先日、相談事があって日本橋に出かけた。
約束の面会時間は夕方の6時だったので、その前に銀座のアップル・ストアに立ち寄ることにした。
iPhne充電用コンセント接続部品に不具合があって、10月半ばから交換するというメールが入っていたからだ。
店内のカウンターで、差し出された用紙に名前を書くと、店員さんが控えていったシリアルナンバーを書き加えてくれた。
新しい部品にはグリーンの小さな丸い印が入っている。
これでひとまず安心らしい。
私は充電はパソコンを使うときにUSB接続でしている。
コードはパソコンにつけっぱなし状態であるが、それでいいのかな?
さて、その足で中央通りを日本橋に向かって歩き始めた。
すでに銀座の街は、赤と緑のクリスマスカラーに金や銀や白が混ざり合ってすっかり飾りつけは終わっている。
宝石店や靴店、衣料・雑貨店など、店内をのぞくとウィークデーのせいか客の姿がないところが大半だった。
銀座四丁目から京橋にさしかかりそこを通過するあたりから人気がなくなっていく。
冬至前の日没は早い。
とっぷりと暮れたビル街を吹き抜ける風は、冬そのものだった。
京橋を過ぎてしばらく行ったところ、左に曲がる路地をみると、大通りに向いて座っている人がいる。小さなテーブルをはさんで椅子が置かれていた。
「占い」と書かれた文字が薄明かりに照らされている。
ここにも客はいない。
‘新宿の母’のところは、たいていいつも行列が出来ている。
大半が女性だか、時に珍しく男性が順番を待っていることもあった。
‘銀座の母’もいると聞くが、今日はどこに陣取っているのだろうか。
この時間帯、人通りも少ない。
‘占い’のところだけに、より寂しげな雰囲気が醸し出されている。
「何時かな」
私は、母からもらった手巻きのオメガの文字盤を見る。
5時半をまわったところだ。
「時間はあるわ。見てもらおうかな。。。。。。」
少々の誘惑に駆られた。
歩みを止めて界隈を見回す。
こちら側に人はいない。
反対側の人道を行く人が二人ほど見える程度。
車は順調に流れている。
瞬間の心の動きだった。
再び歩き始め、しばらく行くと‘明治屋’があり、なんとなく灯りに誘われて店内に足を踏み入れてしまった。
輸入食品が所狭しと並べられ、懐かしい匂いを感じた。
「ここが本店だったのか」
そのまま店内を一巡して何も求めず、外に出た。
次にあらわれたのは‘メルシャン’だった。
「お酒が飲めたらいいな~」
微塵程度の残念さとワインを口に含んでみたい欲望を少しだけ感じる。
そうこうするうちに、東京駅からまっすぐ伸びた中央通りの交差点に到着。
信号機を渡ってすぐの路地を左に曲がって、お目あてのビルに。
待ち合わせの御仁との第一声はこんなやりとり。
「アップルから来ましたの。丁度いい散歩でしたわ。いいところろですね……」
「えぇ、外側はビル街ですが、一歩、路地に入ると居酒屋がたくさんあるんですよ」
「ほーっ」
上戸と下戸のやりとり、温度差が微妙で面白かった。
さて、本題の相談事は小一時間。
その法律事務所を出たのは、7時近くだった。
約束の面会時間は夕方の6時だったので、その前に銀座のアップル・ストアに立ち寄ることにした。
iPhne充電用コンセント接続部品に不具合があって、10月半ばから交換するというメールが入っていたからだ。
店内のカウンターで、差し出された用紙に名前を書くと、店員さんが控えていったシリアルナンバーを書き加えてくれた。
新しい部品にはグリーンの小さな丸い印が入っている。
これでひとまず安心らしい。
私は充電はパソコンを使うときにUSB接続でしている。
コードはパソコンにつけっぱなし状態であるが、それでいいのかな?
さて、その足で中央通りを日本橋に向かって歩き始めた。
すでに銀座の街は、赤と緑のクリスマスカラーに金や銀や白が混ざり合ってすっかり飾りつけは終わっている。
宝石店や靴店、衣料・雑貨店など、店内をのぞくとウィークデーのせいか客の姿がないところが大半だった。
銀座四丁目から京橋にさしかかりそこを通過するあたりから人気がなくなっていく。
冬至前の日没は早い。
とっぷりと暮れたビル街を吹き抜ける風は、冬そのものだった。
京橋を過ぎてしばらく行ったところ、左に曲がる路地をみると、大通りに向いて座っている人がいる。小さなテーブルをはさんで椅子が置かれていた。
「占い」と書かれた文字が薄明かりに照らされている。
ここにも客はいない。
‘新宿の母’のところは、たいていいつも行列が出来ている。
大半が女性だか、時に珍しく男性が順番を待っていることもあった。
‘銀座の母’もいると聞くが、今日はどこに陣取っているのだろうか。
この時間帯、人通りも少ない。
‘占い’のところだけに、より寂しげな雰囲気が醸し出されている。
「何時かな」
私は、母からもらった手巻きのオメガの文字盤を見る。
5時半をまわったところだ。
「時間はあるわ。見てもらおうかな。。。。。。」
少々の誘惑に駆られた。
歩みを止めて界隈を見回す。
こちら側に人はいない。
反対側の人道を行く人が二人ほど見える程度。
車は順調に流れている。
瞬間の心の動きだった。
再び歩き始め、しばらく行くと‘明治屋’があり、なんとなく灯りに誘われて店内に足を踏み入れてしまった。
輸入食品が所狭しと並べられ、懐かしい匂いを感じた。
「ここが本店だったのか」
そのまま店内を一巡して何も求めず、外に出た。
次にあらわれたのは‘メルシャン’だった。
「お酒が飲めたらいいな~」
微塵程度の残念さとワインを口に含んでみたい欲望を少しだけ感じる。
そうこうするうちに、東京駅からまっすぐ伸びた中央通りの交差点に到着。
信号機を渡ってすぐの路地を左に曲がって、お目あてのビルに。
待ち合わせの御仁との第一声はこんなやりとり。
「アップルから来ましたの。丁度いい散歩でしたわ。いいところろですね……」
「えぇ、外側はビル街ですが、一歩、路地に入ると居酒屋がたくさんあるんですよ」
「ほーっ」
上戸と下戸のやりとり、温度差が微妙で面白かった。
さて、本題の相談事は小一時間。
その法律事務所を出たのは、7時近くだった。
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