羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

バレーボールと日常の動き

2005年10月15日 09時14分54秒 | Weblog
 食堂への移動の途中に、参加している女性から声をかけられた。
「私はバレーボールを指導しておりますが、今日の鞭や腕回し、野口体操の動きの原理はまったくそのとおりで、ものすごく参考になりまたの」
 さらに彼女は、力を抜くことを考えながら、日常生活を見直していると話してくれた。
 だから初めてでも「腕回し」が両腕でも、すんなりとこなせたのだったと納得がいった。

 それで、思い出したことがあった。
 野口三千三先生が「ぶどうの会」で山本安英から聞いた話しである。
(注:若い方々はまったくご存じないとしても不思議はありません。昭和30年代半ばから40年代にかけての時代ですから。すでに亡くなった方ですが、山本安英さんは、夕鶴の主演女優で、新劇界の大御所である。)
 山本さんは、特別に身体訓練や体操をすることはなかったけれど、日常生活の中での立ち居振る舞いの研究は、ものすごくされていたらしい。それがそのまま舞台に活かされるのだったという。
一般には、日常の暮らしの中で、自分の動きを特別見直すなどという人はすくないだろう。
 
 もう一人、テレビ局のディレクターの方が話されたこと。
「野口体操の番組を作り始めて、驚いたことがあるんです。それは、日常生活のなかで、妻がどんな動きをしているのか、すごく気にかかって、意識的に何日か見たんです。するとものすごくいろいろなからだの使い方・動かし方をしていることに気付いたんですよ」
 なるほど、家事といわれる仕事の動き、これを検討することも大事なのだなぁと、この二人の話から考えさせらたことがあった。

 それに、野口体操を始めたころ、母とのやり取りでこんななことがあったことも……。
「お母さん、肩にも腕にもすごく力入っているみたい」
「何いってるの。力入れなきゃ、洗えないでしょ」
 手のついた鉄のフライパンを、母が洗っているときの会話である。さらに一言。
「そうそう、人の前で、からだを揺するのはやめてね」
 ハッとした私。
 そうか野口体操を初めてから、知らないうちに、無意識のうちに、からだが固まってくると
「揺すっていたんだ」
 
 そんなことを思い出しながら過した昼食後の時間は、あっという間に過ぎていった。
 
 後半である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« もののけ | トップ | 午後の研修会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事