僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

箱根駅伝のハプニング

2011年01月04日 | スポーツの話題

箱根駅伝は、大方の予想通り早稲田大学が優勝した。 
実に18年ぶりの優勝だそうである。
渡辺康幸監督も、感無量の表情を浮かべていた。

2位の東洋大学との差は21秒で、この差は大会史上最小だそうである。
総合タイム約11時間の中での21秒差である。 これくらいの差など、どうにでもできたのではないかと思えそうだけど、それが実力の差というものかも知れない。

それにしても驚いたのは、6区、箱根の山下りの時の早稲田の選手のアクシデントである。

先行した東洋大に早稲田が追いつき、クネクネと曲がる下り坂の道を、共に譲らずデッドヒートを繰り広げている最中である。 早稲田の選手がカーブで足を滑らせ転倒したのだ。 足でも捻挫していれば、その時点で早稲田の優勝は消えてしまうという危機一髪のシーンであった。

幸い、野球選手の滑り込みのような倒れ方だったので、選手に足のダメージはなかったようで、すぐに立ち上がり、再び東洋大に食らいついて行った。 

ところでこのシーン。 それ以上に驚いたのは、テレビを見ていると、画面では選手はまだ転んでいないのに、アナウンサーが 「あ~っと、転んだ!」 みたいなことを大声で叫んだことである。 重ねて言うが、その瞬間、画面では選手はまだ転んでいなかった。 

「えっ…?」 と思ったその直後、画面で早稲田の選手が転倒したのだ。 

この 「時間差」 はナンなのだ…? ほんのわずか、コンマ何秒かのズレだったけれど、アナウンサーは明らかに選手が倒れる前に 「転んだ!」 と絶叫したのである。

映像と音声に、わずかだが時間差があることを、このアクシデントで知ることができたが、その絶叫のおかげで、目がテレビに吸い付き、転倒シーンを確実に見届けることができた。


さて、もうひとつの 「驚き」 は、早稲田が優勝テープを切り、そして7位までの大学がゴールした後のこと。 注目されたのは、来年度のシード権を得るための10位以内をめざして、8位から11位までの4校の選手が、最後の死闘を演じているところであった。

日体大、青山学院大、国学院大、城西大の4つの大学がひとかたまりになっている。
10位以内に入れるのは、このうちの3校である。 
11位になった1校だけ、そこから外されてしまうという厳しい闘いだ。

4選手とも、必死の形相で、こん身の力を振り絞っている。
ついにゴールへの直線コースに来て、その中から国学院大の選手が一気に先頭に立った。
これでまず1校が決まり…と思っていたら、なんとまあ…??
国学院大の選手が、ゴールを目前にしてコースを間違い、右へ曲がって行ったのである。

あとの3選手は直進してゴールへまっしぐら。
それに気づいた国学院大はあわてて進路を戻して最後方から追う。
あぁ、もうダメか~と思っていたら、その選手はゴール寸前で1人を抜いた。
ギリギリ10位を確保し、彼は仲間たちに抱かれて満面の笑顔を作った。
最後に抜かれてゴールに崩れ込んだ城西大の選手は、まことに気の毒であった。

それにしても、なぜこんな大事なところでコースを間違えたのか…?

僕はレースの模様をビデオを撮っていたので、夜にこのシーンを何度も再生して確かめた。
国学院大の選手は、自分の目の前を走っていた大会運営車しか見ていなかったのだろう。
ゴールがあと数百メートルに近づいたとき、大会運営車をはじめ、関係各車両が右の道へ入って行った。 車にくっつくようにして、無我夢中で走っていた国学院大の選手が、そのまま車につられて右折してしまったのも無理はなかっただろう…と思われた。 その交差点に何人も、係員や警備員らしきおっちゃんたちがいたが、こういうことも予想して、選手が絶対にコースから外れないようにしっかりと誘導しなければならなかったはずである。 
おっちゃんたちの動作が曖昧で緩慢だったことが、このハプニングを生んだとも見えた。

コースを間違えるというのは、当の選手より、むしろ運営側の不手際のほうが非が大きい。

頭の中は真っ白で、余裕のかけらもなく、ただ歯を食いしばって走っているだけ…という選手だって大勢いることを、大会関係者は、もっと知っておかなければならない。

それにしても、毎回テレビを見て思うのだが、先導車や大会運営車のほか、報道関係かなんだか知らないが、この駅伝は本当に車の数が多い。 多すぎる。 まるで車と車の隙間を選手が走っているようにも見える。 本当に、あれだけの車が走る必要性があるのか…? 
と、いつも疑問に思う。

最後のコース間違いのハプニングも、その悪影響のひとつ…と言えなくもないだろう。

…と、文句を言いながらも、箱根駅伝の興奮は、他の駅伝にはない独特なものがある。
今年も、十分に楽しませてもらった。

しかし、それにしても、かつての箱根駅伝の常連だったあの順天堂大学というのは、どこへ行ってしまったのだろうか…

 

 

 

 

コメント (2)
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