羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

座禅ふたたび 209回 210回目・・・・風をまとって

2020年06月16日 09時09分31秒 | Weblog

昨日に比べて僅かだが湿度が低いようだ。

早朝からほとんど全ての窓を開けた。

そんなわけで、風が満遍なく抜けていくのを感じながら、坐ることができた。

 

昔から、日本の家は梅雨時の湿気、夏の暑さを考えて設計するように、と言われている。

その他、いくつかの条件もある。

玄関や門は巽(たつみ)の方角、つまり東南に設えるように。

西はできるだけ塞いでおくが、小さな窓はつけておくように。

ご不浄は北側に・・・・等々、今ではほとんとかなわない条件かもしれない。

 

我が家では門から玄関までの短いアプローチに、鉢植えを置いてある。その中の松と藤の鉢には、巽(たつみ)の方角に、陶器の蛙をのせている。

二つとも父が癌の闘病で入院中に、ご近所の方からいただいたものだ。家に無事カエルにかける祈りである。

 

さて、今年はホームセンターで意外なものが売れているそうだ。

コロナ禍で、換気の重要性が言われるようになったことの影響で、網戸の需要が増えている、という。

驚くことに、玄関用の網戸まで需要が伸びたそうだ。

実は、玄関から出ていく空気、入ってくる空気の量。玄関は換気にはいちばん良い場所だという。

先日、試してみた。

それからというもの、雨が降らない日には、玄関の扉を開け放ってそこで朝刊を読むことにしている。

すると家中からお蔵スタジオ内までも、短い時間で空気が入れ替わるのを感じる。

 

それに関連してくるかもしれないが、今朝、NHKニュース7時台で、建築家の隈研吾さんのインタビューが放送された。

コロナ禍で変わる建築がテーマだった。

体調を崩されて散歩を始められ、今まで歩いたことがない道や路地に、新しい発見をしておられるという。

これまで信じてやってきた「箱」をつくる建築設計理念に対して、根本からの見直しが迫られている。

そして、今、いちばんの関心は、京都の町屋ということだった。

 

いろいろが変化していく。

都市も変わる。

道も変わる。

人も変わる。

暮らしも変わる。すでに変わっている。

そんなことを思いめぐらしながら、100回を超えて坐り続けた。

吹き抜ける風は、なんとも心地よい。

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