羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

植物も、動物も……

2006年06月20日 20時22分57秒 | Weblog
 昨日のことだが、松の盆栽に毛虫を発見。
 もっと早く気がつけばよかったのでが、松葉を相当食べられてしまった。
 
 昨年は、青虫にくちなしを丸坊主にされた。今年は青虫が育つ時期に葉がなかったので、食べようがなかった。6月に入って、新芽が伸び、ほとんど回復してくれた。花の時期には、まだまだ葉が伸びていなかったので、一輪も咲かなかった。
 そこで安心しきっていた。
 まさか、松にはつかないと思っていたのは、迂闊だった。

「僕は、殺虫剤や殺菌剤は使わないで、手でひねり潰すの。全滅はしないわけね」
 野口三千三先生のことばを思い出して、虫をひねり潰すことにした。
 なるほど今朝も枝や葉を見ると、数匹の毛虫が残っていた。それも心の中では祈りながら、またもや潰させてもらった。
 
 先日の「からたち」の棘を切り落とす作業でも、はじめての経験をした。
 からたちの棘は、葉の裏側に隠れていて、最初は、見えるところの棘ばかりを鋏で切り落としていた。
 ある枝を手にとって、長い棘を切り落としたとき
「痛いっ!」
 かなり太くて長い棘が隠れているのに気がついた。
 からたちの枝には、長い棘・短い棘と、いろいろな成長振りを棘が見せてくれる。きっと、こんなに痛い枝には、虫もつかないのではないかと思ったのだ。
 そういえばからたちの枝が、のしかかっていた塀の上を、猫が歩くときには、うまく枝をよけていたのを思い出した。
 母猫に連れられた子猫も、はじめは痛い思いをしたようだったが、ちゃんと学習して、上手に枝をよけていいる動きを何度も見かけた。

 植物は、育っている場所から動けないし逃れられないので、自らの棘で身を守っている。
 そして、動物はからだを傷つけない「動きの知恵」を幼いときから身につけていく。
 都会の密集したところでも、自然の営みを体験できるのは、貴重だと思う。

 さて、6月も半ば過ぎて、初雪鬘が日増しに白く変わっていくのが、目に見えてめだってきた。春から初夏にかけて撫子色の葉が、真夏に向かって初雪を思わせる「真白」に変化する。
 植物も動物も、確実に四季を感じとっている。
 しかし、人間の暮らしの中から季節感が失われること、そのことが自然への感覚を麻痺させる大きな要因だろうと、植物の変化に気付かされる。

 明日の朝も、きっと、松の枝と葉を見ることだろう。
 朝、水遣りをすると、暑い季節ならではの木々の匂いがただよう。
 ボーっとしているからだが、しゃきっとする瞬間でもある。
 今年も汗をかくことが快感になったら、それは「健康」の証拠だろう。
 
 梅雨の晴れ間に太陽光が、この二日間、植物に元気を与えてくれていた。
 明日は、雨かな?
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