今年の新刊・・・おちゃらけた表紙と裏腹に、一気に読めるほどの、名著であったぞな・・・
若手・売りだし中・この世界では世界的に著者なのであります。
興味のある方は、こちらの出版社へ・・
この本に、なんと、今上野で開催中の「大恐竜博」の割引券(100円だけど・・)がしおりの状態で入っておりまして・・
もともと行こうと思っていたので、ラッキーであった。
なんかこやつ、すばっしっこそうで、あの時代に迷い込んでも出会いたくないやつだ。
60年代の終わりころかぁ?恐竜・・爬虫類・・変温動物・・・ってな、学説に、こやつらの発見で、鳥類・・・恒温動物・・という、ミッシングリンクの1つが浮かび上がったわけだ。
学者のフィールドノート(野帳?)がすごく素敵!
失われた鎖(ミッシングリンク)・・・・生物の進化過程を連なる鎖として見た時に、連続性が欠けた部分、祖先群と子孫群の間にいるであろう進化の中間期にあたる生物・化石が見つかっていない状況を指すのだが、恐竜から鳥への進化の「リンク」は20世紀の暮れから、21世紀に確実になったと言って良い。
隕石による大絶滅を生き延びた恐竜は、鳥になって、現在も生きているのだった!!
そこらはこの恐竜博での一つの力点であった。実物を(化石を)見れるのは、至福!!
ティラノさんも、大迫力で(レプリカだけど)いらっしゃいました。
近年の成果では、こやつも羽毛が生えてたってんだから、わしらが洟を垂らして、子供恐竜図鑑などわくわくして見ていたころの研究の到達点とは隔絶の感があるのであった。
でた!!!この恐竜博の目玉!!
白亜紀後期の地層から、ほぼ完全体の化石が出るってのは、日本では快挙だ。
しかも、新属新種!!
写真、下の並んだ骨が本物、組み立てて立っているのはレプリカ。
すさまじい迫力であった。
しかしまぁ・・全長8mにも及ぶ「カムイサウルス」もティラノさんと比べれば小さく、ティラノさんは食ってしまおうと追いかけたのだから、どんだけだよ。
こちらレプリカのお姿。
やがて、白亜紀に生きた生き物たちの多くは、カリブ海に落ちた巨大隕石が引き起こした、直接の物理的力や、まき散らされた粉々の物質で覆われた大気による気候変動で絶滅するのであった。
隕石の地球擾乱を示すK/pg境界である。
展示の仕方がわかりやすかったなぁ・・・
ここらの展示方法、学ぶべきこと多し!
最後は、警告ごとき、現在進行中の生物絶滅の話を、見るものに突き付けて、恐竜博は終わるのだった。
地球の育ち・・ダイナミズムで火山活動が今と比べられないほど活発化し、その「気候変動で」(寒冷化とか・冨酸素とか・酸素欠乏とか、様々)大絶滅が起こったりと、地球内部に原因があった絶滅もあれば、隕石の衝突という外部要因もありで、過去5回の大絶滅が起こるが、現在進行中の「6回目の大絶滅」はあきらかに「人類」に原因があると警告されている。僕らの祖先の繁栄はすでにネアンデルタール人や、ホモ・エレクトスを絶滅させ、大気汚染・乱獲・開発という名の自然破壊は2100年までに、全生物種の50%以上を絶滅させると予言されているわけさ・・・
久々に、面白く、考えさせられる「博」を体験したぜ!
地層は語り、骨は問いかけるのであった・・・どうよ、ミネさん、セイゴウさん?