羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

かるやき カルメラ

2023年04月21日 08時19分25秒 | Weblog
今朝のNHK朝ドラ「らんまん」の途中で、わたしは あぁっ!と声を上げた。
主人公の妻になる和菓子屋の娘がおたまに乗せて差し出した菓子“かるやき”は、別名「カルカン」だと気づいたからだ。


「野口体操の会」会報 Vol.04 私家版「野口三千三伝」ー4「師範学校での生活・父に対する悔恨の情」の冒頭で、野口三千三と長兄との思い出のシーンとしてカルカン作りの話を書いた。

             

この話を書く前に、野口から教わった作り方を思い出して、試しに作ってみた。2つ3つ作るうちに、コツがわかってきたのだが、火から下ろして重曹を入れるタイミングは難しかった。

《ザラメ砂糖に少量の水をくわえて炭火にかける。大きい泡と小さい泡がフツフツと音をたてて煮立ってきたら、火から下ろして泡が少し静まるのを待って、重曹を投入、一気にかけ混ぜる。全体がフワーッと膨らみはじめたら、かき混ぜる手を止める》

はじめて食べたカルメラの味に野口は
「うんまいなぁ」
甘党の野口にとって一生忘れられない甘いものとの出会いだった。
尊敬する兄との数少ない思い出の話でもある。

「らんまん」を見ながら、群馬総社駅をおりて吉岡町を訪ねた時の記憶が蘇ってきた。
利根川大橋に立って前橋方面を見ながら赤城・榛名を背に胸いっぱいに吸い込んだ空気の匂いとカルメラの匂いが混ざりあう。

「三千三伝」から離れてどれほどの月日が流れただろう。
ふと、我に返った。
熱に浮かされていたわけではないのに、身体からスーッ潮が引いて行くのを感じた。

私は、ここ数年 何を見ていたのだろう。
私は、これから どこへ行こうとしているのだろう。
そっと自分に語りかけた。
74歳 春爛漫!

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