羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

おてしょ(お手塩皿)

2006年02月16日 14時57分38秒 | Weblog
 昨日のブログにメールをいただいた。
 その方のお宅では、お連れ合いの方が関西出身で「おてしょ」という言葉を使われていて、東京育ちの奥さんの実家では使わなかった言葉だという。それで、「おてしょ」という言い方は、私のブログを読むまで、○十年の間、関西弁だと思っていらしたらしい。
 我が家は、明治期に埼玉から東京に移り住んで四代目。東京暮らしは、およそ百二十年くらいだろうか。で、「おてしょ(手塩皿)」という言葉は、両親も祖父母も使っていたので、私は、非常に幼いときに覚えた言葉だった。私はと言うと、逆に「おてしょ」は、東京訛りか関東地方の言葉だと思い込んでいた。

 ほかにもこんな言葉が記憶に残っている。ほとんど寿司屋で使われた言葉だったことに、ちょっと驚いた。
たとえば「あがり頂戴」というとお茶を所望すること。「ガリ」というと薄く切った酢生姜のこと。「お勘定おねがい」というと食べた寿司の量を計算してもらうこと。「おてしょ(お手塩皿)をどうぞ」といってお醤油を入れる小皿が出された。そんな記憶がある。
「これらの言葉は、今でも、使いますよね?」

 母の実家も日清・日露戦争の時代から東京だった。
 東京といっても、父方・母方共に新宿だから、江戸っ子ということにはならない。
 そんなわけで私の産土様は、西新宿高層ビル街の向こうにある十二社の熊野神社。
 しかし、この神社の氏子には、新宿駅周辺の小田急・京王・三越・伊勢丹といったデパートなどもはいっているとか。
 今の高層ビル街は、以前は淀橋浄水場だったことは前のブログに書いたと思う。で、そこから伊勢丹のところまでが角筈で、熊野神社が氏神様だと母が話していた。
 新宿に都庁が越してきたので、今でこそ都心と言われるが、私の感覚では、都心と言うのは皇居を中心として日比谷・丸の内、日本橋・銀座・有楽町・新橋・霞ヶ関と言ったところだ。未だに、「都心に出かける」ということは、千代田区や中央区を指している。

「おてしょ」という言葉の話から、ずいぶんと離れてしまったが、自分では普通に使っている言葉が、今では使われなくなっていたりすることに驚くことがある。と同時に東京の街に対するイメージも、若い人たちとはずいぶんと違っているのだということにも驚いているわけだ。
 まぁ、「年をとったなぁ」という実感をもつこの頃。
 せいぜい昔話も、ブログに書こうかな、と。
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