のアテですけど大丈夫ですか?」と心配されたけど(笑)。←行った2人とも飲まないので

 基本的に値段のわりに量が多く、控えめに頼んだつもりが、最後にもう1品いこうか~ってピザ頼んだら、思いの外、いややっぱりと言うべきかボリューム満点で……(笑)
 トマトとジェノベーゼのピザだったのでさっぱりしていたし、おいしいのでちゃんと食べたい! というわけで頑張って完食したが、やっぱピザを我慢してドルチェに行くべきだった、と学んだ(他のテーブルにサーブされてたドルチェがこれまたおいしそうだったんで余計)。

 ほんとは食事後でちゃっちゃと土産ものを調達しておく予定だったんだけど、腹いっぱいすぎて気力がもたず(笑)結局まっすぐ帰ってきてしまった。まぁいいか。
 今回はちょっと旅程が変則で明日の夕方には沖縄を発つので、あと1日なんとなく堪能したいと思います。だらだらと。

今年の沖縄逃避行のメインはここ

2012-02-11 22:59:26 | 【野球】オフにキャンプにOP戦
 浦添です。
 とりあえず、阿部健太の生存確認に行ってきたというか(笑)
 久しぶりにちゃんと見たあべけんは、だいぶ大人になった感じがしたなー。←そりゃそうだ、もう7年も経ってますから

 今日は、シートノックに続いて1・3塁作戦というらしい練習があり、その名の通り走者1・3塁からスタートする模擬練習的なもの。サインの伝達から始まる感じで、基本、1死からということらしい。バントもヒッティングもあり。
 しかし、浦添は全くの初心者なので、ランチ後のグループ練習(いわゆる守備・走塁・打撃とかの)の流れがいまいちよくわからなくて、次このチームはどこに行くんだ? っていうかあのチームどこ行った? 走塁やる番じゃないの? とか、見るだけなのにわたわたしていた。
 トラックで(主に)投手陣がランニングしてるときに一緒にダッシュとかしていた伊藤智仁。まだまだ若い。かな(笑)

締めに初デザート

2012-02-10 23:07:13 | 【旅】ぼちぼち放浪
 杏仁豆腐。
 ココナツミルクに杏仁豆腐とフルーツ、ほんのり色のついたタピオカみたいなのがたくさん。食感がいい感じ♪

 この写真だとわからないけど、そこそこ深い器でたっぷり食べられた。適度に冷えてたし、初めて食べたけど、好きな味で嬉しかったなー。来年また食べよう。←もう来年かよ

餃子に続いて

2012-02-10 22:58:01 | 【旅】ぼちぼち放浪
 メニュー名だけ見ても良くわからなくて、内容を訊いてみてもよくわからなくて(笑)なんだろう? と思いながら頼んだ「海老白煮」。
 「ポテト」とお店の人が言ってたんで、ヨーロッパで良くあるやわらかいマッシュポテトみたいなので煮てあるとか? とか考えてたんだけど、実際来たら、煮物ではなかった(笑)。

 胡麻油が香るぷりぷりの海老の下に、滑らかなポテトサラダみたいなの(角切りのも入ってる)が隠れていて、これもあっさり。思ってたのとは違ったけど、おいしかった!

恒例の沖縄逃避行

2012-02-10 22:49:48 | 【旅】ぼちぼち放浪
 今回は夜入りだったので、安里の栄町市場にある「べんり屋」さんでの晩飯からスタート!
 昼間はお惣菜とか売っているらしい。夜は屋台っぽい感覚。次から次へとお客さんがやってきて大忙しな感じ。

 ここではなんといっても餃子。今回は焼き、水、海老蒸し。肉系は肉汁たっぷり、海老はぷりぷり。あと蒸し餃子と小籠包もある。
 それといつも頼むのはザーサイと、メンマのラー油漬け。ザーサイはあっさりしていて生姜がきいてる。メンマはとても甘みがあります。どっちも優しい味。


どうしようか迷ってて

2012-02-10 22:41:57 | 【旅】ぼちぼち放浪
 結局、「ええい! どっちみち乗り継ぎなんだから降りて行っちゃえ!」というわけで、年中行事・沖縄逃避行に出る前に寄ってきた歌川国芳展である。
 しかし、森美術館と森アーツセンターってどう違うの?? とか全然理解できていなくて、大江戸線六本木駅からなんとかヒルズに着いたはいいが、そこからの道順がわからなくて慌てた。←方向音痴だから

 会期終了間際だからか、平日昼間もなかなか人が入っててちょっと大変だった。浮世絵系は基本的に作品自体が小さいから、みんな絵に寄っちゃうのは仕方ない気はするんだけど……しかし、みんなが近寄るので自分も近寄り、さらに混み合う。みたいなのが、浮世絵系の展覧会の辛いところ。

 でも、前売買い損ねちゃって既にそこで損してるので(笑)頑張って回ってみた。ただ、羽田に戻るまでの1時間半で回りきらなきゃいけなかったので、だいぶさらっと流した感じになってしまったけど……
 役者絵の大胆な背景とか(蛙? ガマ? が画面いっぱいに描いてあるやつが好きだったなあ。表情もよかった)、着物の柄とか、物語絵なんかはやっぱりすごくアヴァンギャルドな感じがする。
 あと、主役じゃない小さい人々の顔の表情の描き方がいちいちかわいくて、そっちに見入ったりしていた。戯画系(擬人化系)の動物の表情にも通じるものがある。

 あんまり人がいるとじっくり見るのも大変なんで、いつもよりはかなりさらっとした観覧だったけど、でも見たかったものは見られたからいいかな、とは思っている。でも会期終了間際が災いしてか、展覧会のフライヤー(けっこう集めてしまう)と展示作品リストが置いてなかった……それがちょっと悲しい。

 週明けには、フェルメールを見にまた東京に寄る予定。

「四次元温泉日記」(著:宮田 珠己)

2012-02-09 22:46:11 | 【書物】1点集中型
 久々のタマキング本、今度は温泉。でもタマキングは風呂嫌い。
 なので基本、温泉宿の迷路っぷりを中心に追っかけているはずのタマキングがだんだん温泉そのものになじんでいく感じが、温泉素人の自分にも重なり「そうかー、温泉ってそういう風に入れば良いのか」なんて発見したりして。体を洗わなくていいってそういうことなんだな、浴衣ってそういう使い方をすればいいんだな、みたいな。

 やっぱ温泉行くなら何もしないでぐで――っとしてるのが理想なのだ。でも一般的な温泉宿のC/I15:00・C/O10:00じゃ全然のんびりできないんだよなー。
 ……とか思いながら読んでいたわけだが、全体を通して、素材が素材だからかのんびり感というかだらだら感というか(笑)、ゆるいというか停滞しているような空気が漂っており、爆笑を誘う感じがあるわけではないが、常にへんなものに興味を持つタマキングらしい視点は健在。

 ここまで来るとあえて言わなくてもわかると思うが、普通の温泉ガイドではない。そんなもんをタマキングが書くわけがない。多少温泉自体について語ってはいるが、メインの題材は紋さんが「つまんない」と言った「迷路の旅」なのである。
 ま、なので逆に、温泉の何が良いのか未だにわからない(でも別に嫌いではない、風呂は好きだから)私のような者にも「いいんじゃない、それで」と言ってくれているような気もするのである(笑)。