めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

トランプと言う商人の大統領

2017-01-26 16:03:08 | 政治

次々に実行されるトランプ大統領の独断に満ちた施政は
連日、新たなるショックを国内外に与えています。
選挙活動をしている時の言動を、単なるパフォーマンスと
考えていた多くの人達は、まさか本気であったとは思わず
日々調印される様々な懸案に、強い憤りと不安を感じています。

これまで、幾多の民族を受け入れて来たアメリカ合衆国に於いて
彼の行いは、正に逆行するもので、アメリカ保護主義を通り越した、
独裁的な姿勢と言えます。
民主主義の象徴として、世界に門戸を開くアメリカの時代は終わり、
彼に依る新たなる保護政策は、海外のみならず、国内においても
大きな反発を呼んでいます。

しかしながら、世界のトップとして経済界を牛耳って来た彼の勝算は
何を行ったら確実に国内の需要が高まり、経済を復活させるかと言う
商人としての優れた才覚により、確実にアメリカ国内の経済復活を、
確実なものとしているのです。

これまで、何世代にも渡って、幾多の大統領が行って来た経済政策は
いずれも思った程の成果を上げられず、今では、アメリカ経済は、
他国民の力が無ければ成り立たない状態となっています。
多くの移民を受け入れ、アメリカ産業の底辺は、中南米やアフリカ系
と言った人々によって支えられ、更には、国内で消費される生活物資の
多くが、中国を代表とするアジアの国々の輸入品で賄われている現状は
オバマまでの歴代の大統領が、全く変えることが出来ず、その結果、
失業者は増え、アメリカ経済が傾いていく原因とも成ったのです。

そんな国内の不満を背に生まれたのがトランプ政権と言えます。
何十年に渡ってアメリカが抱えて来た問題を、一気に解決できる
大統領として生まれたのです。
これまでの大統領が立ち入らなかった人種に対する差別、諸外国の
移民に対する圧力、更には、地球温暖化を抑えるために控えていた
化石燃料の大量使用。
地球が、様々な異変を起こし、人類のみならず、あらゆる生き物たちが
影響を受けていた人類の負の遺産をさらに増す政策。
全てが、世界からタブー視されていた事を、トランプは行っているのです。

確かに、全く違った局面から物事を始めれば、問題が解決したり、
思いがけない利益をもたらしたりすることは、経済学に於いて、
一つの手段として昔からある事です。
上手く行かなければ、全く逆の方法を取ると良いと言う理論は
私たちが生きていく上でも役に立つことなのですが、この方法が
単に、個人的なビジネスであるならば、より多くの収益を上げる上で
役に立つかもしれませんが、この方法が、国家レベルで、しかも
世界中の経済を巻き込んでいくとなると、非常に危険な部分が生まれます。

アメリカの独裁的な政治をすべての国々が受け入れれば問題ないのですが、
当然、トランプの考えを受け入れられない国が出てくるのです。
そんな時、如何に、上手く話を進めて行くのか、この時、力をもって
強引に相手の意見をねじ伏せて行くのか、そうなれば、また、暗黒の時代が
復活してくるのです。
様々な国の考え状況をお互いに話し合う事が国際政治であり、自国の利益を
優先すること自体有ってはならないのです。

しかし、すでに、トランプ政権は、アメリカの完全保護主義を謳っていて、
周辺国や諸外国の意見を聞く耳を持っていません。
大統領権限で、自分の意見を主張しようと、そのまま、国内のみならず
世界に受け入れられるとは言えません。

彼の政策は、政治ではなく、商業的利益の考え方です。
権限を使えば、すぐに結果が生まれるかもしれませんが、その政策の中に
多くの人々の考えと思いが無く、人々の納得の上での判断でない事から、
新たなる政策には、賛同者と共に、常に、反発する人々が生まれるのです。

民主主義国家の決定事項には、多数決の原理が有ります。

多くの話し合いの末、大多数の意見を持って、人々の未来を決めて行くのですが、
話し合いも成されず、多くの反対意見を無視して、独断と偏見を持って
政治を進めて行く事は、確実に、危険な社会を生んでいくものです。

アメリカ合衆国が、世界中から憧れられる優れた民主国家である為に、

これまで苦難の道が続いていたとも言えます。
トランプの様な考えは、例え頭に有っても、国民と周辺国の事を考えれば
実行できなかったとも言えるのです。
しかし、トランプ政権は、この大きなリスクを背負って船出したと言えます。
この新たなるアメリカの生き方が、世界にとってどのような結果をもたらすか、
少なくとも、世界をまた不幸に陥れる戦争に発展しない様に、世界中の国々が
見守って行く必要があると思えます。


 



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