羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

福山龍馬の表情

2010年09月09日 11時55分40秒 | Weblog
‘薩長同盟’から‘寺田屋騒動’へ、NHK大河ドラマは佳境に入った。
 武市半平太との対で龍馬を描いてきて、本質的には二人に共通する‘日本を守る’という思いが、浮き彫りになった。「方法が本質を決定する」、竜馬の道と武市の道の違いが、決定的な場面を迎えた。長崎に舞台が移る前、以蔵の武市への同性愛的心情を軸に、暗くて残酷な何回かを我慢して見続けた甲斐があったというもの。

 今回の「寺田屋騒動」は、命を預けたお龍への思いがしっかりしたベクトルを得て、最終的に起こる悲劇の暗示を龍馬の横顔のアップを挿入して、単なる捕り物に終わらせなかったところに機微を感じさせる深さがあった。
「お尋ね者になってしまった」
 その龍馬のことばは、なかなかに重く響いた。

 それとは別件だが、鈴木議員も「犯罪者の家族にすることが申しわけない」といった心のうちを吐露し涙を見せていたが、昨日の会見のなかでとても重かった。

 一般論として、権力という怪物を向こうに回して、変革を起こす者たち。理由は何であれ、ドラマとしては面白いが、現実は厳しいことを知らされる。
 事実は一つ、しかし真実は視点によって幾通りかあるらしい。
 結局のところ、神のみぞ知るのだろうが。

 最後に、今回の映像と音声と音楽は、気に入っている。ぎりぎりリアルでぎりぎりフィクションで、その狭間に俳優を置く。福山雅治の声は、回を重ねるごとに変化し、いいねぇ~。日曜日が待たれる。
 ただ、後から参加のミヨシ(?)役の筧さんが、ドラマに馴染みきれていないのが残念だ。まぁ、‘馴染め’と言う方が無理なのかもしれない。ここまでスタッフも俳優も煮詰まっているところに、途中参加は俳優の力を超えていて辛いよね。
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